今回は簡単なチュートリアルや説明みたいな感じになっているので、コレでどんな感じに能力を使うのかとか覚えて頂きたいです。
第1話:
スレイド『よし…先ずは俺の能力を見せてやる』
そう言ってスレイドは眼を光らせると、一冊の本が現れた。
スレイド『コレは『
ガイタ「自然現象も?すごいねソレ……」
スレイド『俺を生み出した人間はロニン・トゥルルニスシュタインと言ってな?所謂『頂点者』と呼ばれる部類の存在だった…暗殺されちまったが素晴らしい才能の持ち主だったよ』
スレイドは懐かしむ様な、そして悲しむ様な目で遠くを見つめた。とても大切な人物である事が痛い程伝わった。
ガイタ「大切な…人だったの?」
スレイド『…親が居ない奴にとっては俺は兄弟の様な物だった、親の手がかりはあったがとっくの昔に死んでいたそうだ』
ガイタ「……そっか…ん?」
あたりを包み込むやるせなさや気まずさを無視するかの様にガイタ達に大きな影が包み込む、上を見上げると爬虫類の様な顔の怪鳥が巨大な空母に追いかけられていた。
ガイタ「で、デッカ!!何あれ!?」
スレイド『大きな羽の根元に小さな土星の様な物のロゴマーク…トッププレデターの巨大空母の様だな…』
ガイタ「トッププレデター?」
スレイド『地球が丸ごと『異宙』と呼ばれる異世界へと転生してしまった世界。そんな世界で『カレコレ屋』…まぁ一般的にいうところのなんでも屋をやっている3人。カゲチヨ、ヒサメ、シディの3人と敵対してる組織でな。地球に住み着いてる異宙から来た異宙人達を追い払おうとしているのだがな……だいぶアレでよ』
ガイタ「…アレって?」
スレイド『手段が子供を使った人体実験によって生み出した混血児達による戦闘だったり…環境破壊が過ぎてたり…やりたい放題なんだよな。ハッキリ言ってやる気が見えん』
ガイタ「駄目じゃん!」
スレイドの発言にガイタは思わず驚きツッコミを入れる、実際にトッププレデターのやり方は人間を多く巻き込んでいる物が多い…まるで人類の事を考えていないやり方だった。
ガイタ「いやでも…追いかけた所で何かが出来る訳じゃ無いし……だけどあのまま放っておいたら…あの鳥は…」
スレイド『間違いなく実験に使われるな、バラバラにされるだけならまだマシなレベルの実験を。追いかけたいなら俺の力を使えばいい』
《アームスレイド・ロケット!》
ガイタ「え?うわ、わ、わぁぁぁ!?」
スレイドの手の甲に付いた眼にロケットの絵が浮かぶと、スレイドが水色のロケットの形に変化してガイタを空へと誘なう。
ガイタ「何これ!?ロケットになったよ!?」
スレイド『その本に蓄積された知識…つまり閉じ込めた物は俺の意志で自由にその情報を纏うことが出来る、つまり能力として組み込んで使用出来るんだ。まあ今のお前にできる事は限られてるがな』
ガイタ「で、出来れば!やる前に説明して欲しかったヨォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!?」
どんどん加速しながら飛ぶガイタは戦艦にたどり着いたは良いものの、三半規管にダメージを受けて暫くオエオエしていたのは言うまでもないだろう…
***
スレイド『おい、大丈夫か?」
ガイタ「な、なんとか…うぷ」
スレイド『すまんな、他人に合わせるなんて行為は長い間してなかった物だから加減をど忘れしていた』
無事船内に侵入したガイタ、吐きそうになるが何とか耐える事に成功しスレイドにサッパリとした謝罪をされる。
ガイタ「今度から忘れないでね…それより、ここがトッププレデターの戦艦…名前とかってあるのかな?」
スレイド『それは分からんが一つおかしい事がある、人が全くいない事だ。流石に無人で動く巨大戦艦は存在しない筈だ、それに何やら特殊な力が至る所から出ている…普通の状況じゃあ無いな』
ガイタ「特殊な力…?それって「ギャアアアアア!?」っ!?誰かの悲鳴が聞こえるよ!!」
スレイド『この展開は某エイリアンに頭を破壊された肉体が転がっていると言うお約束「冗談にならない冗談はやめてよ!!」ごめんて』
辺りに人がいない事に疑問を抱いていると何処からか叫びが聞こえて来る、その方向からは先程と比べれば小さいが呻き声のようなものが聞こえて来る。
ガイタ「スレイド!素早く移動できるのって登録されてる?」
スレイド『あぁ、だが俺の力はこんな物では無い。先程の能力は登録した情報を元に俺自身が変形するアームスレイド…そしてこれは情報を取り込み相方を変身させる力だ……」
《トランスレイド・ジョーカー!》
先程の様にスレイドの瞳にマークが浮かぶ、そのマークは先程と違い黒い怪人のマスクの横顔のようなマークをしている。円形の輪のような光のオブジェクトに包まれると黒い包帯の様な装甲を鼻の高さまで見に纏い首には煙のような灰色のボロボロのマフラーが巻かれている姿となった。
ガイタ「これは…!体が軽い、まるで重力や空気の抵抗力が無くなったみたいだ!!」
スレイド『ジョーカーは『切り札』の情報によって構築されている、つまり今のお前は肉体が出せる限界点を負担を掛けずに使えると言う事だ。だからさっきよりはマシに動ける筈だ、さあ急ごう』
ガイタ「うん、任せてよ!」
そしてガイタは走り出した、軽やかに動く脚は風よりも早くとはいかないがそこそこ良いスピードを出せている。
スレイド『そろそろ声の場所だ、気をつけろよ?トッププレデターはさっき言った混血児達を配下にしている…奴等は2種類の力を使えるから油断したら即お陀仏だ』
ガイタ「うん…だから慎重に……」
スレイドの忠告を聴いたガイタはスピードを抑えるとゆっくりと忍足で進み壊れて開きっぱなしになったドアの中を見る、そこには驚くべき光景が目に映った。
「オラァァァァ!畳め畳めぇぇぇぇぇ!!」
「アイロンがけも一苦労ねぇ…」
「「「ぎゃああああああ!!!」」」
そこにはたくさんの兵士達を綺麗に畳んだりアイロンをかけたりして無双しているアフロの男とオレンジ色の金平糖型の生物がいた。
ガイタ「ものっそいカオスなの来たーーーー!?」
スレイド『コレは……!俺も分からなかった』
ガイタ「こんなん分かるわけないよ!!」
そして2人はそのまま暴れまくる2人組?をただ眺めることしかできなかった……
〜戦艦のとある部屋〜
一方、ジャッカル・デーモンがカタカタと機械を操作しながらその光景をコーヒーを飲みながらモニターで確認していた。
ジャッカル「《ズズズ…》まさかボーボボ達が来てるとはな、嬉しいねぇ…俺との約束守ってくれてよ。それにしてもあのガキ…」
暴れまわるボーボボと呼ばれるアフロ達を眺めている少年の顔をじっと見つめる、眼の形、鼻の高さ、唇の動き、顎の角度、それらをじっと見つめ歯をギシリと軋ませる。
ジャッカル「いや、まさか…だがあのスレイドに選ばれてるとなると…色々確かめてみるべきかね…」
「ひっ!や、やめろ!?」
ジャッカルは壁に貼り付けている人物達に近づき、動物の描かれたスタンプの様な物をそれぞれに一つずつ押し付けた。
《レックス!》
《マンモス!》
《イーグル!》
《カマキリ!》
《メガロドン!》
ジャッカル「あと、コイツはオマケだ」
《ルナムーン!ドッキュン!》
「ぐぎゃああああああああ!!?」
スタンプを押しつけられた人物は身体からそれぞれ肉食恐竜、マンモス、鷲、蟷螂、鮫を模した怪物事デッドマンが生み出され…押されなかった者の1人に笑う三日月が描かれた金色の注射器型のアイテムを額に差し込まれてその人物自身も姿を変えてしまう。
ジャッカル「おー…ガイアメモリを元にして作ったにしてはなかなか良い出来だな、俺のパクリアイテム『レコードシリンジ』で作った怪人『レコーピング』…とでも名づけるかな。お前ら!ちょっとつついてこい」
「「「「「おおおぉぉぉぉーー!!」」」」」
ジャッカルに命令された怪物達はドアや壁をを破壊しながら、とある場所へ向かって突っ走っていった。それを見たジャッカルは目元を抑えて深く溜息を吐きながら呟いた。
ジャッカル「いや普通に出てけよ……ったく、しゃーねーな。《プルルル、プルルル》ん?誰からだ?」
呆れたジャッカルはモニターに映されたCALLの文字に反応してモニターに電話の相手を映す、その人物は黒いフードを表情が読めない程深く纏っており手元にあるホワイトボードで会話を始める。
【よっす、元気してたかい?】
ジャッカル「お前か…一体どうした?」
【いやなに、予定通りあの戦線の連中とヴィラン達とコンタクト取ったから連絡しようと思ってね。そっちは大丈夫?】
ジャッカル「ちょいと気になる事ができた、他の奴らに代わりに連絡しといてくれ。例の放送する場所へはどうすればいける?」
【フラグちゃんの世界の街のこの場所にあるよ、私は彼を引き渡してくるから先に行ってていいよ】
ジャッカル「あぁ、俺も…用事を済ませたら向かうよ」
《ジュルルル…》
「おあああああ!!」
ニタリと笑ったジャッカルは手から黒い粘液を放出すると、それが人の形を成していき赤い蠍を模した甲冑の戦士となった。
ジャッカル「あのガキを潰せ、必要なら“エサ”も食って構わん」
「はっ!了解しました!」
***
ガイタ「えと、つまりボーボボさん達は旅をしながら毛狩り隊と戦っているって事で良いんですね?」
「さんなんてつけなくて良いぞ、ボーボボでいいかもしれないし悪い気がするかもしれないかな〜?」
ガイタ「いやどっち!?」
暴れるのをやめたアフロ達、ボーボボと首領パッチとビュティとヘッポコ丸はガイタとお互いの状況を説明しあっていた。
首領パッチ「にしてもトッププレデターねぇ…気に喰わねえな」
ボーボボ「あぁ、もしかしたらジャッカルがここにいるのもトプレを潰すためなのかもしれないな」
ガイタ「ジャッカル?野犬?」
スレイド『いや、恐らくジャッカル・デーモンと言う怪人の事だろう。傭兵とダークヒーローを兼業してるヤツでな、こう言った組織を潰したりしてるんだ』
ボーボボ「その通り、毛狩り隊と戦うのに今のままじゃ不味いと思った俺はジャッカルを探してここに来たんだ。アイツは俺が知る中で最強の戦士だからな…だからこそ奴の助けがいるんだ!そうアイツの……」
ジャッカル『同志達よ、修羅の如くアレ!!!』
ボーボボ『は、ハハァーーー!!師範代!!!』
ボーボボは語りながらジャッカルとの記憶を思い出すが、なんだか魁!!男塾の様なあのタッチのシーンが映し出されていた。
ビュティ「いやコレは違うでしょ!!よく知らないけど!!」
ヘッポコ丸「なんですぐバレる嘘つくんですか!!」
ボーボボ「人生のスパイス」
首領パッチ「わかるわ〜」
ガイタ「分かんないよ!?」
スレイド『全く、お前らよくも敵地でここまでふざけられるな…』
ビュティ「もう…2人ともいい加減に《ガタガタン!》ひぃ!?」
馬鹿騒ぎをしている一同だったが、部屋の隅に積まれていたダンボールの山が崩れ落ちて驚き肩を大きく揺らしてそちらを見る。すると…
「んにゃあ〜〜〜」
「ふにぃぃい…」
ガイタ「・・・ネコ?」
そこから現れたのは猫…ではなくて猫の顔出しパジャマを着たような2頭身の人の様な生き物だった、2頭身の白い体に灰色の模様がちらほらと存在する丸い鍵尻尾の猫の顔出し着ぐるみを着た赤メッシュの前髪とアホ毛の紅い鋭い目つきの少年の様な猫と、小さい角を生やした水色の前髪の柔らかい眼差しの少女の姿をした猫のような生き物だった。
ボーボボ「イヤァァァァァ!何この子達!?新種の妖精かしら!!?」
首領パッチ「違うわ!きっと夢の国を滅ぼしに来た地底人よ!!」
ビュティ「絶対どっちも違うよ」
スレイド『コイツらは…確かカゲヒサアニマルだ、珍しいな』
ガイタ「え?スレイド知ってるの?」
スレイド『とある錬金術師がカレコレ屋のカゲチヨとヒサメと言う人間から産み出した新種の生物…分類は一応ジャッカルと同じ怪人になる。まぁ恐ろしいほど無害で有名な奴らだ、敵意さえなければな』
「カゲ〜にゃん!」
「ヒサ〜にゃーん!」
「「にゃんにゃんにゃんにゃん♪」」
「「(か、可愛いーーーー!!!)」」
自己紹介をする様に鳴く猫のカゲヒサアニマル、カゲにゃんとヒサにゃん。楽しそうに踊っていたのも束の間、耳をぴくぴくと動かすと直様扉の方を向き唸り声を上げる…
「「んーーー!」」
ガイタ「あれ?どうしたんだろう…」
スレイド『敵か何かが近づいているんだろう、一応獣の類だからなコイツらも』
首領パッチ「へんっ!て事はまたあのザコどもだろーが!この首領パッチ様がフルボッコにしてやんぜぇ!!!!」
ボーボボ「しゃあああああ!!かかってこいや雑魚どもがあああああああ!!!!」
そう言ってやる気満々のボーボボ達、そして扉の前で刀やら銃やらを構えながら待ち構えていると沢山の怪物達が現れた。
天井と床の両方から…
「「「「グオオオオオオオ!!!」」」」
「「ぎゃああああああ!!」」
ビュティ「扉ガン無視で出てきたぁぁぁぁ!!?」
ガイタ「そうやって出てくるの!?」
スレイド『予想外だったな…』
挟み撃ちにする形でボーボボと首領パッチをボコボコにしている怪物達を無視するかの様に今度はドアが静かに開く、そこには赤紫を鎧甲冑の戦士がただこちらを見据えていた。
その戦士は兜の天辺が蠍の尾の様になり、両腕には分厚い鋏と同じく針の様な物が取り付けられ胸元の部分は蠍の頭部を模している様に見える…
「私はジャッカル・デーモン様の命により推参したデモリアス…
ガイタ「え!?ぼ、僕を!?」
ボーボボ「なんだと!?(どうなっている…?あいつらは確か『
サル「(オレ達を試す為に嗾けたのなら理由も分かるが、何故今日初めて出会ったガイタに矛先が向くんだ?)」
スコーピオン「行くぞ!『シザーキャノン』!!」
ガイタ「あっぶな!?」
《スカッ、キュイィィィン…チュドーン!》
サル「ふきゃぁぁぁぁん!!!??」
ボーボボ「サルゥゥゥゥゥゥ!!!」
突然現れて名を名乗ったかと思えば、ガイタを始末すると宣言するスコーピオンに疑問を抱いたボーボボとサルだったがスコーピオンの鋏を模した部分が変形しそこから放つ攻撃を躱したばかりにサルがその攻撃をまんまと喰らってしまった。
首領「野郎よくも俺達の仲間を!!ぜってぇ許さねぇぞ!!!」
ボーボボ「必ずブッ潰す!!!鼻毛真拳奥義『完牙・マッドドッグ・トゥース』!!!」
ビュティ「猿の敵討ちとは思えない完璧な超人的技を出した!!!」
ボーボボ「ワウォーーーーン!!」
怒りの炎を燃やすボーボボはダルメシアンの体とドーベルマンの頭の獣人の様な見た目になると大きな口を開いてスコーピオンに噛みつこうとする、しかしスコーピオンは冷静に対処する。
スコーピオン「貴様などに用はない!『グレイブヒート』!!!」
ボーボボ「ぽぎゅああああああ〜〜!!?」
首領「炎の鎖を召喚した!!?アイツ強いぞ!!」
ヘッポコ「ボーボボさん!!!!」
スコーピオン「ルナムーンレコーピング!そいつらを取り押さえておけ!!」
ルナムーン「ケヘヘヘヘェェェェ!!」
ビュティ「いやぁぁぁぁぁ!!」
ボーボボ「ぐおおおお!なんて力だ、振り解けん!!」
首領「なんか僕だけ趣向が違うんですけど!!?コレ完全に絞首刑なんですけど!!?首あったら確実にポックリなんですけど!!?」
カゲにゃん「にょいしょ」スルン
ヒサにゃん「にゅるり」スルリ
ビュティ「(あの子達だけすり抜けてる!?猫だから!!)」
もう邪魔をされたくないと言わんばかりに叫ぶスコーピオンの命令によってルナムーンレコーピングがボーボボ達を取り押さえる、カゲヒサにゃん達だけは猫の如くすり抜ける様に難を逃れた。
スコーピオン「コレで邪魔は入らん、さあ戦え…私は邪魔者の排除として奴等から仕留めても良いんだぞ?」
「「「コロロロロロ…」」」
ガイタ「もう…急展開過ぎるよ!スレイド、何か武器は出せない?」
スレイド『残念ながら先程何かされたらしい…本の情報が殆ど消されている』
ガイタ「えっ!?」
驚いたガイタが慌てて本を見るとそこには赤く光るドロドロとして蒸気を発する液体がビッタリとくっついていた、慌てて振り落として本を確認すると何百ページもわたる面が燃え尽きたかの様に真っ黒になっていた。
スコーピオン「ククク…我々デモリッシャーは素体に元となる物体・能力・属性の三つを混ぜ合わせて初めて生まれる存在、つまり私は火属性の
ガイタ「そ、そんな…能力まで焼き尽くすなんて…(そして事細かに教えてくれてる…罠なの?それとも普通に親切なの!?)」
スレイド『また集め直し…と言う事か…(アイツは口が軽い様には見えん、わざと情報を晒したな)』
スコーピオン「安心しろ、魂と言った概念的存在までは燃やせん…(それにしても、余裕があれば敢えて晒せる情報を晒して様子を探れとはジャッカル様も人が悪い。最初から私と彼をタイマンさせるのが目的でしょうに…)」
スコーピオンは内心そう考えながら予め用意しておいた台詞を言う、彼はジャッカルの細胞から生み出された兵隊なのでジャッカルの考えてる事は粗方予想する事が出来るのだ。だから本当の目的はガイタを始末する事ではなくガイタの情報を本気でかき集める事、それこそがジャッカルに与えられた使命なのだ…
ガイタ「どうしよう…スレイド、ジョーカーってどれくらい熱に耐えられるの?」ヒソヒソ
スレイド『基本的に人間が死に至る熱の温度は42℃前後、それを超えると細胞が死滅し始める…ジョーカーは本人の適性よってどんどん超えてくるがお前の力量だと大体クマムシと同じ150℃だろうな。しかし奴の能力は“焼却”と言っていた事から一般的な焼却炉と同じ800〜1000℃が最高火力だと仮定すると……うん、直撃だけは絶対避けた方がいいな』ヒソヒソ
ガイタ「喧嘩も碌にした事無いのに…ッ!!」
実際にはスコーピオンの基本的な最高温度は1500℃前後、しかし火力を高め過ぎると大体の足場を溶かしてしまうため殆どは45℃を保っており攻撃と防御の時のみ瞬間的に高温状態へと移行しているのだ。だか彼の能力である焼却により融点沸点問わず焼き尽くす事が出来る為それはあまり弱点とはなっていない、そんな事はもちろん知らないガイタ達だが持ち前の知性の高さでそれを危惧しいつでも動ける様に腰を低くし攻撃を払い飛ばせる様に手を差し出す様に構える。
スコーピオン「防御主体の構えか…果たしてそれは正しい選択かな?」
ガイタ「(確かにそうだ、あの人を倒すには逃げるだけじゃダメだ…かと言って体格差も手数も明らかに負けてる初めての戦闘で勝てるか…ん?)」
カゲにゃん「にゃーん!」《カリカリ》
ヒサにゃん「にゃむー!」《ガジガジ》
ガイタ「(窓を引っ掻いて…齧って…開けようと、いや壊そうとしてる?なんで…あっ!そうだ!)カゲにゃんヒサにゃん!ここの何処かに大きな鳥のお化けが捕まってるんだ、怖くて目立つ見た目だからすぐ分かると思うから助けてあげて!」
「「にゃにゃ!?ふにー!」」
ふとガイタが目線をスコーピオンの背後に向けると何やらカゲヒサにゃんが窓を壊そうとしている、その行動を見てガイタはある作戦を思いつく。そしてガイタの指示を受け自分達の考えを理解したと感じたカゲヒサにゃんは驚くもすぐに気を取り直して走り出す、その際ヒサにゃんが地面を凍らせてカゲにゃんが赤いロープの様な物で拘束し2匹で手を取り合って赤い渦巻きと雷を帯びた氷柱をスコーピオン達に喰らわせてその隙に通り抜けた。
「「カゲヒサ〜!!!」」
「「「グオオオオオ!!?」」」
スコーピオン「ぬお!合体技とは小癪な…!」
ガイタ「以外と強いんだ…」
スレイド『まぁアイツらも一応怪人だからな』
「「いってきにゃ〜ん!」」
ガイタ「あっいってらっしゃーい…じゃなかった!隙ありだ!!『ジョーカーパンチ』!!」
そのままトテトテと扉から出ていくカゲヒサにゃんを見送るもチャンスだと言うことに気づき黒紫の光を帯びた拳をレックス・デッドマンに叩き込みイーグルとメガロドンにぶつける。
「「「ガァァァァ!?」」」
スコーピオン「目を離して油断するな!チッ、やはり知性の無い兵隊では役不足か…ならこうするまでだぁ!!!!」
《アブゾープ!》
「「「「「ギィヤァァァァァ!!!?」」」」」
ガイタ「な、何コレ!?」
スレイド『どうやらあの怪物どもを食らってパワーアップしようとしてるみたいだな』
突然スコーピオンが頭部と蠍の鎧部分の目が輝くと五体のデッドマン達を粒子の様に変えて吸い込み始めた、するとスコーピオンの身体は赤いオーラに包まれて目算1.5倍程大きくなり背中に蠍の尾の様な物が生えてきた。
スコーピオン「我々はエネルギーを得る事で覚醒状態になる事が出来るのだ…まぁ要するにアイツらは私のパワーアップする為のエサという事だ」
ガイタ「そんな…仲間じゃないの?」
スコーピオン「仲間…?あぁ、安心しろ。アイツらは普通の生き物じゃなくデッドマンと呼ばれる悪魔の一種だ、悪魔と言ってもバイスタンプと呼ばれるアイテムで外に引き摺り出された心の悪魔と呼べる物だがな」
スレイド『つまりアイツらは量産出来るから消しても問題無いって事か、確かにこんな狭い所じゃガイタに撹乱されるのが目に見えてるもんな』
スコーピオン「そういう事だ、さぁ…気を取り直して戦おうか!『HOT毒・エキス』!!」
スコーピオンの冷たい言い草にガイタの反応を見て勘違いをしていると丁寧に教えられスレイドは納得する、今はもう召喚出来ないが先程食われたデッドマンはバイスタンプを人体に押せば悪の心がある限り何度でも復活してしまうのだ。
それを気にするなと言わんばかりにスコーピオンは頭の飾りの先からついさっき困らせてきた、赤く光る液体を噴射して攻撃しガイタは慌ててそれを回避する。
ガイタ「さっきの焼却させる毒!?」
スコーピオン「フハハハハハ!まだまだ終わらんぞ!シャアアアアッ!!」
ガイタ「わ、わ、わ!」
回避するも束の間、スコーピオンの大振りのラッシュがガイタに襲いかかる。大振りで回避は容易く実際に避ける事は出来るのだが、腕の鋏と針で接触面が大きくなっており更に尻尾による追撃も混ざり回避に専念しなければならない状況になっていた。
スレイド『ガイタ、無理に躱そうとするな。攻撃にさえ当たらなければ良いんだ、なら時に受け止めろ…お前の今使ってるジョーカーの力なら出来る』
ガイタ「うわぁ!?じょ、ジョーカーの力…?」
-ジョーカーは『切り札』の情報によって構築されている、つまり今のお前は肉体が出せる限界点を負担を掛けずに使えると言う事だ。−
ガイタ「そうか…だったら、スレイド!」
スレイド『察したか、なら供給を速めるぞ』
《ジョーカー!》
ガイタ「フゥゥゥ…ハァッ!」
ヘッポコ「おおーっと!?ガイタに黒紫の炎の様なオーラが包み込む!!コレは要チェックやで!!」
ビュティ「出た!バトルオタク!!」
スレイドの助言にガイタは戦う前にスレイドにされた説明を思い出す、ジョーカーの特性は能力の上昇…そして秘められた力を解放させる事である。つまり彼の闘志とスレイドの信頼に応えたいと言う気持ちが合わさりガイタのポテンシャルを限界を超えて引き出す事に成功、エネルギーが肉体と言う器から溢れ出し炎の様に溢れ出したのだ。
ガイタ「ハアァァァ…『ジョーカーキック』!」
《ズドォッ!》
スコーピオン「うごぉ!?(ば、馬鹿な…早い!先程まで私の攻撃を避けるのに精一杯だったと言うのに…目で追い切れぬほどのスピードと強靭な一撃…こうも簡単に私の体へダメージを与えるか!!)」
先程の仕返しと言わんばかりの一撃を横顔に喰らったスコーピオンの頭部にはピキリとヒビが入りあまりの衝撃にまともに立ってられないのがよく分かる、そして追い討ちとばかりにガイタは蹴りを放つがこれ以上はされるかとスコーピオンのロシアンフックが迎え討つ。
ガイタ「やっぱり…あの人さっきから拳か尻尾でしか攻撃も防御もして来ない、腕の武器と背中の尻尾のせいで蹴り技が出せないんだ!」
スレイド『確かに両腕に鋏と毒針、頭頂部には毒の噴射口、そして胴体はギミックありの鎧と来たもんだ。確定事項で良いだろう』
スコーピオン「ぬぐぅ…!!(まさかこんな短い時間の攻防で見破られるとは、蠍故の弱点を!)」
スコーピオンは敢えて語っていなかったが、デモリッシャーには共通の特徴がある…それはモチーフの影響を大きく受けてしまう事だ。例えばスコーピオンは元となった蠍と同じ様に腕と背中から尻尾まで発達しているせいで片足を上げるとバランスを崩してしまうのだ、この弱点は背中の尻尾を地面に刺したり何かに巻き付ければ解決出来て…尚且つジャブの感覚で蹴りを放つ事も出来るが此処は高度の高い空中戦艦の上…もし針を刺したら毒によって溶けて落下してしまう可能性がある為実行できないのだ。
スコーピオン「ゼァ!グオ!?シャア!」
ガイタ「てぃ!やぁ!ハァ!」
《ガッ!ゴッ!ドガッ!》
スコーピオンの攻撃を躱しながらガイタは確実にダメージを与えて徐々に壁際まで追いやっていく、しかしスコーピオンも負けじと己の体格を活かして無理矢理前に進みガイタに反撃する。
スコーピオン「確かにお前は強い、それは認めよう。だがその程度では私を倒すことなど夢のまた夢だぞ!」
ガイタ「確かに、僕だけでは貴方は倒せません…」
スレイド『しかし環境と頭数を利用すればお前を倒す準備が整う、そうは思わないか?』
スコーピオン「なんだと?」
2人の言葉に何の事だと疑問符を浮かべるスコーピオンへの答えは謎の轟音が答えの代わりとなった、巨大な蛇の様な顔の怪物が小窓を突き破りスコーピオンの脇腹に食いついているのだった。
スコーピオン「ぐわぁぁぁぁ!?こ、コイツは…先程捕まえた怪鳥アクババ!?」
アクババ「フシュウゥゥゥゥゥ…」《ギチギチィ…》
「「にゃんにゃーん!」」
その正体は捕獲されていた筈の怪鳥アクババ、その背中にはカゲヒサにゃん達が乗っていた。
ガイタ「まさかここまで派手に壊すなんてね…いざという時は僕達で外に追いやるつもりだったんだけど…」
スレイド『だが俺達の目的は果たせたし問題ないだろう…アクババ、そのまま外に放り出してくれ』
アクババ「ギュアアアアアア!!」
指示を聞いたアクババは首を思い切り振り回しスコーピオンを戦艦の外側、つまり空中へと引き摺り出して放り捨てた。
スコーピオン「ぬおおおお!?(ま、まずい…!高所から落ちた程度ではなんともないが、空中ではマトモに戦えん!!)」
どういう事か説明するとスコーピオンは空中戦では本来の力を発揮出来ないのだ、なぜかと言うと彼の戦法である大振りのラッシュは足場があるからこそ意味がある。落下している空中で腕なんて振り回せば慣性の法則にのっとりバランスを崩してめちゃくちゃに回転する事は火を見るよりも明らかである、しかも彼の焼却の力は対象にエネルギーを通して初めて発揮する物…もしも空気に放てばそこから燃え盛り大惨事になってしまうのだ。
スレイド『さて、この有利な状況…ただで見逃す訳がないよな?どうするガイタ?』
ガイタ「当然、ここで決める!スレイド!!」
《ジョーカー!マキシマムバースト!!》
スレイドが目を再び光らせ叫ぶとガイタの身体から黒い電気が流れだし、足に紫色のオーラが纏わりつく。
ガイタ「『ジョーカーレクイエム』!!!」
スコーピオン「ッ!?さぁせるかぁぁぁぁっ!!『グレイブヒート』!!!」
オーラを纏ったガイタの蹴りを迎え討とうとボーボボを焼き払った必殺技を放つスコーピオン…しかし技がぶつかり合ったと思いきや徐々にガイタの蹴りが炎の鎖を砕いていきそのままスコーピオンに命中する。
スコーピオン「ぐあああああああ!!?わ、私の技を、砕き、命に届く、だとおおおおお!!!」
スレイド『何もおかしくはないさ、お前のグレイブヒートは本来なら地面に叩き込んでから使う技なんだからな…おそらく熱伝導の類なんだろう?』
スコーピオン「な、何!!」
ガイタ「一度地面や壁に差し込んで熱を溜め込んでから解き放つ…それをしないとどんどん冷めていき威力は弱まる…ですよね?」
スコーピオン「ぐぅ…!?(たった一度見せただけで私の技を見破るとは…しかもそれだけではない!!)」
技を破られた事に動揺するスコーピオンに諭す様に理由を告げるガイタとスレイド…しかし『グレイブヒート』が破られたのはそれだけにあらず。
ガイタ達はスコーピオンの真上におり、足から降下している為空気の影響を最小限に抑えており、感情が昂ってジョーカーの出力が上がった状態での重力を味方につけた飛び蹴りの威力は不完全な必殺技などでは歯が立たないだろう。
ガイタ「いっけぇええええええ!!!」
スコーピオン「ぐわあああああ!!?(強力なエネルギーが我が身体を貫こうとしている…おそらくもう無理だ、耐えられんだろう。まぁ情報収集は終わったから良いとして…まさか彼の方と同じ鎮魂歌を奏でるとはな…“魂”は争えんか)」
《チュドオオオオン!!!》
スコーピオンの体にヒビを入れ貫かれた瞬間己の敗北を理解しふとした事を考えながらスコーピオンは己の敗北を告げる様に大爆発をした、背中に爆炎を背負うガイタはアクババに回収されそのまま背に乗って別方向へ進む。
ガイタ「か、勝てた…んだね」
スレイド『そうだな、今の所は目的も果たしたし完全な勝利だろう。ボーボボ達もレコーピングを返り討ちにしているはずだ』
アクババ「クワァァァァッ!!」
カゲにゃん「お疲れにゃーん!」
ヒサにゃん「お休むにゃーん!」
勝てた事を信じられずにアクババにしがみつくガイタの心配を否定する様にその場にいる者達は労いの言葉をかける、それを聞き入れたガイタはふと先程までいた空中戦艦を見上げる…今ではもう豆粒ほどの小ささに見える距離まで離れてしまったらしい。
ガイタ「ボーボボ達、大丈夫かな…」
スレイド『あんな距離じゃもう戻れんしな…ここで一時別れの時だな。このまま進んでみよう、俺に良い案がある』
ガイタ「良い案?それって?」
ガイタの疑問に答える様に手を操りスレイドが指を刺すと少し離れた所に大きな風車の様な建物がある都市がある、適度に吹く風からまるでそこにあらゆる風が吸い込まれている様に感じる不思議な場所だった。
ガイタ「なに?あの不思議な街?」
スレイド『あそこは風都、魔窟にされてしまうほどエネルギーに愛された特殊な街だ』
この時は彼らはまだ知る由もなかったのは仕方ないだろう、まさかここで新たな運命の出会いがなん度も起きる事になるとは…
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よう、スレイドだ。
何とか風都に辿り着いたは良いがそこではとんでもない事が起こっていた、復活した死者やらドーパントやら、更には異世界の戦士達やらが集まって来てやがる…
やれやれ、力を取り戻すのに忙しいのに勘弁して欲しいもんだ。まぁ、ガイタが首突っ込む気満々だから仕方がないがな…
次回、ララバイバンデッド
『冒険者と時々悪魔、所によりラスボス』
おいおい、これはネタバレが過ぎるだろう…?
後書き書き忘れてたンゴ〜!!!※2025/02/2412時5分時点
まぁ、次回予告で分かる通り次はもっと出ますね。何の作品のキャラか、どんなキャラか、オリキャラか?
次回をお楽しみに〜!