薄明と双子の姉妹 (リメイク中) 作:きょうこつ
溶岩洞。それは萎えたがるマグマが溢れ、生物の生存競争が絶えない危険な地である。そしてそれを忘れさせるかのような透き通った地下水が沸き上がり、鍾乳石の広がる美しい洞窟も存在しており、まるで二つの世界が入り混じっているかのようであった。
◇◇◇◇◇
ゲンジ、エスラがナルハタタヒメと交戦していると同時刻。
混沌なる場所にて、テオテスカトルの撃退に向かっていた4人はマグマの溢れ出るその奥地にて目標であるテオテスカトルと遭遇し、現在は交戦状態となっていた。
その状況はなんと完全なる優勢状態であった。
その理由は簡単だ。テオテスカトルの頭をフルガが滞在中に作成した氷属性のハンマー『ゴシャガベチャ』を叩きつけ、シャーラが水属性の双剣『つるぎたち研刃の切耶』を振り回しながら回転斬りを放ち、トゥークがスラッシュアックスの属性解放斬りを突きつけ、ジリスの太刀による兜割が炸裂するという正に袋叩き状態へとなっていたからだ。
「グォオオオオオオオ!!!」
四方八方から襲いくるその攻撃にテオテスカトルは怯むと共に巨大な咆哮をあげながら怒り状態へと移行した。
するとテオテスカトルの全身が紅く発光すると共に不思議な鱗粉が溢れ出た。
「来たよ!気をつけて!」
「「「了解!!」」」
シャーラの注意掛けに皆は頷くと更に攻撃を仕掛ける。
テオテスカトルの怒り状態となった時は全身から爆破の鱗粉が溢れ出るのだ。この鱗粉は多少の動作でも辺りにばら撒かれ、それに触れれば爆破やられ状態となってしまう。
この爆破やられ状態は何度も地面に身体を擦り付けて鱗粉を揉み消せば解除できる。だが、もしも解除できず攻撃を喰らってしまえば鱗粉が爆発し、通常よりも更なるダメージを負ってしまうのだ。
テオテスカトルの全ての動作にはその粉塵のばら撒きが伴う。
だが、四人は決して怯む事はなく、寧ろ更に接近しながら攻撃を加え【爆破の鱗粉なんのその】のようになっていた。
「ひゃっハァァァァ!!爆破の鱗粉撒いたって無駄だぜぇ!!!テメェに対抗する為に今あるスロットを全部『耐爆珠』に注ぎ込んだからなぁぁ!!」
そう叫びながらフルガは更にゴシャガベチャをテオテスカトルの顔面へと叩きつけ、シャーラも双剣を振り回していった。
フルガだけではない。他の3人も同じだ。全員が耐爆珠を空きスロットに埋め込んでおり、爆破やられを完全に無効化していた。
チーム分けをされた直後にゴコクからテオテスカトルの爆破状態について聞かされた4人はすぐさま耐爆珠をハモンに頼み、そのスキルレベルが最高に達するまで埋め込んだのだ。
「皆!爆破やられは無効化できても爆発はダメージを受けるから気を付けて…!」
「「「了解ッ!!」」」
シャーラの警告に皆は答えながら次々と攻撃を放っていく。相手が凶暴な古龍とはいえ、多大なる連続攻撃は確実にテオテスカトルの体力を奪っていった。
「ゴルル…!!」
すると 迫り来る攻撃の嵐にテオテスカトルはスタミナが尽きそうになってきたのか、唸り声をあげると、翼を羽ばたかせ、風圧を発生させるとその場から飛び上がる。
「…!待ちやがれ!」
飛び去っていくテオテスカトルをフルガが即座に追っていき、その後にシャーラ達も続いていく。
そんな時だった。
「_ん?」
前を走っていたフルガが空を見上げながら突然立ち止まった。
「どうした?」
「いや師匠…こんな曇ってるのに…“彗星”ってみえるんだな…て思って…」
「「「?」」」
トゥークの質問に対しフルガが溢した言葉に皆は首を傾げながら同じように空を見上げる。
今いる地点では天井が大きく崩れており、そこから広大な夜空を見上げる事ができた。
「…なにあれ…?」
その空を見上げたシャーラは声を漏らすと再び目を凝らしながらよく見る。
雷神龍と風神龍の影響によって暗い雲に覆われた夜空。美しい星々を覆い隠すその夜空には_,
____赫い軌跡を残しながら空を駆け抜けていく彗星が輝いていた。
後に寒冷群島にてクシャルダオラ撃退に乗り出していたハンター達もその彗星を見たという。