Ravens lane ─鴉達の未来─ 作:ダイヤモンド傭兵
セイレーンによる本土への強襲···
出撃する実験部隊···
待っている運命とは···
荒波を乗り越えて78式骨格船を纏った実験部隊は進む。
隊長「敵艦発見、攻撃開始!」
2隻の駆逐艦型セイレーン『Pawn』にそれぞれ6人ずつで囲み、集中して砲撃する。12cm単装砲の集中砲火により、ダメージを与えられるが、Pawnの砲撃が隊員の1人に命中してしまう。
隊員A「ブギャッ!」
砲撃を受けた隊員A跡形もなく血肉を撒き散らし、近くにいた隊員はそれを見て動きが止まってしまう。
しかし隊長が主砲に砲撃を命中させ、新たな犠牲者が出るのを防ぐ。
隊長「怯むな!進めぇ!」
実験部隊は周囲の護衛艦と共に量産型セイレーンを少しずつ撃破していくが、その度に戦力は減っていった。そして現時点で残っている実験部隊は隊長含めて5人となっていた。
ヒロは銀治の顔を今にも泣きそうな顔で見上げている。銀治はヒロの頭を撫でながら励ます。
銀治「あいつらは時間を稼ぐために行ったんだ。儂らにはどうすることもできん···だが、見ておけ。あいつらの生き様を」
兵士「あの、そろそろ皆さんも避難しないと!」
銀治「そうか···ヒロ、準備するぞ」
しかしその頃、実験部隊は戦慄していた。
隊長「人型の···『スマッシャー』だと!?」
人型のセイレーン、スマッシャーが海上に現れたのだ。
隊員B「色はよりによって青···てことはスマッシャーⅡですね···」
蟹のような武装を装備した白髪の女性が武装の砲口を向ける。
スマッシャーⅡ「···沈め」
銀治「何っ!?よりにもよって青か···」
ドローンからの映像では、実験部隊と護衛艦が次々と撃破されていくのが見える。
そして実験部隊と護衛艦を全て撃破したスマッシャーⅡは本土へと向き直り、進んでいく。
銀治「クソッ!ヒロ、すぐに逃げるぞ···いないだと!?」
すると冴から無線が入る。
冴《大変!ヒロ君が13号機を装備して行ってしまったわ!》
銀治「なん···だと···!?」
推奨BGM『Vulture』(ACVより)
スマッシャーⅡは前方の荒波の影にチラリと何かを見た。
スマッシャーⅡ「なんだあれは······ほう?あの人間共と同じ装備を着けた奴か」
スマッシャーⅡはレーザーを複数放つが、1発も当たることは無かった。
そして次の瞬間、スマッシャーⅡの左方向から砲撃され、蟹の足のような武装にダメージが入る。
スマッシャーⅡ「なっ!?」
スマッシャーⅡが砲撃された方向を見るが、そこにはヒロの姿は無く、荒波が立っているだけであった。
航行する音が聞こえたため、音のした方を向くが、やはりヒロはいない···
スマッシャーⅡ(どういうことだ?なぜ奴はいない!?)
すると背後からLMGを連射される。
スマッシャーⅡ「そんなものが効くとでも!?」
即座に振り返ってレーザーを扇状に発射するが、やはり当たらない。辺りを見渡すと、背後から波をジャンプ台の代わりにしてヒロが飛び出、スマッシャーⅡに突進し、激突する。
スマッシャーⅡ「グッ!貴様っ!」
スマッシャーⅡは反撃しようとするが、ヒロは荒波の向こうに消えていってしまった。
スマッシャーⅡ(まさかこいつ···この波を遮蔽物代わりにしているのか!?)
スマッシャーⅡは波を注視すると、ちょうど自身の視界を遮る高さまで波が立っているのが判る。
そして気配を察知し回避すると、自身が先程までいた場所に水柱が立つ。
スマッシャーⅡ(それだけじゃない···音もこの荒波を利用してかき消しているのか!?)
再び音が聞こえた方を向くと、横から砲撃される。
スマッシャーⅡ(奴が狙っているのは艤装···しかもあの武装の火力は低い···なるほど、時間稼ぎか)
すると背後から航行する音がしたため振り返ると、ヒロが空中に飛び出ていて、体を折り曲げて下半身の船体部分を振り上げていた。
スマッシャーⅡ「なっ!?」
そして予想外の行動に一瞬動きが止まったスマッシャーⅡの脳天ににヒロは船底を振り下ろす。
スマッシャーⅡ「ガッ!」
ダメージとしては砲撃より小さいものの、スマッシャーⅡは怯み、ヒロは再び荒波の中に隠れる。
しかし、時間が経つにつれて波が収まり始め、ヒロが隠れられる波の大きさではなくなり始める。
スマッシャーⅡはニヤリと笑みを浮かべ、ヒロに砲口を向ける。
銀治はロケットランチャーを担いでボートに乗ろうとしており、他の兵士達が全力で止めようとしている。
兵士「やめてください!今行ったら死んでしまいます!」
銀治「黙れ!ヒロがたった1人で戦っているのに儂が行かんでなんとする!?」
そうこうしていると、空から青い光を放つ小さな4つの立方体が降ってくる。
そしてそれは輝きを増し、光の中から女性が現れる。
黒の短髪の少女「『時雨』様が来たからにはもう安心よ!」
銀治「あ、あんたらは?」
銀の短髪の女性「話は後だ、今は待避しろ」
銀治「···なんだか解らんが、孫が1人で戦ってんだ!あいつを助けてやってくれ!」
茶色の短髪の女性「承知した!」
茶色の長髪の女性「うっふふ···一航戦、『赤城』、参ります!」
ヒロはボロボロとなり、息も絶え絶えになっていた。自走機能は破壊され、片方の主砲と肩のシールドも破壊され、右腕は上がらず、左手に持っているLMGは弾切れとなっている。
対してスマッシャーⅡは左の主砲が砲口を撃ち抜かれたため損失しており、他の副砲もダメージにより数本使えなくなっている。
スマッシャーⅡ「フン···関節や砲口を狙い撃つか···人間にしては良くやったな···沈め」
スマッシャーⅡが砲口を向けた時、突如スマッシャーⅡが爆撃される。
そしてヒロの横を背後から4人の女性が駆け抜ける。
銀の短髪の女性「良く耐えたな、後は任せろ!」
茶色の短髪の女性「これより、敵艦隊を殲滅する!時雨殿、その男を頼む」
時雨「了解よ!」
赤城「ここから先は1歩も通しませんわ!」
ヒロは時雨に牽引され、赤城達の背中を見ながらゆっくりと意識を失っていく···
読んでくださり、ありがとうございます!
やっとKAN-SENを出せました!
スマッシャーⅡ相手にタイマンでここまでやれるヒロって一体···