好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 感想・高評価を常に求め、いずれは推薦も求めたいグレン×グレンです!



冥革動乱編 第三十一話 一年生も大変です!

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 本日、駒王学園高等部に、レイヴェルが転入してきた。

 

 人間界について学ぶ為とか言っていたけど、本命の目的は絶対にイッセーだ。分かり易い反応だったしな。

 

 あれでわかってないのは、多分イッセーぐらいだろう。あいつは本当にモテる気があるのだろうかと不安になる。

 

 お嬢様スタンスだけど物腰は筋を通しているが、それでも慣れないことには何かあるかもしれないだろう。ことこれまでのメンバーと違い、種族が明確に違うから尚更だ。

 

 なのでなんとなく、暇潰しを兼ねて一年の方に足を運んでみたんだ……が。

 

「「どっちの味方ですか!」」

 

「え、えっと……」

 

 ……なんでレイヴェルと小猫がイッセーを責めている?

 

「あの部長、何があったんですか?」

 

「ふふ、見ての通りの取り合いかしらね?」

 

 あぁ、喧嘩になったから、惚れた男に味方してほしいと。

 

 で、イッセーは性格からいって「みんな仲良く!」って感じになったので、怒られていると。

 

 さて、これはどうしたらいいいいか。イッセーやギャスパーはおろおろしているし、リアス部長はなんか悩み顔だ。

 

 俺がそう思っていると、なんか怒気を感じて寒気を覚えた。

 

「あっちゃぁ……」

 

 そしてアニルがため息をついたそのタイミングで、足音がカツンと響いた。

 

 そんな行動で俺達の視線を集めさせるは、一年生最後の一人ルーシア・オクトーバー。

 

「……小猫ちゃん。いい加減にして」

 

「わ、私が?」

 

 思わずたじろぐ小猫に、ルーシアはずずいと詰め寄った。

 

「慣れないことをするともたつくのは当たり前でしょ? それをどうにかしようと努力してることだってわかるのに、レイヴェルちゃんが悪いみたいに言ったらダメ!」

 

 思わぬ剣幕に、珍しく表情をこわばらせる小猫だったり。

 

「で、でも、イッセー先輩に恥をかかせて―」

 

「慣れない子が慣れなことをして戸惑うことが何で恥ずかしいの? 別に失敗したら大変なことになるわけでもないことで、戸惑って当然の時期にそんな風に攻める小猫ちゃんの方がよっぽどイッセー先輩に恥ずかしいよ!」

 

 反論すらぶった切られ、あろうことはイッセーを引き合いに出せれて非難され、涙目になりかけている。

 

 お、おぉ……。珍しい展開になってきた。

 

 小猫は普段からできる方だから、こういう流れは逆に新鮮だな。

 

「いや、ルーシア。俺は別に恥ずかしくなんて―」

 

「イッセー先輩は女性を甘やかしすぎです。間違っていることや問題行動ははっきり言ってあげないと、相手のためにもなりませんよ!」

 

 そしてすかさずにイッセーに指摘してから、真剣に怒った表情で小猫に再度向き直る。

 

「イッセー先輩に恥かしい真似をしたくないなら、きちんと成長しようとしてる子の一度や二度の失態でとやかく言わない! 取り返しのつく失敗が何度かできるのは、未熟者(私達)の特権です!」

 

「え、えっと、ルーシアさん? その辺にしてあげてよろしくてよ?」

 

 レイヴェルがフォローに入るぐらい、小猫は盛大にけちょんけちょんだ。

 

「……る、ルーシアちゃんが怖いです……」

 

「ルーシアは割とこういうところあるぞ? 普段荒事を好まないから出てこないだけで、目に余る行為とかは正そうとするタイプだからな?」

 

 怖がっているギャスパーに、アニルがそう説明する。

 

 そして聞こえていたルーシアも、毅然とした表情で胸に手を当てた。

 

「私の兄はリュシオンですから。常に兄さんに恥じないよう、清く正しく生きています」

 

 ……思わず、周囲から拍手が鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 ちなみに、これがきっかけで小猫ちゃんがやり玉に挙げられる……なんて問題もなかった。

 

 そうしようとすると真っ先にルーシアが注意するし、そもそも一年生組は基本が仲良しだからな。

 

 まぁ、小猫とレイヴェルは連携も取るようになったけど喧嘩も多いそうだ。

 

 イッセー。罪作りな男―ッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なんてことがあったんだけど、なんで二人って喧嘩するんだろ」

 

 俺は何となく、学園祭の作業中にそんな子をボヤいた。

 

 そして一緒に作業をしているカズヒと木場は顔を見合わせた。そしてカズヒはため息をついたし、木場も苦笑いしてやがる。

 

 ひっどいなぁ、もう!

 

「……そろそろ指摘した方がいい気がしてきたね。というか、いい加減部長達がキレそうだし」

 

「冗談抜きで殺されそうだしね。……この手のもつれは人の負の面を一気に肥大化させるもの」

 

 な、なんか訳の分からないことを言ってくるなぁ。

 

 全く分からん。一年生は特にみんな仲良しなのに、小猫ちゃんとレイヴェルだけはお互いにかなりの頻度で喧嘩をしてくる。

 

 まじでどうすりゃいいんだよ……。俺がなだめようとすると、何故かヒートアップするか俺が責められるかの二択なんだよなぁ。

 

 そんな感じにため息をついたら、二人がため息をついてきたよ。

 

 くそ、納得いかねえ。

 

 駄目だ、話を変えた方がよさそうだ。

 

「そういえばさぁ、カズヒ。前の話なんだけど……もうちょっと踏み込んでいいか?」

 

「別にいいけど、まずは木場……オカ研の男子を一人だけ別枠するのもあれね。祐斗にも説明した方がいいわね」

 

「ん? どういうことだい?」

 

 そんなわけで、前に話した英雄派の影使いについての話を木場にもする。

 

 木場も途中から真剣みが増してたけど、話を聞き終わると複雑な表情だった。

 

「なるほどね。確かに、見方によっては僕達グレモリー眷属にとっての部長やイッセー君みたいな人物が、英雄派(彼ら)にとっての曹操だということか」

 

「そ、そんなレベルか?」

 

 俺が戸惑っていると、カズヒは逆に木場の意見に同調した感じではたと手を打ってた。

 

「……言われてみると近いわね。カリスマ性もあって血統もよく、バアルの消滅や最強の神滅具と才能もずば抜けているし」

 

 あ~……。そう言われるとそうかもなぁ。こういうのが箇条書きマジックっていうのか。

 

 確かに、俺達も部長に助けられて今があるし、少なくとも俺は部長の為に死ねるところはある。あいつの曹操に対する感情も、そういう意味だと分かりそうになってくるな。

 

 いや、そうじゃなくて。

 

「で、その後の話だよ。カズヒがストリートチルドレンで綺麗事ができないとか、そんな感じの」

 

「……といっても、あまり気持ちのいい話じゃないわよ?」

 

 まあそうだろうけどさ。それでもだよ。

 

「ぶっちゃけ俺って、そういうところは日本の普通だろ? 冥界の子供達だって色々大変なところもあるし、知識としてぐらい知っておきたいっていうか……」

 

「まぁ、子供のヒーローなら子供の悲惨な現実に一家言ぐらいあった方がいいわね」

 

 カズヒは俺にそう言いながら、作業に戻りながら話し始める。

 

「実際問題、氏より育ちって言葉は正しいのよ。厳密にいうなら、幼少期の生活環境が人間の人格形成に与える影響は、馬鹿にならないってこと」

 

 ……なるほど、なんとなく分かった。

 

「俺におっぱいの素晴らしさを伝えてくれた、あの紙芝居屋のおっちゃんみたいな感じか!」

 

「イッセー君。そのどうしようもない話は絶対に比較対象にしちゃいけないから」

 

 酷いよ木場!

 

「とりあえず張り倒した方がいい男がいることは分かったわ」

 

 カズヒも酷い!?

 

「怒るぞ! 俺に大事なものを伝えてくれた恩人だぞ!」

 

「「いや、だから」」

 

 どういう意味だよ!?

 

「まぁいいわ。話はするから、作業は続けなさい」

 

「おーい。こっちが終わったから手助けに来たぞー?」

 

 あ、和地まで来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

「……はぁ」

 

「どうしたのかしらぁ、部長?」

 

「あらリーネス。そっちも困り顔に見えるけれど?」

 

「……事前の備えについて、和地に頼まれていたこともあって動いていたんですよぉ。……それがちょっと困ったものでしてぇ」

 

「よく分からないけれど、危険なものなの?」

 

「安全性を併せ持ちたかったんですけれどねぇ。和地の方は難しそうでしてぇ。部長はぁ?」

 

「……先日、お母様にイッセーのことで色々と言われて、意識しすぎているのよ」

 

「どんなことを言われたんですかぁ?」

 

「要約すれば、そろそろ関係を進めたうえで、私の立ち位置を確立しなさい……ってところね」

 

「あの、それはイッセーの方に問題がある気がしますよぉ?」

 

「だとしてもよ。既に儀式も終えた以上、今後も踏まえればグレモリーの次期当主として、しっかり正妻の座を獲得しておきなさいということね」

 

「……まぁ、当主が下僕の側室っていうのは、世間体的に無理がありますしねぇ」

 

「ただ、イッセーってば私はもちろんだけど、アーシアのことすら未だに「家族の一員」としか見ていない感じでしょ? どうすればいいのか全く分からないのよ」

 

「そうですねぇ。彼氏ができたことがない身で言うのもなんですけどぉ、()()()()()()()って発想を捨ててすぐにでも告白するべきではぁ?」

 

「……いえ、でも―」

 

「あそこまで鈍感なら、絶対に誤解されない形で叩き付けるぐらいしないと駄目な気がしますから。それに、何が起きるか分からない人生で、私達は割と危険な戦いを何度もしてるんですよぉ?」

 

「そう言われると、そうね。……できれば告白されたかったけれど、少し区切りをつけるべきかもしれないわね」

 

「でしたら、願掛けをするというのはぁ? そろそろバアルとのレーティングゲームですしぃ、そこで勝ったら自分から告白するぅ……というのはぁ? 気合入りますよぉ」

 

「……そうね。それぐらいのきっかけを作らないと、どうにも自分から仕掛けられる気がしないわ」

 

「その通りです。何時までも自分達がこのままってわけには……いきませんから」

 

「……? そういえば、和地の件ってどんなものを頼まれたの?」

 

「実をいうと……って感じでしてぇ」

 

「それは確かに、できれば使わせたくないわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さてヴィール。ベルナの方はどうなるのかな?」

 

「おそらくだが、抜ける可能性はあるだろうな。もとよりあの女は、禍の団(こちら)向きではないだろう、曹操」

 

「確かにそうだね。だから作戦に関わらせることはあっても、組織の根幹には触れさせなかったわけだ。……第一、シャムハトのたっての頼みでなければ、ハーフとはいえ悪魔を人間(英雄派)に入れたりはしなかったさ」

 

「その辺りの拘りには理解があるつもりだ。まあ、それはともかくだ」

 

「ああ、次の作戦は好きにするといい。俺達は今のところ、ヴァーリに喧嘩を売る気はないんだ」

 

「そうか。とはいえ、我々もヴァーリにとやかく言われるような真似はしないのだがな」

 

「どうだろうか? 彼、そんなやり口を見逃したりはしないと思うよ?」

 

「その時はまとめて叩きのめすだけだ。まぁ、それぐらいあって漸く勝ち目が生まれる程度だとは思うがな」

 

「怖い怖い。流石は冥革連合のサタン様だ」

 

「よく言う。俺を倒す牙は常に研いでいるだろうに」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まあいい。少し冥界政府に活を入れてやるとするさ。他の派閥の賛同者も借りていくぞ」

 

「構わないさ。あ、ミザリはぜひ行きたいって言っていたから、彼と数名は派遣するからね?」

 

 

 




 ……ちなみにバトル面での設定の見直しや仕立て直しで、書き溜めを切り崩している状況です。まだ数話あるからなんとかペースを加速させたい。

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