好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
ついに登場したハーデス絡みの、軽い説明会にもなっております。
イッセーSide
なんていうか、険がある雰囲気だ。先生もなんていうか、ピリついた雰囲気で向き直ってるし。
「オリュンポスにおける冥府の司る、死の神ハーデス殿じゃないですか。
ハーデス!? 馬鹿な俺でも名前だけなら聞いたことがある奴じゃねえか。確かポセイドンの兄弟とかいう、ギリシャの神さま!
昔ポセイドンにあった時は豪快なおっさんだと思ったけど、兄弟でも雰囲気違いすぎだろ。……むしろちょっと怖い。
というより、先生とハーデスの間に火花が散ってそうな感じなんだけど? あと先生、今ハーデスのことを「堕天使と悪魔を嫌う」とか言ってませんでしたか!?
え、敵? やっぱり敵なのか!
『ファファファ。
すっごい敵意満々な言い方! 絶対この人、俺達のこと嫌いだよ!!
「はっはっは。オリュンポスの神々で唯一協定に否定的なあんたに言われるとは、誉め言葉にしかならねぇなぁ?」
先生も切れ味鋭い返し!
あと、やっぱり和平には反対なのか。
っていうことはロキみたいな感じ? それっていろんな意味でやばいんじゃね?
『ファファファ。ならロキのように私も潰すか? あの若造が中々暴れたようじゃが』
「好き好んで潰してるみたいに言うんじゃねえよ。オーディンやゼウスみたいに寛容になってくれんなら、こっちだってことを構える必要もないんだがな」
すいません! できれば今はやめてください。サイラオーグさんとのゲームに集中させて!?
俺が内心で願っていると、なんかハーデスの視線がこっち向いたぁああああ!?
怖い雰囲気が見えまくってるんだけど。おいドライグ、お前何かしてないだろうな!?
『昔、ちょっと冥府で白いのと戦ったことがあってな』
「ドライグ、後で真剣に方々に謝罪して回った方がいいのでは?」
ドライグにシャルロットが釘を刺すけど、絶対敵意向けられてるよこれ。
そりゃ自分の縄張りで勝手に喧嘩されたら迷惑だしね。しかも封印される前の二天龍が喧嘩とか、絶対核兵器とかの比じゃない大破壊だって。
これ、宿主として謝った方がいいのか? 俺に怒られても困るけど、謝った方がいいのか!?
「……全く。二天龍には出会い頭に土下座ぐらいしてほしいものだがな」
うぉおおお! 死神に一人がすっごいこと言ってる。
さっきから殺気と敵意を隠してもいないし、これかなり嫌ってるよ。
いやでも、俺が直接何かしたわけじゃないんだけど!?
「……そこまでです、サイスル隊長。彼ら如きに崇高なる文化を理解しろなどという方が無理でしょう?」
「それに、元々日本人なんですから。彼らに謝罪を期待しない方がいいですよ」
「イシヅキもスピエルもその辺で。ここ、悪魔の縄張りよ?」
近くにいた死神もキレッキレだし!?
っていうか日本人嫌いもいるのかよ。
『……皆さん落ち着いてください。今日の我々はハーデス様の護衛であり、ハーデス様はあくまで客人として冥界に来ているのです』
と、ハーデスの隣にいたフードの死神が、そんな風に周りをたしなめた。
か、仮面がなんかメカメカしい。目の辺りモノアイっぽいし、もしかして最新技術?
『ここで我々が失礼な態度をとれば、ハーデス様の名誉に瑕がつきます。三大勢力がどうであれ、こっちが品位を下げることはないでしょう』
でもこっちも切れ味鋭いし。
「おいおいひっでぇなぁ。最低限の礼儀作法はわきまえてるつもりだぜ?」
先生がそう言うけど、一番説得力無いですよね?
というか相手の方も呆れてる雰囲気だし、どうしたもんかなこれ。
俺が真剣に困っていると、ハーデスは軽く肩をすくめた。
『まぁよい。今日のところは試合を観戦させてもらおう。精々我らにとって実のある試合をすることだな』
そう言うと、ハーデスは死神達を連れて離れていった。
なんていうか、思わず息を吐いちまったよ。
なんていうか不気味だった。後こっちに敵意も見せてきてるし、正直精神的にも疲れたよ。
「……はぁ。流石はオリュンポス三大神格の一人と、言ったところね」
カズヒもちょっと気圧されてる感じだし、そんなレベルだってことでいいんだろうな。
「ま、奴はオリュンポスどころか全勢力でもトップレベルだからな。三大勢力でタイマン張れる奴なんて、
先生がため息つくけど、そんなレベルかよ。
っていうか先生より強いのか。怖い話だぜ。
「……確か死神って、種族としての戦闘能力は異形でも上位側ですよね? あいつら全員、上級悪魔より上って感じでしたし」
「そりゃそうだ。三大勢力嫌いのハーデスが、三大勢力の都市に連れてきてるんだぜ? 全員最上級悪魔に喧嘩売れるだろうさ」
九成に先生がそう言うけど、そんなレベルかよ。
ヴァーリ辺りは喜んで喧嘩を売りそうだけど、俺はちょっと勘弁……かな。
全くもう。今日はサイラオーグさんとの試合だってのに、こんなところで疲れたくないぜ。
「悪い神ってわけじゃねえし、人間にとっても必要な神様なんだがな。ミカエル達までならともかく、俺達にまで喧嘩腰なのはどうなんだよ……」
「ギリシャ神話って、どうも罪業をコミュニティ単位で清算させる傾向ありますからねぇ。……多分三大勢力の罪業とでも考えているんですよぉ」
リーネスが先生と一緒にため息までついてるよ。っていうかすっごい迷惑な価値観してたんだな、オリュンポスって。しかもハーデス達はそんな価値観をまだ残してるって感じなのか。
なんていうか、今後も疲れさせそうなことになってるんだなぁ。
そんなこんなで何となく周りを見ると、皆ちょっと疲れた感じだった。
……ただ、何故かリヴァさんだけは変な動きをしてる。
微妙に焦ってる感じだし、何してんだ?
「何してんの、リヴァ先生? ……あ」
リヴァさんにツッコミを入れていた九成が、何かに気づく。
リヴァさんがそれに頭を抱えているけど、俺達はそこにある爺さんを見つけた。
「……オーディン様!」
ロスヴァイセさんがオーディンの爺さんを見つけて、オーディンの爺さんもこっちに気づいた。
あ~。リヴァさんは爺さんに声を出さずに離れさせようとしてたのか。でも爺さんは気づいてなかったのか、こっちを見て「あ、ヤベ」って顔してそそくさと離れていった。
……ロスヴァイセさんから寒気のする戦意が、殺意が!
「ここであったが……百年目……っ! っていうか、その隣にいるヴァルキリーは何なのよぉ、クソジジイぃいいいいいいいいい!」
「ストップ! ロスヴァイセストップぅううううう!」
とっさにとめようとしたリヴァ先生を豪快に引っ張って、ロスヴァイセさんがオーディンの爺さんを追いかけていくぅうううううう!?
「がっはははは! 誰かと思ったら赤龍帝にアザ坊ではないか!」
「応援しとるぞぉ! はははははっ!」
「ってゼウスにポセイドンじゃねえか! 応援するならハーデスをたしなめとけよな!」
しかもハーデスの兄弟なオリュンポスのトップが先生にウザ絡みを!
「……とりあえず、祐斗達はロスヴァイセを連れ戻して頂戴。試合に響くわ」
手で顔を覆うリアス部長に、カズヒが肩に手を置いて首を横に振る。
「グレモリー眷属を消耗させてどうするんですか。ここは
「了解、カズヒ姉さん。先行ってる」
カズヒや九成が走り出してロスヴァイセさんを取り押さえにかかり始める。
いやその……ごめんな!
Other Side
『ファファファ。あれが今代の赤龍帝か』
「……本当に、日本人ってのは失礼な人種ですよね。なんでハーデス様達に出会ったのに、土下座しないんでしょう」
『落ち着くがよいスピリア。儂も流石にそこまでは求めぬよ』
「ですが、やはり不愉快な人種達です。自分達の罪を清算もせずに和平などとと。……他の神々は何故愚弄されながら手を取るのでしょうか」
「同感だな、アクジス。ゼウス様やポセイドン様は、何故尊き断罪の摂理を示さないのか……っ」
『サイスルもアクジスも落ち着いてくれ。今三大勢力と争うのは、時期尚早というのがハーデス殿の決定だろう?』
『ふむ、分かっているようで何よりだが……。貴様はロキの仇を討たなくてよいのか?』
『今のままではただぶつけるだけに終わります。美しき戦いの世を広め続ける為にも、今は雌伏し牙を研ぐ時期ですから』
『ファファファ。貴殿には悪いが、ロキはまさに早すぎた。忌々しいが和平の流れが進めば、必ず我らと共に戦わんとする不満分子が増える。それまでは技術と腕を磨き、備えるのみよ』
『ゆえに、力を貸してもらうぞ? ロキが作りし
『もちろんです、人間社会に素晴らしい進歩と新陳代謝を広める為にも、三大勢力は邪魔者ですからね』
「……フン。相容れぬ神話だが、その誇り高き在り方だけは認めてやるさ」
『お互い様だよ、サイスル』
和地Side
はぁ、なんか始まる前から疲れた……。
まぁ、それはともかく試合開始まで後僅かだ。
ドリンクよしで食べ物よし。万が一のテロに備えて、軽くウォーミングアップも済ませているので戦闘もOKだ。
「……レーティングゲームって、観戦する時はこんな感じなんだ……」
「あら、インガは観戦したことないの?」
興味津々で周りを見渡すインガ姉ちゃんは、リヴァ先生にそう聞かれて、瞬時に黄昏た表情になった。
「ディオドラのところでそんな贅沢はね……」
「すいませーん! 売り子さーん! ビール、ビールをこっちに売って下さぁーい!」
「奢るから。一杯飲んで忘れましょ?」
鶴羽とリヴァ先生が即座にフォローの為にやけ酒を買おうとしているので、俺そっと肩を抱き寄せることにした。
うん、頑張れインガ姉ちゃん。
そんなわけで、俺の右隣はインガ姉ちゃんになった。
左隣はカズヒ姉さんで満場一致。なんていうか俺の女性関係、カズヒ姉さんを立てるということで納得されてるのが凄いというか嬉しいというか怖いというか。
「……ふぅ。久しぶりのアルコールが、しみわたる……っ」
カズヒ姉さんもさらりと酒を飲んでいるよ。ちなみに冥界の法律的にセーフなので飲んでいるそうです。抜け目がないな。
「まったくもう。やっぱりディオドラのところじゃ冥界の基本が全然分かんないし、正直悪魔歴そこそこなのに、全然フォローできないし……。一応、二番目に年上なのに……っ」
「大丈夫。インガ姉ちゃんにはいつもお世話になってるから」
インガ姉ちゃんも地味に凹んでいる。試合前からブルーなのもあれ何で、俺はそっとインガ姉ちゃんを抱き寄せる。
「……でもまあ、本当に熱狂しているわね」
「おっぱいドラゴンは人気があるし、サイラオーグ・バアルも冥界の下級中級にとって希望なところがある物ね。どっちも大人気だわ」
カズヒ姉さんとリヴァ先生がそう話しながら、双方の熱狂的ファンが集まっている部分に視線を向けている。
……俺達は今回、ソーナ会長が回したチケットに合わせて集まっている。その為イリナ達おっぱいドラゴンブースに集まっている側とは距離が空いている感じだ。
まぁ、近距離でおっぱいおっぱい言われるのもあれだし、距離を開けておいた方がいいだろう。
ちなみにヒマリはおっぱいドラゴンブース。ヒツギ達も俺に気を使ってくれたのか、水入らずになっている感じだったりする。
……事実上のデートだよな、これ。
俺はそれに思い至り、ちょっと顔が赤くなってきた。
だ、大丈夫だ。冥界や異形社会では、実力とか権力とか持ってるやつは、ハーレム作っても全然おかしくないからな。俺だってそれなりにネームドだし、普通普通!
よし、ちょっと緊張を紛らわせる為にもジュースでも飲むか……ん?
なんか苦いな。辛口のジンジャーエールでも……ない……し?
「……あ……わわ……っ」
っていうかインガ姉ちゃん、顔真っ赤にしてどうし……あ。
「天然でビールを間接キスだなんて、カズ君やるわねっ♪」
「あわわわわ……っ! て、天然ジゴロの年増殺しめ……っ」
「思ったより緊張しているみたいね。現地法律的には問題ないし、いっそのこと回し飲みで間接キス祭りでもしたら?」
周りの反応に、俺とインガ姉ちゃんは思わず顔を真っ赤にしてうつむいてしまう。
『……お待たせしました皆様! 今回司会を担当する、ガウド・ナミジンから試合開始の挨拶をさせてもらいます!』
『『『『『『『『『『わぁあああああああっ!!』』』』』』』』』』
おお! いいタイミングで切り替えるように、ついにアナウンスが!
「インガ姉ちゃん、試合見よう!」
「うん、そうしよっか和地君!」
「「「あ、逃げた」」」
うるっさいよ!
と、そんな感じでハーデス周りにオリキャラ多数。
ぶっちゃけアザゼル杯編は第二部的な感じにして続編作品にしようかと考えております……が、将来的に書くつもりなので、それなりに仕込みとか準備は進めております。
その一環として、死神のネームドを作ったりロキがらみで残党をいれたりとしています。現状は死神:ロキ残党:リリス・チルドレンで4:4:4ぐらいを予定しておりますが、この話でちょっと分かりあっていたサイスルとシュトゥルムで極晃星至らせようかとか、ミザリのやらかしを利用して他の非三大勢力からさらに四人ほど集めようかとか考え中です。
あとギリシャ神話がコミュニティ単位といった話ですが、ギリシャ神話について金がかからないネットでぐらい知識を集めようかとしていた時に、たまたま見つけた説明でした。
そう考えるといろんな逸話についても理解はできます。……ぶっちゃけどうかと思うけどな!
その辺のかつての神話の在り方を反省しているのがオーディンとかゼウスで、かつての神話の在り方すら良しとしているのがロキとかハーデスという独自解釈が今後の作品における傾向になるかと思います。
今までと違うライオンハートのやり方、どう思います?
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いいじゃんいいじゃん!
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う~ん、微妙
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今までの方がよかった
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完璧にダメ!