好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
……一応言っておきますと、フロンズ達は共通の敵や共通利益において遠慮なく大盤振る舞いしておりますが、基本的には「政敵」であります。
そのためフロンズ側のキャラクターは、大なり小なりオカ研とは相いれない要素があり、対立が不可分な状況なら、だれもがフロンズを裏切ることなくオカ研と敵対を決定することになるでしょう。
マルガレーテも最初からフロンズ側につけることを前提にしていたキャラなので、そのあたりのキャラ造詣はきちんとしています。
確かにマルガレーテはヴァーリの正反対なキャラ造詣で、自分はヴァーリはあまり好きじゃないキャラで、相応のけじめをつけるべきだとも思っています。
……が、それはあくまでけじめ案件であり、問答無用でずっとひどい目にあい続けろなんて思ってはいません。それぐらいの一線はきちんと引いています。
だからこそ、フロンズ側につくマルガレーテは、過激すぎるほどの突き詰めました。昔漫画で読んだ「七つの大罪に八番目があるならそれは正義」がにじんでいる造形です。
突き詰めすぎれば正論もまた悪に代わる。それを念頭に置いて作っているので、そこはご了承を。
Other Side
ラッシングチーターレイダーに変身したアニルに対し、アーサーはため息すらついた。
「そんな絡繰り細工で私とコールブランドをどうにかできるとでも思いましたか? ……その侮辱、命がいらないと言っているようなものですね」
そう冷静かつ冷酷に告げ、アーサーはコールブランドを引き抜くと切りかかる。
躊躇する必要は全くない。そこまでのことをしたと、斬首によって思い知らせる。
故にこそ、変な絡め手はせずに真っ向から切りかかる。
圧倒的な才覚と、それを生かす鍛錬に、そしてそれによって性能を引き出された最高の装備。
すべてにおいて上回っていると自負しているが故の、真っ向からの斬撃に対し―
「ここまでは予想通り」
『HARD!』
その音声と共に鳴り響いた衝撃音が、文字通り予測を防ぎ切った。
そしてその防いだ物体を見て、アーサーは思わず目を見開いた。
『Attache case opens to release the Jeagement blade』
「……アタッシュケース?」
一見するとそう見える物体が、コールブランドを防ぎ切っている。
出来の悪い悪夢のような光景にアーサーは一瞬凍り付き、そしてそれがいけなかった。
「隙だらけだぜ」
『シュナイダーライズ』
その一瞬でアニルはアタッシュケースに見えた物体を開き、疑似両刃のブレードを展開する。
そしてその刃に、濃い灰色の輝きが宿り力を成す。
『インベイティングカバンシュナイデン!』
その斬撃をアーサーはコールブランドで受け止め、そして距離を取る。
呆気に取られたがゆえに思わぬ一撃をしのぐ羽目になったが、おかげで冷静になれた。
どうやら準備は相応の価値があったらしい。油断しすぎたことを反省し、速やかに切り捨てることで恥を濯ぐべきだ。
そう判断し、アーサーは冥土の土産としてコールブランドの能力を本気で発揮しようとする。
空間を切り裂き後ろからの刺突で始末する。
その判断に従い、アーサーはコールブランドを振るい―
「じゃあ、そろそろ本番だ」
―何も起こることなく、アニルは踏み込んだ。
驚愕に支配された一瞬で、アニルは一気に接近する。
ラッシングチータープログライズキーの影響を受けているとはいえ、一瞬の隙で距離を詰めたアニルは素早く斬撃を放つ。
戸惑いながらもそれをさばいたアーサーは、その時になって漸く気付いた。
思わぬ展開に動揺して、コールブランドがわずかに重くなっていることに気づかなかった。そして、コールブランドの刀身が何かに包まれていることにも気づかなかった。
「これは……っ!」
薄く、しかし頑丈な装甲がコールブランドを鞘のように包んでいる。
これではコールブランドといえど、ただの鈍器としてしか使用できない。剣の能力を発動することも不可能だろう。
即座にコールブランドのオーラで弾き飛ばそうとするが、想像以上に頑丈で破砕ができず、その隙にアニルが攻撃を仕掛けてくるので余裕もない。
「これは……ここまでが貴方の策ですか!」
「ああ! カズヒ先輩用に試作されたアタッシュナイダーにこのプログライズキーを併用してのコールブランド封じ! そしてそこからレイダーの性能で……押し切るっ!」
攻撃を躱し合いながら、アーサーはアニルに対して苦戦している現状を、不本意ながらも受け入れる。
レイダーの装甲が頑丈なこともあり、刃を封じられたコールブランドでは以下にアーサーで切り裂けない。
加えてアタッシュナイダーは十分すぎるほどの殺傷力を持っており、人間の身では人達浴びればそれで終わる。
ラッシングチーターレイダーそのものが移動力が高い。空間を切り裂いての離脱を封じられている状況では、アーサーでは逃げることはできない。最も、ここまで追い込まれてむざむざ逃げることができない程度には、アーサーは自分がプライドを持っている。
これを打開するには今のアーサーではどうしても時間が必要だ。
なら仲間に頼るかとも思うが、それすら不可能。沽券の問題ではなく物理的にできないという、完全な窮地だった。
「お前が苦戦している理由は、もう分かり切ってるだろう!」
つばぜり合いをレイダーの性能で有利に進めつつ、アニルは吠える。
「……ちょっと俺達を……弱者の意地をなめすぎなんだよ、お前らは!」
一方その頃、黒歌もまた苦戦を強いられていた。
アーサーが思わぬ苦戦を強いられているのは気づいているが、こちらがそれに介入する余地はない。
流石に助けられるなら援護したい程度には情があるが、そもそもそんな余裕がないなら不可能という当たり前の理屈だった。
そして精神的にはそれ以上に、黒歌の方が追い詰められている。
「なんで……さっきから……こっちの場所が……分かってるのよ!」
思わずそう愚痴りたくなるほど、戦闘は一方的だった。
黒歌に仕掛けてきたのはルーシア・オクトーバー。
動きも気概も才能も、ヴァーリを叩きのめして気絶させたリュシオン・オクトーバーの足元にも届かない。妹を持つ身としては、リュシオンに同情すべきかルーシアに同情すべきか迷ってしまうレベルだった。
だからこそ、黒歌は毒の霧を展開しながら仙術で気配を消す。
相手がそれに翻弄された隙に星辰光でつながり、そこからゆっくりと弱らせればいい。
楽しいことが好きではあるがヴァーリほど強敵との凌ぎ合いを好んでいるわけでもない黒歌にとって、確実に倒せる相手に全力を出すつもりはなかったのだが。
『BULLET』
「実装!」
『レイドライズ! シューティングウルフ!』
……この音が、急激に遠ざかりながら聞こえてくる。
『The elevation increases as the bullet is fried』
これが、悪夢の始まりを告げる音声だった。
「……そこ」
『スカウティングカバンショット!』
霧の中に戦術を使っている黒歌を、遠慮なくルーシアは正確に射撃していた。
初弾を食らってしまったこともあり、黒歌は回避に徹するほかない。
しかも霧を濃くして仙術もフル活用しているにも関わらず、敵の殺気がこちらを正確に貫いている。
「なんでなんでなんでなんで! こっちの仙術をここまで見抜けるのよ!!」
そして美猴もまた、苦戦を強いられていた。
「はっはぁ! まさかここまでできるとは思ってなかったぜぇ! 星辰光全然使えねえとか思えねえ!」
如意棒で砲撃をしのぎ、毛を利用した分身で反撃を試みる。
だがそれすら砲撃で薙ぎ払われ、美猴はヒツギに接近を許される。
「喰らえ如意棒!」
「甘いって!」
振るわれる斬撃を、ヒツギは聖剣で受け止める。
強度は決して高いわけではないとされる聖剣創造で、如意棒の一撃を受け止められたことに美猴は舌を巻く。
苦戦している黒歌やアーサーには悪いが、自分としてはこういった激戦は大好物だ。
「二人にゃ悪いが面白くなってきやがった! もっと付き合ってもらうぜぃ!」
「オッケオッケー。こっちも最初からそのつもりだし……ね!」
衝撃で一瞬距離を取られた瞬間、龍の咆哮が放たれる。
咄嗟に横っ飛びで回避するが、そうなってもいいように狙っていたらしく、サリュートⅡやヨトゥンヘイムマギアが合計十体ほど吹き飛ばされた。
そこまで言って、美猴はふと気づく。
戦闘は本来三つ巴になっていたはずだが、その動きが大きく変わっている。
「おいおい、思いっきりぶつかってるの
気づけばそういうことになっていた。
当初は誰もが乱戦状態になっていたにも関わらず、気づけば三大勢力側は少しずつだが隊列を組み直し集団で方陣すら作っている。
そして積極的にぶつかり合っているのはロキ側と禍の団であり、三大勢力側は外周部が援護を受けつつ戦闘を行い、疲労が溜まれば内側のメンバーと交代している。そして休息をとってある程度回復したら援護射撃を行い、消耗した味方と交代。このサイクルで損耗を最小限にしていた。
あれ、これまずくね?
美猴がそう思ったのも当然だが、しかしそれを伝えている余裕もない。
何故なら既にヒツギは迫っており、聖剣でこちらに切りかかってくるからだ。
大火力砲撃に頼り切らず、星辰奏者の身体能力を生かせる近接戦を織り交ぜることで、美猴は精神的に回復する余裕がなく、逆にヒツギは近距離と遠距離のインターバルで負担を抑えている。
星辰光を発現できない欠陥星辰奏者と思っていたが、だからこその戦い方なのかとすら舌を巻く。
「さっきも言ったけどやるじゃねえかぃ!」
「まぁね~。そもそも、なんで私が
そしてつばぜり合いから体捌きで受け流し、龍の咆哮の砲身を美猴の横っ腹に突きつける。
「―なしでも足を引っ張らない程度には強いんだよね、私は!」
そして接射で龍の咆哮が放たれた。
その戦況を見て、アーサーは思わず己の目を疑った。
リアス・グレモリー眷属が活躍するとは思っていた。
彼らはすべからく天賦の才ともいえる力を持っており、更に鍛錬を欠かさない傑物の素質を持つ者たちだ。
だがふたを開けてみれば、そんな彼ら以上に大王派の軍勢が善戦しているこの現状に、アーサーは一瞬だが夢を見ているのかとすら思っていた。
だが、襲い来るアニルの殺気で現実だと分かる。
瞬時に回避し、コールブランドを振るうが避けられる。よしんば当たっても、刃を封じられている現状では決定打にならない。
屈辱を感じるほどに追い込まれている。そう近くするほどに圧倒的な状況をひっくり返されている。
「まさか、この程度の機械に私達が苦戦するとは―」
「ああ、代金代わりに伝言を頼まれてたんだ」
歯噛みするアーサーに、アニルがそう告げる。
「そういうセリフを言われたらこう返せってよ。……そんな風になめてかかっているから痛い目を見るのだ、社会不適合者共よ……ってなぁ!」
『フルチャージ』
アタッシュナイダーを一度開閉し、アニルは突撃を敢行する。
それに対してアーサーはカウンターをとる体制をとる。
流石にここまでの戦闘を繰り返してきたことで、アーサーも相手の動きにある程度合わせられるようになっている。そして大技を当てる気なら、その威力を利用してコールブランドの拘束を破壊できるかもしれない。
そしてその一瞬をつかみ取れるだけの才覚をアーサーは確かに盛っており―
「かかったな間抜け」
―その程度はアニルも読んでいた。
『ラッシングボライド』
レイドライザーを一瞬操作し、その瞬間アニルの―ラッシングチーターレイダーの―動きが掻き消える。
このタイミングでの悪魔的加速に、今までの動きに慣れていたアーサーは一瞬だが確実に見失い。
それでも瞬時に殺気で反応し迎撃の斬撃を繰り出す状態に持って行けたのは、ひとえに彼が才覚だけでなく鍛錬も積み、経験も重ねてきたからだ。
そしてその遍くすべての差に対し―
「そうくると思ったぜ!」
―アニルは奇策によるたった一度の初見殺しで上回る。
『インベイティングカバンリッヒテン』
アタッシュナイダーの攻撃を、あえてアニルはアーサーではなく地面に向かって叩き込む。
頑丈なアーマーに包まれた一撃は、そのまま地面にスコップのように突き立ち、そして加速力を利用しててこのように持ち上げる。
その結果、アーサーは空中へと投げ出され―
「ツケを払いな、アーサー・ペンドラゴン!」
その腰が入らないアーサーに、加速力を利用した体当たりをもってして、アニルはアーサーに牙を届かせた。
と、アニル達によるVSヴァーリチーム。アニルによる「初見殺し乱舞による押し切り」的な戦いはどうだったでしょうか?
黒歌の仙術をルーシアがどうやって突破したのかは、ゼロワンに詳しい方ならたぶんわかっている感じだと思いますが、後程説明するのでそこはご安心を。
ゼロワン関連は原作の要素を組み込む余地がるので、原作で出てきた味方側のプログライズキーも出したいとは思っておりましたので、こんな感じになりました。主要ライダーの初期プログライズキーは全部出したいと思っており、スティングスコーピオンとライジングホッパーをどうやって出すべきかを考慮中。……敵側に使わせるのは避けたいしなぁ……などと考えております!
また、何度も書いてますが自分はヴァーリチームに「厳しめ」な作品にするつもりはあっても「アンチ・ヘイト」にするつもりはかけらもありません。なので、ヴァーリのように今回の敗北で彼らを成長させることも考えております。
黒歌が星辰奏者になったのもその一端といえますね。最低でもD×D陣営の原作キャラには、クロス要素を組み込んだ強化が施されたキャラクターが割と多めに出てくるだろうとは思っております。