【急募】女の子から変化した武器の手入れの方法【戻して】   作:ぴんころ

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1スレその4

582:名無しのエターナル

 はい、そういうわけで今日から時深さんときゃっきゃうふふの訓練の開始だぜー

 

583:名無しのユーフォリア

 わーぱちぱち

 

584:名無しの転生者

 いやどういうことだよ

 

585:名無しの転生者

 巫女さんと二人きりで訓練(意味深)とかずるいぞイッチ

 

586:名無しの転生者

 普通に訓練なんだよなぁ……

 

587:名無しの転生者

 イッチに巫女さんに見初められるような何かがあるとは思えない

 

588:名無しの転生者

 所詮イッチも俺たちと同じ穴の狢

 

589:名無しの転生者

 ところでなんでユーフォリアちゃんは名無しになったんだ……?

 

590:名無しの転生者

 名無しのユーフォリア(名有り)

 

591:名無しの転生者

 すげぇ……一行で矛盾してやがる

 

592:名無しのユーフォリア

 う、うぅぅ〜〜〜!

 

593:名無しの転生者

 可愛い

 

594:名無しの転生者

 唸ってるの想像したら可愛すぎて死にそう

 

595:名無しの転生者

 これはイッチに写真を見せてもらわなくてもわかるわ

 可愛い

 

596:名無しのエターナル

 あっ、じゃあ見せなくてもいいな

 

597:名無しの転生者

 は?

 何ふざけたこと言ってんの?

 早く見せて役目でしょ

 

598:名無しの転生者

 ユーフォリアちゃんが武器から戻り次第すぐにでも写真を送れ

 

599:名無しの転生者

 お前が一人で出会いを独占するとは許されるわけないだろ

 

600:名無しのエターナル

 えへ顔ダブルピース写真撮って送るわ

 

601:名無しの転生者

 貴様ぁっ!

 

602:名無しの転生者

 俺たちを殺す気か貴様ぁ!

 

603:名無しの転生者

 スクショ撮ったから言い逃れはさせんぞ貴様ぁ!

 

604:名無しのユーフォリア

 え、ええっ!? 死んじゃダメですよ!

 

605:名無しの転生者

 あっ……(絶命)

 

606:名無しの転生者

 心配してくれる……優しい……優しい……

 

607:名無しの転生者

 優しさが身に染みる……

 

608:名無しの転生者

 ここの連中は優しさに飢えてる連中しかいないのか

 

609:名無しの転生者

 たかだか転生した程度でモテたりするようになるならこんな掲示板に屯しているはずないんだよなぁ

 

610:名無しの転生者

 ところで駄弁っているけどイッチは訓練に集中しなくていいの?

 

611:名無しのエターナル

 現在ユーフィーが俺の体を動かしています

 

612:名無しの転生者

 は?

 

613:名無しの転生者

 女の子に戦わせて自分は戦わないとか人間のクズでは?

 

614:名無しの転生者

 この訓練はお前が戦えるようになるための訓練だろ?

 自分より小さな女の子に任せて生きてて恥ずかしくないの?

 

615:名無しのエターナル

 俺だって戦えるものなら戦いたいんだよなぁ……

 そもそも永遠神剣を使っての戦い方を知らないんだから、せめて感覚くらいは覚えろってことでまずはユーフィーが俺の体を動かしてます

 

616:名無しの転生者

 お前のそれに突っ込みたいところは多々あるが、とりあえずまずは一つ

 

 ユーフォリアちゃんを愛称で呼ぶとはどういうことだ

 

617:名無しの転生者

 ユーフォリアちゃんに戦いを任せるだけには飽き足らず、愛称で呼ぶなんて許されんぞ

 

618:名無しの転生者

 そもそもお前は昨晩永遠神剣を使って戦ってるんだよなぁ……

 戦い方を知らないとか言い訳は効かん

 

619:名無しのユーフォリア

 昨晩もあたしが体を動かしてたんですよー

 

620:名無しの転生者

 一回増えた程度で覚えられるかって思ったけど、昨日は突然の戦闘だったんだっけか

 

621:名無しの転生者

 ならしっかり体で覚えてユーフォリアちゃんに迷惑をかけんなやイッチ

 

622:名無しの転生者

 ユーフォリアちゃんに手取り足取り戦い方を教えられる……閃いた

 

623:名無しの転生者

 >>622

 通報した

 

624:名無しの転生者

 というかそれならそれでこんなところで駄弁ってないで全神経を集中させろよ

 

625:名無しの転生者

 これからのイッチの生死以外もかかっとるんやぞ

 

626:名無しの転生者

 イッチの生死以外かかっとるか?

 

627:名無しの転生者

 そりゃお前、イッチが弱くて殺されてしまうようなことがあれば、ユーフォリアちゃんがどこぞの誰ともしれん輩に使われるかもしれんやろ

 

628:名無しのエターナル

 は?

 ちょっと本気でやってくるわ

 

629:名無しの転生者

 イッチ、ちょっとユーフォリアちゃんのこと好きすぎなーい?

 

630:名無しの転生者

 いやまあ気持ちはわかるが

 

631:名無しの転生者

 そりゃこんな可愛い女の子がどこぞの男の手垢に塗れるとか考えるとブチギレるわ

 よくやったぞ>>627

 

632:名無しの転生者

 イッチもこれでやる気出すやろ

 

633:名無しの転生者

 これでユーフォリアちゃんの将来もまあまあ安泰になることが決まったな

 

634:名無しの転生者

 いやなんでそんなに信頼厚いの……?

 

635:名無しの転生者

 そりゃ転生者は基本外付けで戦闘への嗅覚が地味に付け加えられてるから

 

636:名無しの転生者

 え、なにそれ

 

637:名無しの転生者

 このスレの前の方で戦闘関係の才能について言及されてるけど、そこで言われてる改造とはまた別に最低限戦えるように精神性とかいじられてるって話やで

 

638:名無しの転生者

 うぇ……マジっすか

 

639:名無しの転生者

 まあそれがなかったら異世界だと戦えるようになる前に死んじゃうからね

 

640:名無しの転生者

 戦闘への怯えを少しばかり緩めてくれるって程度らしいけど、やっぱり精神いじられてるのは怖いな

 

641:名無しの転生者

 とにかく、そういうことがあるから一応一般人に比べれば戦闘の道に生きるには少しばかり入り口が広くなってるんや

 それこそ逸般人とか達人とか出てこない限りはイッチでも戦えるはずやで

 

642:名無しの転生者

 でもイッチの敵ってエターナルとかいう万年生きて戦い続けてきた連中なんじゃないの……?

 

643:名無しの転生者

 あ……

 

644:名無しの転生者

 イッチ、終わったな……

 

645:名無しの転生者

 ユーフォリアちゃんをひどい目に合わせないように戦い方をしっかり学ぶとええで

 

646:名無しのエターナル

 言われなくても

 要するに敵は全員粉微塵に粉砕してやればいいだけやろ?

 

647:名無しのユーフォリア

 あうあうあうあう……

 

648:名無しの転生者

 ユーフォリアちゃんがショートしてる……

 

649:名無しの転生者

 ガチ目の思念が届いてるだろうからな……そりゃアウトだわ

 

650:名無しの転生者

 せんせーい

 イッチくんが可愛い女の子をナンパしてまーす

 

651:名無しの転生者

 まずは時深さんをぶっ飛ばすところからだな

 実況モード使うからお前らもなんかあったら言ってくれよな

 

652:名無しの転生者

 おっ

 

653:名無しの転生者

 俺たちの出番か

 

654:名無しの転生者

 いやあ、いつの頃からか大事な戦いには掲示板から手伝うのも様式美になったもんだ……

 初参加だから全力で援護してやらぁ!

 

655:名無しの転生者

 (掲示板の)仲間の力を借りて敵を破るとか王道の物語っぽいもんな

 

656:名無しの転生者

 いつもはバカやってる掲示板の連中が一つの目的のために一致団結するとかとても絵になる光景だからね

 

657:名無しの転生者

 でもそれってイッチの人柄とか、イッチの負けられない戦いにしょうがないなあって力を貸すから絵になるんじゃ……

 この戦いはただの訓練で戦い方を学ぶだけなわけだし……

 

658:名無しの転生者

 しっ! そんな本当のこと言っちゃアカんぞ!

 

659:名無しの転生者

 ……これ、本当に掲示板見て勝てるんかイッチ?

 

660:名無しのエターナル

 知らん、勝つ

 

661:名無しの転生者

 きゅん

 

662:名無しの転生者

 かっこいー

 

663:名無しの転生者

 こんなこと言ったのに負けるのもそれはそれで面白そう

 

 

【実況モードに移行します】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あ、待ってくださいっ』

 

 掲示板を閉じ、概念情報となり肉体に溶けている永遠神剣を、肉体という鞘から取り出す。

 エターナルとしての少年の肉体を構成する情報が一部抜け落ち生まれる虚脱感は、感じるよりも早く永遠神剣の超強化が体を覆い、気づきもしない。

 時間にして瞬きほど。掲示板の書き込みが彼の集中力を極限まで高め、過去最速の抜刀を可能とする。ユーフォリアの声も、動き出してしまってはもう遅かった。

 狙いは眼前に立つ時深。すでに彼女は己が契約している三本の永遠神剣のうちの一つ、両刃の短剣たる永遠神剣第三位『時詠』を握った臨戦態勢。訓練とはいえ襲いかかる本物の圧力を振り払うように、砲弾を思わせる速度で一気に距離を詰める。

 

「遅い」

 

 流れるように周囲のマナの励起。エターナルとなる以前は感じ取ることすらできなかった情報を視覚で捉え警戒を顕にしたところで、それに意味がないということを知った。

 彼の一撃が届くまでに数秒。常人であれば回避も迎撃も不可能な時間であれど、時を操る永遠神剣にとってはその数秒は無限に等しい時間。

 

『時深さんは、時を加速させたり戻したりできるんです!』

 

(……時を操るとか強すぎない?)

 

『だから前から時深さんは強いって言ってたじゃないですかぁっ』

 

 何が起きた、と思うよりも早くユーフォリアの声で状況を理解し、ついで時深の声が届く。

 時の加速(タイムアクセラレイト)を経て超加速を実行した時深は音よりも素早く動き、声が届くまでには数度、踊るような斬撃を敢行している。

 警告の声も切り裂いた後に聞こえてしまうのならば、したところで何も問題はない。その事実を理解しながら、さらなる斬撃を見舞おうとする時深に少年も能力を解き放つ。

 

「どれだけ優れた技でも、永遠神剣由来なら……!」

 

 鞘がマナを帯びる。供給されたマナを原動力に”力”が周囲を覆い尽くし、一帯に働いていたマナが急速に鎮静された。

 結果、解除される神剣魔法。自らを違う時間流に置いての攻撃は強制的に引き戻される。

 慣性が暴風を巻き起こし、それによって現在いる方向を把握した少年は振り向きざまに片手で鞘に納められた状態の剣を振るった。

 

「そこっ!」

 

「他の永遠神剣の力を抑える能力……!」

 

「正解っ」

 

 一瞬で理屈を看破した時深の動きは流麗なまま。驚きが動きに反映されず、思考と動きが完璧に分けられている。

 そんな彼女に向けて剣に触れていない手でマナを練り上げ、オーラフォトンと呼ばれる威力を伴った光を生み出す。

 体表を覆う燐光も、鞘に纏った白も、全てが等しくオーラフォトン。鋼鉄よりもなお硬い鎧であり、銃弾よりも貫通力のある武器である。

 永遠神剣の力が生み出す光は、最低限永遠神剣でなければ超えることは不可能だ。

 踏み込み、激突すると同時に衝撃で砕け散るコンクリート。散乱する瓦礫は光が蒸発させて、動きに澱みが生まれる余地を残さない。

 

「シュート!」

 

 手の中に生成したオーラフォトンを光弾として撃ち放つ。

 音を超えて衝撃波を生みだしながら迫る残光しか見えない一撃は、蚊を潰すように容易く蹴散らされた。

 けれどその一瞬、一手分は確実に踏み込める時間に変わる。

 

(ユーフィー!)

 

『はい、任されました!』

 

 マナが捻出される側からユーフォリアによって最大効率で変換されていく。

 先ほどまでの比ではない身体強化が体を満たし、性能に任せて突貫する。

 契約により魂間の同調がなされている二人は、出会ったばかりだというのに阿吽の呼吸。

 誰であろうと一瞬は一流に見紛う程度には、洗練された動きだった。

 

「ブレード!」

 

「無駄ですよ」

 

 迫るオーラフォトンの剣を受け止めながら、時深が断言する。

 その瞳に映っているのは未来の可能性(ヴィジョン)。いくつもの可能性を見通した彼女は、瞳に映る景色を未来から現在へと切り替えて、自らの望む未来へと舗装された道をなぞった。

 

「私には未来が見えているんですから。あなたに対してもっとも致命的な一撃だってわかっちゃうんですよ」

 

 それは、逢夢にとって衝撃的な一撃だった。

 見えている。わかっている。なのに防御も回避もできない。

 強化された身体能力を扱うため、同様に強化をされている五感ははっきりと何が起きているのか捉えていて、体だって動くのに最初からわかっていると言わんばかりにその回避も防御もすり抜けてくる。

 

『ごめんなさい、おにーさん!』

 

 防ぐ手立ては、表皮を覆うオーラフォトンの防御能力のみ。

 理解したユーフォリアは身体能力を強化していたマナをオーラフォトンの生成へと切り替える。説明している暇はない。

 突如下がった身体能力に防御は間に合わず、間に合ったとしてもすり抜けていく一撃はオーラフォトンに阻まれ、けれど衝撃に弾き飛ばされる。

 

(いや、助かった。でも……)

 

 地面に倒れこみながら、そこで理解する。これがなければきっと寸断されていたかもしれない。

 普通であればここから反撃に転じたりするのだろうが、それも今回は不可能。

 身体能力はガタ落ちしているし、それでなくとも訓練の勝敗条件がある。

 

 一撃当てる。それで終了。あとはそこに至るまでで悪い動き、良い動きをおさらいしましょう。

 そう言われて始まった訓練だから、一回目の戦闘はここで終わりだった。

 

「私の勝ち、ですね」

 

「……いくらなんでも大人気なくないですか? 成り立て相手に」

 

「こういうのは学べるうちに学んでおくのがいいんですよ。絶対必中、防御不可、なんて突然使われたりしたら困るでしょう?」

 

「そりゃそうですけど……」

 

「でもまあ、ユーフィーがいるからそれも必要なかったかもしれませんね」

 

「……やっぱわかりますか」

 

「これが永遠神剣を使って長いこと戦ってる人ならともかく、成り立てがあそこまできっちり防御を固めればわかりますよ」

 

 もう一度、少年は地面に頭を預けた。

 その瞳には悔しさが浮かんでいる。

 

(一人でも勝つつもりだったんだけどなぁ……)

 

 終わって振り返る余裕ができたことで、身体能力強化など、普通にユーフォリアに頼ってしまっていたことにようやく気がつく。

 時深からのアドバイスを聴きながら、もうちょっと強くならないと、そう決意した。

 

(あ、掲示板放置してたな)

 

『おにーさん!?』

 

 意識を向けたら怒りのレスが大量に流れてた。




 まあ、初めての戦闘中に掲示板に意識を向ける余裕があるかっていうとね……
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