アサルトリリィ BOUQUET ―白銀の妖精― 作:九条 美琴
22話、始まります。
─医務室─。
「ごめんなさい。どうやらまた心配させてしまったみたいで・・・・・。」
ヘルヴォルとの共同任務中、何者かにより意識を乗っ取られ気を失っていたミレイが目を覚ましたのは2日経ってからの事だった。
「もう!本当に心配したんだから!それで、身体の方は大丈夫?後はあの・・・・・その・・・・・」
「梨璃、落ち着きなさい。ミレイ、あの時の事、説明してもらえないかしら。」
「ええ・・・・・そうしたいのですがヒュージに撃たれてから私の身体を取り返す間の記憶が無いのでそっちを先に教えて頂かないと説明がしにくいと思います・・・・・」
「わかったわ。私の覚えてる限りでは・・・・・」
それから夢結はミレイにミレイの姿をした何者かがヒュージを黒い炎で焼き尽くした事と一柳隊とヘルヴォルの面々に牙を剥いた事を話した。
「以上がこの前の顛末なのだけれど・・・・・。」
「ありがとうございます、夢結さん。そんな事が・・・・・。」
(黒い炎と私の世界から来た・・・・・?まさか、そんな事は無いと思うけど・・・・・。)
「ミレイちゃん、大丈夫?やっぱりまだ安静にしてた方が・・・・・。」
「大丈夫です。えっとまずは黒い炎からですが・・・・・」
黒い炎───。
ミレイのいた世界では闇属性であり、本来は魔族しか使えない事と広範囲を焼き尽くした強さである事から今自分の中にいるのはかなり上位の魔族ではないかと推測した。
「本来の私は闇属性の適正は無いので今はこの説明が精一杯です。」
「それじゃああの時のミレイちゃんはただ身体を奪われていただけ・・・・・?」
「詳しくはわかりませんがそうなります。」
「良かったぁ〜。じゃあもう平気なの!?」
「はい、今のところは。」
その事を聞いて安心した梨璃が明るくなった。
「そういう事なので梨璃さん、皆さんに私は大丈夫だって事を伝えてもらっていいですか?」
「うん!行きましょう、お姉様!」
「梨璃、先に戻ってて。」
「え?でも・・・・・」
「ちょっとミレイさんに先日の事で話したい事があるのよ。周りをよく確認しなかった事に対しての説教とかね。」
「お姉様・・・・・わかりました!ミレイちゃん、頑張ってね!」
この後ミレイがどれだけ怒られるのかを心配しながらも先に戻る梨璃だった。
「あの、夢結さん?説教って嘘ですよね。」
「あら、怒ってる事は確かよ。それよりもミレイ、何か隠してない?」
「・・・・・やっぱりわかっちゃいますか。ええ・・・・・ここからの話は梨璃さんにはちょっと・・・・・。」
それから夢結に黒髪の自分と同じ容姿の少女が傷付いた一柳隊の前に立っていた夢を前に見ていた事を話した。
「それで、その子が見ていた私に言ったんです、早く何とかしないとこうなる・・・・・って。」
「そう・・・・・それが私達の前に現れた貴方って訳ね。それで、今は大丈夫なのよね?」
「はい・・・・・でもこの前は目覚めて間も無かったので寸前で止められましたが恐らく相当の強さだと思うので何とか抑えこんでみますが・・・・・。」
「ええ、その間に私達も何か対策を考えてみるわ。」
「いえ・・・・・その言葉はとてもありがたいのですが・・・・・夢結さん、1つお願いしてもいいですか?」
「何かしら。私達に出来る事であれば聞くわよ。」
「ありがとうございます。では次にあの黒い髪の私が目覚めそうになったら───」
その言葉を発したミレイは穏やかな表情であったが目に涙が溜まっていた・・・・・。
「・・・・・と、これが今の現状よ。これをそのまま伝えるかは任せるわ。」
『ありがとうございます、夢結様。少し安心しました。』
「ええ・・・・・それではまた。」
───。
ダンッ!
壁を叩く音だけが響いた。
夢結からの連絡後、一葉は重要かつ危険性の高い選択を迫られていた。
(こんなの、あの二人に正直に言える訳無いじゃないですか・・・・・。)
恋花と瑤はまだしも千香瑠と藍はミレイの事を気に入ってるためこの事を話した場合千香瑠が発狂してしまうかもしくは藍が百合ヶ丘に突撃してしまうかどちらかと最悪レギオン崩壊の可能性があるため葛藤していた。
(よし・・・・・とりあえずミレイさんは元気だって事だけを伝えよう・・・・・。)
そう心に決めた一葉だった・・・・・。
シリアス全開で書いたけど重い・・・・・。
次回から二章入ります。いよいよもう1つのレギオン登場!
ラスバレでポニテ叶星無課金で引きました!(自分所属レギオンでは妨害担当な者で)
それではまた次回!