好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 書き溜めが250kb超えそうで、ちょっとガチで小出しにしている感想・高評価・推薦が大好きなグレン×グレンです!

 ぶっちゃけ土日はねー。UAとかがあまり増えないのにねー。時間が余ってるから書き溜めが増えるのがねー。困ったもんなのよねー!


冥革動乱編 七話 京都で、再開です!

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 学生の本分は護る。すなわち、京都の修学旅行はしっかり班行動をする。

 

 そう思っていた時が、俺にもありました。

 

『……和地、まずいうべきことは?』

 

「はぐれてごめんなさい!」

 

 カズヒ姉さんの冷たい声に、俺は電話越しなのに平謝りで勢いよく頭を下げた。

 

 イヤホンと情けないことに、盛大にはぐれた。

 

 っていうか、思っていた以上に広いな伏見稲荷!

 

 ちょっと辺りを見渡していたら、盛大に皆を見失ってしまった。なので仕方がないから、最初の入り口部分に向かっているところだ。

 

「とりあえず、行き違いの混乱を避ける為に入ってきたところの茶屋で待機しようと思う。カズヒ姉さん達は素直に観光しててくれ」

 

『……全くもう。ペナルティとして、合流後に茶菓子を奢ること。もちろん班全員よ?』

 

「了解です!」

 

 大丈夫だ。俺も神の子を見張る者(グリゴリ)で仕事してるから、貯金はそこそこある。

 

 念の為おサイフケータイをチャージしておいてよかった。まぁ、茶菓子一人一種類なら何とかなるはずだろう。

 

 さて、道に迷ってつけないなんて恥ずかしい真似だけは何としても避けないと……あ。

 

「ゴメンカズヒ姉さん。もしかしたら合流遅れるかも」

 

『……全く。学生ならしかるべきところに届ける程度にしておきなさい』

 

 すぐに悟ってくれてありがたい。

 

 俺の視界の隅に、泣いている小さな女の子を見つけた。

 

 あんな小さい女の子が一人で来るとは思いづらいし、たぶんだが親御さんとはぐれたといったところだろう。

 

 迷子センター的なのはあっただろうか……とか考えながら歩いて近づく。

 

 大丈夫。学生証はあるし、俺のスタンスは駒王学園内でも有名だ。ちゃんとした対応をしていれば何かあってもすぐ疑いは晴れる。

 

 そんな感じで心を落ち着けながら声をかける。

 

「「「大丈夫」か」」

 

 ……………。

 

 俺は、その女の子に向けていた視線を上げる。

 

 そこにはちょっと癖っ毛な女の子と、ポニーテールの女の子。

 

「おい、なんで春っちとベルナがここにいるんだよ?」

 

 しかもなんで観光してるんだよ。

 

「……気が合うから観光……ってことじゃ駄目?」

 

 春っちはそう言うけど、ボロしかねえよ。

 

 ベルナもベルナで、ため息をつきながら額に手を当ててうつむいてる。

 

「そこは押し切れよな……っ」

 

 だよなぁ。もう嘘ですよって言っているようなもんだろ、これ。

 

 あ、これ絶対あのサタンスイートで会議するフラグだ。

 

 

 

 

 

 

 

 とりあえず十分ぐらいかけて、しかるべき場所に連れて行った。

 

 身元がしっかりしている俺が対応して、ベルナがあやす為にお菓子を買って与え、春っちがその間女の子をあやしていた。

 

 で、そこから解散したいが、そんなわけにもいかないだろう。

 

 俺は茶屋で、半目で二人を見据える。

 

「で、なんで寄りにもよって京都で作戦するんだよ。それもこのタイミングで」

 

 タイミングが最悪すぎる。

 

 今まで学園のイベントと大規模な揉め事が連鎖することはあったけど、まじで被るとか流石にないぞ。

 

 嫌がらせか何かか。ふざけんな。

 

 俺に至っては人生初の修学旅行だぞ。そしてまず間違いなく最後でもあるんだぞ。

 

 ……あ、涙出てきた。

 

「いや泣かないでよ。どんだけ修学旅行楽しみだったのよ?」

 

「だって、俺、人生で、たぶん最初で最後の……ぅあ~」

 

 春っちにそう言い返しながら、俺はだれた。

 

 流石に凹むっての。もう勘弁してくれ。

 

 とはいえこんなところで暴れるなんてそれこそあれだ。堅気の人間に被害が出すぎる。

 

 春っちもベルナも割と広範囲を攻撃できるからな。被害を考えると、俺の独断で仕掛けるわけにはいかないし……どうしよう。

 

 いろんな意味で頭を抱えてると、ベルナは緑茶をすすりながらため息をついた。

 

「ったくよぉ。こちとら極悪非道のテロリストなんだから、遠慮すんなよなぁ」

 

「遠慮してんのはお前らにじゃねえよ。京都の異形や一般市民だよ」

 

 反論するが、なんていうか呆れたような目を向けられた。

 

「第一なんでお前はアタシまで気にかけるんだ? 春菜は分かるけど、アタシとあんたはあの時が初対面だろうが」

 

「なんでだろう?」

 

 思わず即答で答えてしまった。

 

 あ、殺意向けられてる。

 

「喧嘩、売ってるのか?」

 

「いや、そういうわけじゃないんだが、その……な?」

 

 ええい、隠し事はするな。

 

「泣いている風に見えたってのが一つだけど、なんであそこまで強く気にかけたのか、自分でも分からないんだよ」

 

 真っ直ぐに目を見て、嘘偽りない正直な答えで応じる。

 

 実際そうではある。そして冷静に考えると確かに首をかしげる的なあれでもある。

 

 確かに俺は、涙の意味を変えることを己の生き方にしている。だからこそ、小さな女の子が迷子で泣いているのなら、このご時世で逆に通報されるかもしれなくても何かしらのアクションは起こす。

 

 だけどまぁ、学生としての本分はわきまえるし、助けるという行為もある程度の幅があることはわかっているつもりだ。

 

 しかるべき機関に通報するなり連れていくなりするというのは、きちんと社会が機能しているのなら十分誰かを助けることだ。いわゆる義援金や支援物資も、それがちゃんと使ってくれるだろうところや、必要となるだろう物資であることをきちんと考えるべきでもある。

 

 敵味方がはっきりしているなら尚更だ。自分で言うのもなんだが、その辺りは線引きぐらいはできる自信がある。

 

 身内のインガ姉ちゃんや春っちならともかく、過去にあった覚えがないベルナに対して、なんでそこまでと言われると、自分でも首を捻る。

 

「……一目惚れってわけでもないと思うんだが、何故か一目見てちょっと会話したらほっとけなくてなぁ」

 

「それはもう一目惚れじゃないの、和っち?」

 

 春っちはそう言うけど、しかし違うと思うんだよなぁ。

 

「カズヒ姉さんに会った時のあのインパクトとは異なるからな。あの自分の運命(さだめ)に出会ったかのような心の動きはなかったんだよ」

 

「おいコラ。女二人も前にして、ナニのろけてるんだ、あぁん?」

 

 今度はベルナにすごまれた。

 

 いや、そんなこと言われてもだなぁ。

 

 あ~。でも流石に失礼か?

 

「……スマン。カズヒ姉さんの彼氏に求める条件とかもあって、ちょっとその辺の感覚がおかしくなってるみたいだ」

 

「どんな条件出されてんだよ?」

 

 半目でベルナに呆れられるけど、実際そういう条件だしな。

 

 ……敵に言うことでもないけど、言わないでいられる流れでもないな。

 

 なんというか、俺は遠い目をするしかなかった。

 

「来るもの拒まず去るもの作らず。ようはハーレム作る気概を見せろと、援護までしてくるんだ」

 

「「………」」

 

 うん。その沈黙はとても納得だ。

 

 あ、そういえばこれは連絡必須だよな。

 

 いきなり合流してたら敵がいるとか大混乱だ。松田達もいるんだし、トラブルにならないようにそれないの手札はいるだろう。

 

 俺は速攻でスマホを取り出すと、リダイヤルではなく着信履歴の方を出してしまったので、流れでイッセーにかける。

 

 まあイッセーもいるだろうから問題ないだろう……っと。

 

『あれ? どうしたんだよ九成』

 

「いや、実はちょっと問題が発生しててな。今桐生達は近くにいるか?」

 

 いるなら小声で話してもらわないとと思ったが、イッセーは「いや」と言った。

 

『元浜がばててたから、ちょっと先に行ったんだよ。一人じゃないと祈れないこともあるだろ?』

 

「あんまりエロいことばかり祈ってると、マジで神罰下るぞ? 特にお前は悪魔なんだから」

 

 全く。現状だとお目こぼしに近い状態だって忘れてないか、こいつ。

 

 まあいいか。なら尚更話しやすい。

 

『ちなみに今はてっぺんだけど、どうしたんだ?』

 

「ああ、実は―」

 

 俺が何かを言おうとした時だ。

 

『……へ?』

 

 なんだ? 様子がおかしいぞ?

 

 というか、電話の向こうの雰囲気がなんかおかしい。

 

 これは、別動隊が敵襲を受けたとかそういった感じの雰囲気だ。荒事の予感しかしない。

 

「イッセーどうした? 敵か?」

 

『いや、なんか天狗や狐のお面をつけた人達に囲まれて……っていうか妖怪か?』

 

 おいおいどういうことだ?

 

 修学旅行において、俺達は許可証だって貰っている。伏見稲荷ならそれなりに相手側の本部に近いだろうし、はぐれ者が襲ってくる可能性……いや、違うな。

 

 俺は念の為、二人の方を見る。

 

「お前らまさか、別動隊でもいるのか?」

 

「ンなわけねえだろ。こっちの担当はアタシらだけ……あ」

 

「……馬鹿が勘違いしたってわけね。しょうがない、見逃してもらう代わりにあっちは助けておくわ」

 

 そんな風に何かに納得した感じの二人は、すぐに立ち上がる。

 

「伏見稲荷のてっぺんだな。ならひとっ飛びでいいか」

 

「和っち、お代は置いておくから、釣りはサービスよ」

 

「え、あ、ちょ……」

 

 追いかけたいところだけど、まだ清算が済んでない。

 

 というかイッセーの方も慌ただしい。

 

 ……と、とりあえず。

 

「イッセー。元凶がそっちに向かったから、もうちょっと凌いでくれ」

 

『は!? 意味が分からないんだけど!?』

 

 いや、俺もさっぱり状況が読めてないから、そんなこと言われてもなぁ。

 

 あと―

 

「注文したお菓子、どうしよう」

 

 あいつら食べかけで行っちまったぞオイ。

 

 そう思った時、なんか急にベルナが戻ってきた。

 

「え、何を―」

 

「悪い! もったいないから全部食っといてくれ!」

 

 そのままさっさと行ってしまった。

 

 ………え?

 

 女子の食べかけを、食べろ?

 

『九成!? とりあえず今のところ何とかなってるけど、大丈夫なのか!?』

 

 えっと、その―

 

「……イッセー」

 

『なんだよ!?』

 

「女子の食べかけのお菓子を食べれるんだが、松田や元浜は喜びそうか?」

 

 ―やばい盛大に混乱しているぞ俺!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだそりゃぁああああああああ!?」

 

 全力でツッコミ入れたけど、一体どんな状況なんだよ!?

 

 こっちもこっちで大変だけど、あっちはあっちでどうなってるんだ?

 

 いわゆる烏天狗っぽい人の斬撃を躱しながら、俺はちょっと混乱している。

 

 ああもう! なんでこうなってるんだ!?

 

 リアス部長から直々に、政府経由で渡された許可証を貰って俺達はここに来てる。第一駒王学園の修学旅行って学校行事だから、流石に連絡も行ってると思う。そんでもって、伏見稲荷なんて場所なんだから、当然連絡されてるはずの側だとも思う。

 

 なんで俺襲われてるんだ!?

 

 エッチなお願い事ばっかりしたのが悪いのか。九成のあれは軽口じゃなくてマジな話だったのか。それともロキみたいな和平反対派の暴発なのだろうか。

 

 全く分からねえ。俺は馬鹿だから、そういうのをすぐに思いつくのは無理がある。

 

 だけどここで暴れたら流石にまずいと思う。サーゼクス様やリアス部長に迷惑がかかるかもしれないし、一般人の人だって近くにいるかもしれない。

 

 取り合えず、怪我人が出ないように気を付けないとまずいってことだけは分かる。

 

 あと九成の奴、元凶がどうとか言ってたよな?

 

 そいつらが来たら状況が分かるのか―

 

「おのれぇ! 母上を攫うだけでも許せぬのに、そのいい加減な対応はどういうことじゃ!」

 

 ―と思ったら、キツネ耳の女の子がなんか攻撃まで放ってきた。

 

 籠手で咄嗟に弾くけど、なんていうか……偉そうだな。

 

 話し方も話し方だし、周りの妖怪達もあの女の子の指示に従ってる感じがする。

 

 つまり、お偉いさんの子供とかそんな感じか。

 

 一番怪我をさせたらいけない側だよなぁ……と!?

 

騎士(ナイト)昇格(プロモーション)!」

 

 俺は咄嗟にスピードを上げて、キツネ耳の女の子に突撃する。

 

「なっ―」

 

 その子が反応するより早く飛び掛かると、ちょっと強引に伏せさせながら、アスカロンの刃を出して、そいつらに突きつけた。

 

「反応がいいわね。鎧抜きでこれ?」

 

「へぇ。流石はあのヴァーリ・ルシファーを負かした赤龍帝じゃねえか?」

 

 感心しているのは、英雄派の格好をした男勝りなのがすぐに分かる女と、レーティングゲームの映像で見た九成の幼馴染。

 

 どっちも禍の団のメンバーじゃねえか、何でこんなところに……九成が言ってたのはこいつらか!

 

「てめえら! さっぱり訳が分からねえけど、何をしやがった!」

 

「悪いな赤龍帝。アタシらは下っ端だから上の指示に逆らうわけにはいかねえんでな。……ま、トップが動いてるとだけ言っとくぜ?」

 

 英雄派の方がそう言うけど、つまり今動いているのは英雄派か!

 

 今までは戦ってきたのは、送られてきた下っ端とか、独立部隊の後継私掠船団(ディアドコイ・プライベーティア)の連中ばかりだった。それが、トップが京都で動いているとかいう。

 

 ついに本気で動き出したってわけか。

 

「……ちなみにヴィール様もそれに協力してるわ。そっちの妖怪の長を確保したとは聞いてるから、たぶんそれね」

 

 幼馴染の方もそういうけど、つまり俺はとばっちりかよ!?

 

「マジで悪かったな。ついでに釣りをする感じで一部のメンバーが動いてたんだが、まさか無関係な奴に突っかかるとは思ってなかった」

 

「知ってる情報は吐いてもいいと言われてるし、和っちに免じて教えてあげるわ。……私達禍の団(カオス・ブリゲート)が黒幕よ」

 

 そう言い捨てると、二人は空高く舞い上がる。

 

 二人揃って悪魔の翼を広げながら、敵意むき出しの妖怪達に向き直った。

 

「むかつくんなら追いかけてきな! 追いつけたなら相手してやるよ!」

 

「ま、この程度の雑魚なら数分で全滅できるでしょうけど。手加減の練習も兼ねて、半殺しですましてあげるわ」

 

 そんな風に言い捨てて、なんか二人とも微妙な速度で飛んで行った。

 

 なんていうか、ちょっと遅くない?

 

 そう思ってると、キツネ耳の女の子が強引にはい出てくる。

 

「逃げるなぁ! ……えぇい、追いかけるぞ!」

 

「かしこまりました!」

 

「八坂様を返せぇ!」

 

 ………行っちゃったよ。

 

 えっと……これ、どうなってるんだ?

 

 あ、まだ電話が繋がったままだ。

 

「なぁ、九成?」

 

『分かってる。トラブル確定だな』

 

 俺達は電話越しに、盛大にため息をついた。

 

 ついに学校のイベントごと巻き込まれるのかよ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あ、ちなみに女子の食べかけのお菓子は「死闘を繰り広げすぎて信用がなくなりそう」という理由で、九成が食べることになった。

 

 俺? シャルロットに申し訳が立たなさそうだから引き付け起こしたよ。慣れてない人に救急車を呼ばれかけたよ。

 




 そんな感じで冥革連合と英雄派がマッチアップしております。

 今回の行動はほかにもいろいろと裏があったのですが、九重が奇跡的にイッセーの方にエンカウントした形になります。同様の釣りがいろんな箇所で行われていました。

大欲情教団の星辰光、こんな調子でいいかな?

  • うん、こんなもんだろ!
  • アカンアカン! 殺されるぞ!
  • もっと切り込んでもいいんじゃない?
  • 普通にシリアル系でいこ?
  • 面倒だし無しにしよ?

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