アサルトリリィ BOUQUET ―白銀の妖精― 作:九条 美琴
夢結の一言で本来の自分を出せるようになったミレイ。
8話、始まります。
工廠科――。
「百由様、連れてきたぞ。」
「ありがとう~ぐろっぴ!そしてミレイさん、ようこそ工廠科へ!」
大きな研究室のような場所へ通される。
「お邪魔します、百由さん。・・・ミリアムさんから聞いたのですが私に何か御用でしょうか?」
「ちょっと試してみて欲しい事があってね。CHARMを使ってみてくれる?」
(CHARM――。たしか「ヒュージ」と戦う為の武器?のような物だったような・・・。というか私「杖」は使えるんだけど剣とか槍は使った事無いのだけれど・・・。)
「いいですよ。それでどうやって使えばいいですか?」
グングニルの柄に手をやる。
「あ、ミレイさんちょっと待って?指輪を付けている方の手でCHARMを・・・・ってあなた指輪は?」
(指輪?そういえば制服を借りた時に付けているように梨璃さんから言われて・・・あぁ、そういえば今朝何か外れたような・・・。)
「指輪ってこれでしょうか?今朝全身に魔力を流した時に割れてしまったみたいで・・・。」
そう言ってミレイの制服のポケットから出した指輪は何かの強い衝撃でも与えたかのように割れてしまっていた。
「「何があった─────!!!!」」
同時に驚く百由とミリアム。
それもその筈、その指輪は魔力を認識しCHARMを起動させる為の物で逆に魔力を流し込まれるという想定外の事態に耐えられなかったのである。
「どうしたらこうなるんじゃこれ!?」
「私にも分からないわよ!・・・と、少し落ち着きましょう。ミレイさん、貴方魔力を全身に流したって言ってたけどもしかして自由にコントロール出来たりしちゃったり?」
「魔力のコントロールですか?ええ、出来ますけど・・・。もしかしてCHARMに直接魔力流して起動してみて欲しいとか・・・でしょうか?」
「ぐろっぴ、ちょっと・・・。」
「なんじゃ、百由様」
少しミレイから離れる2人。
(・・・ねえ、ぐろっぴ?あの子本当にミレイさん?何か初めて会った時と印象が全然違くて・・・。)
(ミレイで間違いないと思うぞ。さすがにわしも彼奴があそこまで頭が回る事には驚きじゃが・・・まあ魔法の知識はあるみたいじゃし特に気にする必要は無いと思うぞ?)
「あの・・・2人とも大丈夫ですか?」
「ごめんね~。うん、大丈夫!・・・それでCHARMの起動だっけ?一応やってみてくれる?」
「わかりました、それでは・・・。」
立てかけてあったグングニルを両手で持ち目を閉じて集中する。
(CHARM全体に魔力を行き渡らせるイメージで・・・。)
ミレイの身体がとCHARMが光を帯びる。
「う~ん、ルーンは浮かび上がらないわね・・・やっぱり起動は出来ないのかな・・・。」
「多分じゃがミレイの魔力がこの世界の技術に対応して無いんじゃろうか?・・・それより何か焦げ臭いんじゃが・・・。」
グングニルから煙が上がっている。
「え!?ミレイさんストップ!もう止めていいから――!」
─────。
「どうじゃ、百由様?」
「んーと、外側は大丈夫なんだけど、内部が所々焼け焦げちゃってるわね・・・。これ修理に時間かかるわよ?」
「パーツを交換するだけでは駄目なのか?」
「それも考えたんだけど・・・どうやらコアの方も損傷しちゃったみたいで・・・。」
頭を抱える百由とミリアム。
「もしかして私・・・何かマズイ事やっちゃいました・・・?」
「「本当にどうしたらこうなる(んじゃ)の――!!!」」
以降、ミレイがCHARMに触れる事は無くなった。
─────。
理事長室。
「以上がミレイさんによるCHARM起動実験の結果です。いやーまさかCHARMはまだしも指輪まで壊されるとは思いませんでした!」
「それだけあの子の魔力が未知数という事だろう。それで、ヒュージには対抗できると思うかね?」
「まだはっきりとは断定できませんがおそらくミレイさんの魔法は通用すると思います。やらせてみなければ何とも言えませんが・・・。」
理事長代行が少し考え込み口を開く・・・。
「わかった。一柳隊の次の出動の際、彼女にも同行するように伝えてくれたまえ。」
というわけで8話お送りしました。
ミレイのCHARM起動の所ですが当初は起動まではしてその後破損させる予定でしたが、その後が思いつかなかったので直接魔力を流した時点で壊れるようにしました。
さて、最後の理事長代行の言葉が気になってると思いますが・・・・お察しの通り次回、戦闘回です!
果たしてCHARMを使えないミレイちゃんはどうやってヒュージに立ち向かうのか乞うご期待!!
それではまた次回!