<Infinite Dendrogram>-Lord of the Netherworld- 冥府の主 作:GOD竹山
<ヴァレイラ大砂漠>
一緒に行動することになったアリシアとまずは情報交換をすることになりました。
私から教える情報は、私のエンブリオの何ができるのかと言った大まかな能力を。そして私の今のジョブでできることなどを、アリシアからはアリシアのエンブリオの能力と自身のジョブ、あと好きな食べ物を教えてもらいました。
アリシアのエンブリオの名称は【竜殺英剣 ジーフリト】という名前らしく、アリシアの腰についている剣がどうやらエンブリオのようです。
また、能力を教えてもらうにドラゴンに対してかなり有利なようです。
アリシアは「説明するよりもみてもらったほうが早いです!」と言い私に見せてくれました。
【竜殺英剣 ジーフリト】
TYPEアームズ
到達形態:Ⅱ
ステータス補正
HP補正:D
MP補正:ー
SP補正:F
STR補正:D
END補正:F
AGI補正:ー
DEX補正:ー
LUC補正:ー
装備攻撃力:70
装備防御力:0
『保有スキル』
・《竜殺の加護》LV2:種族:ドラゴンに与えるダメージが二倍になる
・《竜撃耐の性質》(アリビエイション・ドラゴン)LV1:種族:ドラゴンから受けるダメージを20%減らす。
というもので、ドラゴンへの殺意をひしひしと感じます。
というか会ったばかりの人にそんな簡単にエンブリオの能力を見せてもいいのでしょうか?そうアリシアに聞いてみると、
「ヨミさんは、私にご飯を分けてくれました。初対面の見ず知らずの人にご飯を分けてくれる人はいい人だっておばあちゃんが言っていましたし、私自身もそう思います!だからヨミさんはすごくいい人だと判断しました!」
との回答でした。
とまぁアリシアがエンブリオの能力を見せてくれたお返しに私もアリシアに対して自分のエンブリオのヘルの能力を見せることにしました。
「ほうほうアンデッドですか、あまり美味しそうではないですね。あ、でも骨系のモンスターだったら出汁っていう手も‥‥」
アリシアの頭の中ではどうやらモンスター=食材か何かだと判断されていそうです。
こんな感じで情報交換の方は終わり、エンブリオの能力からアリシアが前衛、私が後衛に勤めることになりそうですが今の私はレベルが多少上がってMPも少しあるとはいえ最大値から見るととても少ない状態です。
2人で現場の確認をしながら歩いていきますが突如、画面の端のウィンドウが開き
【アナウンス 尿意】
が表示されました。
「アリシア、すいません。どうやら尿意の方に限界がきているみたいなので少しログアウトしますので待っててください。」
「わかりました!私の方も【アナウンス 空腹】と出ているので私もログアウトします!」
どうやらアリシアの方もアナウンスが出ていたようで、私たち二人はそのまま<ヴァレイラ大砂漠>の途中にて一時離れることとなりました。
<東京某所 悠凪家>
「ふぅ、用も足しましたし、念の為ヨーグルトもたべました。さてあちらに戻って西へ進みましょうか……」
その時、ふと気になって時刻を見てみると壁にかけられた時計は深夜の3時を指していました。今日は普通に大学のある日にちで多少時間に余裕をもたせて行動しないといけません。このままでいくと、完徹になってしまい大変危うくなってしまいます。
「残念ですが、予定もありますしアリシアに対して謝らないといけませんね。」
一緒に行動できたのは嬉しかったのですがリアルの事情には変えられません。
<ヴァレイラ大砂漠>
私がログインすると、すでにアリシアがログインしていましたが様子がおかしいです。なぜかとてもバツの悪そうな顔をしており、私に対して何かいいたげな雰囲気を醸し出しています。
「アリシア…あの……」
「ヨミさんすいません!」
「え?」
突然、アリシアは私に対して謝ってきました。アリシアは続けて、
「リアルの用事で今日はもう一緒にプレイすることができなくなってしまって、また明日同じ時間に一緒に遊ぶことはできますか?」
なんとアリシアの方もリアルの用事があるようで今日はもう一緒にプレイすることができないそうです。本来ならば一緒にプレイすることができないため残念がったり、人によっては憤慨したり呆れたりしますが私の方もリアルの事情があるため都合が良いです。
「大丈夫ですアリシア。私の方もリアルの事情があってゲーム内時間で1日ぐらいログインできなくなりそうでしたので、また明日、この時間で一緒に西にあるであろう街へ行きましょう。」
私たちはそうして明日、ここにもう一度集合して進めていくことを約束してこの世界を後にしました。
<東京某所大学内>
大学に向かった後には少しの説明とこれからの講義に関してのオリエンテーションがあり、あとの時間は暇になってしまいました。
「さて、後1週間ほどで入学式がありますし先にどの講義を選択するかを決めときましょうかね。」
大学内で1人、考え事をしながら手元の資料を熟読します。ここでの講義選びでこれからのデンドロのログイン時間や私の進路に関する内容が決まっていきますので、ここはしっかりと考えなければいけません。
そうやって考え事をしていると、段々と日がくれていき辺りの人は減って静寂だけがそこにありました。
時計を確認してみると時刻は午後5:00ほどで、この時間にしてはやけに人が少ないと思いながら帰路につきました。
家に帰った後は家の身辺整理をし夕飯の支度をします。
「さて、夕飯を作った後にはデンドロでの約束を果たしましょうか」
少し早めにログインし、辺りを見渡しますと変わらず広がっていく砂漠の光景が目に入ってきます。一通りあたりを見渡した後にひとまず自分の所持品やドロップアイテム、手盛りの金額を軽く見ておきます。
そのように時間を潰していたところ私の隣にアリシアがログインしてきました。アリシアは私と同じくあたりを見渡し、私の方を向くや否や「こんにちは!」と元気良く挨拶をしてきます。
「こんにちは、アリシア」
アリシアに挨拶をし私たちは砂漠の中を歩み始めていきました。
歩き始めて最初の頃はアリシアとの雑談が多くヘルも交えて3人で話していましたが途中何度かモンスターと遭遇しました。けれども私の助けはいらずアリシア一人で現れたモンスターを全て倒していきました。
こうして大きな戦闘もなく着々と道を進めていき辺りの光景が段々と変化していきました。
初めの方はTHE砂漠と行った光景でしたがチラホラあたりに群生している草が見えてき始め砂ではなく岩石が多く吐出している光景へと変わっていきました。
このことからようやく<ヴァレイラ大砂漠>を抜け出すことに成功しアルター王国の都市に向かうことができます。
「アリシア、そういえば貴方はどこの都市からあんな場所まできたんですか?」
アリシアはそう聞かれると何故か胸を張って
「首都の方から歩いてやってきました!」
と答えてくれました。
それに思わず「マジか……」と慄きましたが少し詳しく聞いてみると最初の方は馬車を引いてるマスターの男性と話しているとそのマスターの方の行き先と近いため途中まで一緒に乗車していたのだとか。
その馬車を引いているのも普通の馬ではなくエンブリオと思わしき見た目のカッコいい馬だったそうです。
そうやってあっという間に砂漠付近についてからは歩きながらモンスターと戦って奥へ奥へといっていたらあたりも暗くなってお腹がすいたような感覚(実際はないはずですが)に襲われ辺りを徘徊していたところで私と遭遇したそうです。
そんなこんなで波乱万丈のようでしたがアリシアからしてもようやく首都の方……アルター王国ですから正確には王都へ戻れることが嬉しいようです。
その後も都市へと向かい歩き続け、途中にあった山々を越えある時はモンスターがあらあわれてはアリシアが攻撃をし、有効打がなさそうでしたらすぐに戦線離脱をして2人一緒になって逃げ、なんとか都市が見えてくる位置まで来ました。
「ようやく見えてきましたね……」
「長かったです……」
こうして最後は二人一緒に街の中へ入ることができ、深夜に行われた砂漠行軍は終わりを迎えました。
オデ17巻読んだ。めちゃくちゃドキドキしたし面白かった。ミンナ17巻買おう。