Ravens lane ─鴉達の未来─   作:ダイヤモンド傭兵

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買い物に行くヒロに忍び寄る影···


ウォーエンド「特異性とは···羨み、妬む者が必ずいるものさ」


第39話 モルモット

長門とエリザベス、そしてオブザーバーに故郷の名所を案内してから数日···かつてヒロ達を裏切り、襲撃してきた北連のKAN-SEN達はそのままヒロの元にいることとなった。

 

それから数日後、ヒロは三笠と共に買い物に出掛けたのだが、その途中でトイレに行きたくなり、三笠に待っていてもらうことにした。

 

そして用を済ませ、手を洗いに行こうとした瞬間、背後からテーザー銃で撃たれたヒロは感電して倒れる。

すると外で待っている三笠に向けて催涙ガスのグレネードが投げられ、三笠は怯む。しかし三笠は催涙ガスの煙の中に一瞬、ガスマスクを着けた人物がヒロを連れ去る瞬間が見えた。

 

三笠「ヒロッ!ゴホッゴホ···ヒロッ!」

 

 

 

 

その後、各地のKAN-SEN達や警察はヒロの捜索に乗り出すが、見つけることはできなかった···

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒロが目を覚ますとどこか暗い牢屋のような場所に拘束されていた。ヒロは辺りを見渡し、手元を見ると手錠をされていることが分かる。すると白衣を着た男が牢屋の前にやって来る。

 

白衣の男「やぁ、お目覚めかね?」

 

ヒロは首をかしげる。

 

白衣の男「ああ、そうだ君は喋れないんだったね。アッハッハッ!」

 

ヒロは白衣の男を警戒している。

 

白衣の男「君はなぜそんなにも強く、様々なKAN-SENを惹き付けるのかね?」

 

ヒロは再び首をかしげる。

 

白衣の男「セイレーンやKAN-SENに迷いなく立ち向かい、必ず生存し帰還する···それは並大抵の事ではない。しかもKAN-SENが現れた日の戦闘など特に···スマッシャーⅡを相手に善戦していたというではないか?」

 

白衣の男の口調に怒気が混じり始める。

 

白衣の男「私は···いや、私だけではない。この国の軍人達は皆、君のような"力"を欲しがっている!なのに···なのにどれだけ訓練しても、"改造"しても、それが実現することは無かった!」

 

白衣の男は怒りを剥き出しにする。

 

白衣の男「だから···君にはその"力"を手にするためのモルモットになってもらう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日からヒロは様々な実験を受けることとなった。

 

致死量寸前まで採血されたり···

大量の薬物を投与されたり···

電気ショックを何度も受けたり···

『耐久テスト』との名目でリンチされたり···

溺れる寸前まで水に顔を浸けられたり···

 

研究員A「お前達ばかりチヤホヤされて···恥を知れ!」

 

研究員B「お前さえいなければ、私の開発した人体改造がマーケットの覇権を握ってたのに!」

 

食事は2日に1食だけで、パン1つとコップ1杯の水だけだった。そしてヒロは研究員やリンチをしてくる軍人の顔が、かつてヒロをいじめていた者達と重なり、ヒロは酷く怯えるようになったり、ヒロの体は日を増す毎に衰弱していった。

 

 

 

しかしそんなある日、ヒロは何かの爆発音と振動を感じ、目だけを動かして状況を確認しようとする。

すると牢屋の前に2人の女性が現れ、良く見るとKAN-SENの肇和と応瑞だった。

 

肇和「ヒロ君!」

 

応瑞「酷い···助けに来たから、もう安心して!······立てる?」

 

ヒロは体のダメージにより立つことすらままならず、応瑞はヒロを抱き抱え、肇和が先導して進む。

ヒロが監禁されていたところは地下施設だったようで、地上施設に出ると以前視察に行った基地のKAN-SEN達と劉邦がいた。

 

劉邦「ヒロ君!奴ら、こんなことまで···!」

 

そこからは劉邦がヒロを抱き抱え、装甲車に乗せて施設から逃げ出す。

しばらくして港に着くとボートにヒロを乗せるが、追っ手の放った銃弾が劉邦の右足と左肩を貫き、劉邦は倒れる。

 

撫順「劉邦さん!」

 

劉邦「行け!ヒロを重桜まで護衛しろ!」

 

撫順はヒロの乗ったボートを牽引し、KAN-SEN達と共に急いで離脱する。

それを見届けた劉邦の元に兵士達が追い付く。

 

兵士A「貴様···自分が何をしたのか解ってるのか!?」

 

劉邦「解っているさ···それに、お前達こそ解っているのか?お前達の犯した罪を」

 

兵士B「このっ!」

 

兵士達の銃から大量の弾丸が放たれ、劉邦は誰かも解らない程に蜂の巣にされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

撫順達はヒロを重桜の領海まで護送することができたが、それでも東煌の艦隊は追ってくる。

 

寧海「しつこいわねっ!」

 

すると重桜の艦隊が現れ、東煌の艦隊を退ける。その後ヒロは病院に運ばれ、撫順達は事情聴取を受けることとなった。

しかしある程度回復したヒロにより、撫順達に罰が下ることはなかった。

 

 

 

夜、中枢地区のかつて長門のいた建物の広間にて···長門、エリザベス、ビスマルク、雪羅、銀治の5人が集まっていた。

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!

今回の1件で重桜には大きな動きがあるようです。

感想やご指摘はいつでも受け付けていますので、遠慮なく送ってください!

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