Ravens lane ─鴉達の未来─   作:ダイヤモンド傭兵

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宴会の最中、ヒロを連れ出した赤城がとった行動とは···


第61話 彼岸花と鴉

赤城はヒロを連れ出し、海辺に歩いていく。月明かりが2人を照らし、赤城はヒロを見つめる。

 

赤城「ヒロ、あなたに伝えたいことがあります」

 

ヒロ「なに?」

 

赤城「その···私は、ヒロを」

 

ケンタウルス「水を差すようで悪いが、待ってもらおう」

 

2人が振り向くと、ケンタウルスが演習用の槍と薙刀を持って立っていた。

 

ケンタウルス「赤城、この場で私と勝負してもらおう」

 

赤城「い、いきなり?」

 

ケンタウルス「ああ」

 

ケンタウルスの目には確かな闘志が見えており、まるで燃えているかのようだった。

 

ケンタウルス「ちょうどこの位置は宴会の場所からは見えないからな」

 

ケンタウルスは赤城に薙刀を差し出す。赤城は薙刀を受け取り、ヒロの方を向く。

 

赤城「ヒロ···待っていてください」

 

ヒロ「うん。2人とも応援してるよ!」

 

2人は海へ出て対峙する。

 

 

 

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ヒロの掛け声と共に2人は突撃し、交戦を開始する。赤城の方は小回りが効くものの、ケンタウルスはその突進力とパワーを活かして戦闘を行う。

 

赤城(流石は近接特化型···私とは大違い···)

 

ケンタウルス「どうした、そんなものか!?」

 

ケンタウルスは体を捻りながら後方に移動し距離をとり赤城に突進する。赤城は槍を辛うじて防ぎ、鍔迫り合いとなる。

するとケンタウルスは赤城にしか聞こえない音量で話す。

 

ケンタウルス「赤城···実を言うとお前がヒロを愛しているように、私もヒロを愛しているのだ」

 

赤城「なっ!?」

 

ケンタウルス「だがヒロは恐らくお前を選ぶ···だから私はお前をここで試すのだ」

 

ケンタウルスは再び距離をとり、突進する。赤城は先程より上手く防ぎ、再び鍔迫り合いとなる。

 

ケンタウルス「見せてみろ、お前の本性を!お前の···愛を!」

 

ケンタウルスと赤城は同時に距離をとる。

 

赤城「フフフ···アッハハハ!では互いに、愛をぶつけ合いましょう!」

 

そして2人の戦いは激しさを増し、だがどこか美しく、華やかですらあった。

ケンタウルスの突きを赤城は屈んで回避し、赤城の薙ぎ払いをケンタウルスは飛び退いて回避し、そのまま赤城は接近するがケンタウルスは右にステップをして回避する。

 

赤城「あなたの愛で、私の愛に敵うかしら!?」

 

互いに、ヒロを愛する者同志···

 

ケンタウルス「良いぞ···実に良いぞ赤城!」

 

しかし戦いを見つめるヒロはこの戦いが自身への愛であることを知らず···

 

赤城「私の胸は···ヒロへの愛で滾っていますわ!」

 

だが戦いの終わりは突然に···

 

ケンタウルス「赤城ぃぃぃぃ!」

 

ケンタウルスの突きを赤城はヒロのように左手で受け流し、その勢いのまま右手の薙刀をケンタウルスの胸に突き当てる。

 

赤城「勝負ありですわ」

 

ヒロ「赤城の勝ちだよ~!」

 

ケンタウルス「じゃあ、私は戻って寝るとしよう。突然で悪かったな」

 

赤城「いいえ、ありがとうございます。おかげで、改めて覚悟が決まりましたわ」

 

ケンタウルス「フッ、なら良かった」

 

ケンタウルスは去っていく。そして赤城は改めてヒロに向き直る。

 

 

 

 

 

 

 

赤城「ヒロ···その、伝えたいことが」

 

ヒロ「うん、今度はちゃんと聞けるよ」

 

赤城「私は···ヒロ、あなたを愛しています」

 

ヒロ「え?」

 

赤城「今は戦争中です。考えたくはありませんが、いつ死ぬか判らないからこそ伝えたいのです」

 

赤城はヒロに重桜の紋章のついた青い小さな箱を取り出し、開けると中には指輪が入っていた。

 

赤城「私と···結婚してください」

 

ヒロはポカンとした表情を浮かべた後、あたふたし始める。

 

ヒロ「えと···その···僕で、良いの?」

 

赤城「はい。あなたでなくてはなりません」

 

ヒロは顔を赤くする。

 

ヒロ「あ···あ···その···なんで、僕なの?」

 

赤城は自身の胸に手を置いて話し始める。

 

赤城「今思えば、一目見た時からあなたに惹かれていました。しかしあなたと過ごすうちに想いは強くなっていきました。そして義人のブラックキューブにより私の魂が封印されていた時、あなたの言葉がとても暖かく、私を解放してくれました。それが決定的なものとなりました」

 

月明かりが、2人の顔を照らす。

 

赤城「今ではあなたの全てが愛おしいのです···ですから改めて、私と結婚してください」

 

ヒロは深呼吸をする。

 

ヒロ「スゥー、ハァー···ぼ、僕で良いなら」

 

赤城の目から涙が溢れ、赤城はヒロを抱き締める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

推奨BGM『誓約』

 

 

三日後、ヒロと赤城の結婚式が行われた。銀治達人間、KAN-SEN、セイレーン、アビータ、余燼など、多くが2人を祝った。

 

清魅「あ"に"ぎぃ···おめでとう!おめでとう!てか赤城!兄貴を不幸にしたら別世界に逃げても仕留めるからな!」

 

加賀「姉様、ヒロ、おめでとう」

 

テンパランス「···おめでとう、と言っておこう」

 

METAアーク·ロイヤル「2人とも、おめでとう!」

 

銀治「赤城、ヒロ···おめでとう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、2人は幸せな夫婦となった。

 

 

 

 

そして、"決戦"まであと4日···




読んでくださり、ありがとうございます!

ヒロと結婚したのは赤城でした!
そして遂に決戦となります。
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