アサルトリリィ BOUQUET ―白銀の妖精― 作:九条 美琴
とある2つのレギオンに料理が得意な子が一人ずついました。
もしこの2人が何かの偶然で出会った場合どうなるでしょうか?
答えは本文で!
20話、始まります。
「・・・・・周辺にヒュージの反応無しっと。とりあえず暫くは大丈夫だと思います。」
「ミレイちゃん、お疲れ様!」
「・・・・・。」
手負いのヒュージの撃破後雨も止み自己紹介の後、ミレイの広域探知で他にヒュージの気配が無い事がわかり束の間の休息をしていた。
「ところでミレイ、ミストルティンの調子はどうじゃ?」
「ええ、いい感じです。魔法弾のおかげで魔力消費も少なくて済みますし。ありがとうございます!ところで・・・・・」
「ん、どうした?何か違和感でもあったか?」
「いえ、杖に問題は無いのですが・・・・・あの出す時のあれ、毎回やらないと駄目なんですか?少し恥ずかしくて・・・・・。」
「あれは完全にわしの趣味じゃ!音声認識機能なんか付けて無いから安心せい!」
「はぁ・・・・・。」
ミリアムの言葉で人前で二度とやらない事を決めたミレイだった。
「えっと・・・・・こっちがミレイさんで、髪飾りを着けている方が・・・・・」
「一葉〜、ってまだやってたの!?」
ミレイがどっからか取り出したワールドリリィグラフィックの特集号の中の数枚だけあったミレイと樟美のツーショットを見て頭を唸らせていた。
「ええ・・・・・やっと見分けがつくようになってきたのですが油断するとまた間違えてしまいそうで・・・・・。あの、梨璃さん、何か簡単に見分ける方法ってありませんか?」
「え?簡単だよ!?可愛い方がミレイちゃん!」
「え・・・・・?」
「梨璃、説明になってないわよ。あなたみたいに最初から見分けがつく人の方が少ないのだから。そうね・・・・・どちらかはわからないうちは後ろから声をかけないとか、外見より身長で判断した方が簡単よ。」
「ありがとうございます。確かに周りより小さいからそっちの方がわかりやすいかも・・・・・。」
(それ私が1番嫌な見分けられ方なのですが・・・・・。)
本人の意思など気にせず勝手に納得する一葉。
そもそも百合ヶ丘では"迷ったらまず外見より身長"が定着してしまっているので怒るに怒れないミレイだった。
「千香瑠〜喉乾いた〜。」
「これは困りましたね・・・・・。」
ミリアム特製のチョコレートを食べ終えてしまい、今度は喉が乾いたと騒ぎ出す藍。勿論急だったのでジュース等の甘い物等持って来てはいなかったのだが・・・・・
「えっと・・・・・藍さんの口に合うかわからないのですが紅茶なら・・・・・。」
いつの間にかミレイが魔法瓶とコップを複数持っていた。
「だからそれどこから!?」
「一葉さん、あまり驚かない方がいいわよ、切りがないから。ミレイ、私にも貰えないかしら。」
「どうぞ。流石にティーカップでは無くコップですが。あ、皆さん、クッキーもあるのですがいかがですか?」
「あら、これもしかしてブレンド茶?」
「え?少し飲んだだけでわかったんですか?」
「やっぱり。初めて飲んだ味だったので。もしかしてこのクッキーも?」
「あ、わかります?実はそれ新作なんです!いつも控室に置いて食べてもらっているのですがここまでわかってくれる方は初めてです!」
「ありがとうございます。もし良ければ作り方を教えてくれますか?」
急に盛り上がるミレイと千香瑠。
「あれミレイちゃんの手作りだったんだ・・・・・。」
「もしかしてあいつが毎日お茶汲みやってるのって・・・・・」
「これは私の予想が当たったみたいですね。」
神琳の話によると自分が来るよりも早く控室の掃除を済ませ更にはその日の紅茶等飲料類、茶菓子の用意、挙げ句の果てにはラウンジでも自作のブレンド茶を振る舞う姿を見てもしかしてこの子家事万能なのでは?と薄々気付いていた。
「あの・・・・・ミレイ、ちゃん?もし良ければ今度エレンスゲに来ませんか?その時は私が自ら腕を振るいますよ。」
「それはありがたいです!でも・・・・・作って貰うだけでは申し訳無いので私にも何か作らせて貰えませんか?こっち(の世界)に来てからというものお菓子はたまに作っているのですが料理をする機会が無くって!」
「あら、では2人で何が作りましょうか!」
「ええ、是非!って藍さん!?」
「ミレイ〜もっと〜。」
「もうあんまり残っていないのですが・・・・。」
完全に自分達の世界に入り込む2人。その傍らで藍が紅茶とクッキーを美味しそうに食べていた。
「あの、お姉様・・・・・」
「ねえ、神琳・・・・・」
「「私も料理上手くなった方がいいのでしょうか(かな)・・・・・?」」
「「・・・・・。」」
((梨璃(雨嘉さん)には負けない!!))
このままでは千香瑠にミレイを取られてしまうかもしれないという危機感に更にライバル心を燃やす梨璃と雨嘉。
「凄い・・・・・あんな楽しそうな千香瑠様初めて見た・・・・・。」
「一葉。感心してないでそろそろ止めた方がいいと思うよ〜ほら、梨璃さんも。」
「そうですね・・・・・梨璃さん。」
「え?う、うん!」
「千香瑠様!」
「ミレイちゃん!」
「「そろそろ戻って来て〜(ください)!!」」
───。
「「ごめんなさい、話が盛り上がってしまって。」」
謝る時までハモる程意気投合していた2人だった。
「それはいいのですが・・・・・そろそろ本来の任務に戻りたいので。」
ヘルヴォルの任務───。
それはこの辺一帯のヒュージの殲滅であった。
先遣隊の報告で戦闘中に形状を変化させる特型ヒュージが潜伏しているとの話だった。
「私達ヘルヴォルはその特型ヒュージの討伐任務を果たします。エレンスゲのトップレギオンの名にかけて。なので準備を整えたら再出撃します。このキャンプ地は一柳隊の皆さんで好きに使ってください。」
「あの・・・・・みんなに相談があるんだけど・・・・・。」
「わかっているわ。あなたの好きなようにしなさい。」
「梨璃さんの考える事はみんなもうわかっているって事ですわ。相談なんて必要ありません。」
「ありがとう・・・・・一葉さん!私達一柳隊も同行します。」
「え?ですが・・・・・。」
「あの、そのヒュージを探すのなら私の魔法が役に立つと思いますよ?」
「ミレイさんまで・・・・・確かにあなたの魔法であれば探すのは容易だと思いますが・・・・・これ以上一柳隊の力をお借りするのは・・・・・。」
「一葉さん、私達の事は気にしなくて大丈夫よ。それにミレイもすっかり仲良くなったみたいだし。ほら。」
「ミレイ・・・・・可愛い。」
「だからって後ろから抱き付くのは・・・・・って少し苦しいです!」
「あら、瑤さんまで。」
「瑤ずるい〜藍も〜。」
「ああもう!2人共少し離れてください!」
気が付くと瑤と藍でミレイの取り合いが起こっていた。
「はぁ・・・・・わかりました!では準備が整い次第に出発しましょう。ヘルヴォル、一柳隊の共同任務です!」
こうして梨璃の提案とヘルヴォルの面々にもみくちゃにされるミレイを見て一葉が根負けした形で共同でヒュージ捜索にあたる事になったのだった。
「はい!出発進行です〜!!」
以上!束の間の休息回!というよりミレイちゃんと千香瑠さん(ラスバレ発表当初からさん付けで呼んでます)の趣味が全開になった回でした!
遥の小さい子好きも反映させてみました(笑)
余談:なのはコラボ回ですが10月くらいを目処に書きたいと思います。(無事3人確保しました。)
それではまた次回!