混色の水   作:とて 

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こんばんは!
最近仕事の方が少し忙しくなってきておりまして、話作る時間があまりとれてないのに危機感を持ち始めました。
とはいえ、ストックはまだあるので、
どうぞ!


10話

GW最終日、桐皇学園高校校門。そこで、バスケ部主将 今吉とマネージャー 桃井が待っていた。そこに桐皇以外のジャージ、青緑ベースに白の線が入り、胸元に『青葉青果』、背中に『AOBA SEIKA』の文字が入っていた。その集団がついた。今吉が口を開く。

 

「青葉青果のみなさん、こんちは。本日はよろしゅうお願いします。桐皇学園高校男子バスケ部主将の今吉です。」

 

「マネージャーの桃井です。」

 

「青葉青果 監督の桑田だ、よろしく。」

 

「主将の海野です。」

 

軽く挨拶を交わし、今吉の案内で体育館に向かう。沼咲は桃井に話しかけていた。

 

「この前送ったやつちゃんと共有してくれた?」

 

「言われた通りそのままみんなに見せたけど…。」

 

今吉がそれに気づく。

 

「お前が沼咲か、あの動画助かったよ。沼咲の実況のおかげで楽しんでもうたしのぉ。でも、ホンマに良かったんか?」

 

青葉青果のメンバーは動画がなんのことかわからなかった。川田がハッとした。

 

「もしかして、あの動画送ったの!?」

 

「うん。」

 

桑田が聞く。

 

「あの動画?」

 

「あの…私が陽泉高校で上から撮ってた動画です。」

 

桑田は突然竹刀を取り出して沼咲を叩く。

 

「いたーい!」

 

「お前、なんで敵に情報送ってんだ!?」

 

「その方が面白いじゃん。」

 

「ばかやろー!」

 

桑田は再び叩く。桃井は申し訳なさそうに口を開く。

 

「あの、監督さんの許可のもとだと思って、うちの監督含め、メンバー全員見ました。すみません。」

 

「いや…いい、すまない、取り乱した。うちのバカが勝手にやったことだ。」

 

「そうそう、送っちゃったもんは仕方ないしー。」

 

沼咲があっけらかんとした表情で言う。

 

「お前が言うな!」

 

桑田がまた沼咲を叩く。

 

「痛いって!バカになったらどーすんの!?」

 

「これ以上なることはない!」

 

今吉と桃井は苦笑いしながら見ていた。青葉青果のメンバーは見慣れた様子で放っといていた。

 

 

 

体育館につくとザワついていた。その様子に今吉が口を開く。

 

「どうしたんや?青葉青果さん着いとるぞ。」

 

若松が口を開く。

 

「青峰の野郎っすよ。また寝坊っすかね。」

 

「またかー。」

 

「すいません、すいません。」

 

桜井は何故か謝っていた。桃井が急いで体育館の外へ向かい始める。

 

「探してきます。」

 

「おう、頼むわ〜。」

 

「いいっすよ、あんな奴いなくても。」

 

「ビデオ見たやろ?正直今回はアイツがいないと相手にならんやろ。あ、青葉青果さんはあちらのコートとベンチ使ってください。」

 

 

 

アップが終わり、両校の監督が握手をしていた。原澤が口を開く。

 

「よろしくお願いします、原澤さん。」

 

「よろしく、桑田さん。荒木さんは元気でしたか?」

 

「まぁ、いつも通りって感じで。今日は覚悟しておいて下さい。」

 

「はい、青峰くんが来れば期待に沿うことはできるのですが…。」

 

突然、体育館の扉が開く。そこには息を切らした青峰と桃井がいた。桃井が口を開く。

 

「青峰くん連れてきました。」

 

「いや、マジであっぶね。」

 

若松が青峰につっかかる。

 

「青峰、てめぇ遅れてんじゃねぇよ!」

 

「来てくれてほんま助かったわ、アップは?」

 

今吉が穏やかに聞く。

 

「さっきまでやってた…今日は俺がいなきゃきついだろ。」

 

息を若干切らしている青峰に沼咲が駆け寄る。

 

「お久〜!」

 

「茂樹!今日は負けねーぞ!?」

 

「いや、負けたの俺らなんだけど。」

 

「うっせ、あれは勝ちに含まれねーよ。」

 

両校の選手はユニフォームに着替え、コートの中央に並ぶ。青葉青果;PG 沼咲{5}, SG 水木{7}, SF 海野{4}, PF 川崎{6}, C 凪佐{8}。桐皇;PG 今吉{4}, SG 桜井{9}, SF 諏佐{7}, PF 青峰{5}, C 若松{6}。それぞれがそれぞれのポジションごとに握手をしていた。

 

「よろしゅう、沼咲くん。」

 

「よろしくです、今吉さん。」

 

何故か仲良さげな今吉と沼咲。

 

「よろしくお願いします。」

 

「よろー!」

 

緊張気味の桜井とふにゃふにゃしてる水木。

 

「よろしく、海野くん。」

 

「よろしくお願いします、諏佐さん。」

 

互いにキッチリしてる諏佐と海野。

 

「茂樹が相手じゃねーのか…ま、お前でも充分楽しめるか。」

 

「自信ないなぁ。」

 

楽しそうな青峰と苦笑いの川崎。

 

「でけぇなお前!」

 

「よろしくお願いします。」

 

大きさに驚く若松と丁寧な凪佐。

 

それぞれの位置につき、若松と凪佐がセンターサークル内で向かい合う。

 

──────ピィー!

 

笛とともにボールが宙に舞う。2人の腕が一直線に伸びていく。凪佐が圧倒的な高さでボールを叩く。

 

「くそっ!」

 

水木がボールに飛びつき、トスを上げる。凪佐が着地した瞬間に若松の後ろに周り、再び飛び上がる。若松はあまりのスピードに反応しきれずにいた。

 

「うらぁ!!」

 

凪佐が空中でボールを叩く。そのボールは一直線にゴールへ飛んでいく。今吉もいきなりやってくると思わなく、驚く。

 

「マジかい…!?」

 

そのボールはバックボードとリングで少し跳ね、ゴールに吸い込まれて行った。今吉が沼咲を見ながら口を開く。

 

「いきなしやってくるとか、性格悪いんとちゃう?」

 

「そりゃ、先制は貰いたいですし。」

 

今吉は冷静にボールを運ぶ。

 

「じゃあワシらも特攻隊長に任せようかなっ!」

 

沼咲がマークに着いた瞬間に横にパスを回す。その先には桜井がいた。水木が追いつく、が、桜井はクイックリリースでシュートを放つ。

 

「すいませんっ!」

 

「はやっ!?(…てか、なんで謝ってんの?)」

 

そのシュートは綺麗な弧を描いてゴールに入る。青葉青果はすぐにリスタートし、沼咲がボールを運ぶ。今吉がマークに着いた所で、沼咲が今吉に話しかける。

 

「性格悪いのはそっちもじゃないすか?」

 

「いやいや、あんさんらには負けるよ。良いとも言ってへんけどな。」

 

「じゃ、とりあえずっ!」

 

沼咲はサイドの高めにパスを送る。その先には水木が飛んでいた。しかし桜井も一緒に飛び、防ごうとしていた。だが、後に飛んだ桜井が先に落ちる。

 

「えっ…!?」

 

「ほいっ!」

 

水木は空中でそのままボールをトスして、そのボールは綺麗な弧を描いてゴールに入った。

 

ベンチでは原澤が頬杖をつきながら悩んでいた。

 

「分かっていても止められませんか…しかも到達点も充分高い。」

 

「そうですね、対抗策が何も無いわけではありませんが…通用するかどうかが。」

 

桃井も自分のノートを見ながら悩んでいた。

 

今吉が桜井にパスを送る。そしてクイックリリースでシュートを放つ…が、それは水木のブロックに防がれた。

 

「うそっ…!?」

 

「速いけど、見慣れた。」

 

ルーズボールを沼咲がとる。今吉がすぐに目の前に立ち塞がる。

 

「やらせへん…な!?」

 

沼咲は突然の静止、からの不規則なドリブルをし、今吉を揺さぶった。今吉は体が追いつかず、転ぶ。その横を沼咲がドリブルで駆け上がって行った。エリア内に入ったところで青峰が追いつく。

 

「やっとだ…来い!」

 

「いやぁ、忘れてるでしょ…。」

 

沼咲が止まらずにボールを前に投げた。その先には川崎がいて、そのボールをリングの近くでとった。

 

「大輝のマークは傑だよ?」

 

「ちっ…!?」

 

川崎はそのままダンクを決めた。川崎が着地しながら青峰に向き直る。

 

「茂樹とやりたいのはわかるけど、放っといたら、俺点決めるよ?」

 

「言うじゃねぇか…!」

 

今吉がボールを運ぶ。青峰が明らかにボールを要求していた。

 

「珍しいの。」

 

今吉が青峰に渡す。青峰の前には川崎が立ち塞がる。青峰の雰囲気に川崎が少し下がる。

 

「(この感じ…、野生か。)面白いな。」

 

青峰が変則ドリブルを見せる。川崎はそれに驚きつつも、ギリギリでついていく。

 

(中学の時より鋭くなってる…)

 

ついて来れなくなり始めた時に青峰が川崎を抜く。青峰はそのままダンクの体勢に入る。

 

「やらせるかぁ!」

 

川崎はバランスを崩しつつもブロックに飛ぶ。

 

「なっ…(まじか…やられたな。)」

 

青峰はボールを下げ、川崎は止まりきれずに青峰にぶつかる。青峰はボールを後ろにまわし、そのままゴールへ放った。そのボールはリングの上で回りながらゴールへ吸い込まれた。

 

「川崎、それで俺の相手になるか?」

 

「…。」

 

青峰は少し笑っており、川崎は表情を崩していなかった。すぐリスタートし、沼咲がボールを運ぶ。

 

「傑!」

 

「おう!」

 

沼咲から川崎にパスが渡る。青峰が立ち塞がる。青峰が口を開く。

 

「お前、元Cだよな?ドリブルできるのか?」

 

「うん、人並みには。」

 

川崎が仕掛ける。青峰はしっかりついて行く。しかし、ターンとパワーで青峰をふりきった。

 

「くっ…。」

 

川崎はそのまま飛び上がる。

 

「やらせるかよっ!」

 

青峰も飛んでブロックに入る。そして、川崎のもつボールに手を置く。しかし、一瞬で押されることを感じた。

 

「マジか…!」

 

「ふんっ!」

 

青峰を吹き飛ばしながらダンクを決めた。着地した川崎が転がる青峰を見下ろす。

 

「相手になると思うけど。」

 

「このやろっ…!」




いかがだったでしょうか
今までは仕事の合間に考えていたのですが、仕事終わりに考えることが多くなってきました。
誤字報告ありがとうございます!
随時修正していきます。
これからも誤字報告是非お願いします。
あ、感想や御指摘もお待ちしておりますのでぜひぜひ。

次回の更新は5月23日(日)18:00です。
お楽しみに!
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