Ravens lane ─鴉達の未来─   作:ダイヤモンド傭兵

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オブザーバー、テスター、そして新たなセイレーン『サーチャー』の3人は『本来起こり得た未来』へと向かい、その調査に乗り出す。
そこで3人が見たものとは···?


第37話 未来の光景

オブザーバー「さて···"準備"も一段落したし、『本来起こり得た未来』を見に行きましょうか」

 

テスター「やっとね···サーチャー、頼んだわよ?」

 

サーチャー「もちろん!」

 

そして3人は『本来起こり得た未来』へと飛んだ。オブザーバーは最も近い時代に、サーチャーはその次、テスターはその次の未来へと···

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オブザーバーはとあるビルの上に降り立った。辺りを見渡すとどこかで戦闘音が聞こえ、ここが戦場だということが判る。

 

オブザーバー「なるほど。いつの時代も戦争は起きてるのね···ん?」

 

オブザーバーはふと違和感を感じ、上を見る。そしてよく見るとオブザーバーは驚愕する。

 

オブザーバー「"天井"!?どういうことなの···?」

 

オブザーバーはその事を記録し、戦闘が行われている場所まで移動する。

そこでは10m程の大きさの赤くずんぐりした大柄の機体と同じく10m程の白い細身の機体が戦闘をしており、物陰から左腕を失った細身の機体が飛び出、右手に持ったマシンガンを連射する。その弾は胴体と上下2つのメインカメラの上側に命中した。しかしそれと同時に大柄の機体は右手のバズーカから砲弾を発射しており、その砲弾は細身は機体の頭部を粉々に吹き飛ばした。

大柄の機体の前に着地した細身の機体に大柄の機体は背部の装置を起動させる。しかし細身の機体は少し後方に下がった後、肩と肩に付けられた装置のハッチを開き、中から大量のミサイルが放たれる。

それに驚き、判断が遅れてしまった大柄の機体にそのミサイルは降り注ぎ、大柄の機体は爆散する。

 

オブザーバー「これが···『本来起こり得た未来』の戦争···けど、どうして空が?」

 

この事を元の時代の誰かが見たら、こう言うだろう···

 

「その世界に、"空"は無かった」

 

 

 

 

 

 

 

 

テスターが降り立った場所は1つの軍港にある倉庫の上だった。すると他のものよりも明らかに巨大な格納庫があり、そこへ向かう。

作業員達は慌ただしく動いており、緊迫した状況であることが判る。

 

作業員A「急げ!早く『St ELMO(セントエルモ)』を起動させろ!」

 

作業員B「無理だ!この損傷じゃ動かせない!」

 

放送《マズイ!"AC"が来た!たっ助け···(ノイズ)》

 

作業員A「嘘だろ···に、逃げろぉぉぉぉ!」

 

作業員達は蜘蛛の子を散らすように逃げていき、その軍港では7m程の黒い機体が右手のドラムマガジン式のマシンガンのようなものを連射していた。それにより3輌いた戦車は次々に爆散していき、格納庫から下半身がキャタピラとなっているずんぐりした機体が現れ、右腕のシールドを構えながら左腕のガトリングガンを連射する。

それに対し黒い機体はガトリングガンの連射を避け、回り込みつつ両腕を真後ろに回転させる。すると右肩の辺りから長銃身のスナイパーキャノンが背部からせりだしてくる。

そして盾の無い背後に回り込むとスナイパーキャノンを発射し、コクピットを貫く。

 

黒い機体のパイロット

《ミッション完了。回収を頼む》

 

少しするとミサイルコンテナを装備している武装ヘリが現れ、黒い機体を懸架して運んでいく。

 

テスター「何よあれ?ヘリにしてはやたら分厚い装甲···それに、AC?」

 

テスターは多くの疑問を覚えつつも先程から気になっていた巨大な格納庫へと向かった。

中に入ると中破しているものの、巨大な戦艦がそこにあった。そしてその戦艦の名前こそ、セントエルモだった。

 

テスター「フフフッ、これは使えそうね!」

 

テスターはデータを取り、ワープして帰還する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、サーチャーは海上にワープしていた。サーチャー、『ホウライエソ』のような黒い大型のハンマーの形をした艤装を手に持ち、白い服と黒いサスペンダーを着ており、大量の軍艦を眺めていた。

 

サーチャー「何かしらあの艦隊は?」

 

すると金色の巨大な兵器が現れ、輸送ヘリも現れる。輸送ヘリから黒と金のカラーリングの機体が投下され、2つの兵器は進む。しかし突如金色の巨大兵器は身を翻し、黒と金の機体に突撃し始める。

 

 

推奨BGM『Scorcher』(ACfaより)

 

 

巨大兵器の下部からは青色のレーザーブレードが展開され、後部からはミサイルが数発同時に放たれる。

黒と金の機体はミサイルに向かって右手に持ったショットガンを放ち、ミサイルの弾幕に穴を作るとそこに飛び込んで回避する。

しかし艦隊は黒と金の機体に向けて集中砲火する。

 

サーチャー「···なるほど、あの機体を倒そうって事ね。あの機体、勝ち目無いわね」

 

サーチャーはこの時代での戦いを見物することにしたが、次第に表情が曇り始める。

 

サーチャー「ど、どういうことよ···!?」

 

黒と金の機体は10m程だが、艦隊の弾幕と巨大兵器の突撃を掻い潜り、確実に数を減らしていく。

ある軍艦は艦橋をショットガンで撃ち抜かれ、ある軍艦は左腕に付けられた青い刀身のレーザーブレードにより斬り裂かれ、ある軍港は左背部のレールキャノンによって正面から真っ直ぐに撃ち抜かれ···

そして巨大兵器の損傷も一方的に増えていく···

その光景を見ているサーチャーは次第に恐怖を感じていく。

 

あの数の艦隊が···まるで役に立たず、巨大兵器も一方的に攻撃され続け、黒と金の機体の頭部の赤い複眼はまるで耳まで裂けた獣の口のようであり、巨大兵器は後方からブースターを正確にレールキャノンで撃ち抜かれ、その誘爆で航行能力を失う。

そして黒と金の機体はレーザーブレードで巨大兵器を切り刻み、巨大兵器は大きな爆発を起こし、沈んでいく。

 

気づけば、サーチャーは酷く震えていた。

 

サーチャー「な、何よ···何なのよ···あれ···」

 

そして艦隊を全て撃破した黒と金の機体は海面でブースターによるホバリングをするが、突然振り向いてレールキャノンを発射し、それはかすった程度だったが、サーチャーの左半身は吹き飛んだためサーチャーは急いでワープして帰還する。

 

 

帰還したサーチャーは半狂乱に陥り、暴れている。

 

サーチャー「嫌っ!嫌ぁぁぁぁぁぁ!来ないでぇぇぇぇぇ!」

 

青い血を左半身から吹き出しているが、恐怖により痛みを感じていないようである。先に戻っていたテスターが止めに入るが、サーチャーは聞く耳を持っていない。

 

テスター「落ち着きなさい!どうしたの!?」

 

サーチャー「やめてぇぇぇぇぇ!嫌ぁぁぁぁぁぁ!」

 

サーチャーは右手に持った艤装をめちゃくちゃに振り回し、レーザーを乱射する。

 

サーチャー「来ないでぇぇぇぇぇ!やめてぇぇぇぇぇ!」

 

近くのコンダクターⅡの頭部が撃ち抜かれ、テスターも損傷を負う。そして帰還したオブザーバーもこの状況に驚愕している。そして仕方なくレーザーで手足を撃ち抜き、鎮静剤を注射する。

 

テスター「一体···サーチャーは何を見たの?」

 

オブザーバー「分からないわ···後で互いの成果を確認しましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてサーチャーが渡った海上では···

 

女性オペレーター

《おい!いきなりどうした!?》

 

黒と金の機体のパイロット

「いや···ずっと見られてた気がしてな」

 

女性オペレーター《そんな反応は無いぞ···少し神経質になってたんじゃないのか?まあこれから回収する。今日はゆっくり休め》

 

黒と金の機体のパイロット

「ああ···」

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!

さて、未来では様々なものを見ることになったオブザーバー達ですが、サーチャーが見たのは誰だったんでしょうね?
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