好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 作戦会議編の続きとなります。









 あと、感想で「多重クロスとしては最高クラスに面白い」なんていわれてちょっとうれしい気分だったりします。

 評価が低いからちょっと自信なくしてたんですよねぇ。

 これからも頑張って、推薦や創作掲示板で名前が出てくるような作品になるといいなぁと思っています!









 そんな自分なので、感想・高評価・推薦が来るとテンションMAXになっちゃうかも(チラリ


神威動乱編 第二十三話 総力、集めます!

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヒマリの爆弾発言ならぬ爆弾質問に、すぐに動いたのは二人だった。

 

「「ヒマリ、メッ!!」」

 

 咄嗟に九成とヒツギがツッコミを入れたけど、容赦なくぶっこんだよ、ヒマリのやつ!?

 

 っていうか九成はともかくヒツギの反応早いな! 本当に短い間で仲良くなってやがる。

 

「なんかごめんなさい! ヒマリはちょっとその……空気が読めないんです!」

 

「良くも悪くも無邪気なんです! 悪気はないんです! 情状酌量を!」

 

「い、痛いですの!?」

 

 速攻で九成とヒツギが頭を下げさせながら自分達も頭を下げる。

 

 ちなみにリーネスはカズヒや南空さんと一緒に「元プルガトリオ機関つながりでとりなして……」だの「菓子折りは何にすれば……」「弁護士に心当たりは……」だのやってる。

 

咄嗟にに速攻の謝罪を二人に任せてフォローの準備をしているあの連携っぷりに、近くの人たちはちょっと引いてた。

 

 あと阿吽の呼吸でツーカー過ぎる。どんだけお互いを理解して行動できるの?

 

 いやでもマジでやばくね? あの目のすわりぐらいだと、変に突っついたらまじ切れとかなりそうなやつじゃね?

 

 くそったれ! こうなれば女子にボコられなれてる俺が誘導するしかねえ!?

 

「で、でもまあヴァーリの奴には俺もむかついてるかな! あいつもだけど平和な毎日が送りたいのに強敵がいっぱい来るんだからな、ホント!」

 

 いやそこは本音だけどね!

 

 実際、俺は可愛い女の子とハーレムを作って平和に暮らせるならそれが一番なんだ。命がけの殺し合いとかテロリストとの戦いなんて勘弁してほしい。

 

 なのに宿命のライバルとかいるのがまず大変なのに、更にそいつが魔王の末裔とかいう始末。「現在過去未来全てにおいて最強の白龍皇になる男」とか、ちょっと勘弁してくれませんか!

 

 そういう意味じゃあ、イラつく気持ちも分かるけど……。

 

「いや、そういうことじゃないから」

 

 あら、全然違う。

 

 なんか呆れてる感じの目で見られてるし、俺とは全く違う理由なのか。

 

「……そろそろいいか? とりあえず戦力についてまとめておきたいんだが」

 

 先生がそう話を切り替えると、まずフロンズさんが咳払いをした。

 

「我々大王派からは、私とノアが管轄している第一特務研究師団がオフェンス。更にサイラオーグ殿を頭目とする第四義勇師団に、シュウマ殿……厳密にはシュウマ・バアル領の第二遊撃師団が投入されます。最も、第四義勇師団と第二遊撃師団は後詰になりますが」

 

「指揮系統の混乱を避ける為の方策ってやつでしてね。その辺に関しちゃ申し訳ないです」

 

 ノアさんが補足するけど、前に言ってた師団は本当に全部投入なのか。

 

 またすっごい数が来るんだなぁ。

 

 っていうかサイラオーグさんは後詰なのか。まあ、指揮系統って大切らしいから仕方ないのか?

 

 

 でもって、フロンズさんは更に不敵な笑みを浮かべていた。

 

「もちろんそれだけでは足りないでしょう。もしプログライズキー関連技術が欲しいのなら、今のうちに要望をお願いしたい。何分調達に若干の時間もかかりますからね」

 

「いいのかしら? 大王派の上役は魔王派(私達)に塩をあまり送りたくないと思うのだけれど」

 

 リアス部長がそう言うと、フロンズさんは肩をすくめた。

 

「ここで戦力を無駄に出し惜しみして多大な被害を出すよりは、私が多少叱責される代わりに和平側の勢力全てが得する方がいいだろう。北欧神話や日本神話にも恩を売れるだろうし、大王派に利益をきちんと入れられるのなら何とかなるだろうさ」

 

 ……なんていうか、フロンズさん達も大変だな。

 

 でも変な出し惜しみはしないんだ。そういう意味なら、足を引っ張らないしいいのかな?

 

 でも、それだけで足りるのか?

 

 切り札としてミョルニルのレプリカはある。戦力もフロンズさん達がごっそり増やしてくれた。

 

 でも、あのフェンリルと仮面ライダーヴァナルガンドはかなりやばい。

 

 このままだと流石に死人が出るかもしれないしなぁ。

 

 俺が不安になっていると、その時カズヒが手を挙げた。

 

 視線がカズヒに一斉に集まるけど、カズヒは澄ました表情だ。あと何故かリーネスも隣にいる。

 

「……その件なんですが、時間的に戦闘開始までにちょっと遅れることを許してくれるのなら、切り札を一つ増やすことが可能だわ」

 

「カズヒ専用に開発していたプログライズキーが完成しそうなのぉ。あれが完成すれば、ロキの方はかなり有利になるはずよぉ」

 

 お、まじか!

 

 そんな凄い物を用意してるとか、ちょっと頼もしいけど恐ろしいぞ!

 

「何時の間にそんなもの用意してたんだよ、リーネス」

 

 九成はちょっと引いてるけど、まあ付き合いが長いのに教えられてないなら仕方ないか。

 

 でもなんでだろ。カズヒ関連なら、ちょっとぐらい九成に言ってもいいと思うけど。

 

「……研究の一環と今後の展開を考慮した、「和平に反対して馬鹿なことをする神が出てきた用」だったからねぇ。場合によっては問題行動になりそうだから、こっそり進めてたのよぉ」

 

 うん、確かに色々言われそうではあるかも。

 

 神々との和平まで進めているのに、対神用の兵器開発をしてたら邪推されるよな。アザゼル先生やサーゼクス様達が認めてたら、絶対うるさい奴が出てくるよ。

 

 でもドンピシャな事態になってるし、なんていうか苦笑いしちゃうよなぁ。

 

「……ただぁ、推定される作戦開示時刻にはちょっと間に合わないんですよねぇ。……早くても四十分ほど遅れます」

 

 ……四十分か。

 

 フロンズさん達はちょっと考え込んでるけど、答えは決まってる。

 

「OK任せた。それまでは死ぬ気で何とかする」

 

 あ、九成に先に言われた。

 

 フロンズさん達やクロードさん達はちょっと面食らってるけど、俺達はまあ同意見だ。

 

「貴女達が言うなら、確かに成果のある切り札だと確信が持てるわ。私の責任で許可できるだけの価値はある」

 

 部長が微笑みながらそう言うけど、実際そうなわけだ。

 

 カズヒもリーネスも俺達の仲間だ。それも一生懸命頑張っているし、成果も挙げてる頼れる仲間だ。

 

 そんな仲間が、切り札を一つ用意できるって言ったんだ。

 

 ならやることは決まってるぜ!

 

 俺も拳を握り締めて、笑顔で二人に言ってやる。

 

「こっちは任せろ! 何があったって、そこまで持ち堪えてやるさ!」

 

 ああ、それが仲間ってもんだ!

 

「……ロキ陣営だけでなく禍の団(カオス・ブリゲート)の動きや戦力も不明瞭なのだがね」

 

「まあいいだろ。こっちが送り込む人数的に、二人ぐらい出遅れても大した誤差はねえよ」

 

「……あまりロジカルに切り捨ててあげないでください。カズヒがあえてそこまで言うなら、相応に自身がある切り札ということでしょうから」

 

 後ろの人達の冷めた意見が悲しい。

 

 フロンズさんとノアさんはともかく、クロードさんは自分の部下だったカズヒにもっと期待してください!

 

「……まあ、そっちの助っ人もいるなら何とかなるだろうがな。そうなんだろ、お二人さん?」

 

 アザゼル先生はそう言いながら、クロードさんのお付きの人達ににやりと笑った。

 

 あ、そういえばそちらの二人っていったい誰なんだ?

 

 男の人の方をロキは八百万って言っていた。神様のロキが八百万って言うと、日本の神様を思い浮かべちまう。女の人のオケアニスってのも、なんか気になるし。

 

 俺は紹介してもらいたかったからカズヒをちらりと見ると、ちょっと遠い目をして苦笑した。

 

「……仮にも一応日本とギリシャの神を連れてくる辺り、プルガトリオ機関としても和平に対して強い意識があると痛感する話ですね」

 

「やっぱり神様なのかよ!?」

 

 そんな予感してたけど、それでも大声をあげたくなるって。

 

 まじで神様!? 神様が教会の暗部に所属してるの!?

 

「……エクストラ部隊っていう異教の神仏が所属する部隊があるとは聞いてたけどさぁ。マジでいるところを見るとちょっとビビるな、やっぱ」

 

 九成は知ってたのかよ!?

 

「え、神様? まじで神様なのか!?」

 

「……えと、ヤオヨロズって日本の神様の集団名だっけ? あとオケアニスって……ギリシャだっけ?」

 

 匙やヒツギが驚いたり首を傾げたりしていると、クロードさんが苦笑した。

 

「はい。男の方はかつて八百万の神々として日本の山村で信仰されていた源玄隆(みなもとのげんりゅう)。女性はオリュンポスと敵対していたティターン神族に三千人存在するオーケアニスという水の女神が一人、アニアスです」

 

 そう紹介されて、それぞれ頷いたり微笑んだりしていた。

 

 神様! まじで神様!

 

 神様が神様を襲いに来たら、それを守る為に別の神様が出てくるとかどんな激戦だよ!? スーパー神様大戦!?

 

「まあ、拙者は数百年前の時点で村が廃れていたこともあり、その後宣教師達に感銘を受けて改宗した身だ。元々武家であったが死後崇められて神になった身故、神としては木っ端なのであまり期待されても困るぞ?」

 

「私も女神とはいえ、巨人族とニンフの間に生まれた身だから、神様としては弱いわよ? たぶん最上級悪魔クラスなら防戦に徹すればしのぎ切れるレベルだからね?」

 

 それでも神様とか凄いっていうか、最上級悪魔って悪魔全体でも本当に少ないですからね!?

 

「……話を戻しますが、今回大王派が提供する島で戦闘を行うことになっているのは二人が理由でもあります」

 

 と、クロードさんが話を戻した。

 

 どういうことなんだ?

 

 俺が首を傾げていると、そこでリヴァさんが前に出る。

 

「じゃあ説明するわね。簡単に言うと、私を含めた下位の神格三柱の連携でロキを抑え込む策なの」

 

 ふむふむ。

 

 つまり……どういうこと?

 

「正確には、腐っても日本の神である玄隆、海の神であるアニアス、そして戦の神の娘で地脈関連に強いリヴァの三人が連携することで、そこにいる三大勢力を強化させるように調整するって寸法だ」

 

 先生がそう補足してくれるけど、なんか凄い作戦だな。

 

 それぐらいしないと勝てないかもしれない相手とか、ロキってやっぱ凄いんだな。

 

 俺が感心してると、先生は遠い目をした。

 

「最も、これだけやっても生身のロキに突破されかねないのが野郎のやばいところだ。だからミョルニルのレプリカはマジで重要だし、リーネスとカズヒの切り札にも期待してる」

 

 これだけやっても無理目なのか! どんだけだよ、ロキの奴。

 

 あと先生、なんで匙の方に近づいてるんですか?

 

 匙が微妙に引いていると、先生はぽんとその肩に手を置いた。

 

「だからこそ、俺も切り札を用意する。……俺自身は会談の仲介で動けないから、お前が頼りだ、匙」

 

「はぁああああああああ!?」

 

 匙がめちゃくちゃ慌ててるけど、ソーナ会長の様子から見て会長は教えられてたな。

 

 当事者に教えてあげてよ先生。鬼か何かですか。

 

「いや、俺じゃどう考えてもロキをどうにかなんて―」

 

「安心しろ、俺に考えがある。それに言い方は悪いがマルガレーテのおかげで、成功確率は跳ね上がってるから安心しろ」

 

 先生が匙をそう押し切るけど、マルガレーテさんが遠い目をしていたりそもそも跳ね上がってるとかいう辺り、なんか凄い思い付きだな。

 

 ……先生の思い付きか。

 

「…………匙、生き残れよ?」

 

「なんで疑問符だぁああああ!」

 

 いや、先生の思い付きとか巻き込まれる側にとって大変なの確定だし。

 

 うん、夏休みのあの特訓は命がいくつあっても足りなかった。この緊急事態で思いついたことなら、もっと酷い可能性だってある。

 

 俺は目を閉じて、匙を無言で拝んだ。

 

 頑張れ匙。生き残れ匙。

 

 きっと生き残れたのなら、めっちゃ強くなってるはずだから。

 

「さて、それじゃあ会議はいったん終了だ。グリゴリの施設行くぞー」

 

「いやだぁああああああああ!? 死ぬ、絶対死ぬ!」

 

 匙は逃げ出そうとするけど、アザゼル先生は構わず引っ張っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「助けてくれ、兵藤! 助けてください、会長ぅうううううううううっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 その叫びに、全員がちょっと黙とうした。

 

 




 ようやくある程度の神の情報を出せました。

 できることならエクストラ部隊はさらに出したいところですが、まあ出せるとするならアザゼル杯編になりそうではあります。

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