好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 この話は小休止編となります。


冥革動乱編 第十一話 幕間風小休止

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 俺達は裏京都から戻ると、松田達を起こして旅行を再開してからホテルに戻った。

 

 最悪のパターンが最悪すぎた所為で、ちょっと空気が重くなっちまったな。元浜達が気にしてたのはちょっと悪かったかも。

 

 桐生も何かあったと思ってるみたいだからか、アーシア達を連れてゲームコーナーで遊んでるみたいだ。松田と元浜はカズヒに連れられて、戻ってきた女子達にパシリになってイメージ回復に努めてる。

 

 あと九成は九成で、外の空気を吸ってくるとか言って出て行った。

 

 あいつもやっぱ色々々と気にしてるんだろうか。それともこっそりインガさんやリヴァさんとあんなことやこんなことを……っ。

 

 そうだとしたら許せねえ。もてない男と同室なのに、なんでそんな神経を逆なでする行動を……っ!

 

 耐えろ、耐えるんだ俺! とにかく耐えて耐えるんだ!

 

 シャルロットに恥じない俺でいる為に、覗きはダメだ! 駄目なんだ―

 

 

 

 

 

 

 

 その瞬間、あまりにも色鮮やかな桃源郷が、俺の目に見えた。

 

 え?

 

 ナニコレ?

 

 これ、暴走した妄想なのか?

 

 いや、これは……現実(リアル)!?

 

 

 

 

 

 

「お、いたなイッセー! 子作りに来たぞ! さぁ、イリナやアーシアも混ざるといい!」

 

「いや、混ざったら天使()は堕天するんだけど!?」

 

「気合で乗り切れ! イッセーはいい男だし、赤龍帝の子供を授かったらミカエル様の為にもなるだろう!」

 

「ぜ、ゼノヴィアさん駄目です! 九成さんも帰ってくるかもしれないのに、そんなエッチなことは……」

 

 

 

 

 

 

 聞き覚えのある声が聞こえてくるけど、それを理解する余裕は俺にはなく―

 

 

 

 

 

 

 

 

ブバッハァ!

 

 

 

 

 

 

 

 ―これまでにない量の鼻血を出して、俺は目の前が真っ暗になった。

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁああああ!? ちょ、イッセーくん、二人が見てる……だめ、私堕ちちゃう……」

 

「い、イッセーさん!? 一体何が!? え、エッチなものはなさそうですし……とにかく回復を!」

 

「ここで私でもアーシアでもなくイリナとはね。天使も狙っているとは流石だな、イッセー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれぇ? なんでアーシア達の声が聞こえて……くる……んだ‥‥‥‥‥ガクッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 なんか上が騒がしいけど、何かあったのか?

 

 俺は首を傾げながら、ホテルのラウンジで紅茶を飲んでいた。

 

 重い話もあったので気分を切り替えたかったし、あとイッセーに教会三人娘が突撃しそうだったから気を利かせてみた。あと一時間ぐらいしたら電話でイッセーに確認しようと思っている。それまでは此処で時間を潰そう。

 

 ティーラウンジは色々な茶葉が置かれていることを確認していたから、ちょっと飲んでみようと思ていたんだ。より具体的に言うなら、リヴァ先生は茶葉にもコーヒー豆にもそこそこ造詣があるみたいだから、俺も少しは詳しくなってみようかと思っている。もちろんリヴァ先生にも直接教えてもらう気だけど、多少は自主学習をした方がいいだろう。

 

 睡眠に悪影響が出ないよう、今回はあくまでお試しで二杯ほど飲むつもりだ。時間を空けるつもりだから文庫本を持ってきているし、時間をかけるわけだから、ケーキセットを頼んでゆっくりと過ごすつもりだ。

 

 ……しかしなんか騒がしくなってるな。上の方で何かあったのか?

 

 俺が首を傾げていると、足音が近くで小さく響いた。

 

「隣、いいですか?」

 

 その声に視線を向けると、そこにはシャルロットが。

 

「どうしたんだ、シャルロット。イッセーは部屋だけど?」

 

「確かに私はイッセーのサーヴァントですけど、個人の時間はとりますよ。時間潰しに紅茶を飲もうと思ったら見かけたので、いい機会なので一緒にお話でもと」

 

 あ~、なるほど。

 

 確かに俺達同じ屋敷に住んでいるけど、人が多いから割と付き合いに偏りが生まれやすいしな。

 

 シャルロットと一対一で会話する機会はなかったし、いい機会だから俺もそれでいいか。

 

「では、注文が来るまで少し食べてもいいですよ?」

 

「そうですか? それではお言葉に甘えさせていただきます」

 

 ……そんな感じで紅茶を飲みながら、俺達はふと上を見上げる。

 

「それにしても騒がしいな。シャルロットは何か知ってるか?」

 

「いえ。実はおみやげ物コーナーを物色してからだったので、上の方にはかれこれ一時間ほど行ってないんですよ」

 

 なるほどなぁ。

 

 まぁ、本当にやばいことになるならこの程度で済むわけないか。何より上にいるカズヒ姉さん達がすぐに連絡をしてるだろ。

 

 一応確認するけど、スマホは忘れてないし特に着信履歴も増えてないな。

 

 なら大丈夫だろう。俺も一応学生だし、あまり揉め事に深入りするわけにもいかないしな。

 

 ……さて、とは言っても何を話したらいいものか。

 

「……そういえばイッセーは常々努力しているけど、今の努力ってどんな感じなんだ? 確か残留思念と話そうとか言ってたけど」

 

 そんな感じのことを言っていた。

 

 覇龍を何度か使ったことで、赤龍帝の籠手の残留思念が何かしらの反応を見せているとかいないとか。で、交流を持てないか試みているらしい。

 

 つい先日には、花婿試験としか思えない儀式をクリアした際、悪魔の駒(イーヴィル・ピース)のブラックボックスを解除してもらったとか言われている。ちょっと試合とかで卑怯ではないかとも思ったけど、その辺は調整できるから大丈夫らしい。

 

 とは言ってあまり上手くいってないらしいが、その辺はどうなんだろうか。

 

 シャルロットも紅茶を一旦置くと、少し眉間にしわを寄せていた。

 

「芳しくないですね。一応一人とは接触できたようなんですが、その後とんでもないことになっておりまして」

 

「へ?」

 

 また想定外なことが起きてるんだなぁ。

 

 と、何故かシャルロットはこっちを怪訝な表情で見ていた。

 

「……というより、イッセーから聞いてませんか? 可能性が飛んで行ったそうなんです」

 

 ……………。

 

「すいません理解不能なんですけど?」

 

 あいつどんな事態になってるんだ!?

 

 乳神の時点で意味不明なのに、別ベクトルで意味不明なことになるなよ。あいつはいったいどこに行く気なんだ。

 

 シャルロットも思い出しただけで頭が痛くなったのか、額に手を当ててため息をついていた。

 

「なんでも京都に向かっている途中の出来事ったのですが、伝えてないとはどういうことなんでしょう? 報告連絡相談は重要なんですから、隣にいた和地さんにこそ伝えるべきでしょうに」

 

「あ~。たぶんそのタイミングで松田がアレになったんだなぁ」

 

 インパクトがありすぎて、すっかり抜け落ちてたんだろう。

 

「っていうか、ここ数日痴漢との遭遇率が高くて怖いんだが。松田のあの精神状態、今にして思えば痴漢共に近かったぞ」

 

 いくら痴漢でも、あんなゾンビみたいな状態には普通はならない。流石にあれが痴漢のデフォルト扱いは、痴漢に失礼だろう。

 

 ………。今日、半ば冗談で聞いた「そういう星辰光」が本当にありそうで怖い。

 

 っていうか、あの変態集団ならそういう星辰光に目覚めていてもおかしくないしなぁ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 一方その頃、夜のビルを飛び跳ねる戦いが繰り広げられていた。

 

「させないわ! まだ、祝福を広めたりないもの!」

 

 そう返す追われる女性は、振り返り様に目から強大な光を放つ。

 

 その破壊力は、天使の光力に換算すれば最上級クラス。直撃は上級悪魔でも欠片も残らず消滅する威力がそこにあった。

 

 だがしかし、追撃する三人の女性達は素早く回避する。

 

 一人は少々恐怖心を見せていたが、残る二人は正確に回避する余裕があった。

 

 それに舌打ちをしながら、女性は距離をとり続ける。

 

 既に緊急用の後詰の部隊の近くにいる。

 

 まずは合流。そしてそこから、人々に救済の光景と視線を広める為、奮起して―

 

「同志逃げろ! これは罠だ!」

 

 ―その気勢を、合流予定の仲間達の声が切り裂いた。

 

 ふと気づけば、彼らは二倍近い数に包囲されている。

 

 そのオーラが追撃してくる者達に似通っているものもあることに気づいて、女性は歯噛みする。

 

 想像以上に大規模な人数による行動らしい。それも、力の性質が近いものまでいるという。

 

 誘いこまれたのは自分の方だと悟り、だが決して諦めない。

 

「諦めるものか! そうでしょう、みんな!」

 

 その強い意志が込められた言葉に、戦士達は戦意を蘇らせる。

 

「……そうだ。例え我らが死のうとも、同志郭清(かくせい)は生かして返さねばならない!」

 

「真菜子先輩は死んでも守る! 皆、気合を入れろ!」

 

 その強い同志達の決意に、郭清真菜子(かくせい まなこ)は死力を尽くすと決意した。

 

「創生せよ、天に描いた星辰を―――我らは煌めく流れ星」

 

 故に、ためらうことなく本日二度目の星を開帳する。

 

 それに舌打ちするのは、追撃してきた女性達。

 

 特に先頭を飛ぶレイダーと異なる装甲に身を包んだ女性が、囲んでいる味方に告げる為に吠える。

 

「気をつけなさい! 奴の星辰光は拡散性と付属性に特化した視界共有能力。視界に頼らない戦闘で仕掛けないと、死ぬわよ!」

 

 その声に警戒するが、もう遅い。

 

超新星(メタルノヴァ)―――月女神よ、汝成すべきは恩讐にあらず(ブレッシング・アルテミス)

 

 その言葉の意味をいやというほど悟り、追撃する女性は怒りの声を上げた。

 

「この変態覗き強制女が。……視界を強制ジャックして異性の大欲情を生中継するな!」

 

 盛大に犯罪行為を告げ、追撃してきた仮面の戦士―仮面ライダー道間ダイナマイティングライオン―こと、カズヒ・シチャースチエは突貫した。

 

 

 

 

 

 

 

「いや、あの天使の鎧(エンジェル・アームズ)、絶対に禁手になってるから気を付けて!」

 

「亜種発現して亜種禁手とか、凄いことになってるしね」

 

 そしてついてきたインガとリヴァも参戦し、戦闘は苛烈となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 変態集団による、視界ジャックを利用した覗き強制事件。

 

 あまりに意味不明な事態により、混乱を避ける為にかん口令が敷かれていた事件の犯人が打倒されるまで、あと三十分。

 




 まさかこんなタイミングで変態どもが動くとは思わず、イッセーが失血という深手を負ってしまいました。もともと幕間として再び京都にやってくる話にしようかとも思ったのですが、このタイミングのラブコメを部屋の都合上出せないので、思い付きでぶちかましました。



 あとはまあ、こういうやり口で絡みにくいキャラ同士の会話なども入れていきたいですね。こういったこまごまとした話があってこそ、キャラクター同士の認識に深みが生まれると思っております。








 あと恒例の星辰光の説明となります。








月女神よ、汝成すべきは恩讐にあらず(ブレッシング・アルテミス)
基準値:D
発動値:C
収束性:B
拡散性:
操縦性:C
付属性:
維持性:D
干渉性:C

 ああ月の女神よ、なぜ感謝の言葉ではなく恨みの報復を与えたのだと、ずっと自分は思っていた。
 幸福を幸福と理解できないお前にはわからないだろう。だが、私はその幸せを知っているがゆえに、祝福をもって人々に至宝を与えたい。その決意は、星となって顕現する。

 郭清真菜子の星辰光。視界共有能力。範囲内の視界と視界をつなげることで、人と同じものを万民に見せる星辰光。
 高い拡散性と付属性が根幹であり、それ以外はおまけといってもいい星辰光。こと一対一においては相手の視界を共有することで動きをある程度読むことができ、味方の視界をほかの味方と共有することで情報共有がスムーズに進むという利点がある。適当に視界を混線させることで、戦闘時に敵をかく乱することも可能。

 だが、彼女にとってその本質は全く異なる。
 より多くの者が麗しの光景を目にし、より多くの祝福を人々が受けれるように。
 月女神の怨嗟を理解できぬ、視姦の信者、郭清真菜子の星辰光である。







 「いかに原作にも出てきそうで、かつ大欲情教団にふさわしい星辰光を作るか」の実験作ともいえる代物です。

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