Ravens lane ─鴉達の未来─ 作:ダイヤモンド傭兵
再び行われた各陣営の集まる会議、しかしそれは秘密裏に行われたもので···
ウォーエンド「変わらないね···いつまで経っても···」
第35話 月光
ビスマルク達がヒロの鉄血から離反しヒロの元へ行ってから2週間後、秘密裏に各陣営の会議が行われたがそこに重桜の席は無かった。
ユニオン代表「今回集まってもらったのは···君達が即答したことからもう分かっているのだろう?」
ロイヤル代表「重桜の···特に鴉間 ヒロの件についてだな?」
ユニオン「そうだ。重桜は黒鉄 義人の手によってアズールレーンから離反し、そして再び戻ってきた。しかし最近はどうだ?エルデア配下だった艦隊を加え、唯一秘匿KAN-SENを保有し、更に最近は鉄血の最高戦力の艦隊を丸々手中に納めている···それも全て鴉間 ヒロの元に!」
東煌新代表「重桜は危険だ。だが鴉間 ヒロはより危険だ!」
ロイヤル「排除せねばなるまい···」
北連代表「あそこまでの"力"を持つものは排除するべきだ」
アイリス代表「我々の未来のために、あの男は···不要だ」
秘密裏に会議が行われているとは知らず、ヒロは『饅頭』と呼ばれるヒヨコのような生物を頭に乗せながら釣りをしていた。
この饅頭という生物、セイレーン出現の少し前から発見されているが、最近はなぜかヒロの周りにいることが多くなっている。
饅頭「まだ釣れないピヨ?」
しかも喋るのである。ヒロは眉毛をハの字にしているがようやく魚が餌に食い付き、小魚が釣れる。ヒロはそのまま食堂の厨房へ向かい、天ぷらにしておやつにした。
そしてぶらぶらしつつ演習場へ行ってみる。そこではちょうどゴアと鉄血艦隊で演習をしていた。
ゴアはいつもの狂喜に満ちた笑顔で攻撃し、鉄血の艦隊はそれに対抗している。
演習が終わり、ヒロは基地内の森に移動してぼうっと池を眺めている。
饅頭「ヒロ···あまり気に病まない方が良いピヨ」
ヒロは深呼吸し、宿舎に戻る。
翌日、ヒロは修復がほとんど済んだ中枢地区の建物へ向かい、長門と会うことになった。
いつものように笑顔でいようとするヒロを長門は察し、ヒロを見上げる。
長門「ヒロ···顔を上げよ!胸を張れ!ヒロはケンタウルスが認めた男じゃろ?それに余もヒロを認めておる!」
ヒロは笑顔を見せ、頷く。
長門「それと、ヒロに渡すものがある。ついて参れ」
長門と江風について地下へと向かい、鳥居のある祠のような場所に着く。そして長門は祠の中から1つの長方形の木箱を取り出し、蓋を開ける。
中には1本の刀が入っており、長門はそれをヒロに差し出す。
長門「この重桜に古くから伝わる宝刀の1つ、『月光』と呼ばれる刀じゃ。これを···ヒロに託す」
ヒロは長門から月光を受け取り、刀を抜いてみる。黒く見えるが紫色に妖しく光を反射している
ヒロは基地に戻るとすぐに冴の元へと向かい、月光を仕掛け刀への改造を頼み込む。
冴「まさか、宝刀をこの目で見ることになるなんてね···流石にこれは私と明石ちゃんだけじゃ改造はできないから、ちょっと色々訪ねてみるわ」
その後冴は刀鍛冶を訪ね、1つの秘境へと向かう。そこにあった古い家へと向かい、1人の老人に月光を見せる。
老人「こ、これは···!?」
冴「あの長門様から託された···月光よ。これを扱う男はちょっと使い方が違うの。だからこの刀の鞘に月光と同等の刃をつけなきゃいけないの···月光を作った刀鍛冶の子孫のあなたはその技術を受け継いでいるんじゃない?」
老人「かつて先祖が造りし"妖刀"···これをこの目で見れるとは···してこの月光を託された者は月光を使ったのかね?」
冴「ええ。木の棒に対して使っていたわ」
老人「生きておるということは、月光がやはり認めたのか···月光はな、1度でも使った者が認めた者でないと即座に災いをもたらすと言われておる。
しかしそうでないなら、認めたと考えよう。しかし、鞘に刃をつけるとはなぜじゃ?」
冴「これを見て」
冴は仕掛け刀を老人に見せる。
老人「これは···なるほど。この老いぼれ、命にかえても完成させてみせよう」
それから数週間後、月光を仕掛け刀とすることに成功する。
読んでくださり、ありがとうございます!
各国はかなり危険な選択をしましたね···
そして、ヒロは月光と手にしました。
●鎬地
刀の側面の黒い部分。
●棟
刀の反りの部分。
●月光
重桜に古くからある宝刀の1つ。
紫色に妖しく光を反射し、切れ味は長年経っても衰えることは無く、素の切れ味でKAN-SENの装甲を容易く切ることが可能。
また、仕掛け刀となった後は同様の刃を鞘にもつけることとなる。