アサルトリリィ BOUQUET ―白銀の妖精―   作:九条 美琴

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伏線回収、はっじまるよ〜!(梨璃風)

28話、始まります。



28話:一柳隊の想い

 

「次に黒い髪の私が目覚めそうになったら遠慮なく殺してくれませんか?」

 

あの一件の後の医務室───。

梨璃が出ていった後、ミレイが夢結に伝えた一言だった。

この事を知るのは僅か一部のため梨璃達には実行するときに説明しようという2人の判断だった───。

そしてその時が訪れ・・・・・。

 

ズドォン!!!

 

響き渡る一発の銃声───。

その銃弾はミレイの心臓を貫い・・・・・たのでは無く足元に着弾していた。

 

「梨璃、邪魔をしないで。」

 

「嫌です!いくらお姉様とミレイちゃんの頼みでも!!やっぱりこんなの間違ってます!」

 

「さっき話したでしょう?もうこの方法しか防ぐ手段は無いって。」

 

「梨璃さん、お願いします。夢結さんを離してあげてください。私も覚悟はしてましたから。」

 

「そんな・・・・・でも、だからって死ぬなんて・・・・・っ!」

 

夢結のブリューナクを掴んだまま涙ぐむ梨璃。

その様子を見かねた楓がそっと手を重ね・・・・・

 

「梨璃さん、ミレイさんの言ってる事、少しは聞いてあげません事?それに、もう一度あの存在が出てきても私達には何も出来ませんのよ?」

 

「お願い・・・・・梨璃、離してあげて。」

 

「今向こうで特型と戦っている一葉さんと叶星様達の頑張りを無駄にする気ですか?」

 

「特型よりもあれの方が厄介だしな・・・・・。」

 

「鶴紗、容赦ないナ~。けど、迷ってる時間はそんなにないゾ?」

 

「梨璃さん!」

 

「それでも私・・・・・私は・・・・・っ!」

 

楓達が説得するも離そうとしない梨璃だったが・・・・・

 

「梨璃、聞きなさい。貴方の使命は何?ヒュージを倒す事ではないの?」

 

「それに、梨璃さんもわかっている筈です。ここで立ち止まっている場合では無いって。」

 

「お姉様、ミレイちゃん・・・・・。うん、でもミレイちゃん、最後に一言言わせて?」

 

CHARMから手を離しミレイに向き合う梨璃。そして・・・・・

 

「こんな事私に相談せずに勝手に決めないで!一応隊長であって・・・・・それに、私達、友達でしょ?」

 

「全く・・・・・やっぱり梨璃さんは梨璃さんですね。私がいなくてもあまり夢結さんに迷惑かけないでくださいね?」

 

「もう、ミレイちゃん〜!でも、今まで色々あったけど、楽しかった!!だから・・・・・」

 

「ええ、私も。こっちの世界での暮らし、悪くなかったです。あの、私まで泣きそうになるのですが・・・・・」

 

笑顔で言い合っていたが最後は2人共目に涙が溜まっていた。

 

「2人共、そろそろいいかしら?」

 

「お姉様、あまり痛くしないであげてください・・・・・。」

 

「ごめんなさい夢結さん、待たせてしまって。お願いします。」

 

銃弾に痛いも何もあるのかしら・・・・・と思いつつも再び銃口をミレイに向け───。

 

(これで、いいんですよね・・・・・。)

 

「それじゃあね・・・・・。」

 

ミレイがそっと目を閉じ、そして2度目の銃声───。

 

我の許しも無しに勝手に死なれるのは困るな・・・・・。

 

「嘘・・・・・ミレイ・・・・・ちゃん・・・・・?」

 

「・・・・・っ!!」

 

今度こそ確実に心臓を貫いたかと思われたが赤い障壁によって防がれていた。

 

『まさかここまで我を抑えるとはな・・・・・。だが、此奴の意識は完全に支配した。後は邪魔な貴様らを・・・・・っちい!!』

 

「そうはさせない!!」

 

「お姉様!?」

 

『くっ・・・・・やはりこの体格では近接は不利か・・・・・だが!』

 

「飛ばさせると思う?ミレイの事は私達が一番よくわかっているわ、だからここで朽ち果てなさい!」

 

高速の連撃でミレイ?を押さえ込む夢結。

 

「凄い・・・・・夢結様・・・・・。」

 

「じゃがあれでは夢結様の魔力の方が先に尽きて・・・・・ん?百由様!?なんじゃこの大変な時に!!」

 

『今こっちで物凄い量の魔力が観測されたんだけどもしかして失敗しちゃった?』

 

「うむ・・・・・今夢結様が抑え込んでおるがそれも時間の問題での・・・・・他に何か手立てがあれば良いのじゃが・・・・・」

 

『あるわよ。私も夢結に頼まれてどうすればいいか考えていたのよ!で、2つあってね・・・・・』

 

百由の考えた作戦───。

まず1つ目は特型の事は一旦諦めての19人によるノインヴェルト戦術。

 

『これでも効くかどうかわからないから可能性は低いのだけど、そこで、もう一つ!梨璃さん、貴方確かミレイさんの魔力に直接触れたことがあるのよね?』

 

「え?確かあの学院付近に攻めて来たヒュージを倒すときにミレイちゃんとマギ交感をしましたけど・・・・・?」

 

『その確認を取れただけでも十分よ。それで、その事を考慮した作戦なんだけど・・・・・』

 

百由の言葉に一同が黙り込んだ。

 

『それで、梨璃さん、いける?といってもこっちも成功する保証は無いんだけど。』

 

「はい、それでミレイちゃんが助かるなら!!」

 

「百由様、本当に大丈夫ですの?」

 

『要は気合いって事よ。いい、貴方達の想い、あの子に思いっ切りぶつけてあげなさい!!』

 

一方その頃───。

 

ズドォォォォン!!!!!

 

グラン・エプレの放ったノインヴェルト戦術が特型に直撃し、倒したと思われたが・・・・・

 

「直撃したはずなのに・・・・・防がれたっ!」

 

「そんな・・・・・ああもう、一柳隊は何やってるのよ!」

 

「確かに遅いですね・・・・・っ!!」

 

「一葉さん?」

 

「この感じ・・・・・」

 

「うん、また現れたみたいだね。しかもあの時よりもずっと強い・・・・・。」

 

「夢結さんから聞いていたけどまさかここまでとはね・・・・・。」

 

一葉達が感じた悪寒・・・・・別の人格のミレイが目覚めたことによる余波が届いた事によるものだった。

 

「ミレイ・・・・・また・・・・・」

 

「藍!今は目の前の特型に集中して!!」

 

「そんな事言ったってこっちもそうだけどあっちの方もかなり危ないんじゃないの!?」

 

「うん・・・・・姫歌ちゃんの言ってることもわかるけど・・・・・」

 

一同が慌てる中、一葉の端末が鳴り響く。

 

「はい・・・・・百由様?・・・・・え!?」

 

『ごめんね、しくじっちゃったみたいで!!でも、大丈夫!だからもう少し時間を稼いでくれないかしら?ミレイさんの事は一柳隊が必ず何とかするから!!』

 

「・・・・・一葉?」

 

「叶星様、まだいけますか?一柳隊の方もう少しかかるみたいなので。」

 

「ええ、高嶺ちゃんも大丈夫?」

 

「まだまだいけるわよ、叶星。」

 

「ありがとうございます。皆さん、聞いて下さい!私達は一柳隊の準備が出来るまで時間を稼ぎます!!」

 

───。

 

ギィン!!

 

「あいかわらず硬いわね・・・・・。」

 

『ふん、この程度いくらでも防いでくれるわ・・・・・。』

 

「けど、貴方も防ぐだけで手一杯では無いのかしら?」

 

『ぬかせ・・・・・貴様も限界が近いのではないのか?』

 

「「夢結様!!」」

 

「え・・・・・?」

 

楓と二水が夢結の反対側から攻撃を加えていた。

 

『複数の障壁を出せないとでも思ったか?』

 

「・・・・・ったく、これでも破れないってどれだけ硬いんですの?」

 

「防がれるのはわかってました、ミレイさんだったらこれくらいお手の物ですから!夢結様、百由様からの作戦を伝えます!」

 

───。

 

「魔力だけを通す?」

 

百由のその言葉に最初に疑問に思ったのが二水だった。

 

『そう、例え攻撃自体は防がれても魔力だけは通るはずよ。・・・・・そうね、ノインヴェルト戦術の逆って言えばわかりやすいかしら。』

 

「つまり、魔力を乗せた攻撃をあれにぶつける、そういう事ですよね?」

 

『簡単に言っちゃうとそうなるわね。』

 

「しかし、実行したところで全部防がれたら意味が無いんじゃないんかのう・・・・・?」

 

『大丈夫よ、眠ってるあの子を叩き起こすのが目的だから!』

「え・・・・・でもさっきミレイちゃんの意識を完全に支配したって・・・・・。」

 

『あ、その事だけど・・・・・。』

 

百由の説明によると確証は無いがまだ完全に取り込まれてはいない可能性があるため外部から魔力を供給すれば助けられるかもしれないといういわゆる一種の賭けに出ようというのだ。

 

『そして、梨璃さん、何とかあの子に接触して貴方の魔力をこの前の要領で流し込んであげて。うまくいけば力が多少弱くなる筈だからそこが狙い目ね!』

 

「百由様も無理を言ってくれますわね・・・・・。わかりました、順番は私が考えます、梨璃さん、必ず送って差し上げますわ!!」

 

───。

 

「全く・・・・・よくそんな事を思いつくわね。」

 

「私もそう思いますわ・・・・・神琳さん、雨嘉さん!」

 

「いきますよ、雨嘉さん。」

 

「うん・・・・・神琳!」

 

神琳と雨嘉が後ろから同時に発砲するも・・・・・

 

『ちぃっ・・・・・小癪な!!』

 

「嘘・・・・・防いだ・・・・・?」

 

「大丈夫です、雨嘉さん!次、お願いしますわ!」

 

「上ががら空きだゾ!!」

 

『この程度で!!』

 

「ち・・・・・やっぱり無理か・・・・・。」

 

楓達が4方向から攻撃を加えるも全て防がれるが・・・・・

 

「今ですわ、ちびっ子2号!!」

 

「誰がちびっ子じゃ!!フェイズトランセンデンス!!」

 

ガギィィィィィン!!!

 

『ぬぅぅぅぅ!!!!』

 

「防いだ!!」

 

「・・・・・大丈夫ですわ、そのまま押し切ってくださいまし!!」

 

ミリアムの全力の攻撃、それを両手で防いでいたのだ。

 

「やはりお主も他人の身体では限界があるようじゃな!!」

 

『おのれ・・・・この我が力負けするだと・・・・。』

 

「貴方の敗因は私達のチームワークを侮った事ですわ!!」

 

そして遂に限界を迎えた障壁が消え・・・・

 

「今よ、梨璃!!」

 

「はい、お姉様!!」

 

───。

 

あれ・・・・・私、まだ死んでない・・・・・?

 

けど梨璃さんにやっと納得してもらって・・・・・それで・・・・・。

 

ちょっと待って、何か聞こえる・・・・・誰かが戦ってる?けど、わからない・・・・・。

 

もしかして・・・・・駄目・・・・・逃げて・・・・・もし相手が私の中にいた存在だったらもう、勝ち目は・・・・・。

 

(・・・・・レイ・・・・・)

 

ん・・・・・声・・・・・?

 

(このまま諦めるの!?)

 

誰?・・・・・でも聞き覚えのあるような・・・・・。

 

(貴方の事だからまだ中にいるのでしょう?だったらとっとと出てらっしゃい!!)

 

さっきよりはっきり聞こえる・・・・・夢結さん!?

 

確かに私はここにいますけど・・・・・目も開けられないしそもそももう抵抗する力は私には・・・・・

 

(ミレイさん!早く起きないと私より弱いっていいふらしますよ!!)

 

二水さん?いえ、起きてはいますよ?・・・・・というか調子に乗ってますけどまたお仕置きされたいんですか?

 

(貴方、梨璃さんをどれだけ悲しませるつもりですの?さすがの私でも怒りますわよ!?)

 

楓さん・・・・・相変わらずですね・・・・・。

 

(ミレイさん、今私達が頑張っているのでもう少し待っててくれませんか?)

 

神琳さん・・・・・あの、敵わないってわかってて一体何を・・・・・?

 

(ミレイ・・・・・負けないで・・・・・っ!)

 

雨嘉さん・・・・・ごめんなさい・・・・・。

 

(お前がいないと何か物足りないゾ!)

 

梅さん・・・・・ちょっと意味がわからないのですが・・・・・。

 

(こんな奴に負けんな・・・・・馬鹿野郎・・・・・!!)

 

鶴紗さん・・・・・馬鹿ってなんですか馬鹿って・・・・・。

 

(早く出てこんかぁぁぁぁぁ!!!!)

 

ミリアムさん!?・・・・・もしかして力任せに突っ込んだりしてません?

 

これ・・・・・皆さんの想いと・・・・・僅かですが魔力が私の中に・・・・・。

 

(ミレイちゃん!!!!!)

 

梨璃さんの魔力が一気に・・・・・でも、あの時も感じてましたがやっぱり凄いですね・・・・・暖かい・・・・・。

 

『私も少し元気出た。』

 

え、この声夢で聞いたような・・・・・まさか・・・・・あなたは・・・・・?

 

 




近接が苦手な魔法使いって多いですよね(今更)

力を合わせて誰かを助けるっていいですよね!!こういった熱い展開好きです!

ちなみにCHARMを人相手に撃ってるシーンが見たい方はアニメ4話Bパートをご覧いただければ。(そこで雨嘉を好きになりました(笑))

さて、いよいよ全て(全部じゃないかも)が明らかに!!

それではまた次回!
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