<Infinite Dendrogram>-Lord of the Netherworld- 冥府の主   作:GOD竹山

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戦闘シーンの表現むずすぎる…

誰かオラに語彙力を分けてくれーー!!!


7話 遥か遠くの街を目指して

<ヴァレイラ大砂漠>

 

 

 

 

【亜竜甲蟲】を倒した後のドロップは前回と同じく【亜竜甲蟲の宝櫃】で早速開けてみると中身は前回と違い、【亜竜甲蟲の手甲・ネイティブ】と【エメンテリウム】でした。

 

手甲の方はどうせレベルが足らずに身につけることはできませんし、【エメンテリウム】の方もどう活用すればいいのかわからず前回のものと一緒に収納カバンに入れておきます。

 

 

「それにしても前とは違って結構平和ですね……」

 

前は1回戦った後に数匹の_【デミドラグワーム】が襲ってきて死に戻りしましたが、今回は運よく前回の二の舞になることはありませんでした。まぁもし現れたとしても今回は【スケルトンキメラ】か【スケルトン・デミドラゴン】のどちらかを囮にして逃げますがね。

 

 

砂漠を突き進んで行っていましたが、突然異変が起きました。どうやら【スケルトン・デミドラゴン】が光のチリになりかけています。これはおそらく《無より生まれし屍》のこいうか時間が切れてきたようです。何気にこうやって時間いっぱいまで召喚して、時間切れになる瞬間を見るのは初めてですね。

 

 

「【スケルトン・デミドラゴン】ありがとうございました……【デミドラグワーム】の時は助かりましたよ……お疲れ様です」

 

 

そうやって労いの言葉をかけると時間が来たのか【スケルトン・デミドラゴン】は光のチリとなって消えました。

 

 

「いいドラゴン……だった……」

 

 

まぁこの先も砂漠が続きそうですしモンスターが現れても困ります。2体目を呼びましょうかね…

 

 

「でもマスター……今呼んでも3時間以内に……たどり着くかな……?」

 

 

確かにそうですね。今呼んでも1体あたりの時間は3時間までですし、その3時間で別の街にたどり着ける保証はありません。ですが、【スケルトンキメラ】だけでは安心感が……

 

 

「ドロップした……アイテムで…アンデッドを……生み出せば……」

 

 

!?確かに盲点でした。【デミドラグワーム】からのドロップアイテムをアンデッドにすればいい感じのモンスターになるではないですか。そうと決まれば早速生み出してみましょう。

 

 

「必要そうなアイテムは…【亜竜甲蟲の手甲・ネイティブ】と前回ドロップした【亜竜甲蟲の兜・ネイティブ】、これを選択して《代償払いし固有の屍》!!」

 

 

【デミドラグワーム】2匹分のドロップアイテムを使用して目の前の魔法陣から生まれたモンスターは【デミドラグワーム】の風貌をしており【デミドラグワーム】と同じような竜鱗をしています。また、その竜鱗の隙間から体液が滴り落ち、その姿はまさにゾンビに相応しく少し動くだけで辺りに体液が撒き散らされその目は虚でありながらも体の方は蠢いています。

 

 

「すごく…気持ち悪いですね……」

 

「気持ち……悪い……」

 

 

モンスターの方を見てみると【デミドラグワームゾンビ】となっており、名前から【デミドラグワーム】のゾンビだということが明らかに伝わってきます。

 

 

しかし、このモンスターでしたら【スケルトン・デミドラゴン】の時とは違い、その背に乗って移動を補助してもらうことができませんね。

 

 

「仕方がありません、残っているMPの量から考えてみてもあと1体【スケルトン・デミドラゴン】が出せる程度。ですがここでわざわざ呼び出したら何かあった時に対処できません。なのでここからは歩いていきますよ、ヘル。」

 

 

「うん……わかった……」

 

 

そうしてしばらく歩いていると、今度は右の方向から砂をかき分ける音がしてきます。今度の音は先ほどよりも大きく聞こえてきます。

 

 

「まさか……複数匹?……」

 

 

 

予想は残念ながら合っていたようで現れた【デミドラグワーム】の数は3体、そして3体同時にこちらに襲いかかってきます。

 

 

「ここは囮作戦を結構します!【デミドラグワームゾンビ】あいつらを攻撃してください!そして【スケルトンキメラ】は私たちの後ろを注意しながらこちらへついてきてください!」

 

 

そのように指示を飛ばし、すぐさま武器状態となったヘルをその手に握り締めながら西へと駆けていきます。

 

 

【デミドラグワームゾンビ】は私の指示を聞いた途端【デミドラグワーム】に向かって突進をかましました。それを合図に【スケルトンキメラ】は私の後方にて後ろを見ながらついてきます。

 

 

けれども【デミドラグワーム】3体に対して【デミドラグワームゾンビ】1体では武が悪くすぐさまやられてしまい、1匹がこちらへと迫ってきます。

 

 

それを見ていた【スケルトンキメラ】はすぐさま対応し、その双腕にて【デミドラグワーム】の胴体を掴み押さえています。しかし1体を押さえているだけでも手一杯な【スケルトンキメラ】に対して残った2体の【デミドラグワーム】が攻撃を加えます。

 

 

【スケルトンキメラ】へ2匹の攻撃が集中する中、押さえられていた【デミドラグワーム】が暴れることによって【スケルトンキメラ】の腕の骨が完全に砕けてしまいました。そして拘束から脱した【デミドラグワーム】がこちらに向かってきます。

 

 

「っっっ!!《無より生まれし屍》!!」

 

 

私はなけなしのMPを使用して一か八かの賭けに出ることにしました。残っているMPを全て使用した《無より生まれし屍》、前にしよした時は100ほどで【スケルトン・デミドラゴン】を呼ぶことができました。それでも残っているMPは精々【スケルトン・デミドラゴン】を選択して呼ぶ程度しか残っていません。しかしここで【スケルトン・デミドラゴン】を呼んでも焼け石に水、ならばランダム召喚にてこの状況を打破できる可能性のあるアンデッドを呼ぶしかありません。

 

 

スキルを唱えた瞬間、魔法陣が目の前に現れそこから1体のモンスターが現れました。そのモンスターは絵に描いたような人魂の姿をしたようなドラゴンでありその姿は薄く、存在そのものが希薄であるかのように感じました。

 

 

そのモンスターの名前を確認してみると【デミドラゴンスピリット】となっており、どうやら空中に浮いているタイプ、俗に言う幽霊みたいなタイプのアンデッドでした。

 

 

そんな【デミドラゴンスピリット】は【デミドラグワーム】に向かって何やら攻撃を加えているような様子です。それに対して【デミドラグワーム】の方は苦しそうに悶えています。それに感づいたのか他の2匹の【デミドラグワーム】も【デミドラゴンスピリット】に向かって攻撃を加えようとしていますが幽霊タイプだから物理攻撃が効かなそうな様子。

 

 

「マスター……今がチャンス……!」

 

 

そうです。【デミドラゴンスピリット】が相手をしている間にここから逃げなくては。

 

 

私は、【デミドラグワーム】が気付かないうちにここから逃げるためにMPがなくなりかけており気だるいその体に鞭を打ちながら必死に逃げます。

 

 

そうしてなんとか逃げ、【デミドラグワーム】の姿が完全に見えなくなるまで逃げきることに成功しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

「疲れました……」

 

【デミドラグワーム】達から幾分か離れた場所にて一息つきます。前述の通り精神的にも疲労困憊であり肉体的な面で言えば私のMPがほとんどないためこのままでは大ピンチな状態です。けれど次の街までの距離も不確かですし何より戦闘能力がほとんどない状態で戦闘に陥った場合私に勝ち目はありません。

 

 

一体どうすれば……

 

 

「あの〜すみません……すごくお腹が空いていて、もしよかったら何か食べるものを分けてもらえませんか?……」

 

 

突如私の左側から懇願するようにな態度で軽装の鎧に身を包んだ女性が現れました。彼女はその蒼碧の眼で私に食べ物を分けて欲しいと言ってきました。

 

 

「えっと……これ食べます?露店で買った野菜なんですが……」

 

 

私は街を出る前などに露天商のおばあちゃんから買っていた野菜を彼女に手渡すと、彼女は幸せそうな顔をしながら受けておりました。

 

 

「いいんですか!?……ハグッハグッ……ゴクン……ありがとうございます!めっちゃ優しい人ですね!」

 

 

彼女は私の手から野菜を受け取るとすぐさま口の中に含み完食してしまいました。彼女は青色のメッシュがかかった方ほどまである金色の髪をしており、身につけているのは軽装の鎧であり少しヒビが入っており使い古されているように見えます。

 

 

その後彼女の話を聞くと彼女はアルター王国という国からスタートし、レベルを上げるために色々なところを回っているうちに道の方向を忘れてしまい途方に暮れていたようです。そんな中辺りに人が誰もいないと思っていたら人の声が聞こえたり荒い息遣いが聞こえるとのことで近づいてみたら私だったというわけだそうです。また、食事に関してもVRの中のためをお腹が空くということがないはずなのですが…

 

 

「いや〜私VRの中でもご飯を食べないと空腹感がすごくてですね……収納カバンに入れていた食料も補充うするのを忘れてしまいまして……」

 

 

とのことで、困っていたそうです。

 

 

「すみません、ご飯をくれた方にさらにお願いするような形になってしまうんんでうがもしよかったら一緒に行動してくれないでしょうか?」

 

 

それは願ってもみないことです。私自身も今戦闘能力がない状態です、2人で行動することで生存率はぐんと高くになるはずです。

 

 

「ええもちろん。私の方から願いたいぐらいです。」

 

 

「おお、ありがとうございます。実はどっちの方向に行けばいいのかわからなくて困っているんですよ……」

 

 

「私たちは……西に……突き進む……予定だよ……」

 

 

「え……今のってだr、うわ!?目の前に知らない少女が!」

 

 

あ、ヘルのことを紹介し忘れていました。

 

 

「えっと…こちらの少女は私のエンブリオであるヘルです。あー先程持っていた杖になることもできます。あとこれから一緒に行動しますので名前を名乗っておきましょう。私の名前はヨミと言います、よろしくお願いします。」

 

 

「あ!エンブリオでしたか、驚きました。私の方こそ名乗らずにすみません、私の名前はアリシア・ソフィアニールと申します。よろしくお願いいたします。」

 

 

「では名前も名乗りましたし、西へ進みましょう。」

 

「おー……」「おー!」

 

 

そんな感じで一時は死にそうでしたが、ひょんなことから少しポンコツ臭のする人と一緒に西への道をさらに突き進んでいくことになりました。

 

 

 




ヨミちゃんは(少しポンコツ臭のする)仲間が新たに加わった!▼


誤字脱字などがあった場合報告してくれるとすごく助かります。めっちゃ感謝します。

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