好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 気づけば評価してくれた人が上方修正してくれて、あとちょっとで後まで行くぜぇえええええ! なグレン×グレンですぅ! カモン感想・高評価・推薦!

 今回の話は章のエピローグとなっております!


神威動乱編 第五十話 置いていかれたり残ったり

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ふむ~ん。アーネの乳房はやはり良い揉みごごちだのぉ」

 

「あぁん。もぅ、団長ったらお上手なんだから」

 

「お世辞ではないぞ? いい女やいい男を味わうのも人生の楽しみに一つだからのぉ。……何より、おぬしのシャムハトを超えんとする在り方と、油断すると凋落されかねんその媚態が気に入ってるのだからなぁ?」

 

「ふふっ。団長はそうでなくっちゃ」

 

「さて、おぬしの星辰光(アステリズム)もあって、後継私掠船団(我ら)は下っ端の戦力すら底上げされた。後は本隊がやる気になってくれればよいのだが……なぁ」

 

「あまり望めないの?」

 

「まったくもってその通り。どうも奴ら、勝利を掴む気概が見えん」

 

「神や魔王をターゲットにしているのに?」

 

「打倒することと勝利を掴むことはまた別ということだ? 奴らには勝利の理想(ビジョン)が見えなくてな」

 

「まあ確かに。ただあやかったり子孫として名乗っているって人が多い印象はあるわね」

 

「そういうことだ。どうも奴ら、()()()()()()()()()()()英雄なのだといった程度な気がしているのぉ」

 

「私もそうだと思うけれど?」

 

「ただ身に纏うのと超えるのとは別の概念であろう? 奴らは虎の威を借りてイキる狐に見える。……地金が凡俗にすら見えてきた」

 

「なら、見切りをつける?」

 

「独立するというのは妥当な案だ。妾達は既に独立部隊と化しているしのぉ」

 

「でも、本意ではないの?」

 

「当然。勝利を掴んで勝ち逃げするぐらいがちょうどよいが、それを成す為にはただ喧嘩が強いだけではなかろう?」

 

「それもそうね。ただ強いだけなら、オーフィスはとっくの昔に世界を支配しているわ」

 

「その通り。弱肉強食と適者適存は同義。すなわち、勝ち残る為に必要なものを見出し掴み取り揃えられる者こそが強者じゃ。……ただ英雄派から抜けて独立するのでは、沈没船の中の鼠と変わらぬて」

 

「候補はいるのかしら?」

 

「うむ。根幹の在り方は相容れぬが、しかし馬が合う雇い主に心当たりはある。……後で会議でもするかのぉ」

 

「……団長、少しいいか?」

 

「あらブレイ。どうしたの? おっぱい揉む?」

 

「あんたに溺れると後が怖いからパスだ。……曹操の方だが、京都で一度動きを見せるらしい」

 

「ほぉ? ラカムはなんと言っておるのだ?」

 

禍の団(カオス・ブリゲート)としてはやっておいて損はない。龍喰者(ドラゴン・イーター)もそっちで使う方がいいだろう……といっていた」

 

「なるほど、確かにその方がいいだろうて。だが―」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もしもう片方に、もしくはそのあとの手札を過つのなら……その時は、本当に私掠船団(妾達)も見切りをつけるとするかのぉ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなこんなで次の日。

 

 俺は今、途方に暮れている。

 

「……インガ姉ちゃん。なんか疲れたから俺学校休んでいいか? というか寝込みたいから添い寝してほしい」

 

「凄い甘え方するね」

 

 いや、だって……さぁ。

 

「うえぇええええん!! あの爺、私のこと忘れていきやがったぁあああああ!!」

 

 オーディン神、お付きのロスヴァイセさんを置いて帰りやがった。

 

 何やってんの!? あんた何やらかしてるの!?

 

 あとリヴァ先生は気づこう!? 気づいていさめてあげよう!?

 

 この人一生懸命頑張ってたのに、置いていかれるとか可哀想だろ。体裁的に帰りたくても帰れないよ。

 

 俺はなんていうか、頭痛がしてきた。

 

 異形社会、トップのノリが軽すぎる!

 

「爺さんも何してんだよ……」

 

「どうしましょう。体裁的に帰りづらく戻しづらいでしょうし、帰れても悪目立ちして居づらくなるでしょうし……」

 

 イッセーやシャルロットも頭を抱える感じだな、これ。

 

 いや、本当に何してるんだよあの主神は。

 

「……プルガトリオ機関にでも紹介しましょうか? その、ヴァルキリーも何人かいたはずだから」

 

 カズヒ姉さんも暗部に誘わない。

 

 っていうかヴァルキリーもいる……いや、血を引いている人はいたな。

 

 しかしそれにしても暗部にこの流れで誘うのはあれだろう。

 

「カズヒ。流石に暗部は……」

 

「それもそうね。まだ疲れが残ってるのかしら」

 

 リアス部長にそう言われて、カズヒ姉さんも額に手を当てて首を横に振った。

 

 いや、それにしてもどうするんだこれ?

 

「……アニル、とりあえず燻製を持ってきて慰めないと」

 

「俺の燻製を何だと思ってんだよ、小猫」

 

 アニルの燻製は四次元ポケットじゃないけど、確かに気晴らしにはなりそうだな。

 

「どうしましょう。アースガルズから連絡が来てないとなると、あちらも対応に困っているのではないでしょうか?」

 

「主神のお付きが主神に付き添ってないとか、主神が悪くても……難しいことになりそうだな」

 

 ルーシアとゼノヴィアも困った顔だ。

 

 いや、本当にどうしたものか。

 

「こういう時こそ祈りましょう。主はきっと、そんな苦しみも受け止めてくださいますから」

 

「その通り。良いこと言うわねアーシアさん」

 

「いや、その人北欧の神々に仕えてるからね? この流れで改宗を奨めない!」

 

 アーシアとイリナの天然はヒツギに任せよう。後で缶ジュースでも奢ろう。

 

「うえぇえええええん! やっと落ち着いたと思ったのに! あのセクハラ爺が相手でも、主神のお付きならお給金もいいと思ったのにぃいいいい!」

 

「よしよしですの。こういう時ほどしっかり泣いた方がいいですのよ」

 

 何時の間にかヒマリが胸を貸しているけど、具体的な改善が一切進んでないんだよなぁ。

 

 今からインガ姉ちゃんに伝えても、どうしようもない気がするしなぁ。……まじでどうするんだ、この人?

 

「まあ、そろそろ落ち着きなさい。駒王学園高等部の教職として採用できるように取り計らったもの」

 

 と、リアス部長が苦笑しながらそうフォローした。

 

 っていうか教職? この人、教員免許を取ってたのか?

 

「でも良かったのかしら? 貴方の年齢なら大学部で大丈夫でしょうに、教員で?」

 

「ぐす……。はい、まだ重大ですけど、教員課程は終わっていますから、教員で大丈夫です」

 

 おぉ……。

 

 つまり飛び級。やっぱりこの人、優秀だ。

 

 俺達が感心していると、とリアス部長の雰囲気が変わった気がした。

 

 な、なんだ? このバーゲンセール中の主婦のようなさっきは!? たまたまスーパーにいた時に寒気すら覚えた感覚に近いこれは!?

 

 俺が戦慄すら覚えた瞬間―

 

「ふふ。ならこんなプランもどうかしら?」

 

 ―ヘッドハンティングか!?

 

「ふぉおおおお! このタイミングとは、まさに悪魔のささやきですのぉおおっ!」

 

「主神のお付きをヘッドハンティングとは、マジで神すら恐れぬ所業じゃん!?」

 

 テンションを上げるヒマリや軽く引いているヒツギの視線も何のその。

 

 既に各種福利厚生やお給金で買収を図り、あろうことかオーディン神のお付きだった頃より待遇がいいとか。

 

 これが、魔王を輩出した名門の本家頭首(予定)の力なのか。

 

 俺はちらりと視線をインガ姉ちゃんに向ける。

 

「インガ姉ちゃんも売り込んだら?」

 

「いや、私の駒すでに埋まってるから」

 

 それもそうか。

 

 そんなことを言っていると、何時の間にやら商談がまとまったらしい。

 

 既にロスヴァイセさんには悪魔の翼が生えていた。

 

 恐るべし、悪魔の交渉技術……っ!

 

 いや待て、これなんて説明すればいいんだ?

 

 リヴァ先生から連絡が来る可能性はある。隠し通すのは流石に俺も心苦しい。

 

 だけど、「置いてけぼりにした人、部長が眷属に取り込みました」なんて、どう言えと!?

 

「……マジでどうしよう!?」

 

「え? もう見てるから大丈夫大丈夫」

 

「あ、そうなのか。よかったよかっ……た」

 

 俺はそこでふと気づいた。

 

 振り返ると、Tシャツとチノパンという、ラフな格好のリヴァ先生がそこにいた。

 

 いや―

 

「なんでいるのさ!?」

 

「ここに住むから♪」

 

 笑顔でとんでもないこと言ったな、おい!

 

「えぇええええええ!? り、リヴァさんが何でここに住むんですか!?」

 

「ごめんね、ロスヴァイセ。お父様も私も……そっちはすっかり忘れてたわ。特に私は浮かれてて……本当にごめんなさい」

 

 驚愕するロスヴァイセさんにマジ謝罪するリヴァ先生だけど、まじでちょっと待ってくれ。

 

「……部長、どういうことなんですか?」

 

 そうだイッセー。言ってやってくれ。

 

 連絡先がいるなら、スカウトしなくてもよくね!?

 

「……いえ、私も知らないけれど」

 

 部長も知らないのかよ!?

 

「え? でも大丈夫だって総督が言ってたけれど……?」

 

 その言葉で、俺達は戦犯を瞬時に特定した。

 

 あの総督、後で説教だ。ドッキリとかサプライズのつもりだろうしな。バラエティ風にタライでも落としてやる。

 

「あらあら。先生ったら、うっかりしたのか、ドッキリなのか分かりづらいですわね」

 

 と、朱乃さんがタッパーを持ってリビングに入ってきた。

 

「おはようございます、朱乃さん」

 

「うふふ。アーシアちゃんもおはようございます。……っと」

 

 アーシアと朝の挨拶を交わしてから、朱乃さんはイッセーにタッパーを差し出した。

 

 美味しそうなにおいがするけど、肉じゃがか?

 

「少し余ったものですけど、よければイッセーくんもお一つどうぞ」

 

 ……ほほぉ。

 

 俺はそれとなくヒマリが割って入らないように位置取りを変えながら、ちらりと部長達の様子を確認する。

 

 うん、とりあえずそれぐらいは感覚だなこれは。

 

「美味しいです! いや、もっと食べたいぐらいですよ、朱乃さん!」

 

「あらあら。照れてしまいますわ……あら、ほっぺにジャガイモが」

 

 そう微笑んでいた朱乃さんは、イッセーの口元についたジャガイモを……っ!

 

「「「「「「「ぁああああああっ!?」」」」」」」

 

 自分の口でぱくりと食べた!?

 

 っていうか位置的に、これは……ほほぉ。

 

「なるほど、ああいうのもありね」

 

「……え、えっと、とりあえず厨房……じゃなくて!」

 

 いかん! リヴァ先生とインガ姉ちゃんが参考にし始めている!?

 

 既にイッセーはもみくちゃにされかけている気もするけど、そんな余裕がなくなってきた!

 

 は、話を変えるんだ! そうすればイッセーのタゲ集中も取れて恩も売れるぞ!

 

「そういえば忘れてたけど、リヴァ先生はどうするんだ!? 当面兵藤邸(ここ)に住むにしても、立ち位置は!?」

 

 そう、そこからいこう。

 

 リヴァ先生は俺が話を逸らそうともしていると気づいているのか、余裕の笑みを浮かべながら、ビシっと紙を一枚突き付けた。

 

 ……あ、派遣バイトの契約書だ。

 

「とりあえずは週四で家賃と生活費を稼ぐ感じかな。で、来年になったら大学部の世界文化学部を受験するわ」

 

 しょ、将来設計も踏まえてプランをしっかり決めていたってわけか。

 

 そしてリヴァ先生は、俺にそっと顔を近づける。

 

「だから再来年から、一緒にキャンパスライフを楽しみもう♪」

 

 ……あ、逃げ場がない。

 

「おのれ……っ。お前はいつまで俺の先を行き続ける……っ!!」

 

「むぅ……」

 

 イッセーとインガ姉ちゃんの視線が痛い。

 

 あとイッセー、お前もある意味俺の先を行っているからな!?

 

「……何をやっているんですか、全く」

 

 今度はシャルロットが入ってきた。

 

 シャルロットは無意識レベルの動きでイッセーの隣に座ると、リヴァ先生の方をジト目で見る。

 

「一応言っておきますが、そちらには私も登録しています。仕事はしっかりして貰いますからね?」

 

「それはもちろん。仕事はちゃんとするから、お金を貰うことができるもの」

 

 大人の余裕というかなんというか。

 

 まあ、リヴァ先生は神目線だと若手も若手だけど、年季が違うからなぁ。

 

 俺が遠い目をしていると、リヴァ先生は何時の間にか俺の後ろに……って!?

 

「ほぁ!?」

 

 インガ姉ちゃんごと俺を抱きしめた。インガ姉ちゃんも声をあげるよそれは!

 

 お、おぉう。柔らかい感触が横から後ろから!?

 

「おぉ~。やりますのね! なら私達もですのよ!」

 

「ふわぁあああああっ!?」

 

 あ、ヒマリがヒツギを巻き込んだ。

 

 ってなんでイッセーが倒れる!?

 

「はばばばばばばばば!?」

 

「イッセー、ひきつけを起こさないでください」

 

 そして流れるようにシャルロットが介保する!

 

 他が介入する隙が無い。一周回ってビビるレベルだ。

 

「……ですが、ついにアースガルズの関係者が二人も住むとは、なんというか多国籍部隊になってますね……ここは」

 

 と、介抱しながらシャルロットはそんな呆れ半分の感嘆を呟いた。

 

 あ~、確かに。

 

 上級悪魔の眷属に、神の子を見張る者の部隊、更に天使が率いる教会のメンバーによるチーム。そこにアースガルズの神に連なるリヴァ先生やヴァルキリーのロスヴァイセさん。

 

 そもそも部長の眷属であるメンバーだって、やれ猫魈とかいうレア妖怪やら、やれデイライトウォーカーのハーフヴァンパイアやらと、なんていうか多国籍状態だ。そこにヴァルキリーまで参加したという。

 

 ……この調子だと、更にとんでもないことになりそうだなぁ。

 

「オリュンポスとかからも誰が来たりしてなぁ」

 

 俺は思わず呟いた。

 

 本当にありえそうな気がするなぁ。

 

「流石にリアスさんの駒も埋まってますから……でも、数年もすればイッセー達も上級になりそうですし……あり得ますね」

 

 シャルロットが冗談めかしたと思ったら、まじな表情でそんなことを言ってきた。

 

 悪魔歴が長いメンツは面食らっている気がするけど、俺達はよく分からないな。

 

 実際のところ、どうなんだ?

 

「どうでしょう? 転生悪魔の昇格は、割と少ない部類ですよ?」

 

「そうでもないでしょう。堕天使幹部や魔王血族、まして神すら退けているんです。いきなり上級最上級はないとしても、中級昇格ぐらいは認めなければ市民感情が悪化することは考えられますよ?」

 

 木場にそう答えるシャルロットだけど……確かにそれはあるかもな。

 

「あとはまあ、フロンズ・フィーニクスも妨害はしないでしょう。彼は平民の感情を考慮して立ち回るでしょうし、むしろ中級昇格ぐらいは応援した方が下級中級の支持も得られると聡しそうです」

 

「……それはそうね。あのフロンズなら、魔王派の眷属が昇格することを無理に止めるのはリスクを考えるでしょうし。下手したら今年中に中級かもしれないわ」

 

 更なる意見にリアス部長まで納得の表情だな。

 

 でもイッセーって、悪魔になってからまだ半年あるかないかだろ?

 

 それで昇格とか、すっごいことなんじゃないか?

 

「え、あれ? まじな話!?」

 

 一番戸惑ってるな。

 

 それに困った表情を浮かべながら、シャルロットは腰に両手を当てて嘆息する。

 

「当然です。さっき語った者達は、上級どころか最上級ですら単独撃破はできないだろう領域ですよ? 貴女を含めたリアスさんの眷属は、総戦力なら最上級悪魔一人ぐらいは倒せます!」

 

 そう語気を強めで言ってから、両手でイッセーの頬を挟むシャルロットに、ちょっと皆面食らった。

 

 そしてどぎまぎするイッセーの目を、シャルロットは真っ直ぐに見つめる。

 

「イッセーは、もっと自分に自信を持ってください。シャルロット・コルデー()が言うことでもないですが、貴方は冥界の、グレモリー眷属の、そして―」

 

 そして。

 

「―私の英雄です。英霊(サーヴァント)の私が保障しますから、もうちょっとは誇ってください」

 

 そのはにかみに、俺は自分がしたわけでもないのになんか照れた。

 

 なんていうか、皆がちょっと沈黙して―

 

「ふふぅん。これは負けてられないわね、カズ君っ」

 

 ―俺は今自分が凄い状況だということを思い出したぁあああああああ!

 

「は、はわわわわわわっわぁああああああ~っ」

 

 そしてインガ姉ちゃんがバグりかけている!?

 

 うぉおおおおい! カズヒ姉さぁああああん! 鶴羽ぁあああああああ!!

 

 リーネスでもいいから、ちょっと真剣にこの空気を何とかしてくれぇえええええええ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……で、だ。バラキエルも送ったから、一つだけ聞くぞ、カズヒ」

 

「何がですか、アザゼル先せ……いえ、総督」

 

「九条・幸香・ディアドコイは危険だ。状況次第では殺すことを視野に入れるほどの難敵と言ってもいい。それは分かってるな?」

 

「分かってます。むしろ()()()()()()、殺す覚悟で挑まなければいけないと思ってます」

 

「その判断は正しい。お前の場合はその腹積もりでないと、判断を甘く見積もりかねないからな」

 

「そもそも、ミザリ・ルシファーについても同じことです。……私は、あの二人が世界の敵になるのなら、覚悟をもって向き合います。……それが私なりの責任の取り方です」

 

「……覚悟は分かった。だが、それをするのはお前以外、それも大人がするべきことだろう?」

 

「だったら尚更だと思いますが?」

 

「……踏み込むのか、修羅の道を」

 

「……覚悟なんて、()()()()()()()()()()()が物心をもってすぐに決めてます」

 

「……はぁ。止めても聞きそうにないな。だから条件だけ付けるぞ」

 

「と、言いますと?」

 

「半年以内に、オカ研のメンバーに全部言え。それまでのお膳立ては整えとく」

 

「……はい、覚悟はしっかり決めて―」

 

「言っとくが、九成和地や兵藤一誠を馬鹿にするなよ?」

 

「―ッ」

 

「あいつらはきっと、お前を嫌いになったりしねえよ。今のお前を見てきたからこそ、前のお前だけを見たりはしない。それは忘れるな」

 

「……年の功、ってやつですか?」

 

「あったりまえだ。お前の全部でも俺の十分の一にも届いちゃいねえんだよ。ってわけで、だ」

 

「カズヒ? そろそろいい?」

 

「一通りの準備はできましたよ、総督ぅ?」

 

「やっぱり二人とも呼んでましたね?」

 

「もちろんだ。……さあ、覚悟はいいか?」

 

「ロキの残した各種データをリヴァの権限で寄越してもらった。ここから始めるぞ、プロジェクト・リスタートをな」

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえばお前、和地はどうするんだ?」

 

「一歩前進レベルには考えてます。ただ、私の過去から言ってやっぱり躊躇してしまいますね。いえ、和地なら受け止めてくれるかもとは思うんですけど」

 

………やっぱり知らないのか

 

「総督? どうしました?」

 

「いや、何でもないから安心しとけ! ……知ったらややこしいことになるし、ネタ晴らしはあとでいいか

 

「………?」

 




 そんな感じでエピローグも終了。あとは幕間を一話挟んで、京都に突入します。






 本当は幕間も数話使った話にするつもりでした。具体的にはセラフォルーが魔法少女のオーディションにオカ研を巻き込んで参加する話で、変態軍団の魔法少女属性部隊がかかわって、ニルレムとかいうアンチ魔法少女共が悲惨な目に合う予定でした。

 ちなみにカズヒがアイアンクローと説教をしたうえで電話で勝手な応募を取り消したりもしますが、武士の情けで一人だけ参加。間違いなく予選落ちすると思ったら採集オーディションにまで残って戸惑ったり、魔法少女のノリでしか戦えないなどという事態にちゅうちょなく服を破って下着姿で大暴れするネタを考えてましたが、本編のカオスっぷりを増すために没にしました。魔法少女系の変態はすでにやったしね!

 なので幕間は一話で終わります。これから変態軍団は本編にもチョイ役としてちょくちょく出てくるでしょう。具体的にはクリスマスとかに出てくるかも……?

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