鬼滅の恋姫   作:レイファルクス

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第拾伍話

 

 

『上弦の伍・妓夫太郎、堕姫兄妹』VS『鬼殺隊・音柱、宇随天元&空柱、北郷一刀&竈門姉妹』の戦いは熾烈を極めた。

 

 

まず堕姫が帯を使って攻撃をするが、その攻撃は既に見切られており、全て回避される。しかし回避した所に妓夫太郎の飛び血鎌が迫っていた。堕姫は"わざと"避けられる攻撃をしていたのだ。

 

 

妓夫太郎の攻撃に気づいた鬼殺隊の面々は斬撃を斬ったり、型を使った足さばきで避けたりした。

 

 

「ちぃっ、アンタたち、いい加減に死になさいよ!」

 

 

「そう言われて『はい分かりました』なんて答える奴はいねぇよ!」

 

 

イラついた堕姫の文句に天元が軽口を叩く。そしてそこから天元たちの反撃が始まる。堕姫の方には天元が、妓夫太郎の方には一刀、炭華、禰豆子の三名が集まった。

 

 

「ってうぉい!?派手に偏り過ぎだろ!?誰か一人こっちに来いよ!」

 

 

天元に言われ一刀が応援に向かおうとすると、炭華と禰豆子も一刀の後を追った。

 

 

「だから、派手に固まり過ぎなんだよ!竈門炭華か竈門禰豆子の"どちらか"が来れば良いんだよ!」

 

 

天元は二人に注意をすると

 

 

「「私は一刀さんの側を離れたくはありません!」」

 

 

とキッパリと言った。

 

 

「だぁ~もう、分かったよ派手に理解した!竈門姉妹は一刀と一緒にあそこの鬼を頼んだ!こっちの鬼は俺が何とかする!」

 

 

天元はそう言いながら堕姫の頚を斬る。そして一刀も妓夫太郎の頚を斬ろうと型を使うが、鎌によって防がれる。

 

 

「……天元さん」

 

 

「あぁ、地味に見てたぜ。そして奴らの"攻略法"が見えたぜ」

 

 

一刀と天元のやり取りを見ていた炭華と禰豆子は同時に首を傾げる。

 

 

「『奴らは何故二体に分離した』のか?俺と天元さんはその事にずっと疑問を感じていたんだ。醜女鬼は頚を斬られても崩壊はしなかった。なら『後から現れたガリガリの鬼が本体なのか?』と思っていたが、奴が言っていた『俺たちは二人で一つ』と言う言葉が引っ掛かっていた」

 

 

「そして奴らの行動で"予想"が"確信"に変わった。もしあの女の鬼が"隠れ蓑"なら、バレた瞬間に棄てればいい。だが奴はそうはしなかった。それはつまり、奴らは『二体で一体の鬼』である証明なんだよ」

 

 

一刀と天元は二人に説明をするが、二人はいまいち分かっていないのか、更に首を傾げる。

 

 

「つまりあの二体は『同じ存在』って意味だ。どちらか一方の頚を斬っても完全には死なない、つまり倒すには『二体の頚を同時に斬る』しか無いんだ」

 

 

一刀の追加の説明で漸く納得したのか、二人は手を"ポンッ"と叩く。

 

 

「フンッ、例え私たちの倒し方が分かっても、それが出来なければ意味は無いわよ?」

 

 

堕姫は鼻で笑いながら不敵に笑う。

 

 

「やってみせるぜ!この"山の王"である伊之助様とその子分が"ド派手"にな!」

 

 

そこに(天元の影響を受けた)伊之助と(眠っている)善逸が到着した。

 

 

「おめぇら遅ぇぞ!?何処で道草食ってやがったんだ!?」

 

 

「うるせぇ!お前が俺たちを置いてスタコラサッサと行くのが悪ぃんじゃねぇか!」

 

 

天元と伊之助は互いに刀を突き付け合いながらギャーギャーと騒ぐ。

 

 

「お前らァ、俺たちを無視するなんて、いい度胸しているなァ?『血鬼術 円斬旋回・飛び血鎌』!」

 

 

すると痺れを切らした妓夫太郎が自身の腕から鎌から出す斬撃と同じ斬撃を天元たちに向けて繰り出した。

 

 

『全集中 空の呼吸 伍ノ型 荒鷲』

 

 

しかしそこに一刀が射線上に割り込み、荒鷲を使い斬撃を全て斬り伏せる。

 

 

「天元さん、言い争っている暇があるなら、早くあの鬼たちを滅殺したらどうですか?伊之助も、いちいち突っ掛かるんじゃねぇよ」

 

 

一刀は若干キレながら『喧嘩両成敗』と言わんばかりに二人を注意した。すると少し落ち着きを取り戻したのか、意識を上弦の鬼の方に向けた。

 

 

「それじゃこっからド派手に行くぜ!」

 

 

『音の呼吸 伍ノ型 鳴弦奏々』

 

 

天元が宣言した瞬間、刀を振り回し触れた所から次々に爆発する。堕姫は帯で天元を狙うが、それを炭華がまとめて串刺しにする。

 

 

炭華が天元のサポートをしている理由は一刀から頼まれたからであって、任務完了後に『抱き締める約束』を条件に禰豆子と一緒にサポートをしていたのだった。

 

 

すると屋根の上に天元の妻の一人である雛鶴が現れ、弓状の絡繰を使いクナイを打ち出す。

 

 

『血鬼術 跋弧跳梁』

 

 

しかし妓夫太郎は堕姫を自分の後ろに隠し斬撃の天蓋を作りクナイを防ぐ。そこに天元が突撃する。彼は自分の体にクナイが刺さりながらも突撃を止めない。

 

 

妓夫太郎は天元の頚目掛けて鎌を振るう。しかし天元は鎌の刃が当たる寸前で屈み、妓夫太郎の両足を切断する。

 

 

更に妓夫太郎の頚にクナイが刺さる。妓夫太郎は足を再生させようとするが、クナイに塗られた『藤の花の毒』によって体が痺れ上手く再生できなかった。そこに天元と炭華が妓夫太郎の頚を狙って刀を振るう。しかし刀は鎌によって防がれた。

 

 

そして今度は禰豆子が妓夫太郎の頚目掛けて刀を振るう。天元ももう一本の刀を使い頚を狙う。しかし"狙いが同じ箇所"だったことが災いし、妓夫太郎は『頚を百八十度』回転させ、何と"歯"で刀を受け止めた。

 

 

しかも最悪なことに毒を分解した妓夫太郎は足を再生させ、再び円斬旋回・飛び血鎌を使い三人を堕姫諸とも吹き飛ばす。だが吹き飛ばされる寸前に天元が炭華を蹴り飛ばし、禰豆子の首を掴み後ろに放り投げた甲斐もあってか、斬撃を受け止めたのは"天元一人"だけだった。

 

 

堕姫は自分と妓夫太郎の間に帯を入れて防御していたので、斬撃を喰らわなかった。

 

 

妓夫太郎は天元を吹き飛ばした後、クナイを打ち出した雛鶴の下へ向かい、口を掴んだ。雛鶴を殺すつもりだ。その理由は『自分に手を出した』からだった。

 

 

天元は雛鶴を助けに向かおうとするが、それを邪魔するかのように堕姫の帯が天元の眼前に拡がる。

 

 

『音の呼吸 肆ノ型 響斬無間』

 

 

天元は帯を悉く斬るが、それでも先に進むことができなかった。"雛鶴が妓夫太郎に殺される"。そう思われた時、妓夫太郎の腕が斬られた。妓夫太郎の腕を斬ったのは天元に蹴り飛ばされた炭華だった。

 

 

彼女は『ヒノカミ神楽』と『水の呼吸』を混ぜた呼吸を使い、妓夫太郎の腕を斬り雛鶴を助けたのだった。妓夫太郎は斬られた腕を直ぐ様再生させ二人に襲い掛かる。

 

 

「竈門炭華!お前に感謝する!」

 

 

しかしその後ろに天元が現れ、妓夫太郎の頚目掛けて刀を振るう。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

「んなっ!?あっちはもう頚を斬りそうだぞ!?こっちも早く頚を斬りてぇのに、帯が邪魔で全然近づけねぇ!」

 

 

天元たちの戦いを見ていた伊之助が焦り出していた。

 

 

「落ち着け伊之助!頚は同時に斬らなくていい!要はコイツらの頚が繋がっていなければいいんだ!」

 

 

そこに一刀が伊之助を落ち着かせようと声を出す。

 

 

「嘴平君、向こうはお姉ちゃんに任せて私たちはあの『薄汚い醜女鬼』を倒そう!」

 

 

更に一刀たちに加勢した禰豆子が伊之助にお願いをする。

 

 

「分かった!山の王であるこの嘴平伊之助様にド派手に任せな!」

 

 

天元の"悪影響"を受けている伊之助が意気揚々と突撃する。

 

 

 

 

……

 

 

………

 

 

天元の刃が妓夫太郎の頚に当たる瞬間、妓夫太郎はまた円斬旋回・飛び血鎌を使い、天元たちを攻撃しようとする。しかし、天元は妓夫太郎を蹴り飛ばし、自分もその後を追う。

 

 

「雛鶴さん、炭華!離れろ!巻き込まれるぞ!」

 

 

そこに堕姫と戦っていた一刀たちが炭華たちの所まで下がって来た。

 

 

「炭華!向こうは天元さんに任せて俺たちはこの『薄汚い醜女鬼』の頚を落とすぞ!雛鶴さんはどこかに隠れていて下さい!」

 

 

炭華と雛鶴は一刀の言葉に頷いて、雛鶴はその場から離脱し、炭華は一刀の加勢に向かう。

 

 

『全集中 空の呼吸 陸ノ型 白鳥ノ舞』

 

 

『伍ノ型 荒鷲』

 

 

『『水の呼吸 参ノ型 流流舞い』』

 

 

『雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃 八連』

 

 

『我流 獣の呼吸 捌ノ型 爆裂猛進』

 

 

『陸ノ牙 乱杭噛み』

 

 

一刀は攻防一体の荒鷲を華麗な足さばきをする白鳥ノ舞と一緒に使用、炭華と禰豆子は一緒に流流舞いを使い、善逸は霹靂一閃を八連続で使用し堕姫の帯を片っ端から斬る。

 

 

そうして開けた道を伊之助が自身の口癖の象徴とも言える突進を使い堕姫に迫る。そして二本の刀を鋸のように使い堕姫の頚を斬った。更に伊之助は堕姫の頚を掴むと

 

 

「ぬおおおぉぉぉ~~!この鬼の頚はくっつけられねぇように俺が持って逃げ回る!お前らは音のおっさんに加勢しろ!」

 

 

その場から逃げ出した。堕姫は自分の髪を使って伊之助を攻撃しようとするが、伊之助は刀で堕姫の髪を斬った。

 

 

「ハッハ~ッ、攻撃にキレが無いぜぇ~!死なねぇとは言え、頚を斬られてちゃあ弱体化するようだな!」

 

 

堕姫の攻撃を凌いだ伊之助は尚も走る。しかし後ろから妓夫太郎が迫っていた。妓夫太郎は伊之助の心臓目掛けて鎌を突き刺そうとする。だがそこに一刀が割り込み、鎌は一刀の左腕に刺さった。

 

 

「「一刀さん!」」

 

 

炭華と禰豆子は顔を青ざめて叫ぶ。炭華は天元のことが気になり路地を見る。すると天元は左腕を斬られた状態で横たわっていた。

 

 

「邪魔すんじゃ無ぇよ」

 

 

「貴様らのような『醜い鬼』を倒すのが俺たちの"仕事"なんでね。伊之助!こいつは俺が抑えておく!お前はなるべく逃げ回れ!」

 

 

一刀が伊之助に叫ぶと、伊之助はサムズアップをしてどんどん一刀から離れる。

 

 

何故伊之助がサムズアップを知っているのか?それはこの任務が始まる数週間前、一刀がサムズアップを伊之助に教えていたからだった。

 

 

「このクソガキ~!」

 

 

妓夫太郎は一刀の腕に刺さった鎌を引き抜き、一刀に振るう。しかし"そこには一刀の姿は無かった"。

 

 

全集中 空の呼吸 終ノ型 紅蓮朱雀

 

 

一刀は自分の"切り札"とも呼べる紅蓮朱雀を使用し妓夫太郎の攻撃を避けたのだ。

 

 

「あれって…」

 

 

「一刀さんの"紅蓮朱雀"!」

 

 

炭華と禰豆子は炎を纏っているような姿の一刀を見て、驚いていた。

 

 

「お姉ちゃん大変だよ!紅蓮朱雀って確か…」

 

 

「うん!一刀さんの"命"を糧にする一刀さんの"奥義"!でもあのままじゃ、一刀が死んじゃう!」

 

 

紅蓮朱雀のデメリットを聞いていた二人は直ぐ様一刀の加勢に向かう。すると二人の前に躍り出る影があった。

 

 

「一刀…、随分とド派手な、気配に…なったな」

 

 

その影は腕を斬られた天元だった。

 

 

「天元さん…、大丈夫ですか?随分と顔色が悪いですけど?」

 

 

「問題無ぇよ…。それよりも、やっと『譜面』が完成したぜ」

 

 

『譜面』とは、宇随天元独自の戦闘計算式である。分析に時間が掛かるものの、敵の攻撃動作の律動を読み音に変換する。これによって相手の癖や死角もわかる。

 

 

唄に合いの手を入れるが如く、音の隙間を攻撃すれば敵に打撃を与えられる。

 

 

「一刀…、勝ちに行くぜ!」

 

 

「はい!」

 

 

天元と一刀の反撃が始まった。妓夫太郎は円斬旋回・飛び血鎌を繰り出すが、天元がそれを全て斬り伏せる。しかし天元も妓夫太郎の鎌が当たり、左目を失明する。

 

 

「跳べェェ、一刀ォォ!」

 

 

天元に言われ一刀は天元を飛び越える。

 

 

全集中 空の呼吸 捌ノ型 火食鳥

 

 

落下の勢いを利用した火食鳥を妓夫太郎に向けて繰り出した。更に紅蓮朱雀の力も加わっているのもあり、妓夫太郎の頚は一刀の手によって切断された。

 

 

飛んでいる妓夫太郎の頚が見た光景は、堕姫の頚を持って逃げ回っている伊之助と、それを追う堕姫の体。そして伊之助を助ける善逸、炭華、禰豆子だった。

 

 

炭華と禰豆子は一刀が反撃する前に一刀が二人に背中越しにハンドサインを送っていた。

 

 

『二人は伊之助たちの援護を頼む』

 

 

ハンドサインを読み取った二人は善逸たちの下へ駆け寄り、頚を取り返そうとする堕姫の体を妨害していた。

 

 

こうして、『上弦の伍・妓夫太郎&堕姫兄妹』は鬼殺隊に敗れた。

 

 

しかし、妓夫太郎は『最後の悪あがき』として四肢から円斬旋回・飛び血鎌を繰り出そうとする。

 

 

「逃げろーーーッ!!!」

 

 

天元の叫びも虚しく、一刀は妓夫太郎の円斬旋回・飛び血鎌を喰らってしまった。

 

 

 

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