戦姫絶唱シンフォギアF   作:kinaga

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めっちゃ長くなりました
あと投稿遅くなってすみません


戦姫絶唱シンフォギアF②・前編

 

 

 

響がシンフォギアを纏い戦った次の日、響は二課へと呼び出されメディカルチェックを受け、了子から結果を聞いていた

 

「それでは〜先日のメディカルチェックの結果発表〜初体験の負荷が残っているものの、体に異常はほぼ見られませんでした〜」

 

「ほぼ・・・ですか」

 

「う〜ん、そうね貴女が聞きたいのはこんな事じゃ無いわよね」

 

「教えてください・・・あの力のことを」

 

それを聞いた弦十郎は後ろに控えていた翼を見る、翼は首にかけていたネックレスを取り出した・・・それにはピンク色の宝石の様なものがついていた

 

「天羽々斬・・・翼が持つ第1号聖遺物だ」

 

「聖遺物?」

 

響が疑問に思っていると了子が答える

 

「聖遺物とは世界各地の伝承に登場する現代では製造不可能な異端技術の結晶の事・・・多くは遺跡から発掘されるんだけど〜経年による破損が著しくって、かつての力をそのまま秘めた物は本当に希少なの」

 

「この天羽々斬も刃の欠片、ごく一部にすぎない」

 

「欠片にほんの少し残った力を増幅して解き放つ唯一の鍵が特定振幅の波動なの」

 

響は知らない単語が出てきて困惑する

 

「特定振幅の波動?」

 

「つまりは歌・・・歌の力によって聖遺物は起動するのだ」と弦十郎が答える

 

「歌?そうだ・・・」

 

響は少女を助けた時の事を思い出す

 

「あの時胸の奥から歌が浮かんできたんです」

 

その言葉に了子は頷き

 

「歌の力で活性化した聖遺物を1度エネルギーに還元し鎧の形で再構成したのが翼ちゃんや響ちゃんが身に纏うアンチノイズプロテクター、シンフォギアなの」

 

「だからとて、どんな歌・誰の歌にも聖遺物を機動させる力が備わっている訳では無い!」

 

翼のその言葉に皆黙り込む・・・すると弦十郎が立ち上がる

 

「聖遺物を起動させてシンフォギアを纏う歌を歌える僅かな人間を我々は適合者と呼んでいる・・・それが翼であり、君であるのだ」

 

「どぉ?貴女に目覚めた力について少しは理解して貰えたかしら?質問はどしどし受け付けるわよ?」

 

「あの〜」

 

「どうぞ〜響ちゃん!」

 

「・・・・・・全然わかりません」

 

それに弦十郎達の後ろにいた2人、友里 あおい 藤尭 朔也は

 

「だろうね」

 

「だろうとも」

 

「・・・いきなりは難しすぎちゃいましたね〜だとしたら聖遺物からシンフォギアを作りだす唯一の技術・・・櫻井理論の提唱者がこの私であることは、覚えてくださいね?」

 

「・・・でも私はその聖遺物と言う物を持ってません、なのに何故?」

 

それを聞いた了子がモニターを操作し画像が浮かび上がる、それは響のレントゲン写真で心臓の部分に複数の異物があった・・・

 

「これが何なのか君には解るはずだ」

 

「はい!2年前のケガです!あそこに私もいたんです!」

 

「・・・心臓付近に複雑にくい込んでいるため、手術でも摘出不可能な無数の破片・・・調査の結果この影はかつて奏ちゃんが身に纏っていた第3号聖遺物ガングニールの砕けた破片であることが判明しました、奏ちゃんの置き土産ね・・・」

 

「ッ!?」

 

翼は驚愕の表情をうかべ、部屋を出ていった・・・そんな翼を皆が心配して見送ると・・・

 

「あの〜」

 

「どうした?」

 

「この力のこと、やっぱり誰かに話しちゃいけないのでしょうか」

 

「君がシンフォギアの力を持っていることを何者かに知られた場合・・・君の家族や友人・周りの人に危害が及びかねない、命の危険すらある」

 

「命に関わる・・・」

 

響は親友であり自分にとっての陽だまりである未来を思い出す

 

「俺達が守りたいのは機密などでは無い、人の命だ・・・そのためにもこの力のことは隠し通して貰えないだろうか」

 

「貴女に秘められた力はそれだけ大きな物であることを解ってほしいの」

 

「人類ではノイズに打ち勝てない、人のみでノイズに触れる・・・即ち炭となって崩れることを意味する、そしてまたダメージを与える事も不可能だ・・・たった一つの例外があるとすればシンフォギアを纏った戦姫だけ、日本政府特異対策機動部二課として改めて協力を要請したい。立花響君、君が宿したシンフォギアの力を対ノイズ戦のために役立ててはくれないだろうか」

 

「・・・私の力で誰かを助けられるんですよね?」

 

その言葉に弦十郎と了子は頷く

 

「わかりました!」

 

 

 

 

 

 

 

部屋の外にいた翼の元に響が走って来た

 

「私、戦います!慣れない身ではありますが、頑張ります!一緒に戦えればと思います!」

 

そう言って響は翼に手を差し出す・・・しかし翼は顔を背けた

 

すると突如警報がなる

 

翼と響がモニタールームにつくと・・・

 

「ノイズの出現を確認!」

 

「本件を我々二課が受け持つことを一課に通達!」

 

「出現地特定!座標出ます!・・・リディアンより距離200!」

 

「近い・・・」

 

「迎え撃ちます」

 

そう言って翼はモニタールームから出ていった響も後に続こうとするそれを弦十郎が引き止める

 

「待つんだ!君はまだ!」

 

「私の力が誰かの助けになるんですよね!?シンフォギアの力が無ければノイズと戦うことはできないんですよね!?だから、行きます!」

 

響は弦十郎の静止を振り切り駆け出していった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

街から離れた場所でノイズ達と先に到着した翼は対峙していた・・・するとノイズ達はひとつになり始め巨大なノイズになる、翼もまたシンフォギアを纏いノイズに接近する、巨大ノイズは体の一部を飛ばし攻撃してくるが翼は跳躍して回避しそのままの勢いでノイズの背後に着地しノイズに攻撃しようとした、しかし攻撃をする前に遅れて到着した響がノイズに攻撃した、それによって巨大ノイズは体制を崩すそして・・・

 

「翼さん!」

 

翼はその隙を逃さず『蒼ノ一閃』を放つ、巨大ノイズは避けることもできず真っ二つになり消滅した

地上に着地した翼に響が走ってくる

 

「翼さ〜ん!私、今は足でまといかもしれないけれど一生懸命頑張ります!だから、私と一緒に戦ってください!」

 

「そうね・・・貴女と私、戦いましょうか」

 

「え?」

 

翼は響に刀を突きつける

 

モニタールームでは・・・

 

「な!?何をやっているんだ!?アイツらは!!」

 

「青春真っ盛りって感じね〜」

 

弦十郎はモニタールームの出口へ向かう

 

「司令どちらへ?」

 

「誰かが、あの馬鹿者共を止めなきゃいかんだろうよ」

 

「こっちも青春してるな〜でも・・・確かに気になる娘ね〜放っておけないタイプかも」

 

了子は響を見ながらそう呟いた

 

 

響は翼の言葉に困惑しつつも

 

「あ〜そういう意味じゃありません、私は翼さんと力を合わせて」

 

「わかっているわそんなこと」

 

「だったらどうして?」

 

「私が貴女と戦いたいからよ・・・私は貴女を受け入れられない、力を合わせ貴女と共に戦うことなど風鳴翼が許せるはずが無い。貴女もアームドギアを構えなさい、それは常在戦場の意志の体現、貴女が何者をも貫き通す無双の一振・・・ガングニールのシンフォギアを纏うのであれば・・・胸の覚悟を構えてごらんなさい!」

 

「か、覚悟とかそんな・・・私アームドギアなんてわかりません、わかってないのに構えろなんてそれこそ全然わかりません!」

 

「・・・覚悟を持たずに、のこのこと遊び半分で戦場に立つ貴女は、奏の・・・奏の何を受け継いでいると言うの!!」

 

「!?」

 

翼は突然跳躍する、そして刀が巨大化し怒りに任せ大技を放つ

 

『天の逆鱗』

 

剣が響に迫る、そして響に当たる直前

 

「ハァ!」

 

弦十郎が割って入り拳1つで巨大な剣を止める・・・そして

 

「フン!」

 

気合で剣が消滅する

 

「叔父様!?」

 

「ハァァァァァァ!タァ!!」

 

弦十郎は地面を踏み抜き、その衝撃波は地面を破壊しながら広がり翼を吹き飛ばす

 

「はぁ、何をやってんだお前達は、この靴高かったんだぞ?一体何本の映画を借りられると思ってんだよ・・・」

 

弦十郎は翼に歩み寄る

 

「らしくないな翼、ろくに狙いも付けずにぶっぱなしたのか、それとも・・・!?お前泣いているのか?」

 

「泣いてなんかいません!涙なんて流していません、風鳴翼はその身を剣と鍛えた戦士です・・・だから」

 

「翼さん・・・私、自分が全然ダメダメなのはわかっています、だからこれから一生懸命頑張って、奏さんのかわりになってみせます!」

 

響は口にしてはならないことを言ってしまった

 

「ッ!!」

 

翼は響をぶった

 

ぶたれた時、響が見た翼は涙を流していた・・・

 

 

 

 

『・・・・・・これは奏ちゃんに報告ね〜』

裂け目から監視していた紫は裂け目を閉じた

 

 

 

 

 

 

あの日から1ヶ月・・・2人が仲良くなれるはずも無く戦闘でもチームワークは発揮せれていなかった、そんな響は二課に呼び出された、響が二課につくと弦十郎、了子、翼が既に集まっていた

 

「遅くなりました!すみません」

 

「では!全員揃った所で仲良しミーティングを始めましょ!」

 

その言葉に響は翼を申し訳なさそうに見る、翼は目を閉じ知らぬ素振りをしていた、そしてモニターに映るマップに赤い丸が沢山浮かび上がる

 

「どう思う?」

 

弦十郎が響に問う

 

「・・・いっぱいですね!」

 

「ハハハ、全くその通りだ・・・これは、ここ1ヶ月にわたるノイズの発生地点だ」

 

「過去の事例と比べてもここ1ヶ月の発生件数は明らかに異常自体・・・だとするとそこに何らかの作意が働いていると考えるべきでしょうね」

 

と了子が言う

 

「作意って事は誰かの手によるものだと言うんですか?」

 

その質問に翼が事務的に答える

 

「中心点はここ私立リディアン音楽院高等科・・・我々の真上です、サクリストD:デュランダルを狙って何らかの意思がこの地に向けられている証左になります」

 

「あの〜デュランダルって一体?」

 

友里あおいが答える

 

「ここよりも更に下層、アビスと呼ばれる最深部に保管され日本政府の管理下にて我々が研究している、ほぼ完全状態の聖遺物・・・それがデュランダルよ」

 

それに藤尭朔也が続く

 

「翼さんの天羽々斬や響ちゃんの胸のガングニールのような欠片は装者が歌ってシンフォギアとして再構築しないとその力を発揮できないけれど完全状態の聖遺物は1度起動すれば100%の力を常時発揮し、更には装者以外の人間も使用できるだろうと研究の結果が出ているんだ」

 

「それが〜私の提唱した櫻井理論、だけど完全聖遺物の起動には相応のフォニックゲインが必要なのよね」

 

「ん〜?」

 

響はあまり理解できなかったようだ

 

「あれから2年、今の翼の歌であればあるいは・・・」

 

「そもそも起動実験に必要な日本政府からの許可は降りるんですか?」

 

友里が疑問を投げかける

 

「いや、それ以前の話だよ安保を盾にアメリカが再三デュランダル引き渡しを要求してきているらしいじゃないか・・・起動実験どころか扱いに関しては慎重にならざるを得ない、下手をうてば国際問題だ」

 

と藤尭が答える

 

「まさかこの件米国政府が意図を引いてるなんてことは?」

 

「・・・調査部からの報告によると、ここ数ヶ月の間に数万回に及ぶハッキングを試みた痕跡が認められているそうだ・・・流石にアクセスの出どころは不明、それらを短絡的に米国政府の仕業とは断定できないが勿論痕跡は辿らせている、本来こう言うのこそ俺達の本業だからな」

 

このハッキングだが一部は紫達の物であるがそれを知っているのは本人達だけ・・・

 

「風鳴司令・・・」

 

と緒川が来る

 

「おお、そうか・・・そろそろか」

 

「今晩は、これからアルバムの打ち合わせが入っています」

 

「え?」

 

響はハテナを浮かべる

 

「表の顔ではアーティスト風鳴翼のマネージャーをやってます」

 

と言いながら響に名刺を差し出す

そして緒川は翼と共に部屋を出て行った、それを見送った響は

 

「私達に降り掛かる脅威はノイズばかりではないんですね〜」

 

「うむ」

 

「どこかの誰かがここを狙っているなんて余り考えたくありません」

 

「大丈夫よ!なんてったってここはテレビや雑誌で有名な天才考古学者・櫻井了子が設計した人類守護の砦よ!先端にして異端のテクノロジーが悪い奴らなんて寄せ付けないんだから!」

 

「・・・どうして私達はノイズだけでなく人間同士で争っちゃうんだろ、どうして世界から争いが無くならないんでしょうね〜?」

 

「・・・それはきっと人類は呪われているからじゃないからしら?」

 

響の問に了子は意味深な言葉を返すのだった・・・

 

 

その頃翼達は

 

「次に月末に予定しているライブですがあまり時間がありません後でリハーサルの日程表に目を通しておいてください、それから例のイギリスのレコード会社からのお話ですが・・・」

 

「その話は断っておくように伝えたはずです、私は剣・・・戦うために歌っているだけにすぎないのですから」

 

「翼さん・・・怒ってるんですか?」

 

「怒ってなんかいません!剣にそんな感情は備わっていません・・・」

 

翼はそう言い、1人で歩き出す・・・緒川はそんな翼を見ながら

 

「感情がなかったら歌を歌えないも思うんだけどな〜」

 

と独り言ちるのだった

 

 

 

ある日のこと響は未来とのある約束を果たすため学校のレポートを全力で終わらせていた・・・その約束とはその日の夜、未来と一緒に流れ星を見に行くことである、響は何とかレポートを提出し喜んでいたが、突然二課から連絡が入る

 

「・・・はい」

 

 

 

 

 

 

響は二課に呼び出され出現したノイズを倒すため出現場所である公園に来ていた・・・そして未来に電話をかける・・・

 

『響?どうしたの?』

 

「ごめん、急な用事が入っちゃった・・・今晩の流れ星一緒に見られないかも」

 

『・・・また大事な用なの?』

 

「・・・うん」

 

その声はとても悲しそうだった、だから未来は

 

『・・・わかった、なら仕方ないよ部屋の鍵は開けておくからあまり遅くならないでね?』

 

「ありがとう、ごめんね」

 

そう言って響は電話を切る・・・そして

 

『Balwisyall nescell gungnir tron』

 

ノイズと戦闘に入った

 

 

途中、翼が加わり相変わらず連携を取らず戦闘していた所に白い鎧を纏った少女が現れ翼達と戦闘に入る

 

そして、それを見守っている者がいた

 

『・・・あの鎧は藍が言っていたネフシュタンの鎧、奏ちゃんに頼まれて響ちゃんと翼ちゃんの監視をしていたけど別の敵が出てくるとは、しかもネフシュタンの鎧・・・どうやらあの鎧の少女は響ちゃんを狙っているようね・・・』

 

そう八雲紫だ、紫はここ数ヶ月の響と翼の関係を奏に伝えたところ、まだ外に出れない事もあり、変わりに2人をどうにかして欲しいと頼まれたのだ、紫は元々協力し手助けするつもりだったのもあり、二つ返事で頼みに応じ2人を見守っていた・・・

 

その頃二課では

 

「ばかな!?現場に急行する!!何としてでも鎧を確保するんだ!!」

 

弦十郎の言葉に了子が頷き2人はモニタールームを後にする

 

 

ネフシュタンの鎧を纏った少女は鎧から生えている鞭を使い翼を攻撃する翼は飛翔することで鞭を回避し『蒼ノ一閃』を放つが鎧の少女はそれを鞭で弾き逸らす翼は落下しながら攻撃するが全て躱され鞭で受け止められる、そして鞭で受け止められた翼の動きが一瞬止まりその隙を狙って少女に蹴りを入れられ距離ができる少女は鞭を使い遠距離から攻撃してくるため翼は中々近づけず防戦一方になっていた・・・

響は思わず翼の名を叫ぶ、すると少女が杖を取り出し響向かって何かを放つ、それは地面に着弾すると形を形成していきノイズとなった

響は敵がノイズを操ることに驚きノイズが出した粘着液に捕まってしまう翼は少女が杖を扱ったことによりできた隙をついて接近し攻撃するもまた鞭に防がれてしまう、そして翼は脚部の剣を展開し攻撃するも少女に足を捕まれ投げ飛ばされる、少女は完全聖遺物のポテンシャルを発揮し一瞬で投げ飛ばされ倒れた翼の元に移動し倒れている翼の顔を踏みつける・・・そして少女は言った目的は翼達を倒すことではなく響をさらうことだと、翼は踏みつけられたまま剣を空にかざし技を放つ『千の落涙』空からの攻撃に少女は踏みつけた足をどかし避ける自由となった翼は少女を追い攻撃をしかける・・・

 

 

そんな一部始終を見ていた紫は・・・

 

『あれはノイズ!!あの杖の力でノイズを操っているのね・・・恐らくここ数ヶ月のノイズの異常発生はあの杖のせいね・・・』

 

紫はここ数ヶ月のノイズの異常発生について考えると共に

 

『しかし、何故今頃になって姿を表した?そして何故響ちゃんを狙っている?響ちゃんにしかない何か特別なことがあるのかしら?あるとすれば響ちゃんは聖遺物と融合してしまった融合症例と言うことぐらい・・・もしやそれが目的なのかしら?・・・そしてこの事は二課及びその上の者達しか知らないはず・・・まさか内通者が?』

 

紫は翼達の戦闘を見ながらそう思うのだった・・・

 

 

 

翼は少女が放つノイズと鞭を倒し弾きながら少女に再び接近し剣を振るう少女も剣を避け防ぎ翼の攻撃に対応していた・・・翼は小型のナイフを放ち少女は鞭でそのナイフを弾く、そして少女はそのまま飛び上がり鞭の先に完全聖遺物のエネルギーを集めそれを翼に放つ

 

『NIRVANA GEDON』

 

翼は剣で受け止めるもあまりの威力に耐えられず吹き飛ばされてしまう、技を放った少女は着地し翼に言い放つ

 

「ふん、まるで出来損ない」

 

「・・・確かに・・・私は出来損ないだ・・・この身を剣と鍛えてきた筈なのに無様に生き残ってしまった・・・出来損ないの剣として恥を晒してきた!」

 

翼は立ち上がる

 

「ただ、それも今日までのこと・・・奪われたネフシュタンを取り戻すことでこの身の汚名を注がせてもらう!」

 

そして月夜を仰ぎ見る

 

「そうかい、脱がせるものなら脱がして・・・何!?」

 

少女は動こうとするも体が固まり動けなかった、少女は原因を探し自分の影に先程翼が放った小型のナイフが刺さっているのを見つける、このナイフのせいで動けないと解るも動けないので抜くこともできずただ棒立ちするしかなかった

 

「く!こんな物で私の動きを!?」

 

少女は翼に睨むが・・・

 

「!?まさか・・・お前」

 

「月が覗いている内に決着をつけましょう」

 

月を見上げながら翼は悟った様な顔をしてそう呟く・・・

少女は翼の尋常ではない雰囲気を感じ取り

 

「歌うのか?絶唱を・・・」

 

それを聞いた紫は

 

『絶唱ですって!?何とかして止めたいけれど今は響と少女もいるし迂闊に動けない!』

 

そして翼は響に振り返り

 

「防人の生き様!覚悟を見せてあげる!!貴女の胸に焼き付けなさい!!」

 

「やらせるかよ!好きに!勝手に!・・・クソ!動けねぇ!!」

 

少女は動こうとするが翼の技『影縫い』に拘束され動けない、そして遂に翼が剣を掲げ絶唱を歌う

 

『Gatrandis babel ziggurat edenal・・・

 

 

翼は歌いながらゆっくりと動けない少女に近づき肩に手を置き顔を近づけ

 

・・・Emustolronzen fine el zizzl』

 

絶唱を歌い終わる・・・瞬間翼を中心にして凄まじい衝撃が走る

少女はゼロ距離でその衝撃を受け吹き飛ばされ響を捉えていたノイズは消し飛んだ

 

吹き飛ばされた少女はあちこちに傷を負ったがネフシュタンの鎧の力で傷が再生する・・・しかしそれはネフシュタンの鎧に侵食されていると言うことであり少女はそれを防ぐためその場から退却する・・・

 

 

翼が絶唱を歌った場所は巨大なクレーターができておりその中心に翼は立っていた・・・何とか立ち直した響は翼に駆け寄る

 

「翼さん!」

 

そして同時に駆けつけた弦十郎と了子も到着する

 

「無事か!!翼!?」

 

「私とて人類守護の務めを果たす防人・・・」

 

そう言って翼は振り返る・・・翼は絶唱のバックファイヤで身体中から血を流していた

 

「こんな所で折れる剣じゃありません・・・」

 

翼そう言って倒れた

 

「ッ!?翼さぁぁぁん!!」

 

月夜に声が響く・・・

 

 

 

 

『・・・・・・奏ちゃんに報告しなければね』

 

紫は裂け目に消えていった

 

 

 

翼はリディアンに運ばれリディアンの敷地内にある二課の息がかかった病院にて治療を受けていた・・・

 

弦十郎は主治医から

 

「辛うじて一命は取り留めました・・・ですが容態が安定するまでは絶対安静、予断の許されない状況です」

 

「・・・わかりました、よろしくお願いします」

 

弦十郎はそう言って頭を下げる、そして後ろに控えたエージェント達に

 

「俺達は鎧の行方を追跡するどんな手掛かりも見落とすな!」

 

 

響は病院の待合で1人落ち込んでいた

 

「貴女が気に病む必要はありませんよ・・・翼さんが自ら望み歌ったのですから」

 

響は声の主を見る

 

「緒川さん・・・」

 

「ご存知とは思いますが以前の翼さんはアーティストユニットを組んでいまして」

 

「ツヴァイウィングですよね?」

 

「その時のパートナーが天羽奏さん今は貴女の胸に残るガングニールのシンフォギア装者でした・・・2年前のあの日ノイズに襲撃されたライブの被害を最小限に抑えるため奏さんは絶唱を解き放ったんです」

 

「絶唱?翼さんも言っていた」

 

「装者への負荷をいとわずシンフォギアの力を限界以上に撃ち放つ絶唱はノイズの大群を一気殲滅せしめましたが、同時に奏さんの命を燃やし尽くしました・・・奏さんの殉職そしてツヴァイウィングは解散・・・1人になった翼さんは奏さんの抜けた穴を埋めるべく、がむしゃらに戦ってきました。同じ世代の女の子が知って叱るべき恋愛や遊びも覚えず、自分を殺しひと振りの剣として生きてきました・・・そして今日剣としての使命を果たすため死ぬことすら覚悟して歌を歌いました・・・不器用ですよね、でもそれが風鳴翼の生き方なんです」

 

「そんなの酷すぎます・・・そして私は翼さんのこと何にも知らずに一緒に戦いたいだなんて、奏さんの代わりになるだなんて・・・」

 

響は涙を流す

 

「僕も貴女に奏さんの代わりになってもらいたいだなんて思っていません、そんなこと誰も望んでいません・・・ねぇ響さん僕からのお願いを聞いて貰えますか?・・・翼さんのこと嫌いにならないでください、翼さんを世界で一人ぼっちだなんてさせないでください」

 

「・・・はい」

 

響は答えるもどうすればいいのかわからずにいた・・・

 

 

 

その頃幻想郷に戻った紫は奏にノイズを操る敵が現れたこと、響ちゃんと相変わらず連携が取れていなかったこと、そして・・・翼が絶唱を歌ったことを伝えた

 

「なんだって!?翼が絶唱を!?」

 

「ええ、2年前・・・あのライブの日の汚名を晴らすため、あの日散っていった人々のために命を懸けて絶唱を歌ったわ」

 

「・・・そうか・・・翼は無事なのか?」

 

「ええ、藍に調べさせたところ一命は取り留めたそうよ、しかし絶対安静で予断を許さない状態らしいわ」

 

「・・・わかった・・・なあ姉御」

 

「何かしら?」

 

「翼に合うことはできないかな?」

 

「・・・まだできないと言いたい所だけど、方法はあるわ」

 

「!?じゃあ!!」

 

「でも現実では会うことはできないわ」

 

「・・・どういうことだ?」

 

「私の知り合いに夢を操れる妖怪がいるわ、その娘に頼りましょう・・・その娘の力で貴女と翼ちゃんの夢を繋げ、会うことができるはずよ」

 

「おお〜?そんなことできる奴がいるんだな、ホント妖怪って色々いるんだな〜」

 

「ふふふ、では早速連絡を取ってみるわ」

 

「ああ、頼む!」

 

そう言って紫は裂け目へと入って言った

 

「・・・待ってろよ翼、今会いに行くからな・・・」

 

 

 

 

 

 

 

翼は夢を見ていた・・・空から堕ち続ける夢・・・そんな翼を誰かが抱きとめた

 

「え!?奏!?」

 

そう、天羽奏だった

 

 

 

 

 

奏は紫の知人、夢の支配者・ドレミー・スイートの力を借り翼の夢の世界へと来ていた

 

『ここが翼の夢の世界・・・』

 

奏は当たりを見渡す周りは永遠に続く海と空しか無く奏は何故か浮いていた・・・

 

『浮いてる・・・これも夢の中だからか?』

 

そして空から落ちてくる翼を見つける

 

『翼!?』

 

奏は翼の元へと翔んで行き翼を抱きとめる・・・そして翼は目を開く

 

「え!?奏!?」

 

「ああ、翼久しぶり・・・会いたかったよ」

 

あの悲劇のライブから2年・・・遂にツヴァイウィングが揃った・・・

 

 

 

 

奏は翼を離し2人は向き合う、2人は何も言えずただ見つめ合っていた。しかし奏が先に話す

 

「なあ翼」

 

「何?奏」

 

「・・・2年前のあの日のことなんだが・・・ごめんな?私が絶唱を歌ったせいで翼には苦しい思いをさせちまった」

 

「!?そんなこと無い!!あれは私がいけなかったの!!あの時私にもっと力があれば・・・奏に絶唱を歌わせずにすんだのに!!・・・奏を死なせずにすんだのに!!」

 

その言葉を聞いて奏は思い出す

 

『あ〜翼に会えた嬉しさで忘れてたけど、あたしはこっちの世界だと死んだことになってたんだったな・・・』

 

「あ〜翼?」

 

「?」

 

「実はな?あたし死んでないんだよ」

 

「ッ!?嘘よ!!あの日!あの場所で絶唱を歌った奏は跡形も無く消えていた!」

 

「あれはな?実は私ある人の・・・人?まあ人でいいや、ある人の力でワープさせられてな?治療を受けたらしい」

 

「・・・それは本当なの?」

 

「ああ、だから今は直接は会えないけどいつか絶対に翼に会いに行く!!案外すぐに会えるかもしれないな!!」

 

「本当に!?本当に会いに来てくれるの!?」

 

「ああ!!絶対にだ!約束する!!そしてまたツヴァイウィングとして一緒に歌を歌おう!!」

 

奏は翼と約束をかわす

 

「・・・あともう1つあるんだ」

 

「何?」

 

「響のことなんだが」

 

「・・・」

 

「翼、響のこと助けてやってくれないか?あの娘もあのライブの時の被害者なんだ・・・それに翼は私が死んだと思って私の置き土産である響のことを守るためにあんな態度を取ってたんだろ?」

 

「・・・奏にはなんでもお見通しね」

 

「はは、何年一緒にいたと思ってるだよ!翼のことなんて何でもお見通しだよ!それにあいつは優しい奴さ自分の為ではなく誰かの為に戦える強い娘だ・・・でもまだまだ未熟だし、いきなり目覚めた力のせいで心の整理もついていない・・・だから、あいつのことを守って・・・いや、共に戦ってやってくれ」

 

「・・・わかったわ」

 

「うんうん、伝えたい事は伝え終わったし私はそろそろ行くとするよ」

 

奏がそう言うと奏の姿が徐々に薄くなっていく

 

「奏!!さっきの約束!絶対帰って来てね!!」

 

「ああ!!またな!翼!!」

 

そう言うと奏は消えていった・・・

 

 

 

翼は病室で目を覚ます

 

『夢?・・・そうよ奏は死んだのよ・・・今の夢も私が勝手に作り出した妄想・・・』

 

翼は体を起こしベッドの横にある台の上に置いてあった手紙に目が止まる

 

『これは?』

 

翼は手紙を取る・・・手紙には『翼へ』と書かれており

 

 

『絶対に帰ってくる!約束だ!!』『奏より』

 

「!?・・・奏・・・約束だよ?」

 

翼の頬を涙が伝った・・・

 

 

 

 




いや〜長くなってしまいました
前回邂逅すると言ったなあれは嘘だ・・・次回後編で邂逅すると思うのでもうしばらくお待ちください!!
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