ハダカデバネズミ   作:焼き団子

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ちくわはですね、何と美味しいんですよ。私好きでは無いですが。




ちくわ大明神

...俺は寝起き早々に一体何を見てるんだろう。

 

少なくとも俺は今目が腐ってるだとかイカれてるだとか、様々な所謂デバフとも言える何かがないとするならば今竹輪の中にいる。

 

_人人人人人人人_

>竹輪の中にいる<

 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

 

何言ってんだろ俺。

大丈夫かな、なんかメンヘラなってる訳じゃないよな。

あぁでも俺はちゃんと人間だしまぁ多分幻覚かなんかでしょ。

そう思った俺は今寝転がっている物を見たいが為に上体を起こして周りを見てみた。

 

全面いっぱいに竹輪が広がっている。

記憶が正しければ、俺の自室は一般的な、想像に難くはないであろう男性の個室だ。

机と椅子にテレビ、パソコンなんて言った家電家具、その全てが竹輪で出来ていた。

 

ぶっちゃけ何言ってるか見てるのか感じてるか全部分からないので何もかも気にせず二度寝を決行する事にした。

こんな精神異常者以外にまず見るこたァないだろう謎を必死に考える必要は無い。

 

ただまぁこういった現象、明晰夢って言う方が正しそうだけど、はやはりお約束と言っていいのか知らんが、体感1時間待っても眠気は来なかった。

いつもなら来て欲しくない時に来る睡魔は何処かへ行ったようだ。どうか1人にしないで。

 

仕方ないのでベットな竹輪から立ち上がりフローリングな竹輪をしっかりと踏んづけながら取り敢えず1階へ向かう。

 

気持ち悪いほど全部竹輪で出来ている。なんなら感触も竹輪。もう訳分からん。

いやこんなの理解したくないけど。これ理解できたらター研とか見ても世界観全部理解できそう。そしたらまたある意味全知全能か。なんか嫌だな。

 

1階に無事降り、リビングを開けて中を見た瞬間に俺は10秒ほど固まった。

竹輪がリビングで、まさに"生活"をしていた。

まるでMMORPGなんかで出てくるそういう類のネタスキンの歩行シーンのように竹輪が歩いてる、物を持っている、新聞を読んでいる。挙句食事も。

 

閉じた。

人生で初めて10秒って大切なんだと感じた。こんな謎の空間で。

 

目を5回ほど擦ってもう1回ドアを開けた。

それがとっていた行動は閉じていた空白のせいで少々の変化はあるものの、それ以外の変化は1ミリたりともなかった。

ちゃんと竹輪だし生活は人間をしていた。

どうやって動いてんだか食べてんだか持ってんだか、色々突っ込みたいがそんな事しよう物ならおそらく喉も頭もイカれるので辞めることにした。

同時に取り敢えず気にしない事にした。ちゃんと言うと現実逃避。夢なら夢逃避とでも。

 

この一種の社会を形成する竹輪は俺の事を一切気に留めなかった。

目の前を平然と歩いたのだが声?を掛けられることはなかった。

 

なんでか分からないので、取り敢えず椅子に...座ってる?置かれてる?ちょっとよく分からないけど、まぁそんな1つの竹輪に触れてみた。無反応。殴っても同等ってかビクともしなかった。殴ったぶんがそのまま形を変えずに跳ね返ってきた。もうどういう事か分からない。見た目は竹輪で、中身はボクシングのあれかなにか...?正式名称知らないけど。

 

まぁなんと言うか安心した。これで人間検知して仮に襲いかかってこようものなら心臓麻痺起こすわ。下手なゾンビ物よりも怖い。一種の生活音がするだけで無音だし。

俺は知ってるぞ、こういう奴が走ろうものなら多分時速400kmは超える。少なくとも俺が見てた動画のラムレーズンパンだとかバターロールパンとかはそうだった。

 

そんなきっとこう言って正解だろう、安全確認が終わったところでおそらくキッチンであろう場所に入り、きっとこれは冷蔵庫かもしれない竹輪を開けてみることに。

何故冷蔵庫かもと憶測できるのか、それはまるで冷蔵庫かのような取っ手の存在があるからだ。

 

空洞だった。

ちゃんと竹輪してた。冷蔵庫でも何でもなかった。竹輪型冷蔵庫かと思ったら竹輪型竹輪だった。

もう訳が分からない。

扉かもしれない何かを閉めて、振り返って蛇口とかがあるだろ方を向いた。

 

蛇口だろうものも竹輪だった。因みにキッチンであろう場所とリビングかもしれない場所は仕切られている。

まな板に包丁、多分食材にきっとフライパンらしい物も全て竹輪で出来ていた。

キチンと全て穴が空いていた。無論フライパンらしい物にも。語弊を恐れず言うとするなら、このフライパンの存在はそこの空いたバケツとか柄杓とか正しくそんなものと同等。

もはや本当にそうなのかすら分からない。

 

普通に想像できるが、取り敢えず蛇口を捻ってみた。

竹輪がぬるぬると出てきた。

スーパーなんかで売られている長さまで出てくるとポトンと落ちた。

表現は下品だが排便である。多分快便。

 

なんかもうあまりにもシュールだった。

多分この世界はボケが量産されすぎてツッコミ不足に陥ってしまった世界なんだろうどうでもいいけど。

何も考えず逃げるようにリビング、果てはその竹輪ハウスから出ていった。

 

外に出てみると、全面いっぱいに竹輪が広がっていた。のだが何故か自動車や自転車だけ普通だった。この家は俺の知っている日本がある世界で言うところの超高級車であるクルマが3台並んで存在していた。

 

多分カオスって単語で全部形容して正解な気がする。と言うかそれそのもの。車関係がそのままという事は、竹輪では不便だったという事か。でもそれ言ったらあの冷蔵庫型竹輪はどうなるんだろうか。

 

でも知ってるものであってくれて良かったと少し安心した。なんせ植物すら竹輪で出来ている。俺はちゃんと知ってる言語を話せているだろうか。

 

俺は出てきた場所を見てみることにした。

家はやはりというか、竹輪でできていた。家によく使われている木材やコンクリートなんて言ったのが全て竹輪に置換されているだけだった。

これを"あぁ普通だなぁ"って感じている俺は短時間でこの世界に毒されているのやもしれない。

 

取り敢えず自動車の運転なんて出来ないので素直に自転車を借りる...うん、借りていくことにした。

 

竹輪ロードを突き進んでいく。どうやらここは住宅街?らしいのだが、他の多分家らしいものは全て竹輪単体だった。

どういうことだってばよ。

 

そんな竹輪に気を取られすぎたのか竹輪にぶつかってコケた。痛い。やはりどこの世界でも脇見運転はダメだな。

 

気を取り直して自転車を立たせ乗って発進した。

光景に一切の変化のない、よくある量産型クソゲーみたいな感じの、所謂竹輪街をただただひたすらに突き進んでいく。

変化ないせいでつまらなすぎる。学校の3000mの長距離走こと持久走を思い出す。出来ればこんな世界で、よりにもよってツーリングで思い出したくはなかったし感じたくもなかった。

体感上2時間以上経ったぐらいかに、大きなドーム状の竹輪があった。ドームの上てっぺんによくある看板のようなものが着いているので何が書いてあるのか気になったので見に近寄ると、「CHIKU輪」と書いてあった。

 

何も考えず、頭を空っぽにした。

気は多分軽くなった。と言うかそう思い込んでおこう。プラシボ効果とか言うのが働くだろ。

この「CHIKU輪」、皆の知っているあの竹輪を、縦に綺麗にカットして、よく車とかが通る、トンネルと同じ大きさをしている。

唯一違う事とすれば壁の厚みだろうか。竹輪をそのまま拡大したかのような厚みをしている。

一応ちゃんと車のあの行き戻りの境にある線、名称とか知らないけど、は存在している。

走ってる自動車1個も見なかったけど。外に出てなんかやってる竹輪は居たけど。縄跳びとか、宗教とか。

 

多分普通に車通ったら日本なら助手席側からは竹輪よりもたらされる暗闇を見る事が出来ると思う。せめて車そんまんまなんだから削ぐ音しとけよとは思う。心底どうでも良いけど。

けどあの殴った感じだとかぶつかった感じだとか、多分車のあの速度でこの「CHIKU輪」を通ろうとすると中にいる人諸共ぶっ壊れんじゃないかな。ある意味恐ろしい。二重の意味で。

 

そんな感じでこの「CHIKU輪」の前を右往左往したり立ち止まったり、様々なアクションをしていると、突然この中からまるで蒸気機関車の汽笛を間抜けに改造したかのような音が聞こえてきた。

最早比喩表現すら訳が分からないが俺も分からない。なんだ蒸気機関車の汽笛を間抜けに改造したって。ビックリチキンの鳴き声2オクターブ下げてを迫真な感じにした感じかなにか?

 

とりあえず「CHIKU輪」からだいたい500m程離れ様子を見ていると、比較してちっちゃなそのまんまの竹輪が内壁を擦りながら現れた。多分感じはトラック。何トンか知らんけど。

 

何故か俺は目の前からその様子を見ているんだが、酷い圧を感じる。巨大な筒状の、謎に比喩表現でしか表現出来なさそうな音を鳴らしながらそのトンネルから出てくる竹輪から馬鹿みたいな圧を感じる。

温厚な人を激怒させた時みたいな圧を感じる。

 

という事で完全に出てくる前に逃げておくことにした。しっかりとペダルを踏み込み、コケないように慎重に、自転車で出せる最高速をたたき出す。

その5分後ぐらいか、覚えちゃった例の音が遠くから聞こえてくる。

しかも結構音高い。4オクターブ位。

気になって後ろを見ると、すっごく静かに、けど結構な速度で迫っていた。

多分ベーグルパンとラムレーズンパンを足して2で割った速度。

 

そんな後ろを振り向いてしまった俺はそんな竹輪から逃げられる訳もなく引かれ...

 

るところで目が覚めた。反射で上半身は持ち上がっていて、割と汗をかいていた。

周りを見渡すとちゃんと俺の知っている部屋だった。ちゃっかり時計を確認すると[00:19]とあった。なんか微妙だなぁ。

はぁ...と酷く大きな溜息を着いた。なんであんな明らかな悪夢を見たのかさっぱりだった。

とりあえず汗が嫌だから風呂に入って二度寝しよう。そう考えてとりあえず確か修学旅行かなんかで買ったなんちゃってドリームキャッチャーなるものを壁から取り外すし、机の中に乱暴にしまって考えられた予定通りにその時間は動いた。

 

 

後日、酒によった俺が何故か竹輪の中身を覗きながら「ちくわ大明神」と叫んで突然寝たと言う情報を親から聞いた。

とりあえず自分にビンタしてお酒は控えた。




こんな感じの文章をただただ書いていく。そんな感じですがどうか宜しくお願いします。
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