好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 へい! なんか文を読んでないだろといいたくなる批判が、昔の活動報告に出てきたグレン×グレンです! 感想・高評価・推薦を熱く望んでいます!








 今回は完璧に禍の団のターンとなります。


神威動乱編 第三十八話 禍なす覇王

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『『『『『『『『『敵軍勢確認により、これより星辰体兵装の本格駆動開始を決定。』』』』』』』』』』

 

 サリュートらしい、詠唱っていうよりただの業務連絡じみた起動音声(ランゲージ)が響いた時、俺は気づいた。

 

『『『『『『『『『『星辰体感応出力及び、搭乗者との同調を最大出力に変更。これより最終調整に入る』』』』』』』』』』

 

 なんか、動きが重い。

 

 そこまで強力ってわけじゃない。だけど確かに、高速具でもつけられたみたいに体が重くて動きにくい。

 

 動かない時は気にならないけど、動こうとすると動きづらくなっている。そんな感覚がする。

 

『『『『『『『『『『全行程終了(オールコンプリート)――戦闘行動を開始する(オープンコンバット)。』』』』』』』』』』』

 

 そして気づいたら、上に何かある。

 

 見上げると、でっかい爆弾があった。

 

 ………冗談だろ?

 

『『『『『『『『『『『超新星(メタルノヴァ)――制圧型星辰兵装・駆動開始(アストラル・ブラストアームズ)』』』』』』』』』』』

 

 やばい、爆発する―

 

 

 

 

 

 

 

 

祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 各地でいきなり爆発が連続して発生し、更に僕達の動きが重くなる。

 

 突如として現れた大型のサリュートが星辰光を発動してからのこの反応。どう考えても原因は明らかだろう。

 

 だからこそ、僕は聖魔剣を作り出しながら問い質す。

 

「あの新型、まさか君達の切り札か!」

 

「否、そんなわけがなかろう」

 

 聖魔剣の一撃をスラッシュライザーで軽く受け流し、幸香は素早く左手を突き付ける。

 

「あれはミザリの配下が設計した、有象無象を蹴散らす為の新型じゃ」

 

 その瞬間、大口径のソードオフショットガンが握られ、素早く二連射で放たれる。

 

「確かアルバートとか言ったかのぉ……あの変異の兵士を使ったやつが開発したものじゃよ」

 

 そう告げながらの幸香の狙いは正確で、発射も早い……回避は無理か。

 

 咄嗟に聖魔剣を盾にして防ぎながら、僕は手に持つ聖魔剣の力を解放する。

 

 具現化するのは炎の聖魔剣。威力は低いが広範囲に炎を展開しつつ、僕は素早く連続で切りかかる。

 

 幸香の星辰光が爆発物を操るのなら、着火しやすい環境を作ればあるいはと思ったからの判断だ。

 

 だが、幸香は躊躇することなくポリ窒素爆薬の人形を作り出す。

 

 グリフォン型の魔獣は爆発物で出来ていながら、炎を突破して後ろのリアス部長達に襲い掛かる。

 

「なめないで頂戴!」

 

 魔獣達こそリアス部長達が薙ぎ払うが、その爆風もあって連携が寸断された。

 

 豪快なだけでなく立ち回りも優秀か。英雄を名乗るだけのことはある。

 

「不安定極まりないポリ窒素を制御する星辰光だぞ? ボヤ程度で着火できると思うたか! ロキ(神域)に届いてから出直すがよい!」

 

「そうか、なら派手に行こう」

 

 その瞬間、絶大な聖なるオーラが幸香に襲い掛かる。

 

 豪快にデュランダルで爆発事魔獣達を薙ぎ払い、ゼノヴィアが突貫する。

 

 それを幸香は神器による黄金の花弁で受け止める。

 

 神滅具級というだけあり、デュランダルすら受け止める防御力は厄介だ。

 

 だけど―

 

「ならまとめて薙ぎ払うのみですわ!」

 

 ―そこに同じく突破した朱乃さんが仕掛ける。

 

 直接投射だけでなく上から落ちる雷光、それも多角的に放つことで仕掛ける一人十字砲火。

 

 これなら流石に行けるはずだ!!

 

「温い!」

 

 だけど、幸香は更にその上を行く。

 

 展開された黄金の花弁は基点となってドームのように結界を形成する。

 

 そして結界は花弁に匹敵する防御力を発揮して、雷光を粉砕する。

 

 あの結界、物体に耐えるのではなく破壊することで攻撃を防ぐ類なのか。

 

 まずい。結界そのものが神滅具の領域であり、更に花弁の防御力がかみ合えば、その防御力はイッセー君ですら突破するのは困難だろう。

 

 まず間違いなく時間をかけて力を倍化させる必要がある。そしてそれですら困難な防壁を、今の僕たちでは突破できない。

 

 攻撃だけでなく防御すら多角的。そして何より―

 

「こんなものかぁ!」

 

 ―突撃する幸香の攻撃力も厄介すぎる!

 

 スラッシュライザーによる斬撃も、聖魔剣やデュランダルと切り結べる領域だ。いくら何でもと思うけど、更に遠距離攻撃まで仕掛けてくる。

 

 直射型のロケット弾を、星辰光とは異なる形で大量に生成して乱射してくる。その数と破片含めた爆発で僕達の動きを制限したところに、更に左腕で腰だめに構える汎用機関銃が襲い掛かる。

 

 威力が大きい攻撃をあえて牽制と制圧に回し、より命中させやすい攻撃で確実に当てに行く、豪快さと堅実さがまじ合わさった攻撃だ。接近戦ですらしのぎ切れない中、遠距離戦闘ですら魔獣以外にここまでできると、流石に押し切れない。

 

 そしてふと気づいた瞬間、爆風を突き抜けて花弁が突貫してくる。

 

 咄嗟に暴風を引き起こす聖魔剣を大量に生成。花弁の動きを阻害するだけでなく、地面に生やすことで僕自身を吹き飛ばすことで回避する。

 

 そして一拍遅れた花弁が聖魔剣を粉砕する。やはり結界を纏うことも可能のようで、その攻撃力は厄介だ。

 

 高速かつ頑丈である花弁が、破砕効果を持つ結界を纏う。おかげで攻撃力も、鎧を纏ったイッセー君の拳以上だ。これは本当に厄介だよ。

 

 そして何より、身体能力が高すぎる。

 

 今までの戦闘では手を抜いていたということか。いや、それにしてもこれは全身鎧型の禁手、それも神滅具級だ。

 

 仮面ライダーになったことを踏まえても、いくら何でも性能が高すぎる。

 

「ええい! 木場、少しでいいから足止めしてくれ!」

 

 その声に、僕はゼノヴィアの意図を正確に察知した。

 

「咲き誇り、襲い掛かれ聖魔剣!」

 

 瞬時に大量の聖魔剣を四方八方に展開、更に中にも大量に飛ばす。

 

 飛ばした聖魔剣は次元発動型で特定方向に加速するように仕掛けている。これにより時間差でブーメランのように回転しながら飛び掛かる仕組みだ。

 

 むろん、こんな方法では正確には狙えない。だけど同時に属性攻撃性質を付加している。飛ばす能力もあるため威力は低いが、当たった部分を基点に範囲攻撃が発動する。

 

 幸香は素早くそれを迎撃し、更にゼノヴィアにも魔獣を襲い掛からせる。

 

 この状況下でゼノヴィアに攻撃する余裕を捻り出したことは優れすぎている。そしてゼノヴィアは回避しようともしない……が。

 

「させません! アーシア先輩!」

 

「任せてください ギャスパーくん!」

 

 ギャスパー君の停止で発生した僅かな通り道を、アーシアさんが突貫する。

 

 乳語翻訳抜きでは煩悩を全開にしたイッセー君ですら捉えることが困難な、アーシアさんの驚異的な三次元走行能力。その卓越した移動技術は、ギャスパー君によって穴が生まれた攻撃では捉えられない。

 

 そしてその回復が、ゼノヴィアに爆発を耐える余地を作り出した。

 

 そして―

 

「今です、部長!」

 

「ええ、よくやったわ……小猫!」

 

 小猫ちゃんが全力をもってして、リアス部長をゼノヴィアと対を成す位置に届かせる。

 

「ゼノヴィア……合わせなさい!」

 

「無論だ部長、吹き飛ばすぞっ!」

 

 最大出力の部長の消滅の魔力と、限界まで貯めたゼノヴィアのデュランダルによるオーラの斬撃。

 

 鍛えられ、そして溜めに溜めたこの一撃は、イッセー君ですら深手を負うだろう威力が込められている。

 

 それが回避を困難にされた状態で、幸香に向かって放たれる。

 

 幸香は結界を作ろうとするが、だけど甘い。

 

「アーメン!」

 

 真上から強襲を仕掛けたイリナさんによって、花弁の連携は一瞬乱れた。

 

 これなら……

 

「いける!」

 

「いかぬわぁ!」

 

 僕の確信を、しかし突き破る声が響く。

 

『ARMS!』

 

 プログライズキーが起動し、幸香は素早くスラッシュライザーを逆手で構える。

 

 同時に、左腕に大剣が具現化した。

 

 そして左右同時に襲い掛かる攻撃に対し―

 

我、選別断ち切る者也(ゴルディアス・スラッシャー)

 

『ブレーニングレイン!』

 

 それぞれが消滅の魔力とデュランダルの一撃を切り裂いた。

 

 ……あり得ない。

 

 いくらなんでも強すぎる。星辰奏者(エスペラント)であり魔術回路があり仮面ライダーになれるからといっても、神滅具保有者として見ても強すぎる。

 

 それでも戦意をかき消さない僕達に、幸香は嬉しそうに肩を揺らした。

 

「ふっふっふ。その勇士に敬意を表し、絡繰りを教えてやろう」

 

 そう告げる幸香は、しかし軽く肩をすくめる。

 

「とはいえ簡単なことじゃ。妾は()()()()()()()()()()()()()?」

 

 その言葉に、僕はすぐに思い出した。

 

「……アレクサンドロス三世のデミ・サーヴァントと言ったね。つまり、さっきの斬撃以外に宝具があるのかい?」

 

「確か宝具には真名解放を必要としない、常時発動型の宝具があるらしいわね。それかしら?」

 

 僕とリアス部長がそう推測すると、幸香はうんうんと頷いた。

 

「惜しいがいい線をついておる。正解は、サーヴァントとしての()()()()()()()()()()()()()宝具というわけじゃ」

 

 ……それは、どういうことだ?

 

「諸君らは知っておるか? ロマンスとは今でこそ恋愛物語になっておるが、元々はそれらをエッセンスとして含んでおるだけの騎士や王といった者達の冒険活劇であったと」

 

 それがどうしたのかといいたいけれど、その時僕はふと思い出した。

 

 そういえば、ロマンスにはアレクサンドロス・ロマンスというものもあるらしい……っ!

 

 それにリアス部長も気づいたのだろう。目を見開いていた。

 

「……アレクサンドロス・ロマンスに由来する宝具、ということ……っ!」

 

「その通り、そのようなジャンルとして確立するほどに崇拝され、王や英雄足らんとする者を幾人も生み出したアレクサンドロス三世の崇拝……否、知名度補正が宝具と化したのが、我、活劇の英雄也(アレクサンドロス・ロマンス)!」

 

 堂々と高らかに、胸を張って。

 

 九条・幸香・ディアドコイはその力を吠える。

 

「サーヴァントしての真名を解放することにより、自身だけでなくアレクサンドロス・ロマンスの信仰を力に変換、全ステータスのワンランクアップ及び、魔力を回復し負傷による性能低下を減衰させる! それこそがこの宝具の真骨頂!」

 

 そう告げる幸香は、どこまでも胸を張りながら、どこか苦笑を感じさせていた。

 

「これだけの栄光をつかみ取りながら、腑抜けるような馬鹿がいるとは情けないとは思わんか?」

 

『ARMS!』

 

 そして同時に駆け出し、飛び掛かる。

 

 スラッシュライザーは腰についている。つまりは蹴りによる必殺技。

 

 それに呼応するように、ゼノヴィアが僕の近くに並び立った。

 

「合わせろ木場! 制御は任せる!」

 

「ああ、分かっている!」

 

 回避をさせる気はないだろう。ならば真っ向勝負が最適だ。

 

 二人がかりでデュランダルを高め、真っ向から正面勝負で迎え撃つ。

 

「外連味に答えて小細工抜きだ! 喰らうがよいぞ!」

 

『ブローニングレインラッシュ!』

 

「「うぉおおおおお、デュランダル!」」

 

 

 

 

 

 ブローニング

 

     

 

 

 

 

        レインラッシュ

 

 

 

 

 

 

 その正面からの競り合いが、大爆発を引き起こした。

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、じゃあそろそろ私の強さを見せられるかしら? 本番……行くわよ!」

 

 そして嫌な予感通りに、春っちはこっちに右腕を構えて突撃する。

 

 動きから見て横なぎ。そしてこの距離と踏み込みは―

 

赤き灼熱の魔剣(ブレイド・オブ・ファイヤ)

 

 ―斬撃!

 

 斬撃の線を出がかりで見切ることで、俺は咄嗟に体を逸らして回避に成功。そのまま鶴羽を担いで距離をとる。

 

 即座に追いすがりながら、春っちは拳を握り締める。

 

 当然だが、赤き炎の腕ゆえにその手は炎に包まれる。あと何故か両手だ。

 

 赤き炎の腕は基本右腕にのみ具現化するはず。つまりあれは禁手か亜種発現なわけだが、それにしたってよく分からない。

 

 出力がまず、準神滅具の領域だ。更に発現する能力も多様性がありすぎる。一言でいうなら、かなり数が多い部類にある赤き炎の腕の性能じゃない。神の子を見張る者のデータから考えても異常だろう。

 

 手札と出力を両立したうえで、この性能は異常だ。

 

 赤き炎の腕は、持っていたとしても精々歩兵の駒一駒分上がる程度の神器だ。通常禁手は赤き火炎の双腕(ジェミニ・オブ・ファイヤ)で、今のように両手に纏えるようになる程度。手札も出力も明らかに異常だ。

 

 準神滅具クラスともなれば、駒価値が五駒か六駒レベル。だがこの様子だとまだ手札を持っているようだし、やっぱりどうも計算が合わない。

 

 そして、今はこれ以上考えている余裕もない!

 

「さあ! さあ……見てよ! 強くなった私を!!」

 

 振るわれる攻撃を対炎の魔剣で迎撃するけど、鶴羽を抱えてる状態だとこれ以上は難しい。

 

 そして―

 

「もっと強く私を見て。……その為に、私は……っ」

 

 ―泣きそうな今の春っちを、俺はどうすることもできないのか。

 

 そう思った自分に戸惑った瞬間、更なる攻撃が襲い掛かる。

 

「悪いが、こっちもそいつを潰したいんでな!」

 

 ここでベルナまで来やがるか!

 

 氷で出来た片刃の大剣を振るうベルナは、切り返しが以上に速い。

 

 刃がこっちを向いたと思ったら、慣性の法則を半ば無視して振るわれる。というより、峰の方から何かが噴出しているように見える。

 

「……もっと心配するべき奴無視して、こっちの嫌なところを突っついてきたんだ。覚悟は出来てるんだろうな!」

 

 ―お前も、泣きそうだよな。

 

 ……ああ、そうだよ。

 

 俺は嘆きの涙を見過ごしたくない。見えている全部をどうにかできるなんて言えるわけがないが、だからといって、自業自得でもない嘆きの涙が流れることを良しとしたいわけがない。

 

 だけど今の俺にはそんな余裕がない。そもそも、なんでそんな嘆きの涙が流れる理由も知りえない。

 

 それでも―

 

 ―ありがとう。そして、笑顔でいて……ほしいかなー

 

 俺の原風景と。

 

 ―でもちょっと……凄く怖いから、一緒に来てくれないかな?―

 

 ―その時は、期待してるよ、カズくん―

 

 果たすべき誓いと。

 

 ―やるじゃない。あとは私を本気で惚れさせなさい?―

 

 つかみ取りたいこの想い。

 

「無視できるかよ……」

 

 それらすべてをひっくるめて―

 

「……その涙を!!」

 

 ―恥じる真似ができるわけないだろうがぁ!!

 

「「っ!?」」

 

 鶴羽と俺の命が落とされなければそれでいい。

 

 その覚悟の突貫が、体に攻撃を食い込ませながらも致命傷をかろうじて防ぐ。

 

 死なない程度に……吹っ飛ばす!

 

『サルヴェイティングブラスト!』

 

 仕切り直させろ、くそったれ!!

 




 禍の団の新兵器となる完全人造側大型魔星。運用コンセプト上、オカ研との直接戦闘はほぼない、MSV的な要素となっております。






 そして大暴れする幸香。めっちゃ強いですが、禁手も強化フォームも出してないのでまだ成長するぜ! スフィアも目指すぜ!

 サーヴァントの設定を作るにあたり、僕鯖系のサイトはかなり参考にしていますが、完璧に丸コピはしないようにしています。そのため、アレクサンドロス三世の宝具はまだまだあります。これはまだ序の口というか本気モードに突入しただけであり、とっておきも奥の手も、アレクサンドロス三世のはもちろん幸香にとってのも使ってないとだけ言っておきます。





 そんでもって死力を尽くす和地。

 ヒロイン同時攻略をするという方法も考慮している春菜とベルナ。かなり強いので苦戦しました。

 相打ちじみた戦法で何とか目先の危機を脱しましたが、さてどうなる!?

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