Ravens lane ─鴉達の未来─ 作:ダイヤモンド傭兵
2人のヒロ···片や全てを失ったヒロ、片や全てを失ってはいなかったヒロ···
そして···本当の絶望が幕を開ける。
別世界のヒロ···エックスとヒロ達は改めて対峙し、交戦を開始する。
エックスは先程とは違い、次々と武器を切り替えて戦闘を行い、瞬時に対応せねばならず、KAN-SENやセイレーン、アビータは苦戦する。
オブザーバー「切り替えのスピードが早いわね···」
ハーミット「空間操作が···効かないなんて!」
エックス「消えろ消えろ消えろぉぉぉ!」
しかし清魅の攻撃で発生させた水柱からヒロが飛び出、エックスの胴体を斬りつける。
エックス「このっ!」
更に清魅はすれ違いざまにエックスの顔面を殴り付ける。
清魅「もう、お前の事は分かったよ···やめないんだろ?そうなんだろ?だったら···」
ヒロと清魅は並んで構える。
清魅&ヒロ「「私(僕)達が、お前を倒す!」」
エックスはその光景に、歯軋りをする。自身が望んで、手に入らなかった未来、失われた過去···そして別世界とはいえ、妹と自分に完全に切り捨てられた事に、エックスは悔しさと妬ましさ、そして怒りを爆発させる。
エックス「殺す!皆···皆殺すぅぅぅ!」
その光景をステルスドローンで見ていた銀治は拳を握り締める。
銀治「これが···あり得たかもしれない、未来なのか···」
冴「信じましょ?あの子達を」
しかしその頃他の地点ではロボットバトルの機体達や一般人が戦場に参戦しているが、数の多さとその戦力により押されており、機体の中には撃破されてしまう機体も出てきてしまっている。
銀治「頼むぞ···皆!」
ヒロはエックスのグラディウスを受け流し、そのまま斬りつける。しかしエックスにはダメージは入るものの重症とまではいかず、何度も攻撃して削る必要がある。
そしてヒロと清魅の連携とそれに合わせてそれぞれが動く。
憤怒がケンタウルスを踏み台にして高くジャンプし、エックスの顔面を殴り付ける。そして憤怒にエックスの注意が向いた瞬間に雪羅と蛟の砲撃が放たれ、エックスに直撃する。
更に大蛇が砲撃し、回避したエックスの脇腹にヒロが鞘で殴り付けるように斬りつける。
するとエックスはショットガンを転送し、ヒロへ向ける。しかしオブザーバーのレーザーがショットガンを破壊する。その隙にヒロは一度離脱し、入れ替りで阿修羅が砲撃する。
その砲撃を凌いだエックスはプソムBを3機召還し、すかさずゴアと蛟は艦載機を発艦させ、赤城はヒロと清魅の援護に艦載機を発艦させる。
そして大蛇とオロチの同時砲撃によりエックスは怯み、コードGとMETA飛龍の爆撃により装甲は剥がされ、エックスがバリアを展開するが既にチャージを終えていた清魅の大型レーザーによりバリアは破壊され···
ヒロの月光が、エックスの腹部を貫いた···
エックス「ガハァッ···」
ヒロ「これで···終わりだ!」
ヒロは月光を捻ってから引き抜く。エックスは後ろにフラフラと後退りし、膝をつく。
エックス「こんな···こんな···」
コードG「ヒロ、ここは私にトドメを差させてくれ」
コードGはエックスの頭部に向けて矢を引き絞る。
エックス「でも···まだ、終わらない!」
その瞬間眩い光と共にエックスは消え、その後方に巨大な人型兵器が転送されてくる。
それは白と赤のカラーリングで、頭部には赤い2つのメインカメラと2本の角があり、右手には大型のライフルのようなものと左腕には2つのガトリングガンと一体化したひし形の白いシールド、右背部にはキャノン、左背部にはミサイルポッド、腰にはグラディウスが装備されており、機体の溝にはまるで脈動するように青い光が流れている。
エックス《僕の研究の集大成···『ヴェルト』、発進!》
ヴェルトは周囲に衝撃波を発し、それによりヒロ達は吹き飛ばされ、その直後にガトリングガンを連射され、ヒロ達は次々と大破していく。
ヴェルト《神様は間違えてる···人間に可能性なんて無い!人間を滅ぼすのは、人間の···この僕だぁ!》
ヴェルトは右手のライフルから極太レーザーを発射し、ヒロはギリギリで回避する。
全員大破しているものの、攻撃を続ける。攻撃は全て避けられ、一方的に攻撃されようとも、諦めずに戦い続ける···
しかし遂に限界が来てヒロは膝をつく。他ももう限界であり、戦闘継続はほぼ不可能だった。
赤城はヒロを抱き締めるが、ヒロは皆に笑顔を向ける。
ヒロ「皆···泣いてちゃダメだよ···笑おうよ?」
阿修羅「かなり、絶望的なんだがな···」
ヒロ「それでも···それでも僕らは笑うんだ。きっと···きっと勝てるから」
清魅「ハハッ···兄貴らしい···な!」
赤城「ヒロ···」
大蛇「まあ、まだ終わっちゃいねぇからな!」
もう限界だというのに、ヒロ達は立ち上がり、再び構える。そして再び戦闘を開始するが、次々と今度こそ戦闘不能になっていく。
そしてヒロに再び極太レーザーが放たれるが、オブザーバーが転送したスマッシャーⅡがヒロを突き飛ばしてヒロを守った。
極太レーザーが直撃する直前のスマッシャーⅡは、ヒロに笑顔を向け···極太レーザーにより消し飛んだ。
そしてヴェルトはゆっくりとヒロに歩みより、レーザーライフルの銃口を向ける。
読んでくださり、ありがとうございます!
皆さんは絶望の中でも、笑顔でいることができますか···?
●ヴェルト
白と赤のカラーリングの全高25mの人型兵器。
武装はハイレーザーライフル、シールドガトリング、キャノン、ミサイル、グラディウスである。
エックスの技術の集大成とも言える機体であり、ヒロ達を圧倒するスピードと火力を備えている。
余談だが、ヴェルトはロシア語で『世界』を意味する。