好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
それはそれとして、今回の話はある意味では蛇足ではありますが、ベルナ関係を進めるには必要性もあるところなので、そこはご容赦を!
Other Side
ことの発端は、アタシが十歳ぐらいの時だった。
住んでいた地域で内戦が勃発して、流れ弾で親父とおふくろが死んだんだ。
しかも内戦は激化して、その所為で暴徒まで大量に出てくる始末。姉貴の咄嗟の判断でとる物も取らずに瓦礫になってた家から離れたからよかったものの、そうでなければアタシらは死んでたね。
ぶっちゃけると、アタシらはアフリカの小国に住む、イタリア系の移民だったんだ。
内乱の原因は人種間のトラブルでさ。部族同士の抗争もあったうえ、一部の白人と黒人のトラブルがかみ合った結果もう殺し合いが起きるのなんの。最終的に犯罪組織が牛耳る形になるまで、ちょっと散歩すれば死体を見つけるようなあれ具合さ。
そんな中でストリートチルドレンとか、ぶっちゃけがちで死にかねなかった。治安の悪化もあって殺されかねないしな。
……そんなところで生きていくには、それこそガキでも悪事をするなり、体を売るなりすることだってある。
だけど、姉貴は
アタシだけじゃなく、何人かのストリートチルドレンのリーダー格になっていた。男も女もいたが、姉貴は上手くまとめていた。そして早いうちに自分の魅力を理解して、体を売って生活費を工面していた。
そしてまぁ、それなりの年齢になった奴らはそれに引っ張られた。女は自分から姉貴と同じ娼館に、姉貴の紹介で働き始めたし、男も姉貴の紹介で雑要役として働いたり……な。アタシもまぁ、四の五の言ってる場合じゃなかったし……な。
だけど、本当に姉貴は格が違った。
姉貴はその娼館で、先輩に
なんでかって顔だな。あんたも姉貴がただ者じゃねえのは知ってるだろ?
姉貴は昔から、相手に合わせてすり寄り、いい気分にさせたりやる気を引き出させるのが得意だった。言い方を変えるなら、相手に気に入られやる気を出させる女になることが、姉貴にとっての自然体だった。
ま、さっき話したやつの発展形ってやつだよ。それを、姉貴は全力にやってきた。
女を下にしか見ない男の時は、上手くへりくだって敬った。落ち込んで暗くなっている自信のない奴には、良いところを見抜き慰めて、やる気を出させた。娼婦を下に見ているから来たような野郎も、上手くおだてて良い気にさせた。それを上手くバランスとって人気を調整し、更に後輩共の性格や体つきを見て、相性の良いタイプとそいつらに気に入られるコツを教えて、裏で牛耳るほどになったってわけさ。
更に客の顔と名前は全部覚えて、職業や愚痴の内容も全部覚えて上手く取り入った。そして気に入られるごとに本とかをねだり、少しずつ学んで人にも学ばせ、どんどん成長していった。
そして事態が動いたのは、サウザンドディストラクションが起きる一年ほど前だ。
その頃には、姉貴は広い縄張りを持つマフィアの幹部、辺り一片を仕切ってるやつに気に入られた。そして上手く取り入って気に入られて、アタシらを部下として引き取る形でのし上がったわけだ。
そしてそれが目に留まったんだろうな。姉貴にマフィア本部のトップが会いに来たんだ。
……そして、アタシ達はジョン・ラカムに初めて会った。
和地Side
「いや、ちょっと待て」
思わず俺は突っ込んだ。
「ラカムって幸香のサーヴァントだろ? なんでマフィアのボスになってんだ!?」
流石に驚いたぞ。っていうか驚くに決まってるだろ。
マフィアのボスがサーヴァントとか、流石に面食らうって。ビックリするしかねえよ。
ベルナもそれは同感なのか、軽く肩をすくめていた。
「ま、そうなるだろうな。……聞いて驚け? サウザンドディストラクションの主犯は、幸香だ」
また凄い情報をぶっこんで来たな!?
え、マジか!? あいつ俺達とそんなに歳変わらないだろ!?
……いや、それっぽい方向性のことを言っていたような気がしないでもないけど……いやいや、流石にちょっと大暴れしすぎだろ。
俺が唖然としていると、ベルナも盛大にため息をついた。
「なんでもマフィアを牛耳ってた時にザイアが接近してきたから、根こそぎ力を奪ってやろうってノリで拾われたらしいぜ? で、ラカムの方が組織運営に慣れてたこともあって、代理で運営してたんだとよ」
そういう問題か。
あいつの過去が本当に気になってきたな。軽く引くぞ。
「そんでもって、魔眼を使って自分の側に付きそうなやつを探してたら、ちょっと違うが疾風殺戮.comの連中を見つけて手を組んだんだとよ。そして四年ぐらい前に禍の団の前身をサウザー諸島連合で見つけて、誘いをかけて起きたのがサウザンドディストラクションだとよ」
歴史の転換期、あの女が原因かよ!
……これは先生にガチで伝えとかないとな。というか、後継私掠船団がガチで厄介すぎる。
まぁ、そこはこの際置いておこう。現場の戦力が考える領域を超えている気がするしな。
とりあえず、だいぶ麻痺は解けてきた。体内の水分を利用する形で魔術干渉をされたけど、あと少しで何とかなるだろう。
……問題は、だ。
「この戦い、割って入るのも一苦労だな」
俺は目の前の戦いを見て、素直にそう言うしかない。
いや、激しすぎるぞ。特に春っちの猛攻が。
控えめに言って、辺り一面火の海だ。地獄の業火ってこういう例えになるんだろうなぁと、俺は何となく思ってしまった。
隣のベルナも、ちょっとひきつり気味だ。
「どうすんだよ? これ、止めるのも一苦労だぞ? 春菜だけぶちのめすとかになるんだろうが―」
「―それをしたら、カズヒ姉さんがまた鎮圧してきそうだからなぁ」
なので、あの戦いに割って入るならカズヒ姉さんを相手にすることも考えないといけない。
といっても、春っちを引き込むと決めたのは俺だ。そして春っちもまた、俺と決着をつけようとしている。
なら、俺が相手をするべきだと思うんだよなぁ。
「なぁベルナ。なんで春っちが俺をつけ狙うのか、お前知ってるか?」
とっかかりを作りたいと思い、俺はベルナにその辺を聞いてみる。
どうも気が合っているみたいだし、もしかしたら知ってるかもしれないな。
「……アタシもその辺気になってたんだけどよ、深いところが関わってんのか、具体的なことは言ってねえんだよ」
そっか。
ならちょっと真剣に、昔の記憶を振り絞って考えるしかないってことで―
「……ただ。倒したいとか勝ちたいとか、そういうつもりじゃないみたいだったな」
―その時、ベルナの言った言葉が強く気になった。
思わず勢いよく顔を向けてしまうが、ベルナは戦闘の方を見ている。
「あいつはずっと、同じことを言ってたんだよ」
ずっと、同じことを……?
いったい何を―
「―強くなったって認めさせたい。あいつは、ずっとそれだけを言ってたよ」
その言葉に、俺はふと考える。
……俺の記憶の中の春っちは、はっきり言えばいじめられっ子だった。
いじめられる側にも理由があることはある。いじめる側の環境に多大な問題もあることだってある。ただ、春っちの場合は幼稚園のレベルだったこともあり、単純にからかわれる類だったと思う。
そういうのを黙って見過ごせなかったのはその頃からだ。俺はその頃から瞼の裏に誓ったあの笑顔があったんで、色々と頑張ってきた。リヴァ先生が小さい子供に教えることじゃない情報まで伝えてくれるので、割となんとかできてきたとは思う。
もちろんザイアに引き取られてからは俺はどうしようもなかったが、それでも頑張って釘を刺したり、伝えられる対処法は伝えたと思う。
でも、やっぱり小さい子供だと無理だったのだろうか。それとも、何かをやらかしていたんだろうか。もしかすると、何かをした時に酷いことをしてしまったんじゃないだろうか。
小さい頃の記憶だから、全部鮮明に覚えているってわけでもないからな。その可能性がないとは言えない。
それに確か、春っちは強姦されていたところを助けられてヴィールの眷属になったんだ。その辺のトラウマで、にっちもさっちもいかなくなっているかも―
「……あ」
―そんな風に考えがぐるぐる回っていた時に、俺は大事なことを思い出した。
ああ、そうだ。
俺が、やるべきことは……っ
……アーネのぶっ飛び具合を示すとともに、後継私掠船団の始まりにも近い時系列の話となりました。
たぶん細かく書いていないザイアの壊滅ですが、幸香をうかつにもスカウトしたのが大きな要因になっております。エピローグで出てきた連中は幸香とハヤテになっております。
そしてアーネのぶっ飛び具合ですが、普通に生きていたら環境から覚醒しなかっただろう性質が、フルに生かせる環境に映ったことで水を得た魚のように覚醒。さらに取り入ったマフィアが幸香に牛耳られていたことから彼女は後継私掠船団入り。それに付き合う形でベルナが禍の団に入ったといった流れですね。
今現在はスランプですが、まだ書き溜めはあるのでその辺はご安心を。……次の話で春菜と決着がつきます。