<Infinite Dendrogram>-Lord of the Netherworld- 冥府の主 作:GOD竹山
□ヴァレイラ大砂漠
【亜竜甲蟲】を倒してから、しばらく経ちますが他のモンスターとはあまり遭遇しません。
現れるとしても小さな虫型のモンスターだったり、空を飛んでいてこちらからは手が届かないような鳥のモンスターなどです。
そんな中、私とヘルは暇で暇でしょうがなく、先ほどの戦い以後二人でしりとりを続けております。ちなみに私は大人気なくスで責めることでヘルの追随を許さないようにしています。
「す……ストロベリー…………」
「りですか……り、り、り……リリュース!」
「マスター……さっきから…スばっか……大人気ない……」
こんなのんびりとしながら会話をしていたら前の方から先ほど聞いた音に近い音がします。
そう、【亜竜甲蟲】が出てきたときの音によく似た音が先ほどよりも大きく聞こえてきました。
「む、むー……ん?なんですかこの音は?」
「なんだろ……?」
音はだんだんとこちらに近づいてきており、私たちは警戒を強めます。
そして私たちが辺りを警戒していると私たちの目の前から【亜竜甲蟲】が出てきました。それは1匹だけでなく同時に4体の【亜竜甲蟲】が大きな音を大きな音をあげながら現れました。
「GURURUAAAAAAA !!」
「GYUOORUAAAAA !!!」
「GURUAAAAAAAAAAAA !!!」
「GYUAAAAAAAAAA !!!!」
あんなに苦戦した相手が4体では勝ち目はありません。しかしここで素直にやられるというのは癪ですせめて抗って死にましょう。
「ヘル……多分死んでしまいますが、最後まで争いますよ」
「わかっ……た……!」
残っているMPではゾンビやスケルトンを呼び出すことはできません。なのでヘルを相手にぶつけるということになりますがぶつけてもあまりダメージは入らなさそうですね。
現に今ぶつけましたがあのミミズは大してダメージを負っているように見えません。
あぁ、ここまでですか。
こうやって私はこのゲームで初めて死を迎えました。
<東京某所>
「死んでしまいましたか…」
死んだと言ってもゲームの中であるため、またログインすれば戻れます。
けれども死んだという事実は戻りませんし、死んだときの感覚も染み付いています。
あぁ…それにしてもあれですね、自分が死んだときの有効活用はあまり思い浮かびませんね。
強いていうのなら自爆特攻ぐらいしか活用方法はありませんね。
とりあえず今回死んでしまった事実は覆りませんし、今は気分転換に他のことでもやりましょう。
そう自分に言い聞かせながら、私は今年の春から通うことになる大学のパンフレットなどを読みあさっていました。
「大学の入学式は武道館でやるんですね…」
私が入ることになった大学は4日後に説明会とオリエンテーションが行われた後、しばらく経ってから入学式を行うようで入学式を行う場所も大学内にて行うのではなく、武道館にて大々的にやるようでした。
「大学ですか、友達できるといんですが……」
私自身、そこまでコミュニケーション能力が低いというものでもありませんがなんとなく自分から話しかけようとすると緊張してしまうんですよね…
共通の趣味を持つ人を見つければ簡単に仲良くできる気がしますが、
ゲームが趣味の人っていますかね?
そうやって私は大学の情報を集めながら確認していきこの1日が終わって行きました。
<東京某所>
時間が経つのは早いもので、私が<Infinite Dendrogram>、デンドロで初めて死んでから3日が経過ました。
この間、私は食事の時間や睡眠時間、リアルでの用事などを除いたほとんどの時間をデンドロに使っているという廃人のような生活をしていました。
その結果、私のレベルは47となり上限まで後3レベルといったほどまで上がりました。
またレベルを上げるにあたって、ヘルも第二形態に進化しました。
ヘルが第二形態に進化する時に「マスター……なんだか…眠くなってきた……」といったものでして、当初はとても焦りましたが翌日にログインしてみると減るから「第二形態に……進化したよ……」と伝えられ安心しました。
そんなヘルですが、第二形態に進化するに辺りステータスなどに変化がありました。
【屍誕制姫 ヘル】
TYPEメイデンwithアームズ
到達形態:Ⅱ
ステータス補正
HP補正:G
MP補正:D
SP補正:E
STR補正:G
END補正:G
AGI補正:G
DEX補正:G
LUC補正:G
装備攻撃力:0
装備防御力:10
『保有スキル』
・《無より生まれし屍》(クリエイション・アンデッド)LV2:自身のMPを使用することによって種族:アンデッドのモンスターを2hの間生み出すことができる。使用するMPの量を増やすことで、種族:アンデッドを維持する時間は伸びていく。また生み出す際にはランダム制と過去にこのスキルで生み出したアンデッドを生み出す選択制の2種類がある。アクティブスキル
・《代償払いし固有の屍》(クリエイション・ユニーク・アンデッド):自身のMPと自身が所持しているアイテムを一定数支払うことで、支払ったものに関係する種族:アンデッドを生み出すことができる。生み出したアンデッドはHPが0になる以外では消えず、ジュエルなどに格納することができる。アクティブスキル
・《屍の軍勢創誕》(コマンダリー・アンデッド・クリエイション)LV1:自身のMPを使用することで種族:アンデッドのモンスターを一定数同時に30mの間生み出すことができる。使用するMPの量を増やすことで種族:アンデッドを生み出している時間を長くすることができる。アクティブスキル
となっていて、スキルが1つ増えていました。
変化点は主に3つあり、1つ目は装備攻撃力が10から0に変わったことです。
これは大して影響の無い変化点ですし、10あったところで私程度がモンスターに殴りかかっても大してダメージを与えられないので下がっても構いません。
他の2つはスキルへの変化で、まず1つは《無より生まれし屍》のスキルレベルが2に上がっていたことと新しいスキルが1つ増えたことです。
《無より生まれし屍》は確認してみたところアンデッドの活動時間が伸びており、2時間ほどになっていました。
新しいスキルである《屍の軍勢創誕》はアンデッドを一定数まとめて生み出すことができるというものでした。その効果は今のところ私が呼び出したことのあるアンデッドのみでかかるコストも【ウーンド・ゾンビ】と【スケルトン・デミドラゴン】を複数呼ぶ場合は全然違いました。
また、このスキルは3体を1セットとしてカウントしており1セットあたりの【ウーンド・ゾンビ】を呼び出す際に支払うMPの数は《無より生まれし屍》で3体呼び出すよりも低いため私の<物量で相手をフルボッコ大作戦>にも拍車がかかります。
進化してからはアンデッドを大量に呼び出すスタンスが定着してきていますね。
このスキルのおかげでレベリング効率も上がりましたし明日には上限まで行って2つ目の職業を選んでいますかね?
とまぁこの3日間を振り返っていましたが今私は何をやっているのかというと、明日の最終準備をしています。
そう、明日は大学のはじめということで結構緊張しながら準備をしています。
とりあえず明日のために早めに寝ておきますか。
<東京某所某大学内>
「ふぅ、緊張しました。」
大学ではまず初めにガイダンスがあり、ガイダンスでは高校と違う点などが多々あったため聞き漏らしの無いようにしっかりと聞いていました。
また、自己紹介の際に<Infinite Dendrogram>をやっていると公言した人はいませんでした。友達作りが怪しくなってきましたね…
今私は大学のサークル勧誘のテントに囲まれております。
大学のサークル活動は高校のものよりも盛んに行われており、様々なサークルが新入生を確保しようと奮起しています。
それを遠目から眺めておりますが、なんというかあれですね。地獄絵図の一歩手前ぐらい見たいな印象ですね。
ちなみに私は少し歩き回って熱気にやられてしまったので木陰で休んでおります。
それにしても先輩方の熱気がすごいですね。でも私が入りたいようなサークルはなさそうなんですよねー
できれば<Infinite Dendrogram>のサークルとかがあればいいんですが、まぁおいおい調べて良さそうだったら入ってみるという形にしましょうかね?
とりあえず今日のところは家に帰ってデンドロの続きでもやりましょうか
……最近の日常スケールがデンドロ中心になってきてますね。
文才がある人ってすごいですよね。伏線の貼り方とか教わりたいものですよ
2021年11月21日16時25分《代償払いし固有の屍》のレベル表記無くしました。《無より生まれし屍》の説明を追加しました。