<Infinite Dendrogram>-Lord of the Netherworld- 冥府の主 作:GOD竹山
公式の世界地図が無いためもしかしたら立地関係が変になったりしていますが、そこはご愛嬌ということでお願いします
東京某所>
先日始めた<Infinite Dendrogram>はとても楽しいゲームでした。しかし、このゲームを遊んでいると思うのですがこのゲームはとてもリアリティがあるゲームですし何か目標を持ってやりたいですね…
とりあえず、ログインしてから考えますか。
□カルディナ商業都市コルタナ
「と言うわけで、目標としてはこのゲームにいると言われている<UBM>とやらを倒すことにしましょう!」
「おー…………?」
昨日ログアウトした後にネットで調べたところ、このゲームには<UBM>と呼ばれるこの世界に1体のみしかいない特別なモンスターがいるそうです。
他にも、討伐をしてMVPになった場合にはそのボスの特徴や性能などを模した<特典武具>と呼ばれるものを入手することができるそうですし目標にするにはもってこいですね。
「とりあえず、<UBM>は例外なく一芸に特化していたりとても強いと言う情報らしいですしまずはレベルを上げていきましょう」
私のレベルは今現在15でこれはどう見ても弱い部類でしょう。
この状態では例え<UBM>に遭遇してもフルボッコにされて終わりでしょうし、今日中にはレベル30程度にはなっておきましょうかね?
「でも…どうやって…レベルを上げる……の?」
「よく聞いてくれましたねヘル。それは簡単です‥そう昨日レベリングした場所よりも高いレベルの場所でレベリングをするのですよ!」
前回レベリングをしていたあの場所は初心者用のフィールドですし、レベルが多少上がってきた今現在はあそこでは効率が悪いと言うもの。
なら一体どうすればいいのかと言うと至極簡単なことであそこよりもレベルの高いモンスターが生息する場所に行けば良いのです!そうすることでレベリングの効率も上がっていくと言うわけですよ。
「でも……マスター…どこにいくのか……決まったの……?』
「一応ログアウトしている間にある程度調べておきました。」
調べた場所では前回行った場所の反対側、このコルタナという都市の左側にある<ヴァレイラ大砂漠>と言う場所と南側にある砂漠ですかね。
「というわけで早速向かいましょう!」
こんなことをいった私はその後後悔することになりました。
「と、遠い……」
ヴァレイラ大砂漠は私たちのいたコルタナからかなり離れており、それを徒歩で向かっているので時間がかかっていくのです。今は夜ですが昼頃に来ていた場合太陽の光でさらに暑いのでしょうね。
「うー…疲れた……」
ヘルも道のりが遠かったせいもあり、杖の形態になってしまいました。
歩きながら少し《無から生まれし屍》の実験をしましょう。
これって支払う際のMPの上限はなさそうなのですが一度に大量のMPを込めてみるとどうなるのでしょうか?
私は一度その場で立ち止まり、《無から生まれし屍》のスキルを発動しようとします。その際に込めるMPは【ウーンド・ゾンビ】を呼ぶ時よりも多く込めてみます。
「《無から生まれし屍》(クリエイション・アンデッド)!!」
私の最大MP、110ほどのうち100を注ぎ込みましたがどのようなアンデッドが出てくるのでしょうか。
というかなんかMPをほとんど注ぎ込んだせいでしょうか?なんかどっと疲れたような気分がします。
「KAKAKAkKA…………」
現れたのは私の身長より少し高いくらいでしょうか?そんな骨でできたドラゴンが佇んでいました。
「これってもしかしなくても私が呼んだやつですよね?」
そう私が言葉を発したら目の前にいる骨のドラゴンが首縦に振りました。
「…………ゾンビより賢い!」
何か変な感動が生まれてしまいました。
相手側から言葉を発することはできませんがこのように明確に意思疎通ができる相手ができました。
「私を…忘れるなー……」
ヘルもいましたね。でもヘルはさっきまで歩くのに疲れて杖になってからずっと黙っていましたし………
とりあえずまぁ、この骨ドラゴンさんがどれくらい強いのかを試してみたいですね。
先程の会話からしばらく経っても、まだ強そうなモンスターとは出会ってませんね。
出会うのは前にも見たネズミなどのモンスターですし。一応ここはもうヴァレイラ大砂漠の中のはずですが……もしかしてガセネタだったのでしょうか?
ズゾゾゾゾォォォォォォ
何やら変な音が後ろから聞こえましたね。嫌な予感がしますがちょっと音がした方向を向いてみましょうか。
「GULUUUAAAAAAAAAA !!!!!!」
なんかゴツいミミズがいます!?
ちょっと待ってなんかこっちに向かってきてませんか!?
ええー!?ちょっと嫌だー!!はっ!閃きました!
「骨ドラゴンさん!あのゴツいミミズと戦ってください!」
私の言葉に了承したのか骨ドラゴンさんはあのゴツいミミズ、名前を見てみると【亜竜甲蟲】《デミドラグワーム》という名前のモンスターに果敢に突っ込んで行きました。
骨ドラゴンさん、こちらもようくみてみると名前が出ており【スケルトン・デミドラゴン)と出ています。頑張ってください!骨ドラゴンさん!
「マスター……あれちょっと……やられそうだよ……」
「えっ?」
ヘルがなんかヤバげなことを言っています。振り返ってみてみると骨ドラゴンさんの骨が所々欠けていたり、左腕と思わしき骨の腕が地面に落ちたりしています。
しかし骨ドラゴンさんは奮闘しており、相手側の【亜竜甲蟲】の方も体には傷が溢れており軽症では無いのが見て伺えます。
けれども骨ドラゴンさんがやられそうなのは事実であり、おそらくですがあのミミズが先にやられるよりも早く骨ドラゴンさんはやられてしまうかもしれません。
「《無から生まれし屍》(クリエイション・アンデッド)!!」
私は念のためとして残ったMPでアンデッドを生み出します。
生み出したのは【ウーンド・ゾンビ】で、骨ドラゴンさんのサポートに回ってもらう予定です。ゾンビに何がサポートできるのかわかりませんが...
「GULULUAAAAAAAAAA!!」
ああぁぁぁ!骨ドラゴンさんが光のチリになっていきます!
【スケルトン・デミドラゴン】は【亜竜甲蟲】に多大な傷を負わせながらも【亜竜甲蟲】に倒されてしまいました。
骨ドラゴンさん。あなたの勇姿は忘れません。っていうか今の私の貧弱なHPだとあんな強そうな敵に殴られたらすぐやられそうなんですが!?
こうなったら最後の悪あがきです!残っているMPでは後1体しか呼び出すことは出来ません。その呼び出した1体と先程出陣させたもう1体であのミミズを倒しきるほかありません!
「マスター……逃げるって……選択肢は………?」
「絶対追いつかれますよ……!」
これで勝てなければ死んで最初の街にデスポーンです。そんなめんどくさいことはあまりやりたくないものですよ!
「【ウーンド・ゾンビ】が今戦ってくれていますが、1体だけでは勝てるかどうかも怪しいですし……」
そうこうしているあいだに最初に送り出した《ウーンド・ゾンビ》は《亜竜甲蟲》にやられてしまいました。しかしよくみてみると《亜竜甲虫》の方もその体はボロボロになっておりで骨ドラゴンさんと先ほどのゾンビさんが頑張った証拠であと少しで倒せそうな印象です。
「このままなら……いけるかもしれません!《無から生まれし屍》!!最後のゾンビさん頼みます!」
ていうか私の方はMPを使い切ってしまって凄くだるいのですが......
私は最後の望みを掛けて1体の【ウーンド・ゾンビ】を呼び出しました。そして……………
「GYULU……LAAA‥……」
ついに《亜竜甲蟲》を倒すことに成功しました。
格上だった影響もあり、レベルがどんどん上がっていき最終的にレベルが18になりました。
でもこれって強い敵と戦うより弱い敵をいっぱい倒した方が効率はいいんじゃぁ.........
「精神的にすごく疲れました……」
最後に送り出したゾンビさんも相打ちだったようで塵になって消えてしまいました。
【亜竜甲蟲】が塵になった場所には一つの箱らしきものが落ちていました。
名前は【亜竜甲蟲の宝櫃】となっています。宝櫃って何でしょうか?櫃...宝......あっ!もしかしてこれって宝箱では?
そうと決まったら早速開けて見ましょう。私はそう考え開けてみると…
【【亜竜甲蟲の兜・ネイティブ】を獲得しました】
【【エメンテリウム】を獲得しました】
というアナウンスが出てきました。それにしても兜ですか、なんか見た目合わなそうですね。でも今の私には見た目がダサくても貴重な装備ですし仕方なく着ましょう。
「では、装備しましょうか......あれ?できませんね」
装備をしようとしても出来ずにいました。画面には【レベルが規定レベルまで達していません】、【この装備は合計レベル150以上、ジョブレベル51以上でなければ装備できません】と出ています。
「えぇぇー?これレベルが足りないと装備できないものですか、今のところ産廃じゃないですか......」
「じゃあ......売れば......?」
確かにそうですね。使えない装備を今持つより使える装備を持つ方が良いです。ですが、
「今砂漠にいるから売る場所ないんですよー......」
私の嘆きはエコーがかかったように砂漠の中に段々と消えていきました。
誤字などの報告を頂けると大変嬉しい所存でございます。
修正、ヨミちゃんのログイン時の時間帯を夜であることを明記
ミミズ君との戦闘での情報量を増やしました。