薄明と双子の姉妹 (リメイク中)   作:きょうこつ

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今回はオリキャラを出します。


エルガド到着

 

その後、突然のエスラの同行に驚くと共に何の知らせも聞かされなかった事に腹を立てたゲンジはエスラを正座させシャーラと共に鋭い目を向けながら問い詰めていた。

 

「えぇと…何故私がいるのかはだな…ゲンジとシャーラがそこの女に喰われるか心配で…」

 

「なに私を餌にしようとしているのだ!?違うだろ!私が貴殿に頼んだのだぞ!!ヒノエ嬢もミノト嬢もそんな目を向けないでくれ!」

 

エスラから言い訳の餌にされそうになったフィオレーネはアタフタしながらもゲンジとシャーラそして無言で弓とランスの先端を向けてくるヒノエとミノトに説明した。

 

何でもリオレウスの依頼の後にやはりエスラの手も借りたくなり呼び出して交渉したらしい。エスラはゲンジとシャーラと共にいたいが為にミノトへ事情を隠しながら今後の依頼や里周辺の状況を尋ね、しばらくは安泰である事を確認するとその交渉を飲み込み同行を承諾したのだ。

 

「成る程。だからか」

 

「あぁ。事前に知らせていなかったのは申し訳ない…」

 

「別にいい。里にハンターがいないのは心配だが…」

 

フィオレーネの解答にゲンジは納得しながらも誰一人ハンターが不在となった里の事を考える。だが、先程のエスラとの会話の内容を思い出して頷く。

 

「まぁギルドからの情報ならしばらく留守にしても大丈夫そうだな…」

 

それからゲンジ達は再び船に乗り込んだ。全員が乗り込んだ船は錨を引き上げるとそのまま海に揺さぶられながらカムラの里を離れていった。

 

船が離れていくと見送りに来てくれた皆が次々と手を振り始めた。

 

「旦那様〜!義姉さ〜ん!シャーラ〜!ご武運を〜!!」

 

「お身体にも十分お気をつけください〜!!」

 

「頑張ってね〜!!」

 

「ご健闘をお祈りしてます!」

 

「無事に帰ってこいよ〜!!!」

此方に向けて手を振るヒノエやミノト、そしてヨモギやイオリにフゲンといった里の皆にゲンジ達は手を振り返していった。

 

振り返していくうちにその姿は段々と小さくなっていき、出航してから僅か数分でその姿は見えなくなった。

 

 

「あ…あの今更だがすまないな。円満な夫婦の生活に横槍を入れてしまって…」

 

「別にいい。ここのところ朝も夜も全然休めてないからな…」

 

「取り敢えず何があったのか分からないが詮索は遠慮しておくよ」

 

それからゲンジ達を乗せた船は一日中全速力で大海を進んでいき、新たなる舞台へと向かっていった。

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

「見えたぞ」

 

「ん?」

 

里を出て翌日の昼。船の外で辺りの景色を見ていたゲンジにフィオレーネは声を掛ける。

彼女の目が向けられた先を見るとそこには巨大な塔が辺りに聳え立ち広大な地形が目立つ大陸が見えて来た。その大陸の港らしき場所には複数の船が停泊していた。

 

「あれが我らの拠点『エルガド』だ」

 

◇◇◇◇◇◇

 

船が港へと到着し、ゲンジ達は船から降りるとフィオレーネの案内の元、各地の施設を紹介された。

 

加工屋に教官。そして団子屋と、カムラの里と変わらない施設が設置されておりまるで遠くに来た感じがしなかった。

 

それから歩き最後にクエスト受付場を案内してもらう事となった。歩いていくとその先には一人の少女が机に腰を掛けながら必死に執筆していた。

 

「あれがエルガドの受付嬢か?」

 

「あぁ。だがあの子の…いや、あの御方本来の役職ではない」

 

「御方?」

 

すると 

 

「あ!フィオレーネに皆さん!」

自身らが近づいてくる足音に気づいた少女は即座に椅子から降りるとテトテトと駆け寄って来た。身長はゲンジよりも少し小さめ。ざっくり言えばヨモギと同じだ。その少女が自身らの目の前まで歩いてくるとフィオレーネは片膝をついた。

 

「ただいま戻りました…“チッチェ姫”」

 

「姫…?」

 

「そうだ。この方は国王様の御息女。時期王位継承者の姫君だ」

 

「フィオレーネ!ここでは受付嬢なのですから“チッチェ”と呼びなさいと何度言えば分かるのですか!?」

 

「申し訳ありません」

 

ゲンジ達に説明しているとチッチェと呼ばれた少女は腰に手を当てながらフィオレーネを叱りつける。

それからチッチェはフィオレーネを叱り終えるとゲンジ達に向けてお辞儀をする。

 

「初めまして!私はここエルガドで依頼の受付を担当しております“チッチェ”と申します!以後お見知り置きを」

 

「…俺はゲンジ…此方は俺の姉のエスラとシャーラです。挨拶が遅れて大変申し訳ありませんでした…」

 

彼女が自身の名を名乗るとゲンジはエスラ、シャーラと共にフィオレーネと同じく膝を突き、頭を下げ簡単に彼女らと自身の名を名乗った。

 

「うぇ!?ちょ…皆さんまで止めてくださいよ〜!!」

 

そんな時であった。

 

「ほう。君達が例のハンターか」

 

「ん?」

 

近くの階段から豪快な声と共に黒いギルドナイト装備を身に纏った青年が姿を現した。その青年はゆっくりと降りてくるとゲンジ達の元へと歩いてくる。

 

身長はハンターとしては普通の170後半といったところだろう。細く華奢な体型ではあるが背中に背負う武器から歴戦のオーラが漂っていた。

 

すると、その青年を見たフィオレーネは再び膝をついた。

 

「この人も王族なのか?」

 

「あぁ…。この方は『クレト』殿下だ。女王陛下の御子息でありチッチェ姫の兄君であらせられる…」

 

そう言うとクレトはゲンジ達へと目を向けると胸に手を当てた。

 

「ようこそエルガドへ。僕はチッチェの兄のクレト。君達の事はかねがね聞いているよ。希少種を数多く撃破し古龍さえも押し退ける無双の狩人とね」

 

その言葉に対してエスラはゲンジ達の前に出るとゆっくりと膝をついた。

 

「…お褒めに預かり光栄です。私はエスラ。此方は弟のゲンジ妹のシャーラです。殿下も調査へ参加されておられるのですかな?」

 

「あぁ。“王”として当然さ」

 

「…(王…だと?)」

そう言いクレトという青年は爽やかな笑みを浮かべた。それに対してゲンジは何か違和感を感じた上に彼を見るフィオレーネの複雑な表情に疑問を持ちながらも直ぐに立ち上がる。

 

 

 

 

 

それからクレトと別れた3人はフィオレーネの案内のもと、今度はこの拠点を立ち上げ指揮する司令官の元を訪れた。

 

チッチェのいる受付場から少し離れた場所にある大きめの広場。そこには大柄な男性とエスラと同じ背丈の同じく大柄な女性がボードに何かを書きながら議論していた。

 

「何だ…コイツら…」

 

「右側が私と同じ王国騎士のルーチカ。左がこのエルガドの司令官であるガレアス提督だ」

 

そう言いフィオレーネはゲンジ達へと説明すると未だに議論を止めない二人に伝えた。

 

「ガレアス提督。カムラからハンター達をお連れしました」

 

「おぉ!?そうだったか」

 

するとその男は女性との議論を中断すると此方へと顔を向けてきた。

 

「貴殿らが噂のハンター達か。よく来てくれた。私の名はガレアス。ここの拠点の指揮を担っている」

 

「ルーチカです。以後お見知り置きを」

 

「ゲンジだ……こっちはエスラとシャーラ。早速だがこの近辺ではどんな状況だ?」

 

「うむ…」

二人の挨拶に軽く会釈すると、ゲンジは現在の状況を訪ねた。尋ねられたガレアスは腕を組みながら答えた。

 

ガレアスによると、ゲンジ達が来る前からも調査を続けていたらしい。彼らが調査しているのは『メル・ゼナ』と呼ばれる古龍でありその古龍が不穏な動きをし、辺りのモンスター達…王域生物達を凶暴化させているらしいのだ。そして凶暴化されたモンスターの殆どはすぐに力尽き、その死体には謎の飛行型モンスターが大量に吸い付いていたという。

 

現在はその飛行型モンスターも視野に入れて調査を行なっているらしい。そしてもう一つ。拠点の近くには“大穴”と呼ばれる箇所があるらしく、そこが最重要調査地であるようだ。その理由は、50年も前に大穴にてメル・ゼナが現れ周囲へ甚大な被害を出していたからである。故にその大穴も調査対象なのだ。

 

「……現段階ではここまでだな」

 

「成る程。取り敢えずまずやる事はあるか?」

 

「そうだな……まずは貴殿らに………

 

 

 

________難航している『ガランゴルム』の狩猟を頼みたい」

 

 

 




オリキャラ

クレト (23歳)

国王の長男でチッチェの兄。整った顔立ちに癖のない黒髪を持つ爽やかな青年であるが女好きでもあり王宮では多くの侍女を抱えている。時期王国騎士長兼国王の補佐であり、今まで数多くの修羅場を潜ってきた故に狩猟の実力が高いが“プライドも高い”
武器は双剣を扱う。

サンブレイク編の重要人物となってくる。
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