好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 さて、ついに始まる最終ラウンドと、同時進行の激闘が始まります!


冥革動乱編 第四十三話 表と裏の二つの決闘

 

 アザゼルSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、トイレも終わったし、いいタイミングで試合もクライマックスだな。

 

「さぁ! サイラオーグ選手の提案が受諾された結果、リアス・グレモリーVSサイラオーグ・バアルのレーティングゲームも最終決戦! 残ったメンバーによる総力戦となりましたぁああああ!」

 

 司会が盛り上げていく中、フィールドでは眷属を率いるサイラオーグに向き合う、リアスとイッセーの姿があった。

 

『これが最後だが、まずは言わせてほしい。()()()妬けるほどにいい眷属をもったな、リアス』

 

『そっくりそのまま返すわ、サイラオーグ。文字通り命がけで使えてくれる、いい子に恵まれたわね』

 

 サイラオーグとリアスがそう視線と言葉を交わし、お互いがお互いの眷属と向き合った。

 

 そしてイッセーとサイラオーグが一歩ずつお互いに近寄る中、リアスに合わせて少しずつ離れるサイラオーグの眷属のうち、仮面をつけた兵士が一歩前に出る。

 

 何故か名前も『兵士(ポーン)』にしているそいつは仮面をとったが、その瞬間、どんどん膨れ上がっていく……っていうかちょっと待て。

 

 なんか黄金の獅子になったっていうか。あれ―ッ

 

「まさか、獅子王の戦斧(レグルス・ネメア)か!?」

 

 思わず立ち上がっちまったけど、いや驚くに決まってんだろ!?

 

「アザゼル総督? 彼をご存じなのですか?」

 

「獅子王の戦斧は神滅具(ロンギヌス)の一つ、ギリシャ神話の英雄ヘラクレスが挑んだ十二の難行でも出てくる、ネメアの獅子の一体を封印した神器だ」

 

 おいおい、大王派の連中はなんてモンを隠してるんだよ。

 

 これ協定違反だろ、後で絶対追及してもらわないとな。

 

 だが、とんでもないことになってきたぜ。

 

「本来は所有者に遠距離攻撃に対する加護を与える、大地すら割る斧なんだがな。肉体と一体化してネメアの獅子を顕現する亜種禁手……ってところか?」

 

 もしくは亜種発現って可能性だな。

 

 だが、サイラオーグは静かに首を振った。

 

『いや、俺が宿主を見つけた時は、謎の集団に殺された後だった。……だがその時、獅子王の戦斧は自らを獅子に変化させて、主の仇を討ったのだ。……母が獅子に縁あるウァプラの者であったが故、縁を感じ俺はレグルスを誘い、我が眷属とした』

 

「おいおいどんだけイレギュラーだらけなんだよ、この世代の神滅具は! あとでそいつを俺のところに連れてこい!」

 

 思わず研究者の言葉が出ちまったが、これはリアスまずいんじゃねえか?

 

 なんたって、神滅具そのものに、更にサイラオーグの眷属が三人だ。

 

 レグルス以外は疲弊しているが、それでも試合に出ずにいたことで体力は相応に回復しているはず。連携でこられればリアスはしのぎ切れないし、フェニックスの涙を使われる可能性だって―

 

『……サイラオーグ。さっき貴方は私の眷属を褒めてくれていたけれど、実は私、あの子達に後ろめたい気持ちがあったのよ』

 

 ―その時、リアスがそう呟いた。

 

『イッセー達が頑張って成果を上げる中、私は目立って活躍は出来ていなかったわ。それにイッセーは禍の団から「ドラゴンの人を引き付ける才に特化している」とまで言われているし、私自身もイッセーがいたからこそこの子達は集まったと、そんな風に卑下していたことがあるの』

 

 そう呟くリアスは、だが卑下している風には見えない。

 

『……だが、お前は乗り越えた風に見えるが?』

 

『いいえ。乗り越えたのはこの試合に臨む直前よ』

 

 サイラオーグにそう答えながら、リアスは苦笑すら浮かべている。

 

『戦術や強さは努力もあればある程度は高められる。だけど赤龍帝と引き合い、素晴らしい眷属達と巡り合ったその才覚は天性のもの。そういったうえで、イッセー(この子)達は私の財産だと、ライザーが言ってくれて……漸く少し、吹っ切れたわ

 

 そういうリアスは自嘲気味だったが、だが真っ直ぐにレグルス達に向き直った。

 

『私が私の都合で拒否し、横紙破りじみた真似で婚約を破棄したライザーが、それでもそう断言してくれている。そしてあの子達は私以上に、私の勝利を望んで尽力してくれた。……だからこそ、私はこの力を恥じることもなくなったわ』

 

 そう言いながら、リアスはどこからかサークレットを取り出して、そして自分の頭に乗せる。

 

『……死力を尽くしてイッセーに向き合いなさい、サイラオーグ。……あなたの眷属は、()()()()()()()()()……っ

 

『そうはいかない。貴殿にフェニックスの涙を使わせる。それがサイラオーグ様の後顧の憂いを断つ唯一の方法だ!』

 

 そう吠えながら、レグルスは突貫する。

 

 遠距離攻撃に耐性を持ち、更に接近戦は優秀で間違いないのが獅子王の戦斧だ。

 

 リアスははっきり言って、不利―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『創生せよ、天に描いた星辰を―――我らは煌めく流れ星』

 

 

 

 

 

 

 

 

「―え?」

 

 思わず声が出たぞ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いろんな意味で最悪だな、おい。

 

 この空間から見て、レーティングゲームを参考にした空間なのは分かる。

 

 そしてカズヒ姉さんがたまたま近くに飛び込んでくれなかったら、俺が一人で巻き込まれていたわけだ。

 

 そして、俺と因縁があるベルナと春っちが、こうして俺の相手をする形になっている。

 

 どう考えても、アーネかヴィールが外連味を増した判断を下したということでいいだろう。

 

 そして、それはつまり……っ

 

「……禍の団は、ヴァーリに喧嘩を売ってでもこの試合を邪魔したいってわけか」

 

 粒揃いとはいえ数人程度のチームなら、主神達とまとめて相手しても問題ないって判断したのか。

 

 と思ったが、ベルナは肩をすくめながら両手まで広げる。

 

「いや? アタシは詳しく知らねえが、試合の邪魔はしないらしいぜ?」

 

「ってことは俺をピンポイントに狙ってるのかよ!?」

 

 思わずツッコんだけど、カズヒ姉さんはため息をついた。

 

「そうじゃないでしょうね。おそらくだけど、テロを仕掛けるのは()()()()()なんじゃないかしら?」

 

 あ、そういうことか。

 

 試合を()()()()()許さないと言われたのなら、試合が()()()()()()しかければいいや……ってんなわけあるか!

 

 なんだその、一休さんの「このはし渡るべからず」みたいなノリは! 現実でやったら張り倒されるわ!

 

「……それでヴァーリが納得するとは思えないんだがな」

 

「……まぁ、ヴィール様も想定済みよ」

 

 春っちは俺の言葉に、切羽詰まっているとしか思えない表情で拳を構える。

 

「ただ、バアルとグレモリーの連中は()()()()()()()()()予定だもの。それでなお納得しないのなら……まとめて潰せばいいだけでしょう?」

 

 凄い自信だな、ヴィールの奴。

 

 ヴァーリを無駄に敵に回すと、被害が甚大になりかねないだろうに。奴は既に主神でも舐めてかかれないような化け物だぞ。

 

 ………いや、ちょっと待て。

 

 部長やサイラオーグ氏の眷属を()()()()()

 

 思わず目を見開くと、カズヒ姉さんも舌打ちを小さくしていた。

 

「……内通者がいるのは当然だけれど、会場内にいるっていうの!?」

 

「冗談だろ!? 流石に本格的な部分ぐらい、裏取り調査はしてるだろ!? どうやってすり抜けた!?」

 

 いやいやいや。どうやってだよ。

 

 警戒だって厳重なはずだ。すり抜けられるわけが―

 

「それはそうよ。反乱を起こしてからそいつに()()()()()()()()()()()だし。英雄派のテロでターゲットに選ばれた時すらしてないもの」

 

 なんだとぉ!?

 

 た、確かにそれなら疑いは晴れる。普通に考えて、内通している奴をテロの標的にしたがるとは思えない。

 

 少なくとも、まともなやつなら事前にさせないように釘を刺すはずだ。

 

 ……まともじゃないな、どいつもこいつも。

 

「……で、お前らは俺達の足止めか?」

 

 それだけ警戒してくれていると考えたいが、主神や警備主任とかを優先的にした方がいいだろう。

 

 既にそれだけの準備ができていると思うべきか。

 

 だが、春っちは静かに首を横に振った。

 

「いいえ。これは私に()()()()()最後のチャンスよ」

 

 そう言いながら、春っちは据わった眼で俺を見据える。

 

 静かに右腕から炎を巻き上げ、そして一歩前に出る。

 

「決着をつけるよう言われてるの。そして、私もあなたに強くなったことを証明する……っ」

 

「……悪い。何が理由か思い至らないが、それだけのことをしたんだろうな」

 

 子供の頃って色々やらかすからな。未熟なのは当然だが、場合によっては笑ってすまされないことだってある。

 

 いじめられていたのを助けたことはある。ザイアに行く前に、いじめっ子共があほやらかさない様、それなりに立ち回ったりもした。釘は刺したしいろんな方面に連絡したり、できる範囲内で頑張ったと思う。

 

 ……だけど、本当に小さい頃の話だ。俺だって、あの頃は今より遥かに未熟だし不足もある。

 

 きっと何か悪いことをしてしまったんだろう。もしそれが今の春っちに繋がっているなら、責任を取るべきだ。

 

 今にも泣きだしそうな春っちに対し、俺は拳を構え―

 

氷水沈静(サファイア・スタン)

 

 ―その瞬間、不意打ちの魔術で俺は戦闘不能になった。

 

「「ぇええええええ!?」」

 

 訳が分からず絶叫する、ベルナと春っちの声を耳にしながら、俺は崩れ落ちた。

 

 ……いや、ちょっと待って。

 

「……なに、すんの……カズヒ、姉さ……ん……?」

 

 いや、本当に何してくれてんだこの人。

 

 春っちもベルナも面食らってる。そりゃそうだろ。

 

 むしろ流れ的に、俺が一騎打ちになる雰囲気だったろ。

 

 いや、暗部組織のダーティジョブ担当なカズヒ姉さんに、その辺を理解を求めても納得はしない。多少は空気を読んでくれるけど、あくまで多少だ。

 

 でもさぁ、これ俺がどうにかするべき問題だよなぁ!?

 

「……どういうつもり? 私は、和っちに―」

 

「――自分を見失って迷走している女を殴り起こすのなら、私の方が向いているってだけよ」

 

 春っちの言葉を遮って、カズヒ姉さんはロザリオを取り出す。

 

「……今のあんたに和地をぶつけても、まとまる物もまとまらない。和地と真っ向から戦いたいなら、まずはその寝ぼけた頭をしゃっきりさせなさい」

 

 切れ味鋭いことを言いながら、カズヒ姉さんは一歩前に出る。

 

 いやちょっと待った。まさか生身でやるのか!?

 

「正気かよあんた? さっさと仮面ライダーに―」

 

「そこのずぶずぶ引きずられた系のなんちゃって不良!」

 

「―はぁ!?」

 

 ベルナにまで一括すると、カズヒ姉さんは顎で俺の方を示してきた。

 

「付き合いできたなら和地の面倒を見て頂戴。宝石魔術でごり押ししたから、ニ十分はろくに動けないわ」

 

「雑なやり方しやがったな、オイ!?」

 

 盛大にツッコミを入れながら、でも律儀にベルナはこっちに方に来てくれた。

 

 あ、やっぱ良い奴だこいつ。

 

「……テロリストなんて付き合いでやる物じゃないわ。地獄まで付き合うなら、相応の覚悟を持ってしなさい」

 

 カズヒ姉さんは横目でベルナにそう言うと、一歩一歩前に出る。

 

「なんなのよ。私は、和っちに、強くなったって……証明―」

 

「笑わせないで、あんたは弱い」

 

 真っ向から、激高しかけている春っちの言葉を、カズヒ姉さんはぶった切る。

 

 そしてフォースライザーを装着することなく、真っ向から殴り掛かれる距離に向き合った。

 

仮面ライダー(道間)にはならない。そんな必要もないわ」

 

「……いいわ。その挑発に乗ってあげる……っ」

 

 お互いに、手を出せば当てられる距離にきて、そして真っ直ぐに目と目を見合って―

 

「貴女を倒せば、和っちも私が強くなったと認めるでしょうしね!」

 

「迷走しきってる女如きに、やられてあげるつもりはないわ」

 

 ―その瞬間、激戦が大規模になって発生した。

 




ヴァーリ「試合邪魔したらぶっ殺すぞ、OK?」


ヴィール「おk、試合終わってからテロするわ」


うーん、屁理屈!


最もヴィールとしてみれば「なんで小規模派閥の愚連隊如きにとやかく言われなきゃあかんねん」なので、配慮したうえで仕掛けるならまとめてぶちのめす気満々でもあります。







 そしてまさかまさかのリアス星辰奏者。リアスっぽいのを思いついたこともあり、このサイラオーグ有利の大一番で、大暴れします。

今までと違うライオンハートのやり方、どう思います?

  • いいじゃんいいじゃん!
  • う~ん、微妙
  • 今までの方がよかった
  • 完璧にダメ!

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