好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 感想がついに話数の二倍に到達して、ヒャッハー気分なグレン×グレンでっす! 感想はこれからもプリーズ! 高評価もカムヒアー! いずれは推薦もと思っております!

 本日は鍛錬回となっております!


冥革動乱編 第三十三話 悶絶、悶絶、大悶絶!

 

 和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 うごごごごご……。

 

 俺は数分レベルで悶絶しそうになる感覚を堪えながら、足早に歩いていた。

 

「その調子。まずは反動が襲っている間でも動けるようになりなさい。そこから少しずつ慣らしていくのよ」

 

 そんな風にカズヒ姉さんの激を受けながら、俺は反動を呼吸で上手く押し殺しながら、歩く速度を早くしていく。

 

 今俺達は鍛錬中。そして俺の今回の鍛錬は、「チャージングリザード解除の動作を可能にする」に絞られている。

 

 めちゃくちゃ高い出力で、何とか後継私掠船団のアーネをぶっ飛ばした俺だが、あれは初見殺し要素がとても大きい。

 

 おそらく二度目になったらそう簡単にはいかないだろう。英雄派経由で情報も禍の団に流れているだろうから、あんな思考誘導は二度とできないと考えるべきだ。

 

 なので当然、今後も全力で使う機会は少なからずあるんだろう……けど……。

 

「なんでカズヒ姉さんは、こんなものを毎度毎度使えるんだよ!?」

 

「こればかりは向き不向きね。そもそも星辰光()とは祈る物。よっぽど才能がないわけでもないなら、できる心の持ち主に、祈り()は宿るということよ」

 

 なるほど道理だ。星辰光性格診断なんてものが考えられるほど、星辰光は能力から性質まで千差万別。肉体的因子だけでなく、地金の精神性までもが影響を与えられていると考えられている。

 

 なら当然、出力格差がデカい奴というのは、メンタルそのものがそれに適合している場合が多いのは当然だ。そもそもそうでないのに資質まで低いのなら、最大出力だって差が出ないように安定するはずだしな。基準値低いのに発動値が非常に優秀だなんて、才能が低くても強い力を出してしまうようなメンタルの奴限定だわ。

 

 基本的に俺の真逆だってことだけはよく分かる。だって俺、高い水準で安定してるし。安定して力を発揮するタイプだってよく言われるし。

 

 ……そして、そんな無茶をして漸く何とかできる後継私掠船団との戦いには、当然それぐらいが必要になるわけだ。

 

 よし、頑張ろう。

 

 とりあえず、必要だと判断したら躊躇なく発動し、解除した後も残心ぐらいはできるようにしておかないとな。

 

「でもさぁ、カズヒ姉さんってそれにしたって凄いよな? あんなのを毎度毎度使ってるわけだろ?」

 

 やってみたからこそ尚更分かる、ドン引きレベルの反動。

 

 いくらメンタル的に使える奴に宿りやすいからって、好き好んで使う気になんて絶対にならないだろ、あれ。

 

 自分が使ったことのある視点からだとよく分かる、カズヒ姉さんの覚悟ガンギマリ具合。

 

 よくもまぁ、毎回必要な相手がいるとは言ってもポンポンと使えるというかなんというか。

 

「……言いたいことは分からなくもないわね」

 

 カズヒ姉さんも自分を客観視はしているのか、自嘲気味な溜息をついた。

 

「私を星辰奏者の基準にしたらいけないことぐらいは分かってるわよ。ただし、これからもそれを使うのなら、参考にぐらいはしてもらわないと困るわ」

 

「まぁ、そうなんだよなぁ」

 

 直接戦闘特化でないアーネ相手ですらあれなんだ。武闘派の連中が妨害に回ってくるなら、選択肢にはできるようにしないとな。

 

 ……ふぅ。少なくとも、最低限の自衛はできるぐらいに慣れないといけないわけか。あの、常人なら痙攣して悶え苦しみそうな痛みに、か。

 

 これ、普通のトレーニングよりよっぽどきついぞ。

 

 ……いや、頑張れ! 気合を入れろ!!

 

「……よし、もう一回!」

 

「その勢いよ。頑張りなさい!」

 

 よっし! 頑張るぞ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして盛大に消耗したよ。特に心が。

 

 流石にメンタルが弱くなった。今日はもう、きついことはしたくない。

 

 俺は遠い目になりながら、この訓練用フィールドを眺めてみる。

 

 広義的なグレモリー眷属は、間違いなく下手な減益の上級悪魔異常の戦果を挙げてきている。となれば当然、何かしらの褒美が与えられるべきだと考えるのが市民というもの。こういうのもトップの仕事の一環だ。

 

 なので与えられたのが、この鍛錬用の異空間。プロのレーティングゲームプレイヤーも持っているらしいが、若手で盛っているのは部長以外にはサイラオーグ・バアルとかそれぐらいらしい。

 

 フロンズ氏やノア氏は持っていてもおかしくないが、あの二人なら個人用ではなく師団での運用ができるタイプにしていることだろう。

 

 まぁそんなわけで、俺達は遠慮せずに全力のトレーニングができるようになったわけだ。こと、イッセーの新技やエクス・デュランダルの特訓が楽になったのはでかい。

 

 赤龍帝の三叉成駒(イリーガル・ムーブ・トリアイナ)だったか。あれ、かなり癖が強いからなぁ。

 

 既にあの火力は最上級悪魔クラス。それも上位側に位置すると考えられている。そんなものを地下室でポンポン使えるわけがないが、ある程度は使い慣れておいた方がいいに決まっている。そういう意味では実に都合がいい。

 

 レーティングゲームでは本来使えないような手法で至ったらしいけど、サイラオーグ・バアルとのレーティングゲームでは使えるという。いいのかそれでと思うが、対戦相手の要望だから仕方がない。

 

 ……ふぅ。流石にメンタルが削れた。

 

 なんとなく俺はしゃがむと、そこにスポーツドリンクが差し出された。

 

「お疲れ様ぁ」

 

「そっちも体力削れてるんじゃないか?」

 

 俺はそれを受け取りながら、差し出したリーネスにちょっと皮肉を飛ばす。

 

 今後を踏まえ、リーネスも研究だけじゃなくガチのトレーニングをするつもりになった。基本的には基礎体力重視で、技術面には別の方法を考えているらしいけどな。

 

 しっかしまぁ、こいつも本当にやってくれるというかなんというか。

 

「アントニン・ドヴォルザークを宿すのはキュウタにしたんだ? 一体なんで」

 

「アントニオンはトレインモードにおいて他の車両もけん引するものぉ。プランとして治療用車両を用意する案があったしねぇ。……あと、音楽療法を研究する気らしいから、その辺の素質を上乗せできるかと思ってねぇ」

 

 あ~なるほど。そういうことか。

 

 神の子を見張る者において、リーネスは何度が試験的に聖杯戦争を行っている。

 

 その際幾つかのサーヴァントに交渉して、条件付きでデミ・サーヴァントとして力を貸せるよう計画していたらしい。そしてアントニン・ドヴォルザークの場合条件があった。

 

 それがアレだ。自分の宝具用に特注の列車を用意すること。

 

 ちなみに、変形ロボットにするパターンは了承済みらしい。神の子を見張る者のアニメ好きが持っていたその手のアニメを見て、基本ベースが列車ならありということになったそうな。

 

「……しっかし、プログライズキーを利用してパイロットスーツ作るってのは発想がいいな」

 

「携帯性に長けるものぉ。まぁ、基本はレイドライザーを使うことが前提なんだけどねぇ」

 

 そう返すけど、よくもまあそういうことをするよ。

 

「……血管を経由して材料を脳に送り、錬金術で一からAIチップを作るとか、気が狂ってんのか?」

 

「AIチップとの連動で脳をスパコン化してぇ、自身に対する加護魔剣として作った神星鉄を制御するのも大概よぉ?」

 

 そう言い返されると、ちょっと反論できない。

 

「我ながらやんちゃしすぎたのは認めるさ。走馬燈

まで見えてガチで暴走してたけど、実際それぐらいしないと打破でき無くてなぁ」

 

「個人的には、先にチャージングリザードを使ってほしかったわぁ。まぁ、そうなるとリアス部長が助からなかったけれどねぇ」

 

 あの距離だとチャージングリザード使用時だと間に合わなかったからな。結果オーライで何でも許すってのもあれだけど、結果的には何とかなったわけか。

 

 とはいえ、あんな狂気的な手法を何度もやってられるか。寿命がマッハで削れていくこと間違いなしだし。むしろ一歩間違えてたら脳が耐えきれず廃人だ。

 

 それをやったら、拭える涙もぬぐえない。

 

 ……というわけでだ。

 

「リーネス。なんかまだマシなプランの開発計画とかないのか?」

 

「私は〇〇えもんじゃないわよぉ。まぁ、そんなこと言うだろうと思ったから、プランを二つほど持ってきているけどね」

 

 あるのかよ!? 自分で聞いておいてなんだけど、あるのかよ!?

 

 面食らっている中、リーネスは二つのプログライズキーを取り出した。

 

 っていうか、片方はサルヴェイティングドッグ……あれ?

 

 なんか、両方ともごつくなってるというか、後部に付属品がついてるな。

 

 俺がリーネスに顔を向けると、リーネスもため息をつきながら真っ直ぐに俺を見た。

 

「片方は、将来的に使えるようになる……()()()()()()本命。もう片方は確実に使える保険。詳しく説明するわねぇ」

 

 

 

 

 

 

 なるほど。確かに言われた通りだ。

 

 

 

 

 

 

「できれば保険は使わないでほしいけれどぉ、多分、割と使う羽目になるから覚悟しなさぁい」

 

 了解だ。そして、その想いは無駄にはしない。

 




 血反吐を吐いてのたうち回らないだけ、確実に和地は根性がある部類である。

 そんな和地はトレーニングだけでなく、技術的な面からもきちんとアプローチ。リーネスが託した新たなる力は、いうなれば中間フォームとなる感じですね。最終的には使い分けることになるでしょう。

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