アサルトリリィ BOUQUET ―白銀の妖精―   作:九条 美琴

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【更新情報】誤字訂正しました。(些細な所ですが報告ありがとうございます。)

アニメ8話です

11話、始まります。


11話:競技会

結梨が一柳隊に加入してから数日─────。

 

結梨がグングニルに魔力を込めるとクリスタルにルーンが浮かび上がった。CHARMとの契約が完了した証である。

 

「CHARMってこうやって起動するんですね・・・。」

 

ミレイが少し驚いた表情を見せる。

 

「そういえばミレイはCHARMの契約を見るのは初めてじゃったな。まぁお主の場合無くても大丈夫な事は分かったしの。また壊されてもたまらんし・・・。」

 

「あら、わたくしに言って下さればCHARMの1本や2本、快く提供して差し上げますのに。」

 

「そういう事で済めばいい問題では無いんじゃがのう・・・。」

 

(やっぱりCHARMって持ってた方がいいのかな・・・?)

 

楓とミリアムのやり取りを聞いて少し気を落とすミレイだった。

 

「ねえ梨璃、リリィってなんで戦うの?」

 

「えっと、それはヒュージから皆を守る為・・・?」

 

「誰だって怯えながら暮らしたくない、それだけよ。」

 

「くんくん。」

 

結梨が夢結に近づき匂いを嗅いだ。

 

「夢結、悲しそう。」

 

「そう?表情が読めないとかよく言われるけど。」

 

(表情に出さないだけで何を考えているのかはわかりやすいんですけどね・・・。特に梨璃さんが近くにいない時とか。)

 

傍らで紅茶を飲みながらそう思ったミレイだったが言うと間違いなく怒られる為黙っておく事にした。

 

その後も結梨は順番に匂いを嗅ぎ・・・

 

「皆も、悲しい匂いがする。」

 

「誰だって何かを背負って戦っているわ、そういうものかもね。」

 

「くんくん。梨璃はあまり匂わないのに。」

 

「あはは・・・お気楽なのかな・・・私。」

 

一柳隊全員の匂いを嗅ぎ終わり、最後に・・・

 

「でもミレイは何か皆と違う匂い・・・?」

 

「きっと私が違う世界の人間だからでしょうか?」

 

「じゃあミレイはリリィじゃ無い?」

 

「ええ、リリィでは無いですがヒュージとは戦えますよ。少し皆さんとは違う力で、ですが。」

 

「へぇ・・・分かった!結梨もヒュージと戦うよ!!」

 

「私の一言で決めたのならおすすめしませんよ?危険も伴いますし。」

 

「ううん、私もリリィだから皆と一緒に戦いたい!」

 

「そうですか。そこまで言うのであれば私は止めないですが・・・無理はしないでくださいね?」

 

「うん、私、頑張る!」

 

「さて、結梨さんの事も一段落したところで、次は雨嘉さんね。」

 

「え!?ちょっと・・・神琳?」

 

神琳が巫女服とメイド服を出した。ミリアムと鶴紗も加わり・・・

 

─────。

 

数分後、猫耳巫女メイドと化した雨嘉がそこにいた。

 

「雨嘉さん・・・何か凄い格好してますが大丈夫ですか?・・・・あ、でも可愛いと思いますよ?」

 

「お願い・・・・見ないで・・・・。」

 

「ミレイさんもどうですか?」

 

神琳が何故かもう一着白黒のメイド服を持っていた。

 

「私は遠慮しときます。そういうのは皆さんで・・・」

 

「まぁそう言わずに。」

 

鶴紗が後ろから白い猫耳をすかさず装着した。

 

「・・・・何してるんですか鶴紗さん。」

 

猫耳を着けた状態で少しムッとするミレイ。

 

「あら、だったら・・・これでどうでしょう。」

 

神琳もすかさず尻尾を装着し・・・・

 

「おお!わんわんもだけどミレイも可愛いぞ!」

 

「え、そうですか?そう言われると悪い気はしませんが・・・。」

 

「なぁ・・・・この2人いい勝負になるんじゃないかのう?」

 

「だったらミレイさんも出しちゃいましょうか。」

 

すっかりミレイをコスプレ部門に出場させる気の神琳。

 

(何か忘れてないかしら・・・・。)

 

紅茶を飲みながらふと思った夢結だった。

 

─────。

 

競技会当日。

 

「お姉さま・・・ミレイちゃんが何故か見学になっているのですが・・・・?」

 

理事長代行の隣りに座ってるミレイを見て驚く梨璃。

 

「あら、残念。あのままコスプレ部門に出てれば優勝も狙えたのですが・・・。」

 

(やっぱり忘れてたわね、この子達・・・。)

 

呆れる夢結。そもそもミレイはリリィでは無いので参加自体が怪しかったが生徒会から通達がありミレイを競技会に出さないと言われていたのをすっかり忘れていたのだった。

 

「ミレイー、私頑張るからねー!」

 

ミレイに向かって手を振る結梨。ミレイも小さく振り返す。

 

─────。

 

「さて、本日の客人は?」

 

「敷地内に15名が侵入しています。また、ドローンが3機ほど。」

 

「こちらは何を仕掛けます?」

 

「情報の量とルートを徹底的に。」

 

生徒会長の史房と眞悠理が報告するのをミレイも聞いていた。

 

「あの・・・少しいいですか?その侵入者?の目的は恐らくリリィ達の戦力分析だと思うのですが・・・ここまでは多分毎年の事として・・・本命は多分私と結梨さんでしょうね。」

 

淡々と説明するミレイに咬月達が驚きの表情を見せた。

 

「ほう・・・だとして、出歯亀が越えた時の対応は?」

 

「大丈夫だと思いますよ?見てるだけだと思うので。後は皆さんの事を信じるとします。」

 

(この子今までどんな人生を歩んできたのかしら・・・?)

 

あまりの分析力と冷静さにそう思った史房達だった。

 

「さて、重い話はここまでとして、お茶でもどうですか?今朝初めて淹れてみたのでお口に合うかどうかは分かりませんが・・・?」

 

「頂こう。」

 

ミレイが緑茶の入った魔法瓶と湯呑みをどこからか取り出し注いでいく。もちろん自分の分も。

その一緒にお茶を飲む光景が・・・

 

(何か縁側で一緒にお茶を飲むおじいさんと孫娘みたい・・・。)

 

そう思った生徒が多数を占めた。

 

競技会が始まり、新型CHARMのデモンストレーション等、プログラムは進行していった。

そして、棒的倒しの時・・・・

 

「フェイズトランセンデンス!!」

 

ミリアムのミョルニルの先端からビームのような物が発せられ見事的を撃ち抜いた。

 

「ミレイには負けておれんぞい、わしだってこのくらい・・・」

 

ミレイに向かってピースをしながらその場に倒れた。

 

(フェイズトランセンデンス・・・・魔力切れですね。無理し過ぎですよ、ミリアムさん。えっと確かこの後ってミリアムさんとメカヒュージとのエキシビションでしたよね・・・?)

 

そのエキシビションの少し前・・・・

 

「ミレイ、一緒にやろ!」

 

「だから私は参加出来ないんですって。」

 

エキシビションにミリアムの代わりに出る事になった結梨がミレイを誘っていた。

 

「結梨さんなら1人でも大丈夫です。だから、頑張ってください。応援してますから。」

 

ミレイが結梨の手を取り、包むようにする。その時、僅かながら発光した。

 

「うん・・・私、頑張る!だから見ててね!」

 

「今、魔法のような何かが見えたのじゃが・・・」

 

不思議そうに見ていた咬月が疑問に思ったのか聞いてくる。

 

「いえ、ちょっとしたおまじないを。」

 

(さてと・・・・。)

 

お茶を1口飲み目の前の戦いに集中する。

 

結梨とメカヒュージとの戦いが始まった。

 

《結梨さん、聞こえますか?あ、喋らずに言いたい事を思って頂ければ会話できますよ。》

 

《うん、聞こえる!》

 

《少し手伝いますね。後ろに下がって下さい。攻撃、来ます!》

 

結梨が軽やかな動きでヒュージの攻撃を避けた。その後も危なげなく躱し続けている。

 

「凄い・・・結梨ちゃん、全部避けてる・・・。でも私でもあそこまで出来る自信がないのに・・・。」

 

「いえ、1人ではあそこまでの動きは無理よ。誰か戦闘に長けた人が指示でも出してない限り・・・そう言えば1人いたわね、誰にも気付かれずに指示を出せる人が・・・。」

 

(やっぱりバレちゃいますか・・・。)

 

夢結の視線が向いている事に気付いたミレイ。

結梨の手を握ったときこっそり身体強化と前回使った単一方向ではなく双方向の思念伝達を掛けていたのだった。

 

《結梨さん、夢結さんに教わった事覚えてますか?次のヒュージの攻撃で決めますよ。》

 

《うん、行くよ、ミレイ!》

 

そして─────。

 

《敢えて受けて、流して、斬る!!》

 

2人の心が合わさった攻撃は見事にメカヒュージを一刀両断した。

 

「結梨ちゃん、凄かったよ!・・・え?」

 

歓声の中結梨が真っ先に駆け寄ったのは梨璃では無く・・・

 

「ミレイ――!!」

 

席を立っていたミレイに結梨が抱きついた。

 

「ミレイ!私頑張ったよ!ありがとう!!」

 

「わかりましたから少し離れて下さい!ちょっと苦しいです!」

 

「あぁ・・・・ミレイちゃんと結梨ちゃんが私から離れていく・・・。」

 

「梨璃、大丈夫よ。あの2人なら貴方を見捨てるような事はしないと思うから。」

 

「お姉さま~。」

 

泣きながら夢結に抱きつく梨璃。

 

こうして競技会は幕を閉じた。

一方コスプレ部門では雨嘉が見事優勝し最優秀リリィに輝いたのだった。リリィ新聞にも掲載され・・・

 

─────。

 

「二水さん、なんですかこれ?」

 

雨嘉の記事の片隅に「出てれば優勝候補」という見出しで猫耳をつけたミレイの写真が載せられていた。

 

「あはは・・・ちょっと魔が差しまして・・・もしかして怒ってます?」

 

「確かに怒りたい気持ちもあるのですが・・・・今回は許します。今後は気をつけてくださいね?」

 

助かった事に安心した二水だった。

尚、ミレイが競技会の時に淹れた緑茶が以外に好評だった為ラウンジでたまに自らブレンドした紅茶を振る舞う姿が度々見られるようになった。

 




アニメ8話お送りしました。

ミレイちゃんリリィじゃ無いしどうすっかなーと考えた結果とりあえず参加させずに見学って事で落ち着きました。
それでも何かさせたいという思いから理事長代行と生徒会の所で首を突っ込むのと結梨ちゃんのエキシビションの時離れた所から思念伝達でのサポートとしました。(ミレイちゃんと結梨ちゃんの所は没案があり、本当に共闘させ、こっそりと魔法でサポートし、最終的に動きを止めた所を結梨ちゃんがぶった斬るという案ですがちょっと不自然なので・・・・)

最後に、アンケート実施します!
短編のキーワードを選択肢(1部もうネタバレになっちゃってますが)にするので1番最初に読みたいのをお選び下さい!
得票数が多い順に順次投下します。
期限はBOUQUET編書き終わるまで!
よろしくお願いします!

それではまた次回!
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