機械生命体「俺ハ人間サ」   作:鈴木颯手

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中章【NieR:Automata】
第一話「第十四次機械兵器戦争」


 ついに原作が始まった。……訳ではない。今は11941年。そう、ヨルハ部隊最初の戦闘作戦である真珠湾降下作戦が行われる年だ。この作戦で「A2」を除く作戦に参加した隊員は全滅しA2はバンカーに脱走兵として命を狙われるようになる。A2が原作の4年間をどうしていたのかは分からない。だが多数の追っ手を退けてきた事は事実だ。

 

 そして原作では森の国の二代目国王を殺すという衝撃的なシーンで登場する。しかも国王の見た目は赤ん坊だ。それを殺すというヘイトが溜まりかねないことをしたA2の行動には前世の俺も大分怒ったけなー。特に9S操作後は舞台背景とか知る事となったから余計に。因みに森の国はその後訪れると仇と言って襲い掛かって来る。別に2Bや9Sがやったわけではないが国王の下まで向かっていたしA2が殺したシーンを見た者はあの二人以外にはいないから勘違いされても仕方ないが。……もしかしたらアンドロイドだから無差別に襲いかかってきているわけではないだろうけど。それと資源回収ユニットでもこの森の国の兵が襲ってくる。

 

 話を戻すが俺はいよいよ原作に介入しようと思う。勿論やる事はA2の確保だ。運が良ければ9Sが壊れないように出来るだろうしもしかしたら2Bを救う事だって出来るかもしれない。

 

 そう言う訳で俺は今真珠湾にいる。……本来は作戦前に協力したかったが今はバンカーやターミナルに俺の存在を知られる訳にはいかない。ターミナルは知っている可能性もあるが情報を与えるような真似はしたくないからな。

 

「機械生命体は、必ず殲滅してやる……!」

 

 オアフ島のサーバー跡地に向かうと再起動したA2がそう誓っていた。周りを確認するがA2以外に生体反応はない。……ターミナルの姿もない事を確認した俺はA2に近づく。

 

「っ!誰だ!?」

「落ち着け」

 

 ボロボロの武器をこちらに向けて警戒するA2に俺はそう声をかける。今の俺はどう見てもアンドロイドにしか見えない。アンドロイドというよりはデボルとポポルのような人間世界で生活できるアンドロイドだが。そして俺の事をアンドロイドだと認識したA2は少し安堵したように息をつくと武器を降ろした。それを確認した俺は彼女に近づき怪我の様子を見る。奇跡的に大きな傷は無いようだが戦闘では多少影響が出るかもしれないな。

 

 そんな風に俺がA2の損傷具合を見ているといぶかし気にA2がこちらを見てくるのに気付いた俺は笑みを浮かべて話しかけた。

 

「君はヨルハだろ?最新型のアンドロイドが作られたって聞いていたけどこんなに美人とはね」

「……なんのつもりだ?」

「いやいや、損傷はそこまで酷くはないだろうけどダメージはありそうだし手伝おうと思ってね」

「必要ない。放っておいてくれ」

 

 うーん、A2は既に素っ気ない態度になってしまっているな。とは言えここで彼女を見送ったら次に会える機会が何時になるか分からないし最悪森の国まで会えることはないだろう。それは困るな。少し早急かもしれないがカードを切るか。損傷しているし戦闘経験がそこまでない彼女相手なら何とかなるかもしれないしな。

 

「まて、アタッカー二号」

「……!」

「バンカーから見捨てられた貴様に行く場所なんてあるのか?」

 

 俺の言葉に驚き俺の方を見るA2。その目には俺への敵意と何者かを探ろうとしているのが見えた。俺は彼女が襲い掛かってきてもすぐに対処できるようにしつつさらにカードを切る。

 

「今回協力してくれたアネモネの下に行くか?脱走兵という事が知られれば最悪彼女も巻き込む事になるかもな」

「……貴様、何者だ?」

「それを知りたいのなら大人しくついてくるといいぞ。少なくともその体を治療するくらいなら可能だろうしな」

「……」

 

 俺が背を向けて歩き出すと警戒しつつA2がついてくるのが音から分かる。少なくとも彼女は俺を見極める行動を取ることに決めたようだ。後は拠点に戻り彼女を治療。運が良ければデボルとポポルにも診てもらおう。そして治療したことを借りとして彼女を保護できるようにする。最悪連絡路の作成だけでもいい。彼女をこちらの協力者に出来ればヨルハ全ては無理でも9Sや2Bを救う事が出来るかもしれないからな。

 

 はてさて、彼女はどういった行動を取るのかな。

 

 

 

 

 

 

 私はアタッカー二号。最新型のアンドロイド部隊「ヨルハ」に所属している……、いや所属していた(・・・・)。私は今回ヨルハ初の作戦で16機の仲間と共に参加したが敵の迎撃で地上にたどり着けたのは僅か4機しかいなかった。更に目的地であるサーバールームにたどり着くまでにさらに二機の仲間を失った。そしてサーバールームで敵である赤い少女から今回の作戦の真相を聞かされた。私達は捨て駒だったという事実に私は絶望した。ただ、四号によって私だけは助かったが機械生命体の殲滅を胸に誓いそれまでの自分を瓦礫で埋まった仲間の下に置いてきた。

 

 しかし、私はそこで不思議なアンドロイド(・・・・・・)と出会った。見た目は人間のような義体をしているが何処か気を抜けない、そう機械生命体のような雰囲気があった。そしてそのアンドロイドは知らないはずの私の名前やバンカーとの現状を言い当ててきた。最初こそ警戒していたが彼の提案にのる事にした。治療してくれるらしいし何より今の私は見た目以上に疲弊と消耗している。武器も耐久値が限界に近い為危険とは思うが彼の後をついて行った。

 

 彼の自作だという潜水艦に乗りそこで簡易的な応急措置を受けた。彼はレジスタンス組織には所属しておらずメンテナンスや修理を全て自分で行っているという。たまに治療型のアンドロイドが訪れることがあるが基本的に一人らしくそのアンドロイド以外とは初めて会話をしたという。

 

 単独行動という時点で脱走兵か何かと思ったがそう言う感じではなさそうだし最初から関りを持っていないように思えた。

 

 そして彼と会話していると漸く沿岸部についたらしく私は潜水艦から降りて彼と共に拠点へと向かった。廃墟となった都市を通りとある建物の中に入り巧妙に隠された地下に向かうエレベーターに乗った。バンカーのエレベーターの何倍も大きく彼によると物資を運ぶ時に使う場所らしい。その口ぶりから他にも入口があるのだろう。

 

 エレベーターが開くとそこには白い壁で覆われた施設があった。人類が様々な事を研究するのに使っていた研究室のような感じのする施設を彼は歩いていく。慌てて私も追いかけていくと二人のアンドロイドがいた。赤い髪の、おそらく双子と思われる珍しいアンドロイドは彼に気付くと笑みを浮かべていたけど私に気付くとすぐに真顔になった。……何故だろうか?片方のアンドロイドがこちらを睨みつけているように思えるのだが。

 

「レイン……。そいつは?」

「ああ、オワフ島で拾った元ヨルハ所属のアンドロイド」

「オワフ島!?ヨルハ!?お前何やってんだよ!?そんな落ちてた物を拾ってきたみたいな言い方で連れてきていい相手じゃないしまずオワフ島ってなんだよ!?」

「太平洋に浮かぶ島の一つだぞ」

「そんくらい知っているよ!そうじゃなくてなんでそんな所に行ってきたんだよ!大体どうやって……」

「数十年前に作った潜水艦で、な。まさか留守中に来ているとは思わなかったがな」

「……はぁ」

 

 私をにらんでいたアンドロイドがレインというらしい彼に食って掛かっていたが諦めたように息をついていた。ただ、どこかそのやり取りを楽しんでいるようにも見えたのは気のせいだろうか?ヨルハ部隊ではそこまで強制力はないとは言え感情を持つ事を禁止しているためどこか不思議に見えた。感情を持ったアンドロイドはこんな風に話すのだろうか?

 

「……貴方、名前は?」

「……アタッカー二号。A2と呼んでくれ」

「分かったわ。私はポポル。あっちがデボルよ」

 

 そう言ってレインと話していなかった方のアンドロイドが声をかけてきた。ポポルは落ち着いた雰囲気を持つアンドロイドでデボルと呼ばれるアンドロイドの方は強気という感じがする。

 

「……んで?このA2はどうしたんだ?」

「ああ、そうだった。彼女は損傷しているみたいでな。一応応急措置はしたが本格的な治療をするために連れてきたんだ」

「そうなのか?お前がこんな事をするなんて初めてじゃないか?」

「まぁ、そうかもな」

 

 その後、私はデボルとポポルの治療を受けた。おかげで私の体は完全に回復する事が出来た。バンカーから裏切られた以上この体が壊れればそれは死を意味するからな。死んでいった仲間たちの為にも私はまだ、死ぬ事は出来ない。

 




おまるんに似た機械生命体なりアンドロイドだして遊園地で絡ませたい
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