<Infinite Dendrogram>-Lord of the Netherworld- 冥府の主 作:GOD竹山
□カルディナ商業都市コルタナ
「レベルを早速あげにいきましょう!」
ログインするなり私はそう呟いてから大通りを抜け、砂漠へと足を進めます。
「マスター……おかえり……」
移動しながらヘルと他愛のない話をします。
今現在私のレベルは47です。そしてステータスはHPが600弱と微妙な数値でMPの方はというと300と少しほどでこのMPが満タンの状態で《無より生まれし屍》を使った場合、【ウーンド・ゾンビ】がおよそ100体、【スケルトン・デミドラゴン】の場合は3体も出せます。
我ながらMPの上がり具合がすごいですね。少し前はMPのほとんどを使って【スケルトン・デミドラゴン】を1体出していたのに、今では3体同時に出してもMPに余裕がありますし。
まぁこんな感じで大量のMPがあるおかげで物量にものを言わせる方法でレベリングをしてきたわけですから。
「さて、砂漠につきました。とりあえず周りを確認しましょう。」
周りに人影は無し、時間もちょうど夜
さて、狩りの時間です!
「とりあえず《屍の軍勢創誕》を使いましょう。数はー、60にしましょう。」
《屍の軍勢創誕》を使用すると《無より生まれ屍》の時とは少し模様が違う魔法陣が現れます。
そこから3体の【ウーンド・ゾンビ】が現れ、それに続いて3体1組で【ウーンド・ゾンビ】が次々と出てきて、その回数は20回程度で収まりました。
これほどの数がいればささっとレベルも上がるでしょう。
「さぁゾンビ達よ!獲物を探していきましょう!」
ゾンビ達は私の命令に従って辺りを彷徨きながら蜘蛛の子を散らすようにバラバラの方向に向かっていきました。
そしてその命令を出した私は【スケルトン・デミドラゴン】を呼び出してその上にまたがり、ヘルと一緒に遊んでいました。
ヘルと遊んで数分が経つと私のレベルは上がっていき、レベルがとうとう50になっていました。
「50になりましたか、では街に戻ってジョブを変更しましょうか」
その時、私に向けてあるアナウンスが聞こえてきました。
【<UBM>【潜毒壊鼠 ネミタル】が討伐されました】
【MVPを選出します】
【【ヨミ】がMVPに選出されました】
【【ヨミ】にMVP特典【潜毒纏衣 ネミタル】を贈与します】
え?MVP特典?UBMの討伐?
なんだか訳も分からずに私のアイテムボックスにMVP特典とやらが入っています。その性能は以下のとおりです。
【潜毒纏衣 ネミタル】
<逸話級武具>
砂の中に潜み、自身の毒で相手を仕留める鼠の概念を具現化した逸品
装着者へ毒に抗う心得と、何人にも見つかることの無いような潜伏技術を刻む
※譲渡売却不可アイテム
※装備レベル制限無し
・装備補正
AGI +10%
・装備スキル
《毒抗体》
《潜隠鼠外》
となっています。
というか本当になんでUBMを討伐したことになっているんですか?そもそも私がこのUBMを視認していないんですが本当にいいんですか?
とりあえず落ち着きましょう。ひとまず考えることは後にしてまずは街に戻ってジョブを変更しましょう
街に戻る前にまたがっていた【スケルトン・デミドラゴン】を待機させてから街に入るようにします。
□商業都市コルタナ
街の中に入りましたしギルドに向買ってからこれからのことを勘あげましょう。
とりあえずギルドのジョブクリスタルでジョブをささっと変更しましょう。
もちろん変更するのは事前に決めておいた【付与術師】《エンチャンター》というジョブです。
このジョブにつくことでゾンビへバフを送ることができるのでさらにモンスターを倒しやすくなります。
そう倒しやすくなるんですが……
そもそも私がレベルを上げている理由はUBMを倒すのが目的だったのですが、なぜかジョブを変更する前に倒してしまいました。
考えられる可能性としては
1相手側がなんらかの理由で瀕死だった。それをゾンビ達が倒した
2こちら側が相手に対してなんらかの有理があった。
この2択しか無いんですよねぇ
多分ですがあの時の大量のゾンビが倒したと思うのですがこうもすんなり倒せるとは予想外でした。
というかあのネミタルというUBMが弱かったのでしょうか?
考えても真相は闇の中です。今はUBMを倒すという目標が達成できたことを喜びましょう。
さて、UBMも形はどうあれ倒すことができましたし次の目標はどうしましょうか。
このままだとレベルを上げる以外することが特にありませんし………
どうしましょうか?せっかくですしいろんな国でも見て回りましょうかね?
では行き先はどう致しましょうか、ここから西側の<ヴァレイラ大砂漠>を超えた先に行きましょうかね?
後せっかくですし、この街にあった死体を使って中々使う機会がなかった《代償払いし固有の屍》を使ってから街を出ていくことにしましょうか。
ではささっと行動しましょう。
さて、場所につきました。変わらずにここにはしたいのやまが積み上がっていますね。では早速ゾンビなどに変えちゃいましょう。
「《代償払いし固有の屍》」
積み上げられた死体の山をアイテムボックにしまった後、スキルを発動しました。
アイテムを使用することからMPはあまり使用しないで済むと思っていましたがガッツリとMPを持っていかれました。
大体100ほどですかね?、【ウーンド・ゾンビ】が30体ほど作れる量のMPを持ってかれた後には私の目の前に1つの魔法陣が現れました。
その魔法陣からは1体の人型のモンスターが出てきました。そのモンスターは骨と骨をつなぎとめたかのような歪な見た目をしており、本来は1つしかない頭蓋骨が4つあったりようく見てみると、1本の腕のように見える部分は3本の小さな腕が三つ編みのように合わさっているのだともわか理ました。
そんな歪な見た目をしているモンスターを凝視しているとそこに名前が表示されました。
表示された名前には【スケルトンキメラ】という見たことも聞いたこともない名前が出ていました。
「骨……ですね…」
「ちょっと………不気味………」
【スケルトンキメラ】は魔法陣が現れた場所で着立しています。
それを見る私たちもそれに釣られて黙ってしまいます。
そんな静寂を打ち破る声が私の後ろから聞こえてきました。
「おい!貴様、そこで何をしている!」
振り返った先にいたのは皮の鎧を着込んだ男性でした。
「貴様!ここにあった死体をどうした!」
男性はどうやらここにあった死体の有無が気になるようで私に問いかけてきました。
「死体なら私が有効活用しましたよ。その結果がこちらの【スケルトンキメラ】です」
「【スケルトンキメラ】……?まさか貴様!?《死霊術》を使ったのか!?」
「《死霊術》?それに近いものですが、まぁそのような術を使いましたけど」
「貴様!ここに書いている文字が見えないのか!?ここに街の中での《死霊術》は禁止と書いているだろうが!!」
男性が指したのは死体の山があった場所のすぐ近くの看板で、そこに『遺体の持ち出しは自由。ただし、街の中での《死霊術》の行使による死者の蘇生は禁止とする』と書かれていました。
「貴様が犯したのは禁止事項だ!これを俺が提言すれば貴様は指名手配だ!勘弁して欲しければ1000万リルを今すぐ払え!」
男性は自分が有利とわかった途端先ほどよりもさらに強い口調で私に交渉……という名の脅迫を申し込んできました。
というか私このような手合いが嫌いなんですよねぇ、こういう人ってすごい上から目線で話してくるし。
でも今回のことは、私が悪いのかね?でも1000万リルなんて持ってないし……どうしましょう?
「おい!話を聞いているのか!?払うか払わないか。早く決めろドブスが!!」
……今の発言イラッときました。もういいです
「やっちゃってください【スケルトンキメラ】」
【スケルトンキメラ】は私の指示を聞いたや否や、男性に肉薄してその3本で重なった腕の先端の鋭利な爪で男性を引っ掻きました。
その瞬間男性が来ていた革鎧がまるでバターを切ったかのようにするりと斬れ、男性の顔から太腿近くまでは鋭利な引っ掻き傷ができておりそこから血が出てきました。
「なんだ?……っ!!グギャアアア!!!!痛ぇ痛ぇよお!!!!」
男性は大きな声で悲鳴を上げました。
ていうかそこまで深くないと思うのですが?血が出たとはいえ死ぬようなほどの血の量と傷の深さでは無いはずですが。
「なんだなんだ?」
「どうした?」
男性の悲鳴を聞き、人がどんどんと集まってきました。
このままだと本当に指名手配になるかもしれません。ここは……逃げましょう!
「【スケルトンキメラ】、ヘル、申し訳ありませんが今から逃げます。」
突然そんなことを告げられたヘルは困り顔の様子。こんな場面ですがヘルは可愛いですね!
そんなこんなで私は初めてUBMを討伐し、初めてNPC……ティアンを傷つけ、初めてジョブを変更する。
そんな濃密な1日を体験しながら私はこの街、商業都市コルタナを去ることになりました。
誤字脱字などがありましたら報告お願い致します。
ちなみに感想をもらったら作者はリアルの方で《五体投地結界》を致します。