好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
ついに始まりますは冥革動乱編。冥革連合が動き出す章となっております、はい!
あ、設定資料集もいろいろと追記したので、そのあたりもご一読していただければと思っております!
冥革動乱編 第一話 京都が揺らぐ前触れ
Other Side
「……さて、これはいい意味でも悪い意味でも想定外だね、フロンズ」
「ええ。異世界の実証がなされたというのはある意味で刺激になりますが、逆に外敵の存在が実証されたわけでもありますからね。……計画はどちらに進めるおつもりで?」
「本命は変わらないさ。技術もそちらに合わせて用意しているわけだし、異世界となるとグレートレッドが……ねぇ?」
「予定通りならさほど変わらないのでは?」
「可能だからやるというわけでもないだろう? 分かっているのに愚者を演じてこちらを立てようというのはやめてくれたまえ」
「失礼しました。自分は私より上なのだ……と
「まあいいさ。外界が存在するというのはフロンティアスピリットを刺激する。そして計画の要は愚者にとってはまさにシャングリラだ。幸いそういうろくでなしが腐るほどいるのがこの世界だしね」
「それをどう有効活用するかが、世界の行く末を左右する秘訣でもありますからな」
「十字軍しかり独立運動しかり。世界を動かすコツは、有能な者をいかに集め、愚かな者を如何に動かすかだからね。……だから、有能な者を少しでも迎え入れたまえ」
「委細承知です……シュウマ・バアル殿。我らが勝利を掴む為、粉骨砕身する所存です」
アザゼルSide
「……さて、やりたいこともやるべきことも多いが、それでも少しは順調に進んでるっていうべきかねぇ?」
『プロジェクト・リスタートも、最低限の形はすぐにできそうだしね』
『とはいえ、使うことができるのと安全に使えるかは別問題です。カズヒの体のことを考えれば、リスタードは最終手段にしか使うことはできないでしょう。技術的改善は更に推し進めなければいけません』
「そこはお前に言われなくても分かってるさ、ミカエル。……まぁ、メリードがあんなものまで作ってたのには驚きだがな」
『ある意味で妥当ではあるだろう。龍は神に並び立つ異形の最高峰だ。ならミザリ・ルシファーが龍の力を求める可能性は十分にある』
「だな。あいつらにとってミザリ・ルシファー……いや、道間誠明を止めることは命を懸けるに値するだろう」
『……命といえば。アザゼル、捕縛した英雄派の人員ですが―』
「そっちは大丈夫だ。九条・幸香・ディアドコイの言ったとおりの場所に
『なら安心だ。とはいえ、禁手に至らないのならば死ぬような状況にするとは、テロリストらしい手法といえるだろう』
「まったくだ。神器の中でもブラックボックスに相当する部分を刺激し、所有者が死ぬか禁手に至ると解除される。……英雄派の連中、正攻法で蛇を利用しない辺り底が知れねえな」
『同意見だよ。だからこそ、我々も更なる軍備増強を図るほかないのが頭痛の種だね』
『同感です、サーゼクス。和平を結べたのなら軍縮こそが本来の在り方でしょうが、あらゆる要素がそれを許さないのですから』
『……異世界の神である乳神。そして、そんな彼ら精霊族と争い異世界を滅ぼしすらする機械生命体を率いる邪神達か』
「乳神の方が接触しちまってる以上、邪神達もこっちの世界に関わってくる可能性はあるからな。悪意を持って世界を滅ぼす存在がいるとなっちゃぁ、備えは必要不可欠ってわけだ」
『そうですね。情報を聞く限り、乳神とやらの力は下手な主神を超える恐れすらあります。そんな存在が複数いてなお倒せぬ邪神ともなれば―』
『最低でも龍神クラス、いや、未知の存在だと考えるならそれ以上を考えるべきか。過大評価のし過ぎは無駄撃ちになるが、笑い話で済むならそれに越したこともない』
「まったく。
『……となる以上、そろそろこちらも新たな手札を用意するほかありません。アザゼルにサーゼクス、こちらはあまり関与してませんが、現在どれだけ進んでいるのですか?』
『……かなり進んでいると言っておこう。アガレス家が全面的にバックアップをしていてね』
『そうですか。冥革連合のヴィールのこともありますし、名誉を挽回したいのでしょうね……』
「『いや、全然違う』」
『………?』
「ミカエルよく聞け。……アガレス本家の連中は、むしろ趣味に全霊を注ぎ込んでる。
『………サーゼクス?』
『……なんだろうか?』
『視線を逸らしているところ申し訳ありませんが、アガレス家は疲れているようですし、可能な限り休暇を与えるべきではないでしょうか?』
『……むしろ自主的に休日返上をしていてね。休みを勧めると無言のプレッシャーがね。あと疲れているのではなく憑かれているというべきだよ、あれは』
「あの熱意は怖かった。禍の団や第三勢力に先を越されていることでショックらしいな。大欲情教団について知ったとたんに倒れたって話も―」
『次期頭首のシーグヴァイラ君は本当に倒れたらしい』
『……一瞬、和平を結んだことを後悔しそうになったのですが?』
「……ははっ。まぁ、ヴィールの奴はちょっとは溜飲が下がるんじゃねえか? 冥界の軍事力をアガレスが底上げするんだからよ?」
Other Side
サウザー諸島連合国は文字通りいくつもの島で構成されている。そしてその中には多数の無人島が存在する。
そして無人島を個人が買い取るということは割とある話でもある。金持ちが別荘地として採用するなど、そういったケースがいくつもある。
そしてそんな島にまつわる話として、奇妙な話が存在する。
……脱線するが、犯罪者の再犯率というものは意外と高い。
そもそも反省していない馬鹿というものも少なからずいるが、同時に罪を犯した者という者は白い目で見られることがままあるものだ。
就職そのものが難しいこともあり、更に就職しても職場で冷遇されることも多い。そんな心理的負担から追い詰められ、一度したことがあるという心理的ハードルの低下もあって再犯する者は数多い。
そして、そんな罪を犯して刑を終えた者だけが雇われるバイトがあるという。
期間は一月。職場は外界と隔絶した小島。衣食住は保証される。雇い主はサウザー諸島連合国に本社を置くPMC。業務内容は武装ほう起した暴徒役での訓練の対象と
サウザー諸島連合が転生者の壊滅によってガタガタになっていることもあり、これらは罪を償った者が再起する為の足掛かりとして、都市伝説のように扱われている。
そして、今日もまたその契約が終了されようとしていた。
「やぁやぁご苦労。じゃ、君達の歩合にあった報酬を差し上げよう」
そう言いながら札束を渡すのは、二十代前半の女性。
それを受け取る者達は、どこかぼんやりとしていた。
だが周りの者達はそれを気にせず、女性もそれを意に介さない。
そしていわゆるメガヨットに乗った彼らが遠くに行ってから、彼女は島に建築された自分の家に戻る。
基本的に彼女は此処に住み、そこからネット回線で仕事を行っている。
契約にのっとり法律を守って裏切らずに仕事をする者達がいる為、自ら者に赴く頻度は少なくて済む。そのうえで本社に顔を出す時は、必ず各部署を回ってお土産を渡すことで、上手く信用されるようにしている。
そして家に入ると、何かに気づいて女性は苦笑した。
そして
「あら曹操。京都に行くんじゃなかったの?」
「やあドゥリヨーダナ。そのつもりだったんだけど、ちょっと協力してほしくてね」
そう返す男は、異形達を揺るがすテロ組織である
そんな彼と対等に話すということ自体、彼女が禍の団の一員であることに他ならない。
そんな彼女に曹操は苦笑すら浮かべていた。
「だけどまあ、表の仕事が順調なようで何よりだよ。君から受ける資金提供は、毎月毎月割とシャレにならないからね」
「問題ないわよ。毎月毎月この島に流れ着く砂金の額は、個人が一生遊んで暮らせる額だもの。集めさせる労働者に三割、
「ふふふ。
そう笑う曹操は、槍で肩をとんとんと叩く。
これは曹操の癖であり、ゆえにドゥリヨーダナと呼ばれた女性も何も言わない。
曹操は彼女にとって恩人と言っても過言ではない。
彼がいなければ自分は無理心中で死ぬか英雄達に殺されるか、運よく生き残ってもその日暮らしの生活どまりだったのだから。
それを脱し恒常的な財源を確保してもらい、更に自分の名を歴史の教科書に乗せれる可能性までもらったのだ。彼によって手にしたと言ってもいい財源の三割ぐらい、資金源としていくらでも提供するとも。
そして曹操は、ふと窓の外を見る。
そこには先ほど出航したメガヨットが、まだちらりと見えていた。
「……それにしても羽振りがいいね。記憶を操作しているお詫びを兼ねているのかもしれないけど、人生が落ち目になっている連中に、たった一月で一年分の生活保障をするだなんてさ」
アパートの賃貸契約を代行し、更に一人暮らしの労働者が一年間で稼ぐような金を一月で与える。実態は数十人がかりでとはいえ個人が一生かけて稼ぐような値段になる砂金を集めているとはいえ、もっと足元を見れるだろうにと、曹操は思う。
それに対し、ドゥリヨーダナと呼ばれた女性は苦笑する。
「余裕が十分残るぐらいでサービスするのは問題ないでしょう? それにブラック営業なんてリスクだらけでする必要がないし、ブラックにしないとやっていけない表の企業なんてさっさと畳んで再起の資材に変えるべきよ。それをし損ねたら今度こそ首を吊る羽目になりそうだもの」
「……確かにね。俺も君のことはあまり笑えない」
その複雑な表情の意味を、ドゥリヨーダナと呼ばれた女性は理解しきれない。
何故曹操はあの時自分を助けたのか、それもよく分かってない。
不用意に踏み込んで今の状況を壊されたくない為、そこは決して踏み込まない。
ただし―
「……お館様、そろそろ本題を訪ねるべきかと」
―だからと言って、そこを踏まえないといけない。
それを理解した従者が姿を現し、ドゥルヨーダナも曹操も苦笑する。
だからこそ、二人は真剣な表情で向き合った。
「……で? やっぱり私も顔を出すべきなのかしら?」
「そういうことだね。そろそろ
その言葉に、ドゥルヨーダナはため息をつきながらも応じることを考える。
故に視線を自分の配下に向け、確認をとる。
「……意見を聞くわ。どうするべきだと思う、アーチャー?」
「拙者としては、ドゥルヨーダナとして
「本当に、そこは徹底してるわよね」
感心するべきか呆れるべきか。ドゥルヨーダナは判断に迷う。
ディスコミュニケーションがあったとはいえ、召喚直後に穂先が突き出されたのは記憶に残っている。曹操がいなければあの場で死んでいた可能性すら本当にある為、そういう意味でも英雄派の意向には協力すべきだとも思っている。
そして彼は考え方こそ一貫しているが、その一線さえ踏み越えてなければかなり鷹揚だ。
生まれた時代が時代故、略奪や虐殺一歩手前の行為もある程度は了承してくれている。こと異形社会における冷戦から和平に繋がる時期では、名を上げるにはテロリストになることも仕方なしとすら考えていた。曰く「似たような行為は拙者もしている故。むしろこの程度のこともせずに願いを譲れぬとは笑止千万です」と真っ直ぐに言い切られた時は、曹操の方が苦笑したものだ。
それなりの礼節を弁えれば、この程度なら何の問題もないだろう。それぐらいには彼は冷酷非情な世界を生きている。
故に、彼女は決意した。
「了解リーダー。なら、私も
その返答を聞き、曹操も満足げに頷いた。
「ああ。アーチャーも手を貸してくれるんだろ? 悪いけど名乗りは上げないでくれよ?」
「承知した、曹操殿。まあ、御家復興の為に夜盗に金を払って他国を襲わせる程度のことで、一々名乗りを上げる気もないゆえ、安心召されよ」
中々鋭い切れ味の暴言だったが、曹操は苦笑して肩をすくめるだけだった。
「じゃあ、手を貸してもらうよ。サイリン・アマゴ・ドゥリヨーダナ」
「はいはい。言っとくけど、尼子家の名を出したら道連れに地獄に落とすからね?」
サウザー諸島連合国に本社を置く、少数精鋭を体現する
流出した星辰奏者技術の積極的採用―と見せかけての、禍の団の星辰奏者技術の積極的採用―による、数十人規模の
それらを自らも順守する契約によって補強された魔術によってなしえた、急成長を遂げるPMSC、アマゴフォース。
その代表取締役サイリン・アマゴを表の顔とする、同時にマハーラーバタの王ドゥリーヨダナの血を継ぐ者。
英雄派幹部にして後援者、サイリン・アマゴ・ドゥリーヨダナは、ここに京都に向かうことを決定した。
と、第一話は基本的には会話回。そして英雄派主流メンバー側にオリキャラを登場させました。
フロンズ達大王派側の不穏な会話。
大王派も大王派でちょこちょこと動く予定。特にDFは拠点防衛型や緊急展開型などを開発する予定だったので、今回どっちも出せる余地があるので、伏線になるかどうかわからない伏線もどきといった感じです。
そして三大勢力トップの会話。
禍の団や大欲情教団にコペルニクス的転回によって人工神器技術で引き離され、いろいろ屈辱だった彼らですが、そろそろ反撃の時が訪れます。
そもそもコロンブスの卵的な発想は、発想ゆえに後追いは比較的楽。さぁ、蓄積された技術の力を見せるときだ!
あとシーちゃんがやらかす可能性大。ちょっとしーちゃん専用機も考え中だったり。
サイリン・アマゴ・ドゥルヨーダナ。英雄派の幹部であると同時に資金援助を担当する独自キャラ。原作側の英雄派にも多少のテコ入れは必須と判断し、作成したキャラです。
彼女は英雄派におけるサーヴァントマスターでもあり、原作側の英雄派に協力するサーヴァントを従えます。
……そんなわけで、本作の京都もいろいろありますぜぇ?