好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 高評価・感想・推薦を欲してやまないグレン×グレンです。








 本当は前回の話と複合するつもりでしたが、キリの良さとかを考えて分けましたので、ちょっと短いですがご了承ください。


神威動乱編 第三十七話 後継覇王

 

 

 

 

 

 

祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 訳が分からない。いや本当に訳が分からない。

 

 なんなんだ、あの集団は!

 

「祐斗! 大丈夫!?」

 

「い、いろんな意味で何とか……」

 

 部長のお言葉に答えながら、僕は心身共に疲労して膝をついた。

 

 本当に大変だった。

 

 何故か彼らは神器や異能を、性癖が下地になっているものと思っている。その所為で訳の分からない質問攻めに遭いながら戦う羽目になって、真剣に苦労した。

 

 イッセー君の乳技と相対する禍の団だって、ここまでの苦労はしてないだろう。それぐらい話が通じない連中だ。

 

 あれはいったい何なんだ!? いや、本当に!!

 

「……性癖とは凄まじいな。あいつらなら洋服崩壊(ドレス・ブレイク)を習得していても驚かんぞ」

 

「イッセー君のライバルになりそうな人達ね!」

 

 ゼノヴィアとイリナさんも気圧され気味だけど、その感想はどうかと思うよ?

 

 イリナさんはまだ微妙だけど、ゼノヴィアはイッセー君を愛しているんだから、もうちょっと手心を加えてあげるべきだ。というか二人とも敬虔な信徒で、イリナさんは転生天使なんだからもうちょっとこぅ……慎みを持った方がいいと思う。

 

 だが敵は難敵だ。

 

 サリュートⅡと渡り合える性能の人型兵器に、高い練度と装備で戦う歩兵部隊。連携も上手く、訳が分からない混乱もあって、僕達はもちろん、ロキ側の戦力も混乱している。

 

 となると禍の団も、流石に苦戦していると思いたいけれど―

 

「……さて、それでは妾も本腰を入れるかのぅ」

 

 ―その足音に、僕達は振り向いた。

 

 そこにいたのは九条・幸香・ディアドコイ。

 

 面白そうに周りを見ながらも、特に動揺が見られないその姿に、僕達は警戒心が高まっていく。

 

 こんな光景を見てこの態度がとれるとは恐れ入った。精神力が異常なまでに強いのか、それともただ変な人なのか。後者であると考えるのは、この状況では油断でしかないだろう。

 

「……ま、負けません! イッセー先輩に恥ずかしい真似はできないです!」

 

「……イッセー先輩も頑張ってる。負けないから」

 

 ギャスパー君と小猫ちゃんがそう構える中、九条は不敵な笑みを浮かべながら、プログライズキーとスラッシュライザーを取り出した。

 

「さて、妾もロキともっと遊びたいところだが、臣下に花を持たせるのも主の矜持。……少し遊んでもらおうとするかのぉ?」

 

『スラッシュライザー!』

 

『ARMS!』

 

 スラッシュライザーにプログライズキーを装填し、幸香はにやりと微笑んだ。

 

『Kamen……rider……Kamen……rider……Kamen……rider……』

 

 そして、スラッシュライザー本体を取り外すと、天高く掲げる。

 

 そして不敵に笑った直後、勢いよく振り下ろして僕らに突きつけた。

 

「変身」

 

 それに合わせてプログライズキーが読み込まれ、変身が開始される。

 

『スラッシュライズ!』

 

 大きなカラスのようなライダモデルが展開され、九条の背中に止まるようにとどまる。

 

 そしてライダモデルは翼を広げると、羽の隙間からいくつもの物体が突き出る。

 

 それは重火器だったり、RPGだったり、弾帯だったり、ロケットランチャーだったりする。

 

 そしてそれが彼女の全身を隠したと思った時、盛大に爆発した。

 

『ブローニングクロウ! Bang Bang Bang! It’s a humans forth』

 

 黄金を主体とした、黒い装甲に身を包んだ仮面ライダー。

 

 そう、仮面ライダーに態々変身し、九条・幸香・ディアドコイが僕達に向き合った。

 

「それだけの敵手であると認めよう。そして名乗りを上げるとしようではないか」

 

 仮面越しでも不敵な笑みを浮かべていると確信できる声色で、九条は宣言する。

 

「我が名は仮面ライダーディアドコイこと、九条・幸香・ディアドコイ! かつて我が英霊となりながらも魂を腑抜けさせた馬鹿者から力を簒奪し、同胞となりしジョン・ラカムの助力をもって力を馴染ませ覇道をなす者」

 

 その言葉と共に、急激にオーラが上昇した。

 

 なんだ、これは。

 

 まるでイッセー君やヴァーリ・ルシファーが禁手になったかのように、急激すぎる力の上昇。

 

 まさか、彼女も禁手に……いや、違う。

 

 これは、根本的に違う何かがある。

 

 それに寒気を覚えるとともに、九条・幸香・ディアドコイは宣言した。

 

(おの)が魂を曇らせたアレクサンドロス三世に代わり、覇道を成す海賊、アレクサンドロス三世のデミ・サーヴァントにしてそれを超える者!」

 

 そのオーラが間違いなく増幅している。

 

 それに警戒心を湧き立たせる僕達に獰猛な笑みを向けて、彼女は腰を落とし―

 

後継覇王(アレキサンダー)九条・幸香・ディアドコイの御前であると知るがよい!!」

 

 その言葉と共に、猛威が僕達に襲い掛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 な、なんか禍の団の連中の動きがシャレにならないことになってきてないか!?

 

「くそったれ! アーサーが逃げたと思ったらこれかよ!」

 

 アニルが舌打ちしながら周りを見渡すけど、かなりまずい。

 

 なんていうか、禍の団の連中がすぐに体勢を立て直して動いてきやがった。

 

 美猴達の話だと、あの変態軍団について知っていたらしい。だからすぐに我に返れたってところか?

 

「……まずいね。変態集団は今までノータッチだったから何も分かってない。そして私達もロキもだからこそ分かってない。知っているのは禍の団だけ」

 

 ヒツギが舌打ちする気持ちもわかる。

 

 ぶっちゃけ、禍の団が一番アドバンテージある状況だよな、これ!

 

「ぅぇ……なにが、その……ぁあ……兄さん……」

 

「しっかりするですのよルーシア!」

 

 ルーシアもまだパニックが抜けてないし、とにかく俺達がしっかりしないと!

 

 と、とりあえず年長者だけど一番素人だし、ここはヒツギに指示を仰いだ方が―

 

「……ん?」

 

 ふと、視界の上の方に何かがいる気がした。

 

 っていうかいる。なんていうか、でかいのがいる。

 

 タンニーンのおっさんに比べると小さいけど、それでもDFよりはかなり大きい。……十二メートルぐらいだ。

 

 そんでもって、なんていうか似てるのを知っている。

 

「まさか……サリュート!?」

 

「いや、でかすぎ……いや、でも似てる……?」

 

 ヒツギもそれに気づいたけど、ここに来て新型かよ!?

 

 しかもでかいとか、絶対なんかあるだろこれは。

 

 まずいまずいまずい。このままだと、完璧に押し切られ―

 

 

 

 

 

 

 

『『『『『『『『『『『創生せよ、天に描いた守護星を―――我らは鋼の流れ星』』』』』』』』』』

 

 

 

 

 

 

 

 ―本当にやばい!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 と、本腰を入れた幸香と禍の団の新兵器投入の章でした。

 駒王会談の時の幸香は様子見に近く勝ち負けとかをあまり考えてない遊び半分だったので、本領から全く遠い状態です。
 ……なので、今回の幸香は段違いに強いです。夏休みの特訓がなければ、一分も断たずに全滅しかねないガチなレベルだったりします。

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