【急募】女の子から変化した武器の手入れの方法【戻して】 作:ぴんころ
600:名無しのエターナル
いえーい、みんな見てるー?
今、みんなの大好きなユーフォリアちゃんは俺の隣でー
異世界に来てまーす!
601:名無しの転生者
おい
おい!
602:名無しの転生者
お前、学園祭までは世界を移動しないって言ってただろ!
603:名無しの転生者
学園祭に参加するっていう目的はどうした!
604:名無しの転生者
チャラ男……許せねえ……俺の彼女を寝取ったあいつだけは……!
605:名無しの転生者
前世で寝取られた挙句に元カノに殺された兄貴が来た
606:名無しの転生者
え、何その兄貴……
607:名無しの転生者
名前の通りでしょ……悲惨すぎる……
608:名無しの転生者
イッチ、これはさすがに……
609:名無しのエターナル
あ、うん……すまん……さすがに不躾だったか……
610:名無しのユーフォリア
寝取りって何ですか?
611:名無しの転生者
あー、その、なんて言ったらいいのか……
612:名無しの転生者
愛し合ってる恋人が他の男に取られるってことかな……
613:名無しの転生者
でも、恋人が寝取られるっていうけど、だいたい女性だよな
男が寝取られた場合、だいたい浮気って言われる謎
614:名無しの転生者
で、結局イッチは学園祭を放置してなんで別の世界に行ったの?
またなんか起きたわけ?
615:名無しの転生者
ガチギレお父さんがイッチを殺しにきたから逃げ始めた説
616:名無しの転生者
イッチ、ユーフォリアちゃんに手を出したのか……
617:名無しのエターナル
あ、ごめん
ぷんぷん怒ってるユーフィーが可愛くて聞いてなかった
618:名無しの転生者
は? 惚気か?
619:名無しの転生者
お父さんに密告するぞ?
620:名無しの転生者
イッチのおふざけに対する究極のカウンターきたな
621:名無しの転生者
で、なんで学園祭放置したんだ?
622:名無しの転生者
別の世界に移動したわけだし、もう学園祭にこだわる必要はないな
623:名無しのエターナル
いや、それがそうでもないらしい
624:名無しの転生者
は?
625:名無しの転生者
別の世界に移動したらいたって証拠がなくなるんだから、こだわる理由ないでしょ
626:名無しの転生者
まさかと思うけど異世界(地球)とか言い出すわけじゃないだろうな
627:名無しのエターナル
いや、なんか世界って言葉が指し示してるのが違うって話
俺がいた地球とか、いろんな世界をひとまとめにして世界って言ってるらしい
628:名無しの転生者
意味わからん
629:名無しの転生者
どういうこっちゃ
630:名無しの転生者
……なるほど?
631:名無しの転生者
お、なんかわかった兄貴がいるっぽい
632:名無しの転生者
つまりあれだな?
動物園で例えると、イッチが出たのは地球って檻で、別の檻に移っただけ
で、別の動物園に移ったわけじゃないから別の世界判定は食らってない、と
633:名無しの転生者
なるほどー……でもなんで動物園?
634:名無しの転生者
ケモナーなんでしょ
635:名無しの転生者
わかりやすい説明なんだけど、何か腑に落ちない
636:名無しの転生者
とりあえずケモナー説明兄貴ありがと〜
637:名無しの転生者
で、イッチは何しに別世界に飛んだんや
638:名無しの転生者
学園祭の準備面倒くさくなって逃げたんでしょ
639:名無しの転生者
最後の学園祭の思い出(別世界渡航)
640:名無しの転生者
イッチのクラスの出店は別の世界を体験(ガチ)させてもらえるってマジですか!?
641:名無しのユーフォリア
>>640
その案、いいかもしれない
642:名無しの転生者
落ち着けイッチ、それはどうあがいてもクラスの出し物じゃない
643:名無しの転生者
ほ、ほらイッチ!
早くなんでそんなところにいるのか説明を!
644:名無しのエターナル
いや、ほら
時深さんが人型になれる永遠神剣について説明してくれたでしょ
とりあえずその人に似てるっていうルプトナさんを探しに来たのよ
645:名無しのユーフォリア
ルプトナさんはいい人ですよー
こんな世界に住んでたのは初めて知りましたけど
えっと、画像はこう、ですか?
【画像】
646:名無しの転生者
わあお、超大森林
647:名無しの転生者
これはあれだな、精霊とか住んでそう
精霊とかいるのか知らないけど
648:名無しの転生者
ユーフォリアちゃん、ルプトナさんとやらを知ってるのね
649:名無しの転生者
まあ長いこと生きてるらしいし、それくらいは知ってても不思議じゃない
650:名無しの転生者
でもこれ、どうやって探すの?
どう見ても周囲一帯全部森じゃん
651:名無しの転生者
そこはほら、フィーリング?
652:名無しのエターナル
無茶言うな
とりあえず、一旦飛んで人の多そうなところを探してみるわ
653:名無しの転生者
てらー
654:名無しの転生者
がんばえー
655:名無しの転生者
にしても、森の中に住んでると思しき人を空から探して見つかるものなんか?
656:名無しの転生者
さあ?
657:名無しの転生者
おま、俺たちが思っても言わなかったことを!
「よい、しょおっ!」
掲示板に浮かんだどう探すのかという困惑とは裏腹に、逢夢には探す手段のあてがあった。
地を蹴り、大森林の上空にたどり着いた彼は、ミニオンを探り当てる時と同じようにマナを感知する第六の感覚を広げる。
第一位の神剣の縁者であり、永遠神剣の契約者であるという事実。神剣と契約している以上はその肉体は物質ではなくマナで構成されているため、理論上はミニオンを探す時と同じようにして見つけられる。
そう判断して、逢夢は探していたのだが。
(まさかミニオンが先に見つかるなんてなぁ……)
『でも、運が良かったです』
ミニオンの残滓、黄金の粒子を振り払いながらユーフォリアの言に頷く。
背後に意識を向ければ、唖然とした様子のおそらくは現地人と思しき存在。
動かないならやりやすい。ミニオンと、それに襲われそうになっていた現地人の間に降り立った新米エターナルは、ミニオンにのみ意識を集中させる。
(ユーフィー、後ろの人たちを任せてもいいか?)
『いいですけど……それだと、あたしはほとんど手出しできなくなりますよ?』
(わかってるけど、俺の感知能力から漏れた相手がいるかもしれないし。あ、でも一人で戦うのはちょっと怖いし口出しはしてくれると嬉しい)
『はいっ。そういうことなら任せてください!』
手中の相棒を媒介に、流し込んだマナをオーラフォトンに練り上げて刃と変えた。
ユーフォリアが手を加えたオーラフォトンに比べればあまりにも雑な刀身。
ミニオンと戦うなら問題はないが、エターナルと戦えば一瞬で砕ける程度の練度。
(要練習だな)
『帰ったらオーラフォトンで色々とやってみましょうね』
頷き、もう一つ別口でオーラフォトンを活性化。
身体中に沁み渡ったマナが永遠神剣により強化された基礎能力をさらに強化する。
神剣魔法、インスパイア。オーラフォトンの配分の入れ替わりが
地に亀裂を生み出しながら飛び出した先にいるのは、赤、黒、緑の三体のミニオン。
『防御は
(攻撃は!?)
『魔法ならなんでも! 物理なら強めのじゃないと防がれます!』
(わかった!)
迎撃するように飛び出してきた緑の少女を見て、ユーフォリアが叫ぶ。
大自然を具現する属性たる緑のミニオンが振るう槍には、稲妻が迸っている。
常人であれば槍を受け流す技量があれど雷に焼かれ死ぬ一撃。
それを前にして、刃を構築するオーラフォトンの密度を高めて刃を合わせる。
やられる前にやればいい。
そんな思考が透けて見える一撃の結果は──槍を弾くだけに終わった。
(っ……!)
『大丈夫ですか!?』
(武器ごと切り裂くつもり、だったんだけどなぁっ!)
顔をしかめた原因はわずかに走った痛み。体表に纏ったオーラフォトンを突き抜けてきたわずかな雷。
攻撃偏重で防御がおろそかになった状況で、なおその程度のダメージしか食らっていないというべきか。
あるいは、エターナルとミニオンという差がありながら、攻撃に傾倒してなお倒しきれていないというべきか。
態勢を立て直したのは逢夢が先。
振るった剣は圧縮された空気の壁が間に挟まったことで防がれ、形を持たないオーラのダメージのみを与えて相手を弾き飛ばす。
「マナよ、オーラの嗎と変われ。全てを威圧する咆哮を轟かせろ」
『オーラフォトンハウリング!』
開いた距離が埋められるよりも早く、展開したのは白の魔法陣。
マナを薪として焚べ、駆動させた幾何学模様から放たれたのはオーラを宿した振動。
それを一身に受けたのは、魔法陣を見た瞬間に緑と入れ替わるように前に出た赤のミニオン。
『赤は魔法特化です!』
(なら、攻撃は物理かな!)
『はい!』
緑とは逆にオーラの一撃は防いだが、物理的な振動には耐えきれず吹き飛ばされた赤に向かって走る。
迎撃のために振るわれるのは、二本の剣の柄を連結させたかのような双刃。
先の経験か、オーラフォトンの濃度は気持ち程度ではあるが防御が強めの感覚で。
「うぉ、っとぉ!?」
『ガードです!』
「無茶言うなぁ!」
柄の部分で回転させながらの連撃。戦闘経験が非常に少ない逢夢ではその動きにしっかりと対処できるはずもなく。
片手で数えられる程度の回数を弾いたところで、ついに間に合わず胴体に向けて薙ぎ払いがやってくる。
体表を覆うオーラとミニオンが持つ下位の永遠神剣が接触し、わずかに火花を散らす。
(ユーフィー、ありがとう)
『え、あたし何もしてませんよ? おにーさんが自分で防いだんだと思いますけど……』
(マジか。防御の方が得意なのかね俺は)
一切のダメージを受けなかったことに驚きながら、それならばと一気に踏み込む。
その足元で弾けたのは、黒属性の衝撃。
態勢を崩したところに迫る赤の剣はまたもやオーラが防ぐが、その距離のまま魔法によって具現された炎が爆発する。
「熱、いんだよっ」
『気をつけてください。黒属性はこっちの動きを阻害してきます』
(それはもうちょっと早く聞きたかったかなぁ!)
『ご、ごめんなさーい!』
爆風に押される形で後ろに下がり、軽口を叩きながら三体のミニオンをもう一度魔法陣の展開。
動かれれば阻害されると言うなら、動かさなければいい。
集中、構築。再度の振動。範囲は三体全員を包み込むように。
腐ってもエターナル。力任せに雑な構築で撃っても何も手を打たなければ数秒後にはマナとなって消滅する程度には威力を内包している。
(このまま磨り潰してやる……!)
オーラフォトンを射出する程度の簡易な魔法ならばともかく、複雑な魔法陣を展開して、となると逢夢は維持するのに精一杯。
けれどミニオンもまた、死なないように防御する以上の行動は不可能。
もはやあとは我慢比べ。
『……! おにーさん、誰か来ます!』
(このタイミングでかよ!)
そのはずだったのだが、ユーフォリアの言葉で我慢比べをしている余裕はなくなった。
感知できるということはマナを宿す存在であり、どちらに対する増援なのかわかったものではない。魔法を維持している現状、オーラフォトンバリア以外の防御はない。
一体でも減らさねばと即座に魔法を解除し、一気に駆け出す。
『……来ます!』
けれどそれも間に合わない。
空から降って来た何者かは、ミニオンへと着弾する。
駆け出した足を止め、敵の一体と入れ替わるようにして戦場に現れた少女は、ミニオンの一種ではなかった。
では一体何者なのか。その疑問の答えは、ユーフォリアと後ろの一般人が持っていた。
「ルプトナさん!」
(えーっと、あの子が探してた……?)
『そうですよ。向こうはもうあたしのことは覚えてませんけど』
永遠神剣の気配は、その靴から。当然、攻撃方法も足技。
素早く残りのミニオンを蹴り飛ばし、逢夢と後ろの一般人がその瞳に映した。
「もしかして、君が守ってくれてたの?」
「そうだけど……」
「なら、多分味方だね。話はあいつらを倒した後でしよっか!」
「えぇ……それでいいのか?」
「いいのいいの。僕のいないところで勝手に森に入った彼らにお説教するにしても、命あっての話だからね。守ってくれてたってだけで十分信じる理由になるよ!」
じゃ、片方お願いね。
そんな言葉を残して、緑のミニオンに狙いを定めている。
消えた一体は黒。残る赤は逢夢が相手をするようだ。
(……とりあえず、やろっか)
『はい! パパッと片付けちゃいましょう!』