好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 感想・高評価を欲しいつかは推薦ももらいたいグレン×グレンです!


 一日で三話も連投しますが、明日の第一弾にとんでもないのをぶっこみたかったので強引にぶち込みます! そしてこれだけやってもまだ200kbを超えている書き溜めの量に我ながら軽く引いています!


冥革動乱編 第十二話 お酒は飲んでも飲まれるな!

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

「……寝不足と二重のストレスの三弾コンボで、流石に肩が痛いわね」

 

「お疲れ様、カズヒ姉さん」

 

 俺はそっと、カズヒ姉さんの肩に手を置いた。

 

 なんでも向かいのホテルで例の変態軍団が、「視界共有能力の星辰光で、男女それぞれの風呂場にいる同志の視界を共有させる」などという真似をした模様。

 

 位置取りから範囲内にイッセー達数名が巻き込まれて、それに気づいたカズヒ姉さん達が急行して追撃戦を繰り広げたが、逃げられてしまったらしい。

 

 なんて恐ろしい変態集団だ。騒がしいと思ったらそんなことがったのかよ。

 

 ちなみにイッセーはひきつけを起こした上出血多量だったが、何とか復活している。あとイリナが堕天しかけたが、こっちも何とかしのいだみたいだ。

 

 イリナの視線がちらちらとイッセーの方に行って、顔を赤くしたりしている。あ、これはイリナもかなりやばいな。

 

 っていうか俺も呼んでくれよ。インガ姉ちゃんとリヴァ先生まで連れて行ってるんだから俺も呼んでくれよ。のんきにお茶飲んでた事実に俺のメンタルは割と削れてるよ。

 

 ちょっと恨みがましい視線を向けるけど、カズヒ姉さんはそっぽを向いた。

 

「……慌ててたのは認めるわ。こっちも割といっぱいいっぱいだったもので……ごめんなさい」

 

 まぁ確かに。カズヒ姉さんも割と余裕がない時はあるよな。

 

 というより、カズヒ姉さんは余裕をもってどうにかするタイプではない。どちらかというなら常に手を抜かず真剣にかつ本気で事に当たるタイプだ。

 

 だからまぁ、そういうこともあるんだろうけど―

 

「インガ姉ちゃんはともかく、リヴァ先生は気づいてくれそうだったんだけどなぁ」

 

 ―リヴァ先生はそういう余裕はありそうな気がするんだけど、なんでだ。

 

 俺がため息をつくと、カズヒ姉さんは何かに気づいてポケットを探り始めた。

 

「ぁあ、そういえばリヴァさんからこんなのを渡されてたわ」

 

 そんな言伝で託した手紙を、俺とカズヒ姉さんは覗き込む。

 

―本命はそっちじゃないでしょ? 優先順位は作らなきゃ駄目よ?―

 

 ……俺とカズヒ姉さんは、顔を見合わせる。

 

「大人の余裕って、こういうことを言うのかしら」

 

「女性に年齢はタブーだけど、年季の差だよなぁ」

 

 なんていうか、駆け引きで勝てる気がしない。

 

 お互いに苦笑していると、なんか急にドンって感じの音が連続してなった。

 

 振り返ると、そこには連続で壁に頭突きをかます元浜の姿が!?

 

「落ち着きなさい! 何があったの!?」

 

「しっかりしろ元浜! お前までか!?」

 

 松田みたいに暴走しかけて理性を取り戻そうとしているのか!?

 

 俺とカズヒ姉さんがそう思って取り押さえていると、松田と桐生のため息が聞こえてきた。

 

「「いや、ロリコンが暴発しただけだから」」

 

 というと?

 

 首を傾げる俺達の視界に、九重の姿が見える。

 

 あ、そういうことか。

 

「そういえば、今日は貴女が道案内をしてくれるんだったわね」

 

「うむ! 京のことなら任せるがよいぞ!」

 

 そんな風に自信満々で元気よく頷くところは、年相応かつ素直でいい子だ。

 

 それが暴走してイッセーを襲撃とか、それだけお母さんのことが大事だったということなんだろうな。

 

 ……カズヒ姉さんの微笑に苦いものが混じっているのは、あえてスルーする。

 

 そんな子供に母親がただ殺される以上の悲惨な目にあっている可能性を告げる酷さは、カズヒ姉さん自身がよく分かっているだろうしな。俺からあえてつつくことはない。

 

 できれば、プライベートな時に愚痴ぐらい聞いてあげたいんだけど、たぶんしてくれないんだろうなぁ。

 

 絶対リーネスか鶴羽に吐き出すだろうしなぁ。ちょっと二人が羨ましい。

 

 まぁ、今日は素直に京都旅行を楽しむとするか。

 

 その方が、九重も気がまぎれるだろうし……な。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなこんなでお寺を回っていたりすると、中々面白い物を見れてしまっている。

 

「……本当に、場所を変えてもこっちを見てる風に見えるな」

 

 天龍寺では中々面白いのが見れたな。

 

 俺達がなんていうか感心していると、首を捻っている人が隣にもいた。

 

「……なるほど。目の錯覚というものは奥が深い。いや、奥が深いのは心というものか……」

 

 ニットの帽子を深めに被っているその人は、俺達とほぼ同じタイミングで観光していた人だ。

 

 な、なんか真剣に考察しているな。……あ、人にぶつかりそうだ。

 

「おーい、ぶつかりますよー」

 

 俺が声をかけると、その人はハタと気づいて足を止める。

 

 おしゃべりに夢中でゆっくり歩いている女性達にぶつかりそうだったけど、すぐに気づいたようだ。

 

「これはすいません。考え込みすぎていました」

 

「気を付けた方がいいですよ? お寺でうかつなことをしたら、天罰が堕ちそうですから」

 

 そんな風に桐生が言うけれど、何故かその男は眉を顰める。

 

「……天罰、ですか。まぁ、あるなら落ちるかもしれませんね」

 

 なんか意味深なセリフだな。

 

 ちょっと気になる雰囲気になっていると、その男の人は我に返ったのか苦笑した。

 

「あ、気を悪くしたみたいですいません。……私はそろそろ知人と合流するので、失礼します」

 

 そう言って慌てて退散する人達に、俺達はちょっと首を傾げる。

 

「お寺に来ているにしては、なんか妙な感じだったな」

 

「ま、無神論者や違う宗教の人が寺に来ちゃいけないって法律はねえからな」

 

「天竜寺ともなると観光名所だもんねぇ。純粋に観光目的なんじゃないの?」

 

 そんな感じで言いあいながら、俺達もそろそろ対の観光名所に行くとするか。

 

「……ふむ、私の正体を知ったら、あの男は驚きそうじゃな」

 

「リヴァ先生当たりが正体明かしながら接触したら、失神するかもなぁ。」

 

 そんなことを、俺は九重と言い合いながら、天竜寺を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

「神か。そんなものは今のこの世には存在しない。いるのはそう名乗るただの特異な存在だけさ」

 

「……やぁ、君も来ていたのかい?」

 

「いい機会だからな。君達が動く間に特異存在に喧嘩を売るつもりだよ」

 

「ふふ。君にはちょっと思うところがあるけれど、今は味方だから手は出さないで上げるよ」

 

「こっちのセリフだ。有効活用こそできるが、お前達のような存在は優先的に間引きたいからね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふ、その時はお互いに全力で行こうか、疾風殺戮.comの幹部、、ヒューマギアのリク」

 

「同感だ。英雄派首魁、曹操」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなこんなで湯豆腐をお昼に食べ、俺達は新たなる観光に向かうべく、店を出ようとしたその時―

 

「お、お前らもこの店か。いい店だよなぁ?」

 

「あらあら、こんなところでなんて奇遇ね?」

 

 ……なんでリヴァ先生とアザゼル先生がここにいるんだよ。

 

 あとちょっと待て。

 

「フリーで来ているリヴァ先生はともかく、あんた仕事中に酒飲むなよ」

 

 思わずガチツッコミを入れてしまった。

 

 修学旅行の監督をしなければいけないのに、真昼間から酒を飲むか、普通。

 

 ほら、松田や元浜も険しい表情を―

 

「ま、まさか中学時代の恩師とかか?」

 

「女教師と親密な関係だと?」

 

 ―あ˝

 

 命を危険が危ないぞこれ!?

 

 思わずパニックに陥りかけるがそれより先にカズヒ姉さんが肩に手を置いた。

 

「気を静めなさい。その激情がヘイトの元よ?」

 

「「イエス、マムッ!?」」

 

 カズヒ姉さんありがとう。しつけがしっかりしてるようで何よりです。

 

 俺はカズヒ姉さんの頼もしさと恐ろしさを痛感しながら、リヴァ先生の両隣にいるインガ姉ちゃんやシャルロットに同情の視線を向ける。

 

 完全に巻き込まれてる側だしな。真剣に同情しよう。

 

 視線を合わせるだけで心の同情が伝わってくるからなぁ。

 

「先生! シャルロットを巻き込んで昼酒なんてやめてください! シャルロットは(前世年齢からくる便宜上年齢が)未成年ですよ!?」

 

 そしてイッセーは食って掛かるが、アザゼル先生は意にも介さない。

 

「固いこと言うな? 未成年で飲酒なんてちょっとした悪戯程度のことだろ?」

 

「いや飲んでませんからね?」

 

 さらりと飲酒したことにされ、シャルロットが素早く反論する。

 

 だが先生はスルーして、そのまま再びお猪口をあおる。

 

 野郎、堂々と生徒の前で飲酒しやがった。

 

「折角京都に来たってのに生徒の引率なんだ。昼ぐらいちょっとは羽を伸ばさせなって」

 

「……ずっとこんな感じなんです、この人。何度も言っているというのにもぅ……っ!」

 

 そしてロスヴァイセさんが業を煮やしたのか、徳利の方をひったくった。

 

「いい加減にしてください! 私達は生徒の監督を行う立場なんですよ!」

 

「なら生徒が苦しくない様きちんと緩めようぜぇ? そうじゃねえとモテないぞ~?」

 

 アザゼル先生の切り返しに、ロスヴァイセさんの中で何かが切れたと思う。

 

「させません! ええい、貴方に飲ませるぐらいなら……っ」

 

「あ˝」

 

 切れて妙な方向に突っ走ったロスヴァイセ先生が徳利の中身を飲み始めた瞬間、リヴァ先生がめちゃくちゃ焦った声を上げた。

 

「全員撤収。アザゼル先生を生贄にターンエンドで退避するわよ。……迷惑料込でお代は置いておくわ、お釣りはとっておいて!」

 

 リヴァ先生が俺達を押しながら即座に離脱し、更に万札を五枚ぐらいお会計の場所においておく。

 

 え、どういうこと? そんなレベルでやばいのか?

 

「ぷっは~♪ こりぇおいしいですね~、おーりんのくそじじぃのところでにょんだのより、なんていうかありにふかみがありますよ~」

 

 酒癖悪ぅ!? あと酔うの早っ!?

 

 俺達が面食らっている間に、逃げ多くれたアザゼル先生が完全に絡まれている。

 

「ロスヴァイセはお酒を飲むとああなるの。……逃げないと巻き込まれるからすぐに離れて」

 

 今までにない真剣な表情のリヴァ先生に促され、俺達は即座に撤収を開始する。

 

「うぉおおおおい! リヴァ、てめえおぼてろぉおおお! あ、イッセー達は旅行愉しんでいいから、そいつの場所は把握しとけ―」

 

「ありゃれるせんせい~? さっききゃらおさけのんでたくせに、わらしのさけはのめないんふぇすか~? あぁん?」

 

 とりあえず先生は見捨てておこう。

 

 普段盛大にこっちを振り回す側だからな。たまには酷い目に遭ってくれないと溜飲が下がらない。そもそもあんたが飲まなかったらこんなことにはならなかったしな!

 

 そんなこんなでお店から二十メートルぐらい距離をとってから、俺達はため息をついた。

 

「ロスヴァイセ先生、酒癖悪かったんだなぁ」

 

「お酒って人間のリミッターを解放しちゃうらしいしね。たぶん相当ストレス溜まってるんだと思うわ」

 

 松田と桐生がそう言う中、俺は気づくと元浜に近づかれていた。

 

「っていうか、嫉妬抜きで紹介してくれよ。そっちの綺麗なお姉さん達は誰だ?」

 

 えっと、どう説明したらいい物か。

 

 俺が困っていると、リヴァ先生はむしろいたずらっ子の顔をしながら、インガ姉ちゃんを引っ張って俺にしなだれかかってきた。

 

 あ、これ完全に振り回されるパターンだ。

 

「ふふ~ん。ロスヴァイセと同郷のリヴァ・ヒルドールヴよ。カズ君を婿にもらおうと日本に来日して、今はイッセー君の家に居候させてもらってるわ」

 

「「「なんと!?」」」

 

 知らない組が全員面食らう爆弾を投入してきやがった!?

 

「ちょ、リヴァさん!? あの、人が見てるから―」

 

「ちなみに故郷じゃ一夫多妻は可能だから、そこのインガやカズヒを巻き込む気満々なので、よ・ろ・し・く・ね?」

 

「……やってくれるわね……っ」

 

 額に手を当てたカズヒ姉さんすら巻き込みながら、何時の間にか俺達は二条橋に差し掛かっていた。

 

 あ、気づくと木場達の班も見えている。

 

 いっそのこと、木場に増援を頼み込むべきか。俺は本気でそう思った。

 

 そう、そんな時―

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―ぬるりとした空気と共に、霧が俺達を包み込んだ。

 




 そんな感じでほんわかに見せかけて不穏なものがちょくちょく出てきました。

 今回はチョイ役顔見世程度なリクですが、疾風殺戮.comは後々めちゃくちゃ派手に動きます。ちょうどおあつらえ向きなものもありましたので……ね。

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