Ravens lane ─鴉達の未来─ 作:ダイヤモンド傭兵
夏月「では···作戦を開始する!」
夏月の声により、それぞれが出撃していく···ヒロは装甲を取り付けた特殊ボートに乗り、エンタープライズを旗艦とする艦隊と雪羅を旗艦とする艦隊は海上にて陽動と戦力の減衰を、ケンタウルスを旗艦とする艦隊は長門の救出のために中枢地区へと乗り込み、三笠を旗艦とする艦隊とヒロは基地に攻め込むという作戦である。
数時間前──
夏月「今回、アイリスのKAN-SENの一部も作戦に参加してくれるようだ。だから編成に急遽アイリスのKAN-SENも入れるが問題ないか?」
エンタープライズ「問題ない」
三笠「こちらもだ」
阿修羅「···1つ、提案がある」
夏月「なんだ?」
阿修羅「長門の救出は私に任せてほしい。仮にも私の姉だからな···それとヒロには義人の相手を頼みたい」
少し見つめ合った後、ヒロは頷いて阿修羅にメモ用紙と紙飛行機を渡す。
『長門をお願い!あと誰も殺さないで!』
阿修羅「承知した!」
そしてケンタウルス、阿修羅、キュラソー、カーリュー、綾波、そしてアイリスから来た『ダンケルク』は中枢地区へと乗り込む。
この事態に他の基地から来たKAN-SEN達も含めた大勢のKAN-SEN達が立ち塞がるが、ケンタウルスや阿修羅を筆頭に押し通っていく。
ケンタウルス「ふん、何が正しいかも考えずにノコノコと!」
阿修羅「それとも脅されでもしたか、あるいは···信仰か?」
そしてある程度進み、長門の軟禁されている建物の前へと来るとケンタウルスは阿修羅の方を向く。
ケンタウルス「阿修羅···ここは任せろ。お前は長門を助けに行け」
ダンケルク「この状況で!?」
ケンタウルス「仮にもお前の姉だ。行くのはお前だ」
阿修羅「ケンタウルス·····恩に着る!」
阿修羅は大階段を登っていく。
ケンタウルス「さて、私達はここを制圧するぞ!」
推奨BGM『Vendetta』(ACVDより)
阿修羅が階段を登りきるとそこには『扶桑』と『山城』がいた。しかし阿修羅は躊躇いなく砲撃しながら突き進み、顔を掴んで床に叩きつける。
阿修羅「邪魔だ···」
そして阿修羅はKAN-SEN達を薙ぎ倒しながら突き進む。
阿修羅「どけぇ!敗北者どもがぁっ!」
柱の並ぶ広間に出ると、多くのKAN-SENが待ち構えていた。だが阿修羅の気迫に震えるKAN-SENも数名いる。
阿修羅は彼女達を見渡し、砲を構える。
阿修羅「死にたくなければ···どけ」
KAN-SEN「怯むな!奴を倒すぞ!」
阿修羅「愚か者が!」
阿修羅は突撃し、薙ぎ払うように砲撃しつつ確実に撃破していく。刀を振るうKAN-SENに蹴りと砲撃を同時に当て、倒れたKAN-SENを掴み盾にし、攻撃を続けるKAN-SENに向けて放り投げる。
阿修羅「弾の無駄だ···」
阿修羅は手持ちの単装砲を解除すると、背後の『榛名』に肉薄し格闘戦に持ち込む。格闘戦の得意な榛名だったが、阿修羅は腕が6本あるため、攻撃を防ぎ切れずに倒れる。そしてそのまま他のKAN-SENにも肉薄し、顎を膝で蹴り上げると上の手の拳を顔面に振り下ろす。そしてそれに合わせて他のKAN-SENへも砲撃し、怯んだKAN-SENから撃破していく。
そして道が開けるとKAN-SEN達の足元に砲撃し、床を崩す。その隙に阿修羅は上へと進んでいく。
別の広間に出たところで不意に上から砲撃され、主砲の1つが損傷する。
そして上から降ってきたのは土佐、『紀伊』、『駿河』の3人だった。
土佐「ここは通さんぞ···」
紀伊「派手に行きましょう!」
駿河「見たことないKAN-SENね···」
推奨BGM『Artificial line』(ACSLより)
阿修羅「クックックッ······なるほど、これも私の
阿修羅は突撃しながら砲撃し、飛び上がって上から砲撃し着地する。しかし着地の瞬間を狙って駿河が砲撃し、阿修羅の主砲の1つのアームの関節部分に命中し破壊される。
阿修羅は3人の砲撃を避けながら砲撃し、紀伊にハイキックを当てる。しかし土佐と駿河の砲撃が阿修羅に直撃し、阿修羅は爆煙に包まれる···が、爆煙の中から阿修羅は土佐に目掛けて飛び出し、顔面を殴り付ける。
その阿修羅の頭からは血が流れているが、目は生き生きとしていた。
阿修羅「これだ!この感覚だ!"戦争"だ!」
阿修羅はよりスピードと攻撃性を増し、3人は押され始める。3人は阿修羅を囲み、左右と前から刀とサーベルで斬りかかる。
しかし、阿修羅は上の腕で前の土佐の刀を、右の中と下の腕で駿河のサーベルを、左の中と下の腕で紀伊の刀をそれぞれ同時にガードする。3人が力を込めるが、決して動じることはない。
阿修羅「貴様らは何がために戦う?何がために命をかける?仲間を裏切り、仲間を閉じ込め、求めるものはなんだ!?」
阿修羅の目は見開かれ、口元には笑みを浮かべている。阿修羅は一気に3人をはね除け、正面の土佐に至近距離から砲撃し、自らも爆煙に飲み込まれる。しかしその爆煙から駿河に向かって飛び出し、6本の腕を動じに動かし、拳を駿河の頭部に打ち込む。更に、振り向き様に紀伊に突撃し、紀伊の砲撃を主砲の1つを犠牲にして防ぎ、顔を掴んで床に叩きつけ、馬乗りになって連続で顔を殴り付ける。
阿修羅は立ち上がり、広間を抜ける。するとすぐ近くに幼稚園児のような服装のKAN-SENを見つけ、目が合う。
KAN-SEN「ひっ···!」
阿修羅は優しい笑みを浮かべる。
阿修羅「怖がらせてすまない。誰も殺してはいないから、安心してくれ」
阿修羅はそのまま長門のいる部屋へと向かう。すると襖を切り裂いて江風が現れる。
江風「先へは進ません」
江風が斬りかかるが、阿修羅はその腕を掴んで投げ飛ばす。
阿修羅「次から次へと···」
阿修羅が単装砲を向け、砲撃しようとした時、阿修羅を前に立ち塞がる者がいた。
長門「も、もうやめい!お主、何が目的じゃ!?」
江風「なっ···!?」
阿修羅「···ん?まさか、貴様が長門か?」
長門「そ、そうじゃ。余が、長門じゃ!」
阿修羅「あぁ···やっと見つけた···長門よ···私の姉よ···」
長門「へ?」
阿修羅「私は、長門型秘匿戦艦、阿修羅だ!ヒロの命により、ここに軟禁されている長門の救出に来た」
長門「ど、どういうことじゃ!?」
阿修羅「黒鉄 義人を止めるため、姉上を助けるため、ヒロとヒロのいる基地のKAN-SEN達がこの中枢地区とその海域で重桜の艦隊と交戦している」
江風「信用できるか!」
阿修羅「信用しないならそれでも良い。今この時点で救出は成功したも同然だ···それと、これを長門に」
阿修羅は長門にヒロの紙飛行機を差し出す。
阿修羅「ヒロからだ。受け取るかは長門次第だ」
長門は阿修羅に近づこうとするが、江風が止める。
江風「長門様!罠かもしれません!」
長門「江風···余は、信じてみようと思う···今ここで信じなければ、戦は終わらぬ気がするのじゃ···」
長門は阿修羅から紙飛行機を受け取り、開いてみる。すると中にはヒロの字で···
『助けに来たよ!』
長門「ヒロ···!」
阿修羅「私は作戦が終わるまで長門といよう」
長門「···阿修羅、お主に色々聞きたい事があるのじゃが···」
阿修羅「構わん。仮にも私達は姉妹だ、色々と話そうじゃないか」
読んでくださり、ありがとうございます!
重桜へ攻め込む作戦が始まり、まずは阿修羅サイドの視点でしたが、どうだったでしょうか?