『精霊の後継者』はダンジョンで運命に出会う   作:仁611

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NO.4

《ダンジョン調査》

 

・ダンジョン各階層の正確な大きさ

※ボウガンを使い各階層を測量

※正確な模型を作成して、地上との位置関係を明確化

 

 

・ダンジョン破壊の再生速度計測

※各階層ポイントを割り振り計測

 

結果:下の階層の方が早く、それらがモンスターの出現速度に関係すると予想出来る。

 

 

・ダンジョンの強度と耐熱耐性

※数学的進歩が未成熟な為、地球の数学を使用

 

結果:下の階層の方が高く、それらが鉱物資源の出土比率に反映されていると分かった。

 

 

・ひと階層事の『怪物の宴』(モンスターパーティー)出現率調査

※ロキファミリアの団員達に遭遇階層と時間を記録して貰った。

 

結果:探索パーティーの強さと階層の低さで大きく変化、階層に対して弱い程出現しており下に行く程回数が増えて行く。

※神々では常識な『ダンジョンが神を恨む』を体現している

 

 

etc…

 

 

これらの調査以外にも、精霊の気配を感じる為色々アイズと調べに行ったりしていたが、確信を得られる程精霊関係は発展していない。そうこうしている内に、【怪物祭】(モンスターフィリア)の時期が近付いて来ていた。

 

そんなある日、アテナが久々に神へファイストスと食事に行くと言う事で同席する事になったのだが、衝撃的な場面に出会う事になったのであった。

 

 

 

「ヘスティア!いい加減にしなさい。もう我慢の限界よ、これ以上貴女の怠惰な生活の為に眷属(子供)達が頑張って稼いだお金を使うわけには行かないわ…最後の情けで住む場所は用意してあげるから自分で働いて生活しなさい」

 

「そんな〜へファイストス〜心を入れ替えて頑張るから僕を追い出さないでおくれ?」

 

「いいえ。それが出来るなら寧ろ私の元を離れるべきだわ」

 

「そうね」

 

「「ん!アテナ!?」」

 

「久し振りね、二人共」

 

「アテナ?俺はこの話しを聞いてて良いのか?」

 

「「良いわ(のよ)!堕女神に尊厳など必要ない(のよ)でしょ」」

 

「へファイストス、アテナ…堕女神何て酷いよ」

 

「へファイストスが言ってた通りよ、ヘスティアの生活がどんなだったか知らないけれど、へファイストスがこんなに怒るだなんて相当怠惰な生活を送っていた事くらい分かるわよ。眷属(子供)達の努力をそんな堕女神に使うだなんてあり得ないわよ」

 

「え〜と、眷属(子供)代表として言わせて貰って良いですか?天界の仕事もしない、だからと言って下界でも生産的な事をしないなど存在の浪費、生命と世界への冒涜とでも言いましょうか」

 

「グヘッ」

 

「「トドメ!」」

 

 

阿鼻叫喚な現場だったが、どうやら神ヘスティアも一応ファミリアを結成して家族が欲しいと言う気持ちは本物だったらしく、へファイストスの紹介でジャガ丸くんの屋台でバイトをする事となって、新しい居住地へと我々も付いて行く事となった。

 

どうやらかなり外観は廃墟だが、地下の居住地可能スペースのライフラインは整備されており、へファイストスは少し前から堪忍袋は限界だったみたいだ。

 

最初は呆然自失だった神ヘスティアも、アテナも多少は手助け(金銭以外)をすると言う言葉に救われたらしい。神へファイストスにも頑張っている姿を次は見せなさいと言ってバベルへと帰って行った。

 

残された我々は若干可愛そうになった為、俺が助け舟を差し伸べる提案をした。ジャガ丸くんデリバリー1ヶ月と言うバイトを俺が提案して、その対価として不足の家具や魔石製品を購入してあげる事に…

 

 

「ルーメンは甘やかし過ぎよ」

 

「ルーメン君〜あ“り”か“と“う”」

 

「いえいえ…神への慈悲(・・)ですよ」

 

「意外と辛辣ね」

 

 

結果、現状中古ベット1・中古ソファー1の所を新品シーツ・新品枕・新品ソファーカバー・中古ダイニングテーブル・食器4人分・部屋間仕切り用パーテーション・中古魔石洗濯機を買ってあげた。

 

ベットの追加は、このままでは団員募集など夢だろうと思っての慈悲だったのだ。ついでとばかりに外観部分の屋根を手作業で補修と、見た目のカモフラージュ様に防水加工布を掛けて、募集団員の外観での逃走を緩和させる措置をしてあげた。

 

 

この行いが影響したのかは“神のみぞ知る”のだろうか?

 

 

それから2週間程経った頃、いつもの様に朝練を外壁上部で行なっていた時、日が昇り初めて丁度朝食の頃合いだったのだが、偶然見かけた街への入街審査を待つ一向に兎の様な少年を見かけたのだが少し感じるものがあった…

 

その時は気にしない様にしていたが、ホームに戻って朝食後街で用事を済ませてる際にやたらとその少年に出くわすのだ。某商業ファミリアだったり中規模ファミリア前だったりと、見かける姿は全て入団を門前払いされる姿だった。

 

流石に可愛そうになって来たが、俺のファミリアでは彼の様に嘘が下手そうな彼では入団させられない。しかしどうしたものかと考えていたら、ジャガ丸くんを売る小さな堕女神を思い出した。

 

「なあ、君?冒険者志望か?」

 

「へっ!?あっはい!」

 

「俺の所属ファミリアじゃなく、まだ誰も居ないファミリアでも大丈夫なら紹介出来るがどうする?主神は女神様で優しさと情の深さだけなら多分オラリオでも上位の神だと思う」

 

「えっと…正直凄く嬉しいです!だけど僕なんかが…受け入れられますか?」

 

「は〜冒険者の資質に見た目など関係ない、他のファミリアでどんな言葉を受けたかは知らないが、そんな物ははっきり言って何の足しにもならない戯言だ。君が何を思って冒険者になるか知らないが、その想いを絶やす事なく貫く事の方がよっぽど重要だ、それにあの女神はそんな些細な事を気になどしないだろう」

 

 

目の前の白髪で紅眼の少年は“キラキラ”した瞳で俺の言葉を聞いていたのだが、我に返ったのか自己紹介もまだな事に気が付きお礼と自己紹介を始めた。

 

 

「あの!ありがとうございます。自己紹介もまだでしたね…ベル、ベル・クラネルです。紹介の件、宜しくお願いします」

 

「ああ、清々しい程真っ直ぐだな。俺はアテナファミリア団長で二つ名は【聖騎士】(ルシフェル)と呼ばれてる、名はルーメン・リフレインだ。紹介するのは良いが今はバイト中だろうから俺のホームで待とうか?バイト終わりにジャガ丸くんを届けにやって来る筈だ」

 

「えっと、ジャガ丸くんですか?」

 

「ああ、待ってれば分かる」

 

 

そうして出会った彼、後に【ルーメンの兎】と無駄に注目される事になるベル・クラネルとの出会いだった。

 

 

 

 

 

 

一先ずベルをアテナファミリアへと連れ帰り、アテナにも紹介して色々とベルの話しを聞いていた。ベルがオラリオへやって来たのもお爺さんが亡くなってしまい、亡くなる前に言っていた『覚悟があるならオラリオへ行け』と言う言葉を胸にやって来たらしい。

 

 

「それにしてもベル、『出会いを求めてダンジョンでハーレム』などと言う言葉を吐いた人間とは思えないギャップだな」

 

「ベル…貴方どこか発言が私の知ってるエロ爺にそっくりね」

 

「えっと…あはは。お爺ちゃんには色んな心得を教わったんです。『男に生まれたからにはハーレムを』とか『女を守って侍らすのが男の甲斐性』だとか、他にも…」

 

「ベル。もう良いぞ、マジで」

 

 

俺とアテナが頭に手を当て、ベルの語るお爺さんから聞かされた英雄譚迄は良かったが、女関係のかなり偏った教育に溜息が&を繰り返してしまう。そうこうしてると、扉を叩く音と神ヘスティアの間延びした挨拶が聞こえて来た。

 

「お〜い!アテナ〜ルーメンく〜ん!お届けに上がったよ〜」

 

「おっ!やっと来たか。少し席を外すがすぐ戻る」

 

「ええ、私はお茶を用意するわね」

 

 

 

 

 

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