まだストックはあるのでご安心ください。
では、どうぞ。
青葉青果VS桐皇の練習試合、前半は43対62で桐皇のリードであった。笛がなり、10人がコートに入っていく。青葉青果;PG海野, SG水木, SF舟木, PF沼咲, C凪佐、桐皇;PG今吉, SG桜井, SF諏佐, PF青峰, C若松。凪佐と若松がセンターサークルで向かい合う。
──────ピィーッ
笛の音ともにボールが宙を舞う。2人はボールに向けて腕を伸ばす。圧倒的な高さで凪佐がとり、青葉青果のボールから始まった。海野がボールを運ぶ。その前に今吉が立ち塞がる。
「さっきみたいに来おへんのかい。」
「はい…今回は単純にっ!」
海野が一瞬で今吉を抜く。
「なっ!?(なんつー速さや。)」
諏佐が急いでカバーに入るが、ターンで躱される。
「くっ…(速すぎる!?)」
海野はそのままゴールに向かって飛び上がる。若松がそれを防ごうと飛び上がった。
「やらせねぇよ!ガキが!!」
「怖いですね。」
海野は空中で持ち替えて、若松の横からボールを放った。
「マジかよ!?」
そのボールはリングの上で少し回転しながらゴールに吸い込まれた。海野は着地して、すぐに自陣に戻って行った。桐皇もすぐにリスタートし、今吉がボールを運ぶ。
「速さはわかったけど、やることは変わらへんよっ!」
今吉は諏佐にボールを繋げる。諏佐の前には舟木が立ち塞がる。諏佐は舟木の位置に違和感を覚えた。しかし、前半で抜きまくっているので、同じく抜きにかかる…が、舟木はしっかり付いてくる。
「くっ…!?」
今吉は諏佐が抜けない原因に気づく。
「(深めに守っとんのか!?諏佐は確かに元PFでインサイド寄りのプレイヤー、3Pは滅多に打たない…)が、それでも諏佐はうちの元エースやで。」
諏佐はフェイクを入れ、ターンで舟木をふりきった。
「舐めるなっ!」
「…。」
諏佐は凪佐が若松へのパスを警戒して来ないことを確認して、そのままレイアップを決めようと飛び上がる。しかし、急に伸びてきた腕にそのボールは叩かれた。
「な!?」
その腕は沼咲であった。
「悪いな、そのパターンはもう通用しない。」
ルーズボールを舟木がとり、海野に渡す。桐皇のメンバーはすぐに自陣に戻って、青葉青果を待ち構える。海野はセンターラインを超える前に沼咲に渡す。青峰がすぐに立ち塞がる。
「久々だな…、来い!」
「(本当に野生に入ってる…)前よりは楽しめそうじゃん。」
沼咲は連続のレッグスルーから抜きにかかる。青峰は惑わされずにしっかりついてくる。
「こっちだよ。」
ターンで躱して抜く。青峰が後ろから手を伸ばすが、再びレッグスルー→ターンで青峰をふりきった。
「くそっ!」
すぐに今吉と桜井が沼咲の前に立ち塞がる。
「行かせへんで!」
「すみませんっ!」
沼咲は一瞬静止し、再び加速し2人の間から抜き去る。
「なんつー緩急…!?」
「あぁ!?すみません!」
ゴール前で飛び上がる。若松と諏佐がブロックのために飛び上がる。
「やらせるかよ!」
「やらせない!」
沼咲の持つボールに2人の手がのる。
「ははっ!」
沼咲は笑いながら2人を吹き飛ばし、ダンクを決める。
「くそ…(なんつーパワーだよ!?)」
「くっ…(2人で抑えきれないだと?!)」
2人がコートの外に転がる。沼咲は着地して、すぐに自陣へ戻って行った。そこで2人は気づく。青葉青果は沼咲以外自陣から出ていなかった。今吉は沼咲のプレイに驚く。
「(陽泉戦ではスキルが目立ってた…単純な運動能力もばけもんやん…)リスタートや、切り替え!」
今吉がボールを運ぶ。
「(じゃあこっちや)桜井!」
今吉から桜井にボールが渡る。桜井の前に水木が立ち塞がる。シュートを警戒して距離を詰める。桜井はフェイクをひとつ入れて、シュートを放つ。
「すみませんっ…あぁ!?」
「くそっ…(対策聞いても速すぎる!)」
桜井のシュートに水木がギリギリ触れる。若松と諏佐、凪佐と沼咲がリバウンドに飛ぶ。凪佐が1人、圧倒的な高さでボールに触る。
「ふんっ!」
凪佐はそれを思いっきり叩く。そのボールは桐皇コートへ一直線に飛んでいき、その先に走る海野がボールをとる。海野をマークしていた今吉だけが追いつく。
「何度もやらせへんぞ!」
「無理です。」
海野は今吉をあっさり抜く。
「待ちやがれ!」
青峰が超スピードで追いつき、海野の前に立ち塞がる。
「いい感じ…だなっ!」
海野は更に速く、青峰をふる。青峰は振り切らせそうになりながらもついていく。海野は突然とまり、シュートの体勢に入る。青峰はすぐに反応し、飛び上がる。
「やらせるかよっ!…!?」
「無理だね。」
海野は後ろに飛びながらシュートを放つ。そのボールは綺麗にゴールに吸い込まれた。
「やるじゃねぇか。」
「茂樹に比べたらまだまだだよ。」
海野はそう言い残し、自陣へ戻って行った。桐皇はすぐにリスタートし、今吉がボールを運ぶ。
「(諏佐のところも桜井のところも対応され始めとる…若松はあの高さを抑えるので精一杯…賭けやな)青峰っ!」
今吉から青峰に渡る。青峰の前には沼咲が立ち塞がる。
「さっきのお返しやらせてもらうぜ。」
「いいねぇ、エンジンかかってきたって感じか。」
青峰が前半とは段違いのスピードとドリブルを見せる。しかし、沼咲は一切振られずに青峰の先を塞ぐ。
「おらよっ!」
青峰はターン中にボールを投げる。それには敵味方全員が意表をつかれた。
「それじゃ足りないな。」
沼咲はそれをあっさりと止め、ボールを奪った。今吉はそれに驚く。
「(青峰はスロースターター…前半はエンジンがかかる前…間違いなく今の青峰は本気や…それを止めるやと!?)青峰より上だっちゅうのか沼咲は?!」
青葉青果ボールになり、桐皇メンバーは急いで自陣に戻る。桐皇は海野と沼咲の動きに警戒していた。ボールを運ぶ海野の前に今吉が立ち塞がる。
「うちの真骨頂はパスですよ?」
海野は誰もいないはずのところにボールを投げる。今吉はその意図に気づく。
「(忘れとった…)桜井!!」
その先には水木がおり、そのボールをワンタッチで沼咲に送る。沼咲の前には青峰が立ち塞がる。
「2度もやらせるかよ…くそっ!?」
沼咲はドリブルで青峰を振る。それにギリギリでついて行く青峰であったが、いつの間にか沼咲の手元からボールがなくなっていた。
「3点…。」
逆サイドに送られたボールを舟木がそのままオーバーハンドでゴールに放った。
「くそっ!(忘れてたぜ、こいつのパス)」
諏佐は隙を突かれ、反応しきれなかった。そのボールは綺麗にリングをくぐる。今吉たちが呆気にとられていると、青峰が走りながら叫ぶ。
「早く出せ!」
若松がすぐに青峰にボールを投げる。青峰にはしっかり沼咲がついていた。青峰がドリブルに入ろうとした瞬間に沼咲がそのボールを弾いた。
「ちっ…!?」
「遅いよ。」
沼咲がルーズボールをとる。青峰はすぐに追いつき、前に立ち塞がる。
「行かせるかよっ!」
「無理やり通らせてもらうねっ。」
沼咲は変則ドリブルで青峰を抜き去った。
「クソッタレが!」
沼咲はそのまま桐皇コートに攻め込んでいく。桜井がカバーに入る。
「君じゃ…無理だ。」
「あぁ!?すみませんっ!」
沼咲はあっさりと桜井を抜き、振り切る。ゴール前で諏佐と若松が急いで沼咲の前に立ち塞がる。しかし、沼咲は後ろにパスした。その先には海野がいた。
「相変わらずナイスパスだな。」
今吉が海野につき、ドライブを警戒して下がる。
「外もありますよ。」
海野はそのまま3Pを決めた。今吉は下がっていたため、反応ができなかった。
「(ここまで隠してたんか…なんつー奴らや…)やられたわ。」
その後、第3Qは一方的な展開となった。青峰がなんとか沼咲から点をとっていたが、沼咲と海野の圧倒的な技、他3人とのバスケとは思えない連携に大量に点をとられ、89対76で青葉青果が逆転し、第3Qは終わった。
青葉青果のベンチでは桑田が指示をしていた。
「第4Qは傑を戻す、優馬と交代でCに入れ。それ以外は変わらずだ。GW最終日、最後のゲームだ。まだ偵察もついてない、3人とも、好きにやってこい。」
「「「はい!」」」
桐皇ベンチでは原澤と桃井が第4Qの指示をしていた。笛がなり、コートに戻っていく。青峰はタオルを顔にかけ、座ったままであった。桃井がそれに気づき、声をかける。
「ちょっと青峰くん、聞いてた?!もう始まるよ!」
青峰は桃井の声で気づく。
「あ、悪ぃ。聞いてなかった。」
「ちょっと…沼咲くんたちは…!?」
青峰は楽しそうにコートに戻っていく。桃井はその様子に驚く。
(青峰くん…昔に戻ってる?!)
青葉青果の5人もコートへ入っていく。楽しそうな青峰に沼咲が声をかける。
「やっとエンジン全開?」
「あぁ…感謝するぜ茂樹。」
いかがだったでしょうか。
次の投稿も予約しといたので、次回は遅れません。引き続き毎週日曜18:00に投稿していきます。
次回の投稿は6月6日 日曜日 18:00です。どうぞお楽しみに