窓から暖かい日差しが差し込んでくる。
こんな時は鳥のさえずりでも聞こえてきたらいいのに…。
ここ一ヶ月、下からは騒がしい声しか聞こえない。
「ちょっと、それあたしのベーコン!」
「良いじゃねぇか、ダイエット中なんだろ?手伝ってやってるだけじゃねえか。」
もう一ヶ月もすれば慣れてくるのかな、と希望的観測をしながら着替えて階段を降りる。リビングではいつも通り戦争のような食卓になっていた。
「ワタシのをあげるから人のを取らないで、お兄ちゃん。」
「人数分焼いて出してるんだから取り合いしないで下さい、みっともないですよ。」
「お姉ちゃんの言う通りだよ!仲良くしようよ!」
「あら、この子たちに仲良くしろだなんて無理じゃないかしら。」
これから毎日ずっとこの光景を見るのは中々しんどいな…、家族じゃないのにこんなに仲が良いのはホントに不思議だ。そう、家族でもないこの人たちと暮らすきっかけは父さんのある話から始まった。
「なぁ
「急に何?別に決まってないけどさ。」
「いやぁお前も高校二年生だしそれくらいあると思ってな、だがないならお父さん不安だな。」
箸を使って食べながら話す、行儀の悪い事をしながら言ってくる父。
「なくたっていいじゃん、困るものでもないし。」
面倒臭い人だなホント、朝から何を言ってるんだ。
「お父さんの夢はサッカー選手でな!」
「43のおっさんの夢なんか聞きたくもないし、子供みたいな夢を持つなよ。」
「んー、夢がないのは生きるのに希望が無いぞ。そうだ!あいつらに任せてみるか!よし、そうと決まったら連絡連絡♪」
そうやって意気揚々に携帯を取り出す。
全く息子の意見を聞かない親なんだか…ら…ん?
「ねぇ父さん、何してるの?あいつらって誰?」
「お?興味あるか、実は父さんちょっと遠くにシェアハウスを持っててな、そこに珍しい人が沢山いるからそこに住んでもらおうと思ってな。なぁに転校することはないし、駅も近いスーパーコンビニカラオケなんでもござれだぞ。」
そういう事聞いてんじゃねぇよクソ親父ィ!
「あのさぁ、僕はそんなとこ行かないし夢なんか別になくたっていいって言ってるじゃん。」
見知らぬ人と暮らすなんてごめんだ、いやそもそも父さんがシェアハウスを持ってる事にツッコミ入れた方が…。
「もしもし、メイちゃん?休日から息子をそっちに暮らさせようと思ってな、ああ準備とか諸々こっちがやっとくから、部屋空いてるよね、じゃそこの部屋ちょっと掃除しといて、面倒だったら秋本さんにお願いしといて、んじゃよろしく〜。」
そうやって流れるように用件を伝えて電話を切った。
そしてあたかも仕事をきっちりしたかのような笑顔浮かべて
「オッケーだぜ(*`・ω・)b」
そう言うのだった…。
何かこうした方がいいんじゃないか等のアドバイスがありましたら是非申し付け下さい。評価の方も歯に衣着せぬ本音の評価でお願いします。