薄明と双子の姉妹 (リメイク中)   作:きょうこつ

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思いついたので書きました。


カムラの里のほのぼの日常 身長

「ねぇねぇゲンジさん」

「ん?」

 

ある日の昼過ぎ。クエストを終えてウサ団子を食べていたゲンジにリンゴ屋のコミツが話しかけてくる。

 

「ゲンジさんって何でそんなに小さいの?」

 

「…」

ゲンジの身体が石化する。これはゲンジにとっても最大のコンプレックスでもあった。ゲンジはふてくされる表情を浮かべながら答えた。

 

「分からねぇよ。伸ばそうとしても一向に伸びねぇし。ミルクを飲みまくっても骨が強くなるだけだ」

 

「そうなんだ。じゃあさ!背比べしようよ!!」

 

「お前 俺を泣かせたいのか?」

コミツの言葉に遂には血の涙が流れ出す。

すると、コミツの言葉に反応するかのようにヨモギやイオリ、そして里の子供達が物陰からヒョコッと顔を出す。

 

「いいねぇ!!」

 

「やりましょう!」

 

「………次から次へと…」

 

◇◇◇◇◇

 

その後、やって来たのはオトモ広場にあるオトモ訓練所。そびえる大きな木の下にやってきた皆の前にイオリはある物を用意した。それは身体測定をする機器。一枚の板に垂直に棒が立てられており、そこには細かい目盛が付けられていた。

 

というか、何故かヒノエとミノトも同伴であった。更にウツシやロンディーネも。

 

「なんでアンタらまでいるんだよ…」

 

ヒノエ「面白そうでしたから♪」

ミノト「姉様に誘われました」

ウツシ「久々に出番が欲しいから!」

ロンディーネ「上に同じく」

 

「あっそ…」

 

それから身体測定が始まった。イオリが測定器を操作しながら身長を測っていく。因みにこの測定器は木製であるが、正確に位置付けられた目盛が彫られている。

 

まずはヨモギからだ。

 

「ヨモギさんは……148cmだね。僕と同じだ」

 

「わ〜い!伸びた〜!!」

身長が伸びていることにヨモギは歓喜するとピョンピョンと跳ね始める。

そして次々と測定が行われていく。

 

「セイハク君は140cm。コミツちゃんも同じだね」

 

「な…同じだと…!?」

好意を寄せる相手と同じという事実にセイハクはショックを受ける。その一方で、コミツは一緒という事もあり、セイハクの肩に手を置いていた。

 

子供達の部が終わると、続いては大人達の部だ。

 

「今度は俺が計ろう!!その前に誰か俺の測定を頼む!」

 

「では私が」

測定係を名乗り出たウツシをまずヒノエが測定する。ウツシは双剣使いであるものの、大柄であった。ヒノエは目盛を読み取る。

 

「ふむふむ。185cmですね」

 

「前回と同じか…。まぁよし!ではではお返しにまずヒノエさんからどうぞ!」

 

「緊張しますね〜」

 

ウツシは測定器を操作すると、測定場所に立ったヒノエの頭に測定器を当てて測っていく。

 

「むむ…!165cm。前回と同じですね」

 

「あらあら。伸びていないのが残念です」

ヒノエは女性の中でも高身長の部類に入るものであった。それでも何故か彼女は不満そうだ。

 

「では次にミノトさん!どうぞ!」

 

「…わかりました…」

ヒノエよりも緊張しながらミノトはゆっくりと測定場所へと立つ。そしてウツシはゆっくりと目盛を合わせていった。

 

「ふ〜む………165cm!またまたヒノエさんと同じだね!」

 

「姉様…と…同じ…?」

その言葉はミノトを固まらせる。そして脳内にはウツシの『ヒノエさんと同じだね!』という言葉が何度も繰り返されていった。

 

「やった…やった…!!!」

そして遂にその言葉はミノトを絶大なる歓喜へと導いていった。

その様子を見ていたゲンジは段々と身長を測る気が引けていった。いや、元々、無いに等しかったために、下手をすれば『嫌』という方面になってしまう。

 

「なんで俺の周りはデケェ奴しかいねぇんだよ」

 

「君の身長が低すぎるからではないか?」

 

「んぐ…!」

横に立っていたロンディーネから直撃を受けた事でゲンジは何も言えなくなってしまった。男性ハンターの平均身長はおおよそ175である。自身はその中でも本当に低い部類であるためによく見下ろされていた。

 

「2人のお嫁さんのほぼ肩の位置までの身長。そして肩幅も2人より少し狭い。声も顔も女性寄り……滅多に見ないな君のような男?は」

 

「ハテナを付けんなぁ!!そしてハッキリ言うんじゃねぇぇ!!!!」

 

隅から隅まで言われたことにゲンジは遂に悔しさのあまり大量の血の涙を流してしまう。

 

すると

 

「はいロンディーネさんの番だよ〜」

 

「あぁ」

ロンディーネはウツシに呼ばれ、測定器へと歩いていく。そしてウツシは目盛を合わせて身長を測っていった。

 

「……はい!170cm」

 

「ほほぅ。悪くない」

なんと女性陣では最高身長。ロンディーネも日々、自身を鍛え上げているのでよく育っている。

 

「さてさて、最後はゲンジ君!」

「うぅ……何で最後に残しやがったあの野郎…」

 

呼ばれる。帰ろうかと思ったが、皆が測り自身が測らないというのは不公平である。

 

「ぐぅぅ…いや…待てよ?」

 

ゲンジはある考えにたどり着く。もしかすると伸びているのかもしれない。この里に来てからぶら下がる動作が増えている。ぶら下がれば伸びると言う話を聞いたことがあるので、ゲンジは僅かな希望を持ちながら測定器へと立った。

 

「よしこい…!」

 

すると、私は測定器の目盛をゆっくりと合わせていくと、真剣な表情を浮かべながら読み取った。

 

「ふむふむ…155cm…!」

 

「………」

 

全くもってプラマイ"0"。なんと一番近い身長が自身よりも歳下のヨモギとイオリである。先程の勢いと希望を抱いていた自分が馬鹿に見えてきた。

 

「あはは!あともう少ししたら追い付けそうだね♪」

 

「だ…大丈夫ですよ!これから伸びますよ!うん!」

ヨモギにからかわれ、イオリに励まされるが、歳下のイオリに励まされるそれ自体が段々と大人としてのプライドをへし折っていく。

 

「因みに男性の成長期のピークは20歳までらしいですよ〜」

 

「がぁぁ……」

ヒノエのトドメの一言にゲンジは完全に心を折られてしまった。

 

「俺……21歳…」

 

「でも私は小さいままの方が好きですよ〜。可愛い上にこうやって抱き上げる事ができるのですから♪」

 

そう言いヒノエはショックで項垂れてるゲンジを抱き上げるとゆらゆらと揺れた。

 

「(抱き上げられる旦那様…それを持ち上げながら笑う姉様……何と愛おしい…!!)」

 

そしてその光景を後ろから見ていたミノトは1人で頬を赤らめていた。

 

その後、集まった全員で何かの縁でもあるのか、ウサ団子を食べにいったようだ。

 

 




フゲンは2メートルはあるよなきっと…
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