好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 おはようございます! 感想と高評価を欲し、推薦も要望できるようになりたいグレン×グレンでっす!


 本日は作戦会議会となっております!


冥革動乱編 第十七話 緊急会議、京都大決戦!

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

「しかし豪勢なバイキングだったな」

 

「それは同感。思わず食いすぎたな」

 

 元浜に同意しながら、俺はスイートルームのソファでゆったりと体を休ませている。

 

 夕食後、お風呂に入ってからの自由時間で、俺やイッセーは松田と元浜の部屋でだべっていた。

 

 イヤホンと、バイキングってのはついつい食べ過ぎるな。

 

 ああいう雰囲気込みで金をとっているようなもんだ。食材とかで元を取ろうとする奴いるけど、バイキングはまず楽しんだもん勝ちだよな、うん。

 

 そんな風に満腹状態の腹を休ませていると、女子達も集合。

 

 それとなく俺はカズヒ姉さんの隣に座り直す。うん、これぐらいは―

 

「「「「「本当に分かり易い」」」」」

 

「そう言わないの。流してあげなさい」

 

 イッセー、ゼノヴィア、桐生、松田、元浜にハモって突っ込まれ、カズヒ姉さんも分かってスルーしてましたか。

 

 地味に恥ずかしい。すっごく悶えたい。

 

「うんうん。これも青春よね! 主もにこやかに微笑んでくださるわ」

 

「あの、落ち込まないでください九成さん」

 

 イリナとアーシアにも見抜かれていたようだ。本当に恥ずかしい。

 

 正直五分ぐらい悶えていると、既に松田の撮った写真を部屋のテレビに映してだべり始めている。

 

 なんていうか、こういう日常はいいもんだ。

 

 もちろん、そういった日常が得られないことはいくらでもある。だけどこういう日常を過ごしている人達が、その責任を取って不幸になれとは思いたくない。

 

 そして、小さな女の子のそんなものを壊した奴が、今夜実験とやらを行うわけだ。

 

 ……一発かましてやらなきゃ、俺は涙換救済(タイタス・クロウ)なんて呼ばれるに値しないだろう。

 

 静かに決意を秘めながら、俺は拳を握り締めた。

 

 そして、そんな拳にそっと手が添えられる。

 

 いや、五秒ぐらい決意が吹っ飛びかけたんだけど。

 

 ちらりと視線を向けると、小さく微笑みながらカズヒ姉さんが頷いてくれた。

 

 ……やる気が別の意味で跳ね上がったな。それはそれとして九重には謝るべきか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして就寝時間前後。ヘルスイートルームなどという名前の、会議室を兼ねてリヴァ先生達が止まっている部屋のリビング部分に、俺達全員が集合した。

 

 うん、割と広いけど二十人近いからちょっと手狭だ。

 

「じゃ、悪い知らせ一つにいい知らせが幾つかあるが、まずは敵陣だ」

 

 そしてその中央部で座っているアザゼル先生が、地図を勢いよく広げた。

 

「地図に記してある通り、二条城の周辺に英雄派及び冥革連合と思われる人間と悪魔の連合軍、そしてほかにも小規模派閥と思われる東西の魑魅魍魎が集まっている。どうやら本気で実験を成功させたいようだな」

 

 先生がそう言うと、軽くため息をつきながら、小さな小瓶を三つほどおいた。

 

「悪い知らせだが、此処一連のテロでフェニックスの涙が困窮状態になってしまった。今回の作戦でお前達に配布されるのは三つ止まりだ」

 

 三つか。上位神滅具が三つもある敵を相手にするには、ちょっと不安になりそうではあるな。

 

 いや、貰えるだけ凄い幸運なことではあるんだが、難易度も信じられないぐらい高いから、ちょっと不安になってしまうな。

 

 皆も割と緊張感を見せているけど、カズヒ姉さんはあまり気にしていない雰囲気だ。

 

「まぁ、こういう時元々貰えるはずがない勢力は気楽でいいわ。そう思わない?」

 

「カズヒって覚悟完了すぎじゃん? いや、確かにフェニックスの涙に慣れちゃってる自分がいるけどさ」

 

「主よ、この献身っぷりにご慈悲を……いえ、ちょっと引くわね」

 

 ヒツギもイリナもちょっと引き気味だ。メンタル強者というか特攻精神上等すぎないか?

 

「でもまぁ、回復系人工神器の研究は進んでいるからぁ、いずれはフェニックスの涙抜きでもある程度は大丈夫になるでしょうねぇ」

 

「っていうか、テロに使われないように聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)の保有者も探しているもの。フェニックスの涙は本当に必要な相手に集中するでしょうね」

 

 と、リーネスとリヴァ先生はそんな感じでまとめている。

 

 そしてまた、先生は不敵な笑みを浮かべていた。

 

「そして良い知らせについてだが、まとめるなら増援の当てができているって感じだな」

 

 おお! 増援の当てがあるのか!

 

「そうなんですか? 結構テロで分散してましたけど」

 

「だからこそだ。英雄派が幹部ごっそりで集まってるから、可能ならここで一気に潰したいってわけさ。現地の妖怪や術者はもちろん、三大勢力からも戦力は総出だ。デュナミス聖騎士団や大王派からも戦力が急遽集まってるとよ」

 

 木場にそう答える先生だけど、まじで凄いな。

 

 どの勢力も本腰を入れているということか。これはちょっと期待できるぞ?

 

「フロンズさんが戦力を派遣するんだ。……凄い数送ってきそうだな」

 

「しかも団長達も戦力派遣ってわけだしね。リュシオンとか来たら割とガチで勝ち目増えそうじゃん?」

 

 イッセーとヒツギがちょっとドキドキワクワクだけど、これは中々凄いことになるな。

 

「しかも会談予定だった須弥山からも出る。思わぬレベルで大盤振る舞いだが……まぁ、これはサプライズにとっておこう」

 

「いえ、こういう時にサプライズはよしてください」

 

 カズヒ姉さんが当然のツッコミを入れるけど、不敵な笑みを浮かべる先生はびくともしない。

 

「ちなみに更にダメ押しだ。神の子を見張る者(グリゴリ)の秘密兵器を急ピッチで用意している。時間が長引くようならそいつも投入だ」

 

 おお。ついに神の子を見張る者が新兵器か。

 

「……なんか凄い物が出てきそうだな」

 

「正直楽しみだね。先生のことだから度肝を抜きそうだよ」

 

 匙やゼノヴィアがそんなことを言う中、先生は不敵な笑みを浮かべながらリーネスの肩を叩く。

 

「で、そんなわけだからリーネスも今回はオフェンスだ。その辺よろしくな?」

 

「「……え?」」

 

 思わず俺とヒマリがハモった。

 

 いやいやいやいや。ちょっと待とうか。

 

 リーネスが? 前線に? それもオフェンス?

 

 いやいや、いやいやいや!

 

「無謀だリーネス! 何考えてんだ!?」

 

「そうですのよ!? ワンパンですのよ、()()()()()

 

 ハモってそう突っ込むしかない。冗談抜きで。

 

 だってリーネスは完全にデスクワーク型だ。

 

 中級堕天使ではあるが、それはあくまで()()の話。中級堕天使レベルでこのレベルの戦いのオフェンスになるには、数と技術が必要すぎる。

 

 死ぬだろ、まじで!?

 

 っていうかカズヒ姉さんと鶴羽は止めろよな!?

 

「まぁ、こっちもカバーするから心配はいらないわ。役に立つと断言していいわよ?」

 

「同感。いや、心配する気持ちは分かるけど、その辺りをきちんと考える奴だから、安心していいわよ?」

 

 意外と心配してないな。

 

 と、言うことはそれなりの準備は整えてるのか。

 

 なら……様子見といくか。

 

「でも大丈夫ですか? リーネスさんは、戦闘が得意ではないんですよね……?」

 

「心配かけてごめんなさぁい。でも、備えはきちんとしているし、必要な手間がかかるのぉ」

 

 アーシアにそう答えてるし、だというなら……いいか。

 

「ま、フォローはきちんとするから安心しなさい」

 

「頑張って見せつけてきなさいよ」

 

 カズヒ姉さんと鶴羽がそう言うけど、そんな鶴羽にアザゼル先生が肩を叩いて意識を向けさせる。

 

「悪いが()()()()()()()()()()()()()()()()()だ。他のシトリー側(生徒会)はホテルの警備担当な?」

 

「「えぇ!?」」

 

 驚く二人に、先生は呆れたような目を向けた。

 

「いや、匙の龍王化や鶴羽の固有結界は強力だからな? 特に曹操の聖槍を相手にするに当たって、ピエールの宝具を限定的にでも利用できるのは効果覿面ってやつだ。龍王の力も戦力として使えすぎる」

 

 あ、それもそうか。

 

 この二人、戦力としての価値がロキ戦で一気に跳ね上がったからな。

 

 この状況下だと、それぐらいの戦力は必須ということか。

 

 これだけの戦力がいるなら、勝ち目ぐらいはあるだろう。

 

 と、そこでリヴァ先生が手を上げる。

 

「ただちょっと懸念事項があるわ。……八坂姫の居場所について

 

 と、注目を集める中、リヴァ先生は二条橋の方を指さした。

 

 先生も損編で渋い顔をしているようで、たぶん既に伝えられていたってことなんだろうな。

 

「私の感覚だから理論的じゃないけど、英雄派が作ってたあの二条橋を模したフィールドは、地脈の感覚も二条橋と区別がつかなかったの」

 

「……つまり、地脈に近いオーラのラインまで作った異能的な偽物ってわけね?」

 

 カズヒ姉さんの確認に頷いてから、そのうえで二条城の方に指を動かすリヴァ先生。

 

「そして戦闘中の周囲の風景から見て、京都市内はほぼ全域がコピーされてると見てよかったわ。更に力の感覚まで区別がつかないなら、もしかすると地脈そのものとリンクしている可能性もある」

 

 おいおい。英雄派の技術力が馬鹿にならなさすぎるぞ。

 

 っていうかちょっと待った。地脈とリンクしている偽京都ってことは―

 

「八坂姫が捕まっているのは偽京都かもしれないってか?」

 

「そうだと仮定すれば、いまだに八坂姫も英雄派の隠れ家も発見できない理由に説明がつく。リーネスが行くのはその辺の確認も兼ねてるってわけだ」

 

 先生が俺の言葉に答えることで、厄介さが跳ね上がっていることを実感した。

 

 となると、二条城での戦闘を制しても八坂姫を救出できないどころか、そもそもいないって可能性もあるわけか。

 

 ちょっと空気が重くなるけど、先生はパンと手を叩いて俺達の注目を集める。

 

「だがそれならそれで構わん。どちらにせよ二条城近辺に英雄派が動きを見せる以上、京都の二条城も抑えれば実験に介入はできるだろう。突破口ぐらいは見えてくるはずだ」

 

 まぁ、実際それをしないという選択肢はないわけだ。

 

 ならまずはそこに集中する。そのうえで、敵が何かをしてくるようなら叩きのめす。八坂姫を救出できるならそれもする。

 

 ああ、それぐらいでいいだろう。

 

 俺達の意志が統一されたタイミングで、アザゼル先生は最後のまとめに入る。

 

「いいか? オカ研主体のチームはオフェンスだ。二条城に乗り込んで、八坂姫がいたなら確保して離脱が最優先。英雄派の相手は助っ人を主体とする方向だ。……無理をして死んじゃねえぞ!」

 

『『『『『『『『『『はい!』』』』』』』』』』

 

 全員が声を上げ、作戦はまとまった。

 

 ……覚悟をしてもらおうか、英雄派。

 

 嘆きの涙を流させて、只で済ませれると思うなよ?

 

 

 

 




 対にリーネスを戦場に投入することになりました。

 リーネスは基本的に後方支援型でデスクワークタイプですが、今回新兵器の投入もあって、ついに戦線投入。最も相応の準備をしてなお戦闘向けではないので、彼女が出るというのはよほどの事態になります。……基本オカ研の戦いはよほどの事態の連続ですけどね!

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