ソードアートオンライン 〜血塗れの糸〜 作:ジョージジョージ
これにて、Biginner Killerとの戦いも終わりです。
では、彼らの初戦の終わりをどうぞ。
フォースと別れてから、あたし達はもっと早く、強くなった、でっかい猪と戦っていた。
ダメージは遅々として増えず、苦しい戦いになってるけど……フォースの倒してくれ、ていう言葉の重みはまだ胸に残っていて、その重みでまだまだ頑張ろうって気分になれる!
「ルート!HPが赤くならないくらいにダメージを与えて下さい!そしたら僕とユーナの攻撃で赤くします!ニームは赤くなったあとの最初の攻撃に警戒して、いつでも動けるようにしておいて下さい!」
「「「了解!」」
タンバの指示に、あたし以外の2人はそう言い、あたしは、
「OK!……うぅぅらぁっ!」
と返事をしながら叫び声を上げて気合を入れ、あたしは何度目になるか分からない攻撃をした。
気合を入れた甲斐もあってか、また弱点に攻撃を当てることができて、HPバーが赤くなったのかって焦っちゃったけど…なんとかギリギリ調整できたかな……
「ルート!回避を!……ユーナ!タイミングを合わせて!」
ソードスキルを撃ってないあたしは、すぐにバックステップでニームと合流、そして、ユーナとタンバが完璧に合ったタイミングでソードスキルを発動して攻撃、残りHPが3割を切り、猪のHPバーが赤くなった。
「ニーム、構えときなよ〜!」
あえておどけた調子であたしがいうと、
「……分かってるって」
と、少し硬い返事が返ってくる。
流石にお調子者のニームも、今は緊張してるみたいね…と思う間もなく、
「プゥゥゥギャャャャルゥゥゥ!!」
猪の鳴き声が聞こえ、猪が予備動作に入った。あたしとニームはいつ突進してきたとしても対応できるように、構えてた。
「………ルートっ!」
その瞬間、隣からそんな声が聞こえてきた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「………ルートっ!」
そんな警告しか出せなかった。それほどまでに、さっきまでとは一線を画した速さだった。
盾をかろうじて構えたが、横に弾き飛ばされちまった……
「まだ速くなんのかよっ……!」
俺はずっと奴の突進を受け続けていたから中途半端な体勢ながら盾を構えられたけど、正面からの突進ではなかったから、弾き飛ばされただけだ。だが、俺が正面でないってことは……ルートがヤバい!たぶん、突進を受けていなかったルートは対応できない!
「ルートォォォォォォ!」
弾き飛ばされながらも、俺は両手剣をなんとか奴との間に挟み込むルートの姿を見た。だが、盾を構えた俺が吹き飛ばされるほどの威力だ、両手剣だけでは吹き飛ばされる、
俺のその予感は的中し、ルートが紙切れのように吹き飛ばされた。
「くっっそぉぉぉぉ!!ウォォォォ!!」
残念がっているだけではルートは助けられない、俺は叫び声を上げて奴を引き付けねぇと……!
その思いが通じたか、奴は俺の方を向き、予備動作を取ってきた。
とりあえず、受けねぇと!そう思った俺は、もう一度、盾を構える。
「さっき一度受けた感覚を思い出して……今だっ!」
そう言いながら俺は盾を持つ手に力を込めた、瞬間、とてつもない衝撃が走った。
「ウォォォォ!!」
スピードが増したことでさらに強くなった衝撃だったけど、俺はなんとか叫び声を上げながらも受け止めることに成功した、けど…
「もう盾がそろそろ限界だ……」
もう俺が持っている盾はボロボロ、もうずっと突進を受け止め続けたからな……でも、ここで止まれない!
「ウリャァァァ!!」
俺は込み上げてくる恐怖を抑えながら、奴に近寄り、片手剣ソードスキル「スラント」を発動、システムアシストの力を借りながらの斜め切りは、奴の弱点にうまく当たった。
「残り2割半か……」
やはりはじまりの街の近くのモンスターだからか、うまく当たればダメージは結構減る。
だが、俺はソードスキル後の硬直に入ってしまい、奴の懐から離脱できない。HPも満タンとは言えないし、もしかしたら、いや、もしかしなくてももうやられるだろう。
そして、奴が目前で予備動作をとった。もう硬直は解けているが、今から盾を構えても間に合わない。
「ここまでかぁ……」
「いえ!まだです!」
思わぬ声に驚いた瞬間、奴の目に思いっきり槍が刺さっていた。
「え?タンバ?」
少しの間、思考が止まっていた俺の口からは、そんなアホのような質問しか出なかった。
「ありがとうございます、ニーム!あなたが引き付けてくれたから、準備ができまし………たっ!」
俺に話しかけながらも、タンバは奴のもう一方の目にソードスキルを繰り出して、ポールアームを突き刺した。両目が潰され、苦痛に悶えている。目が潰された状態だと危ないと判断したのか、奴が思いっきり後ろに下がる。
「へ?準備って……」
なんだ?と続けようとした時、
「よく頑張ったナ、お前ラ」
「このオレ様がきたからにゃあ、もう安心だ!オレ様についてこい!」
「クライン、お前には不安しかないぞ………君たちを助けにきた、もう安心していいぞ」
そんな聞き覚えのない3種類の声が聞こえてきて、さらに困惑することになった。
「理解が追いついてないカ?だガ、そんな時間はないゾ?」
そう、金髪のネズミ?のような髭を顔に描いている人に言われ、さらに、さっき助けにきたと言った人に、
「あぁ、突然ですまないが、もうじきあいつが動き始める、あいつを止められる奴は君しかいない、なんとかあいつの突進を止めてくれないか?」
と言われた。
急に出てきた名も知らぬ人に、できるかどうかも分からない事を頼まれる。普通の人なら怪しむんだろうな……でも、俺は、
「ぜってーやってみせます!」
フォースとおんなじような雰囲気があるこの人なら、信じていいと思ったんだ。
やってみせる、そう言った俺にその人は微笑み、
「頼りにしてるよ、……でも無理はしないようにね?」
そう言った。
「そうですよ、あなたもルートもすぐ無茶をするんですから、全く誰に似たでしょうか……」
「まぁまぁ、リーダーの影響を受けるのはしょうがないだろ?……というより、ルートはどうなった?」
声が震えるのを必死で抑えながら、タンバに確認した、まさか……そんな最悪の想像が頭をよぎる前に、
「大丈夫ですよ、ルートは生きていますし、ユーナがポーションを飲ませて、回復を促してるでしょう。……ですが、すぐに動けるようにはなりないと思います」
だよなぁ、俺も1番最初に喰らってしばらく動けなくなったけど、あいつはそれ以上のスピードのを喰らったもんな……しばらくは動けねぇよ。
「オッケー分かった、じゃあ、俺があいつの突進を受け止めて、その隙にそこの3人が全力攻撃……「いえ、ニームの片手剣を渡してください、もうボロボロですし。予備はありますよね?」あぁ、ある。……じゃあタンバも含めた4人で全力攻撃して残り2割半を削り切る……結構綱渡りだなぁ」
俺がそういうと、ネズミペイントの人が、
「ワリィな、こんな作戦しか今は思いつかないんダ。……それに、そろそろ来そうだゼ?」
言われて俺が見ると、奴が槍もふり落とし、もう目も回復しそうな状態になっていた。
もう時間がなさそうだな……
「よし!じゃあ俺から少し離れて、ソードスキルを撃つ準備をしてくれ、絶対俺がその場で止める!」
「おう!オメェが止めたなら、後はオレ様達が絶対にトドメ刺してやっから、安心しとけ!」
そうクラインさん?が言って、それぞれが距離を取りはじめた。
そして各々の準備が終わった時、ちょうどあいつの目も治り、こちらを憤怒の形相で睨んでいる。
俺じゃなくてタンバなんだけどな……そう思ったが相手には関係ない。確実にこっちを狙ってくるように、予備動作を取り始めた。
「大丈夫だ……さっきも止められた……今回も絶対止める!」
そして、奴が来る!タイミングはさっきの2回で完璧に掴んだ!そこにちゃんと合わせる!
そして、衝撃。
「クッ………」
やはりすごい衝撃だけど、なんとか止められそう……そう思った瞬間、ヤバイことに気づいてしまった……。
盾が………壊れそうだ!もっと気にすればよかった……と思う間もなく盾が消滅した。
どうする?世界がゆっくりに見える、このままだとこいつを止めることもできず、俺は思いっきり吹き飛ばされる。盾がなくなった以上、吹き飛ばされるのは確定だ、なら、止めないと……!
そして俺の体はある構えをとった。
片手剣突進技「ソニックリーブ」……こんな距離の近い場面だとまず剣は当たらないだろう、でも、突進の勢いを敵は受ける!こっちも速い分、突進の衝撃は強くなるが、それでもやる!止めて、みんなに託す!
そして、システムアシストによって加速した俺の体が奴とぶつかった
「ガァァァァァァァ!!!」
これまででダントツの衝撃、すぐに俺の体は吹き飛ばされた。
身体中から衝撃がなくならない中、かろうじてあいつを見ることができた。
あいつは………俺が受けた場所で止まっていた。
そして、俺は地面にそのまま落ちていった。
「あとは……」
頼む、の言葉は、声にならなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
敵の突進をモロに喰らい、吹き飛ばされるニーム。
「死んでません………ニームはまだ死んでません!」
自分の為にそう言い聞かせます。……ほんっとにフォースの悪いところを受け継いで無茶して……終わったらちゃんと注意しておかないといけませんね。
そして、注意する為にも今は勝たないと……いけません!
「皆さん、全力攻撃です!」
「応っ!」「あぁ!」「あいサ!」
三者三様の返事と共に、クラインさんの曲刀が、タスクさんの片手剣が、アルゴさんのクローが色とりどりのライトエフェクトを纏って敵の弱点に吸い込まれていきます。それに、僕も続きます!僕は片手剣ソードスキルの構えを知りませんので、思いっきり力を込めた通常攻撃を叩き込みます!
「オレ様のぉぉ、一撃をくらえぇぇぇぇ!」
「……シッ!」
「いよっト」
それぞれの声とともに皆さんの全力のソードスキルが奴に当たっていき、HPが減っていきます、そして、皆さんのソードスキルが終わり技後硬直で動けなくなって、最後に僕の攻撃です。
「これで……終わりです!」
そう言って奴の首の後ろにニームの片手剣を振り下ろしました。
そして、奴のHPバーが減っていき………数ドット、残りました。
申し訳ない……ニーム、決めきれませんでした。そう思った瞬間、こっちに駆けてくる人影を見ました。一瞬、幻覚を見たと思いましたが、
「ルート?」
その人影………ルートはもはや全身ボロボロで、足元もおぼつかない様子でした。そんな彼女のボロボロな両手剣はライトエフェクトを纏い、
「ヤァァァァァァァ!!!」
彼女の叫び声とともに勢いよく振り下ろされ、
「プゥゥゥギャャャャルゥゥゥ………」
奴のHPを0にし、爆散させました。
さて、いかがだったでしょうか………次回は、今回の戦いのエピローグ?みたいなものとなります、今回の話などの色々な疑問点が明かされる(かも)しれないので、お楽しみに!
……と、ここで嬉しいお知らせが!前話を投稿した後!
お気に入りが2人、感想が1件来ました〜!
今回こんなに早く?かどうか分かりませんが、投稿できたのもこの事実があってこそです!
どんどん感想書いていただければ、モチベーションがアップして、投稿ペース早くなる"かも"しれないので、どしどし書いていってください!
では、また次回!