蒼の死神と呼ばれた少年に祝福を!   作:洟魔

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皆さま、アンケートに回答をたくさん下さりありがとうございます。

それでは本編をどうぞ!


この蒼の死神と店主に女神を

〈翌日〉

 

朝起きた僕たちは二人で一緒にギルドに談笑しながら向かっていた。

 

そしてギルドに着くとルナさんは受付に向かうのでそこで別れ、カズマ達を探していると

 

「この、カエルに食われるしか脳のない、宴会芸しか取り柄のない穀潰しがぁ!!」

 

「わああああああーっ!!」

 

カズマがアクアを泣かせていた。はぁ………またか…。

 

「どうしたの?」

 

「わああああーっ!聞いてよユウ!このヒキニートが私のことを役に立たない穀潰しって言うのよ!わ、私だって、回復魔法とか回復魔法とか回復魔法とか、一応役に立っているのに!お願いよユウ!このヒキニートに女神に対して無礼を働いたらどうなるかを分からせてやってよ!」

 

「お、おい!ユウに頼るのは反則だろ!」

 

この二人の喧嘩は毎日一日一回は行われている。その喧嘩の中にヒキニートという言葉と女神という言葉があるんだけど、ヒキニートという言葉は聞いたことないし、女神という言葉は冗談だと思う。

 

「あ、カズマ。その服、随分と冒険者らしくなったね」

 

「へへ、まぁな。初級とはいえ魔法を覚えてみたから、魔法剣士みたいなスタイルにしてみたんだ」

 

今まで着ていたあまり見かけない緑の服装から、この世界のなじみである服の上から革製の胸当てと金属製の篭手と、すねあとを装備している。

 

「で、なんで喧嘩してたの?」

 

「手頃なクエストを探しているときにこいつがごちゃごちゃうるさいからだ」

 

「私は上級職ばかりが集まってるから難易度の高いクエストに行こうって言ってるのに、このヒキニートが!」

 

この二人の意見の違いから喧嘩が始まったらしい…

 

「カズマの気持ちも分かるけど高難易度のクエストは別にモンスターの討伐だけじゃないよ。採集や浄化なんかのクエストもあるんだしアクアの意見も一応考えてみたら?」

 

「うっ………。そうだな、すまん。」

 

「そうよ!反省しなさいヒキニート!」

 

「アクアもアクアだよ。このパーティーは確かに上級職ばかりだけどレベルがまだ低い人も多い。そのことも考えてね」

 

「うっ………そうね、ごめんなさい」

 

やっと収まったね。そう思っているとカズマが話しかけてきた。

 

「ユウはクエスト以外でなにかしてたりするのか?」

 

「何かって?」

 

「えっと、商売とか?」

 

クエスト以外か……一応友人のウィズの店を手伝ったりしているけど、赤字が続いたりして、家賃を払うのすら危うい状況だしね。

 

「友人の店を手伝ったりしてるぐらいかな」

 

「へぇー、じゃあクエストに詰まってきたら商売で稼ぐっていう方法があるわけか」

 

「まぁ、それもありだよ」

 

「ちなみにユウ、お前は回復魔法は使えるのか?」

 

「使えるよ」

 

「……アクア、お前の存在価値がなくなってきてるな」

 

「わあああああああーっ!!」

 

せっかく収まってきたのに、また始まった。もう放っておこう。僕は行きたい場所に行くためにギルドの入口に向かった。

 

「と、いう訳で何か手軽にできて儲かる方法でも考えろ!あと、お前の最後の取り柄の回復魔法をとっとと俺に教えろよ!」

 

「嫌ーっ!回復魔法だけは嫌よぉーっ!私の存在意義を奪わないでよ!私がいるんだから別に覚えなくていいじゃない!嫌!嫌よおおおおおおおっ!!」

 

後ろの方でそんな声が聴こえているけど無視した。

入口の近くにはめぐみんがいて、僕に話しかけてきた。

 

「ユウ、カズマとアクアは何をしているんですか?」

 

「意見の食い違いで喧嘩してるんだ。悪いけど鎮めてきてくれない?」

 

そう言ってめぐみんはカズマ達のところに向かう。僕はギルドから出てあるところに向かった。

 

 

〈ウィズ魔道具店〉

 

「あ、ユウさん!いらっしゃいませ!」

 

「やぁウィズ、元気かな?」

 

やってきたのはウィズ魔道具店。ウィズは僕の友人でこの店の店主でもある。しかし、ウィズ本人に商才はまったくなく、いつも赤字で貧乏だ。

 

「はい!ユウさんが食べ物を差し入れてくれるおかげでどうにか生活できてます!」

 

「アハハ、また今度食べ物の差し入れ持ってくるね。」

 

「ありがとうございます!!」

 

そうやって会話をして、僕はウィズに質問した。

 

「ねぇウィズ、墓地の浄化は今日行くの?」

 

「はい!早く迷える魂達を天に還してあげなきゃいけませんから」

 

僕とウィズが話しているのは街から外れた丘の上にある共同墓地のことだ。そこではアンデットモンスターが大量発生していて、そのために僕たちは定期的にそこに向かって、浄化をしている。もっともウィズが浄化を行なって、僕は護衛みたいなものだけど。

 

「そうだね、じゃあもう少ししたら墓地に行こうか」

 

「はい、お願いしますねユウさん」

 

 

 

 

〈共同墓地〉

 

「じゃあ、墓地の浄化を始めますね」

 

「うん」

 

共同墓地で僕たちはそう言った。ウィズがその後魔法陣を作り出して浄化を始める。そして青白い人魂の様なものが集まってきて魔法陣の中に入ると、そのまま魔法陣の青い光と共に、天へと吸い込まれていく。この調子なら浄化もすぐ終わるかな。

 

「じゃあ僕は見回りをしてくるね」

 

「はい、お願いします」

 

そう言って僕はウィズから離れて見回りを始めた。迷っている魂を誘導したり、モンスターを倒したりしながら歩いていた。でも、ウィズはリッチーだから、浄化をしているウィズの魔力に反応して、さらにアンデットモンスターが目覚めて、浄化して、目覚めての無限ループになるのだ。

 

そんな事を考えていると、墓場全体が白い光に包まれた。

 

「な!?」

 

この魔法は浄化魔法のターンアンデットの光だった。しかもかなりの威力で、光を浴びたゾンビたちが消えていくのが見えた。これほどの威力の浄化魔法が発動したりしたら……。

 

「ウィズ!!!」

 

僕は急いでウィズのもとに戻っていく。頼むから無事でいてくれ!!

 

 

「きゃー!か、身体が消えるっ!?止めてやめて私の身体がなくなっちゃう!!成仏しちゃうっ!」

 

「あははははははは、愚かなるリッチーよ!自然の摂理に反する存在、神の意に背くアンデットよ!さあ、私の力で欠片も残さず消滅するがいいわっ!!」

 

ウィズのもとに戻ると、身体が消えつつあるウィズと浄化魔法を発動しているアクアがいた。僕は急いでアクアに近づき、首に手刀を当て、気絶させた。そうすると、発動していた魔法が消えていった。

 

するとカズマたちが

 

「ユウ、お前なんで!」

 

「おいユウ!なんでアクアを!」

 

「そうです!なんでアクアを攻撃したんですか!」

 

そう言ってきた。するとウィズが

 

「ユウさんは悪くないんです!お願いですからユウさんを責めないでください!」

 

僕の前にきてカズマ達にそう言った。その姿を見て少し冷静になったカズマ達。するとカズマが僕に質問してきた。

 

「ユウ、アクアは大丈夫なのか?」

 

「軽く打ったから大丈夫だよ。後3分ぐらいで目を覚ますよ」

 

そう返して、カズマ達を安心させたところでアクアが目覚めた。そして目覚めてそうそう

 

「いきなり何するのよ!!ユウ!」

 

と言ってきたので僕は

 

「ごめんなさい……」

 

と謝った。しかしまだ怒っているようで

 

「ごめんじゃないわよ!!」

 

そう言ってきたので僕はもう一度謝ろうかとしたが、

 

「ごめんなさ………」

 

「待って下さい!ユウさんは悪くないんです。だからユウさんを許してください!」

 

その前に、ウィズが言った。

 

「クソアンデットは黙ってなさい!!はっ、分かったわ!!あんたがユウを操って私を襲うように仕向けたのね!!なんてやつなの、活かしておけないわ!!神の名においてここで息の根を」

 

「おい、やめてやれ」

 

そう言ってカズマがウィズと言い合っているアクアの後頭部を剣の柄で、ゴスっと小突いた。

 

「い、痛いじゃないの!あんた何してくれてんのよいきなり!」

 

そしてカズマはウィズに話しかけた。

 

「大丈夫か?えっと、リッチーでいいのか?」

 

「えっと、おっしゃる通り、リッチーです。リッチーのウィズと申します」

 

「えっと……。ウィズ、こんな墓場で何しているんだ?魂を天に還すとか言ってたけど、リッチーのあんたがやる事じゃないんじゃないのか?」

 

「ちょっとカズマ!こんな腐ったミカンみたいなのと喋ったら、あんたまでアンデットが移るわよ!ユウもそんな奴の近くにいるとあんたもリッチーになるわよ!ちょっとそいつに、ターンアンデットをかけさせなさい!」

 

アクアがいきり立ち、ウィズに魔法をかけようとする。ウィズが怯えた表情をしながら僕の後ろに隠れる。それを見ていたカズマが聞いてきた。

 

「な、なぁ………ユウ。ちなみにウィズとはどういう関係なんだ?もしかして………恋人なのか?」

 

「恋人!?」

 

「違うよ。ウィズとは仲のいい友達だよ。」

 

「は、はいそうです。ユウさんとは友達です!」

 

「それで、なんでウィズがここで何をしているかの話だったね。ウィズ、説明お願いね」

 

「はい、私は見ての通りリッチー、ノーライフキングなんてやってます。私には迷える魂たちの話が聞けるんです。この共同墓地の魂の多くはロクに葬式すらしてもらえず、天に還る事なく毎晩墓場を彷徨っています。それで、定期的にここを訪れ、天に還りたがっている子たちを送ってあげているんです」

 

「それは善い行いだと思うんだか………。街のプリーストとかに任せておけばいいんじゃないか?」

 

「それは、その………」

 

「ここからは僕が話すよ。いいウィズ?」

 

「は、はい。お願いしますユウさん」

 

そして僕はカズマに話した。

 

「街のプリーストは主にお金儲けが第一で、お金がない人は後回しにされる事が多いんだ。この共同墓地みたいな所は基本的には寄り付きもしない、まぁ、仕方ないことだよ。プリーストたちにも生活があるんだから」

 

ここにいる全員がアクアに視線を向ける。あるがばつが悪そうに目を逸らす。

 

「それならしょうがない。でもゾンビを呼び起こすのはどうにかならないか?俺たちがここに来たのって、ゾンビメーカーの討伐クエストを受けたからなんだ」

 

「それなんだけど僕たちも困ってるんだ」

 

「え?」

 

「実は、浄化を行っているとウィズの魔力に反応して目覚めてしまうんだ。だから浄化してもどんどん湧いてキリがない。僕たちとしても埋葬されている人たちが迷わず天に還ればここに来る必要も無くなるんだけど…」

 

そう言ったらカズマが提案してきた。

 

「だったら、アクアに浄化させるようにする。そうすれば、ここに来る必要も無くなるだろ?」

 

「なんで私がこのクソアンデットの代わりに浄化しにこないといけないのよ!このクソアンデットを始末すればいい話でしょ!!」

 

「じゃあ、お前はユウを敵に回すってことで良いんだな。俺は嫌だぞ。ユウが敵になるなんて、考えただけでもゾッとする」

 

「うぐ……、私もイヤです。」

 

「なら決定だな」

 

という訳でアクアが今後、墓地の浄化を行うことで話がついた。そして僕たちはそれぞれ帰り始めた。

 

 

敵側にどんなオリ敵を出すか

  • 鬼滅の十二鬼月(上弦のみ)
  • 鬼滅の十二鬼月(下弦、雑魚鬼)
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