私のヒーローアカデミア~ねじれちゃんの妹は最強?です~ 作:レイラレイラ
ヒーロー育成校の雄英とはいえ仮にも高校、午前は当然に必修科目の普通の授業がある。
教科毎にプロヒーローが担当し、現在は英語の授業中。
それを担当しているのが…………
「んじゃ、次の英文のうち間違っているのは? おらエヴィバディヘンズアップ盛り上がれ──────!!!」
あまりにも一般的な授業風景にA組の面々の気持ちが統一されていた。
『普通だ』と。
ただし、ごく一部を除いてだが。
爆豪の場合は『くそつまんね』という具合であったが、すぐるの場合は『
すぐるは個性の影響も少なからずあるが、もともと頭はずば抜けてよかった。
過去に個性事故が起きた時点では四歳ほどであったのにも関わらず、中学三年生ほどの知力を有していたのだ。
そんなすぐるは現在高校生、過去の彼女とは比較することすらおこがましいほどにその知力は成長した。
高校生が受ける英語の授業など、赤子の手をひねるよりも簡単なことだった。
英語の授業が終わって昼の時間、大食堂では『クックヒーロー・ランチラッシュ』の一流の料理を安価で頂ける。
焦凍は蕎麦を注文していたのだが、すぐるも好物であるカレーライスを頼んでいた。
だがそれは通常のカレーライスではなく、『雄英盛り』と言われる一般的な大食い程度では裸足で逃げ出すほどの高さを誇るもの。
すぐるの全身を覆い隠せる程度には高く積まれており、周囲の人間がドン引きしていたのはまた別の話。
焦凍にとっては見慣れた光景なので、微笑ましいものを見るような眼差しだったのは言うまでもない。
そして、午後の授業。
「わーたーしーがー!! 普通にドアから来た!!」
ヒーロー基礎学の授業時間が来るとともに、HAHAHAHAと皆がよく知る笑顔でやってきた。
オールマイトの到来により、ザワザワとざわめいていた教室内のテンションは大きく盛り上がっていた。
どこぞのプレゼント・マイクとは大違いだ。
「オールマイトだ……!! すげぇや、本当に先生やってるんだな……!!」
「
「画風違いすぎて鳥肌が…………」
クラスメート達からの歓喜の視線を受けつつ、教壇に立つオールマイトはさっそくと言わんばかりに本題を切り出した。
「ヒーロー基礎学! ヒーローの素地をつくる為、様々な訓練を行う課目だ!! 早速だが今日はコレ!! 戦闘訓練!!」
オールマイトがBATTLEと書かれたカードを翳しながら、高らかに宣言する。
「そしてそいつに伴って……こちら!!!」
オールマイトの持つリモコンが押されると、教室の壁が突如動きだした。
「入学前に送ってもらった『個性届』と『要望』に沿ってあつらえた…………
「「「おおお!!」」」
誰もが待ち望んでいたのだろうコスチュームに、全員のテンションは最高潮に達していた。
「着替えたら順次グラウンド・βに集まるんだ!!」
「「「はーい!!」」」
どこか小学生染みた返事にすぐるは内心で『みんな可愛い』という感想を抱いていたが、焦凍の制止するような目線にすぐるは口をつぐんだ。
グラウンドβでは着替えを終えた者達が続々と集まっており、それぞれのコスチュームに身を包んだ彼らのテンションは天元突破する勢いだった。
「スグ……そのコスチュームはもしかして…………」
「うん! 出来るだけお姉ちゃんのコスチュームに似せてみたの!」
グラウンドβにすぐるが着替えを終えて出てきた頃には焦凍は準備を済ませ、軽くウォーミングアップをしていた。
焦凍のコスチュームは全体的に紺色をベースとした色合いに、襟元とベストには体温感知センサーが付いた機能的なもの。
一方すぐるのコスチュームは姉のねじれとほぼ同じデザインとなっている。
違いを上げるとすれば頭の角が真っ直ぐであるところと、腕の籠手のようなものが小型のマシンガンを思わせる武器が取り付けられていることぐらいだ。
容姿も瓜二つなことも相まって、二人が姉妹であることを知らない人間からすれば違いに気づかないレベル。
身体のラインがありありと出ているものだから峰田はグッと親指を立てていたのだが、焦凍の一睨みですぐさま退散してしまう。
それは麗日にも言えることなのだが、たまたますぐるの近くにいたために助けられた形だ。
そして葉隠はグローブとブーツのみという格好なので、すぐるがそれを口に出すことは必然と言えた。
「ねえねえ透ちゃん? やっぱりそれって裸だよね? 制服は透かしてなかったから当然だとは思うけど……なんでなんで? 寒くないの? 不思議ー!」
「ちょっと寒いけど、全然平気だよ! すぐるちゃんも可愛いコスチュームだね!」
「ありがとー透ちゃん!」
すぐるが女子であるからよかったものの、葉隠に同様の質問をぶつけていたのが男子であればまず間違いなく袋叩きにされていただろう。
もっとも二人の会話の雰囲気に照れがあまり感じられなかったためか、むしろほっこりするものも何名かいた。
「先生! ここは入試の演習場ですが、また市街地演習を行うのでしょうか!?」
「いいや! もう二歩先に踏み込む! 屋内での
「ねえねえ知ってた?
「う、うむ。波動少女にほとんど言われてしまったな! その通り! 君らにはこれから『敵組』と『ヒーロー組』に分かれて2対2の屋内戦を行ってもらう!!」
すぐるに台詞をほとんど持っていかれ、捕捉するように告げるオールマイト。
「基礎訓練もなしに?」
「その基礎を知るための実践さ! ただし、今度はブッ壊せばオッケーなロボじゃないのがミソだ!」
小首を傾げながら蛙吹が疑問をぶつけると、オールマイトは気合いとともに問いに答える。
「勝敗のシステムはどうなります?」
「ブッ飛ばしてもいいんスか」
「また相澤先生みたいな除籍とかあるんですか…………?」
「分かれるとはどのような分かれ方をすればよろしいですか!?」
「このマントヤバくない?」
「んんん~~~聖徳太子ィィ!!」
雪崩の如く舞い込んでくる質問に、オールマイトはどう答えるか悩んでいた様子だが結局はカンペを頼ることになった。
状況設定としては「敵」がアジトに「核兵器」を隠していて、「ヒーロー」はそれを処理しようと乗り込むというもの。
制限時間内に「敵」を捕らえるか、核兵器を回収すればヒーローの勝ちとなる。
逆に制限時間まで「核兵器」を守るか、「ヒーロー」を捕らえれば敵の勝ちだ。
「コンビ及び対戦相手は……くじだ!」
「適当なのですか!?」
「プロは他事務所のヒーローと急造チームアップする事が多いし、そういうことじゃないかな……」
「そうか……! 先を見据えた計らい…………失礼致しました!」
「いいよ!! 早くやろ!!」
緑谷の捕捉説明に理解を示した飯田はオールマイトに大袈裟な角度で頭を下げ、気にした様子がないオールマイトが先へと進めた。
そして、くじ引きによって10チームが決められた。
Aチーム 波動すぐる&麗日お茶子
Bチーム 轟焦凍&障子目蔵
Cチーム 八百万百&峰田実
Dチーム 爆豪勝己&飯田天哉
Eチーム 芦戸三奈&青山優雅
Fチーム 葉隠透&砂藤力道
Gチーム 耳朗響香&上鳴電気
Hチーム 常闇踏陰&蛙吹梅雨
Iチーム 尾白猿夫&緑谷出久
Jチーム 切島鋭児郎&瀬呂範太
「続いて最初の対戦相手は……こいつらだ!! Aチームがヒーロー!! Dチームが
焦凍がこの対戦チームの組み合わせに目を見開きつつも、すぐるの方を流し見るもすぐるがいつもの笑顔を浮かべている筈なのにどうしても胸の内の不安を取り除くことが出来なかった。
焦凍君のコスチュームは初期から職場体験時点でのデザインです
すぐるちゃんは…………まあ、お姉ちゃん大好きなので…………