Ravens lane ─鴉達の未来─   作:ダイヤモンド傭兵

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世界中に現れたKAN-SENと名乗る女性達···

変革の時が訪れる···


第3話 動く世界と御前

ヒロを牽引し、医務室へ運んだ時雨が見たのは、ヒロの体の所々にある火傷の跡だった。

 

時雨「何よこれ···」

 

医師「見てないで早く!」

 

時雨「わ、解ってるわよ!」

 

その後、セイレーン達を殲滅した赤城達は基地に立ち寄り、銀治に事を話す。

 

 

 

自分達は『KAN-SEN』という存在であり、かつての軍艦の魂を『キューブ』により具現化したものであること。

そして、茶色の短髪の女性は『三笠』であり、茶髪の長髪の女性は赤城、銀の短髪は女性は『加賀』、黒の短髪の少女は時雨であるということ。

 

銀治「なるほど···こんなこともあるもんだ」

 

ヒロが眠っている病室で、意識の回復を待つ。

 

銀治「医者の見立てだと、疲労によるものが大きいからそんなにかからないようだが···なによりだ。改めて、ありがとう」

 

三笠「我々は当然の事をしたまで」

 

銀治「あぁ、それと···こいつが目を覚ましたときの事だが、こいつは喋れないから最初は意志疎通が難しいかもしれんが、気にしないでやってくれ」

 

三笠「なるほど、承知した」

 

赤城「それにしてもこの子、随分頑張ったわね」

 

時雨「ねぇ···少し気になったんだけど、喋れないのってもしかして、この子の火傷と···何か関係あるのかしら?」

 

銀治「ああ···それはな···」

 

銀治が話そうとした時、ヒロのまぶたが動き、ヒロが目を覚ました。

 

銀治「ヒロ!」

 

ヒロは辺りを見渡す。そして銀治が頭をガシガシと撫で、ヒロは赤城達に頭を下げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

重桜のこの基地だけでなく、世界中でKAN-SEN達が現れ、セイレーン達を次々と撃破していった···

世界は再び混乱したが、初めてセイレーンが現れた時よりかはマシだった。

 

そして世界はKAN-SENを主力とした戦術とキューブの研究を進めることとなった。

ちなみに、赤城達はヒロの基地の所属となり、銀治の指揮により海域を取り戻しつつあった。

 

 

 

 

 

 

 

2ヶ月後──

 

加賀「帰還したぞ」

 

三笠「今回も順調だったぞ!」

 

赤城「ただいまヒロ!」

 

時雨「帰ったわ!」

 

ヒロは4人の弟のような存在になっていた。最近ではセイレーンの動きはあまり大きくなく、平穏に近い生活になっていた。

ヒロは4人を出迎え、怪我をしてないか観察する。そして怪我をしていないことを確認すると笑顔になる。

 

その日の夕暮れ、銀治から話がある。

 

銀治「皆聞いてくれ。重桜のお偉い方から連絡があってな···この基地の近海にはもうほとんどセイレーンが現れてないってのと、国防に力を注ぐため、赤城と加賀を国の中枢へと移籍することになったそうだ。まあ、口ではそう言ってても、そもそもこの基地が重桜にとっての要所では無いことも理由の1つだろう」

 

ヒロは驚愕している。

 

赤城「そう···ヒロは?」

 

銀治「ここのままだそうだ。だがヒロ、安心しろ。あまり多く行ける訳じゃないが、会いに行くことは可能だ」

 

ヒロは顔を明るくし、赤城の尻尾に顔を埋める。そして赤城もヒロを尻尾で包む。

 

加賀「まったく···それで、出立はいつになるんだ?」

 

銀治「明後日になる。まあ、ついでに中枢の観光にも行こうじゃないか」

 

加賀「だそうだ、もう少し一緒にいられるぞ」

 

加賀はヒロの頭を撫でながら言う。

 

三笠「···さて、そろそろ夕飯を作るか」

 

時雨「そうね。今夜は私達が作ってやるわ!腹を空かせて待ってなさい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出立当日──

 

 

 

 

銀治「ここが中枢か、随分と様変わりしたもんだ」

 

加賀「まあ、観光の前に御前へと参らねばな」

 

時雨「夕立達にも会えるかしら?」

 

三笠「まさかヒロが長門様に会える特権が与えられるとはな」

 

赤城「セイレーンとの一騎討ちを讃えない方がおかしいですわ」

 

ヒロは咲き乱れる桜と巨大な桜の巨木に目を輝かせていた。

そしてヒロ達6人の元に1人のKAN-SENが歩み寄ってくる。

 

KAN-SEN「お久しぶりです、姉上」

 

加賀「『土佐』か。久しぶりだな」

 

赤城「案内役というのは土佐ですのね?」

 

土佐「ああ···そして、お前があのセイレーンと一騎討ちをした男か?」

 

ヒロはペコリとお辞儀をする。

 

土佐「なるほどな。ではこちらだ」

 

土佐に案内され、ヒロ達は長門のいる広間へと向かう。広間の前で土佐は別件で用事があるからとヒロ達と別れ、ヒロ達は広間へと入る。

 

黒い長髪の少女「余が長門じゃ!」

 

赤城達が頭を深く下げる中、ヒロはペコリと頭を下げた後、長門を見て首をかしげている。

 

長門「ん?どうしたのだ?余の顔に何かついておるか?」

 

ヒロは首を横に振り、ニッコリと笑顔を向けた。そしてヒロは懐からメモ帳とペンを取り出し、何かを書いた後、そのページを破りとって紙飛行機を作る。そして長門の足元へ飛ばす。

長門が開けてみるとメモには『立場なんて関係なく緊張しないでもっと笑って良いんだよ!』

 

長門「うむ、お主の言いたいことは解った。しかし余にはどう笑えば良いか解らぬのだ···」

 

すると再びヒロはメモを書いた紙飛行機を飛ばす。そこには『今の僕には時間は無いけれど、同じKAN-SENの皆がいるよ!』と書かれてあった。

 

長門「···ヒロと言ったな、感謝するぞ!」

 

長門はヒロに向けて笑顔を見せる。ヒロはそれを見て長門に向けてサムズアップする。

それと同時に、その場に気温とは別の暖かい空気が訪れた···

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!

世界に関しては薄かったでしょうか?

ちなみにヒロは折り紙がかなり上手で、紙飛行機も狙った位置に正確に飛ばす腕も持っています。
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